転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3381話

「これだな」

 

 俺はシャドウミラーの面々から集まってきたX世界の基地の名称の中から1つを選ぶ。

 その名称は『アルカディア』で、意味としては理想郷といったところか。

 アルカディアで応募してきたのは美鶴。

 X世界で理想郷を意味するアルカディアというのはどうなんだ?

 そう思ったが、戦後世界のX世界において、基地はMSを生産出来る設備があり、周辺を無人機によって防御され、盗賊のバルチャーに襲撃される事はない。

 また、基地の内部でも普段は横暴な態度を取るバルチャーであっても、問題行動を起こせば追放、最悪の場合は死刑になるという事で、バルチャー達も比較的大人しい。

 ……比較的としたのは、バルチャーの中には自分に自信のある者も多く、その中の一部は自分なら何をやっても許される、何をやっても切り抜けられると考えている奴がいる為だ。

 そのような連中が問題を起こすというのが、今までそれなりに確認されている。

 結果として、そのようなバルチャー達は追放されるか処刑されている。

 なお、処刑されたバルチャーの持っていた装備……具体的にはMSとか、それこそ地上戦艦とかは、迷惑料として没収していて、それが実はなかなか美味しいらしい。

 ともあれ、そんな訳で基地は他の地域に比べると圧倒的に平和で、しかも食堂で出る料理もとんでもなく美味いし、ホワイトスターから運ばれてくる商品の類はX世界では購入出来ない物も多い。

 そういう意味では、確かに理想郷を意味するアルカディアというのは決して間違っていないのだろう。

 実際、最近では基地の……いや、アルカディアの事を知った者の中で、結構な数が移住を希望しているという話を聞いていた。

 今回、応募してきた全員に、X世界の基地の名前はアルカディアとするとメッセージを送ると……

 

『アクセル、私の意見が採用されたのか!?』

 

 美鶴からの通信が入り、いきなりそんな風に言ってくる。

 美鶴は、まさか自分の意見が採用されるとは思っていなかったのだろう。その美貌には驚きが表れていた。

 

「ああ、美鶴の意見が採用だ。……正直なところ、美鶴のアルカディアとムウのシャングリラのどちらにするか迷ったんだけどな」

 

 ムウの提案してきたシャングリラというのも、正直なところ悪くないと思った。

 ぶっちゃけ、意味的にはアルカディアと同じ理想郷というものなのだが。

 それでも俺がシャングリラではなくアルカディアを選んだのは、語感とかそういうのもあるが……何故か俺がシャングリラとシャングリアを言い間違えてしまうという、しょうもない理由があった。

 とはいえ、基地の名前を言い間違える可能性が高いというのは、そう簡単に見すごせるものではない。

 そうである以上、言い間違えを考えなくてもいいアルカディアがいいと、そう判断したのだ。

 

『シャングリラか。私もそれは考えたのだが……結果として、アルカディアにして正解だったという事だろう』

「そうなるな。他にも色々とあったが、そんな中でも結局美鶴のが選ばれた訳だし。……それで、美鶴が選ばれたから賞品として俺の出来る事なら叶えるというのがあるけど、どうする?」

 

 個人的な事を言わせて貰えば、賞品云々というのを抜きにしても、美鶴……いや、美鶴だけじゃなくて他の恋人達からのお願いであれば、普通に受け入れるのだが。

 ただ、これもまた折角の機会だ。

 美鶴に何かして欲しい事があるのなら、それを聞いても構わない。

 

『ふむ、色々とあるのだが……しかし、そうだな。ゆかりの卒業式が終わったら、私とゆかりとアクセルの3人で少し旅行にいかないか?』

「卒業旅行か? そういうのは、ゆかりの同級生とかと行くのが普通だと思うんだが」

 

 一応、ゆかりは大学に進学するという話は聞いている。

 本人は、高校を卒業してそのままシャドウミラーで働きたいというのも検討していたらしいが、最終的に選んだのは大学進学だったらしい。

 個人的には少し残念だとは思う。

 ただ、俺がこう言うのもなんだが、高校や大学のような学生生活というのは、人生の限られた時間だけだ。

 ……もっとも、時の指輪を身に付ければ不老となるので、本人がその気になればいつでもどこかの高校や大学に潜り込むといったような真似は出来るが。

 

『いや、卒業旅行ではない。どうやら卒業旅行は風花を始めとした同級生達と行くらしい。私がゆかりを連れていきたいのは……そうだな。敢えて名前を付けるとすれば、卒業おめでとう旅行とでも呼ぶべきか?』

「いや、何だよそれ」

 

 美鶴にしてはらしくない名前に、思わず突っ込む。

 もっと美鶴らしい……何だったか。そうそう、ブリリアントな名前が出てくるかと思ったんだが。

 

『むぅ、駄目か?』

 

 少し拗ねた様子の美鶴。

 普段から凜々しい系の美人で、それこそ年下どころか年上の相手からもお姉様と慕われる美鶴がそういう表情をするのは珍しい。

 俺の前……正確には俺や恋人達の前でだけそういう表情を浮かべるのは、それだけ美鶴が俺達に心を許しているという証だろう。

 

「いや、美鶴のそういう面も珍しいから、悪くはないけどな。……とにかく、俺はそれで問題ないとして、ゆかりに話は通してあるのか?」

『以前少し話したが、まだ正確に話してはいないな。まさかこういう流れになるとは思っていなかったし』

「なら、ゆかりにはしっかりと話を聞いておいてくれ。それで、旅行先は?」

『実は八十稲羽という場所にある稲羽市には、有名な旅館がある。その旅館の無料招待券を取引先から貰ってな』

「旅館?」

 

 美鶴は桐条グループの令嬢で、後継者と見なされている存在だ。

 そうである以上、無料招待券とかそういうのを入手するのは難しくないだろう。

 

『うむ。天城屋旅館という老舗の旅館だ。アクセルもこちらの世界にいた時に、何かで見た事があるかもしれないな』

「天城屋旅館……ああ、そう言えばTVの特集で見たような事があった気がする」

 

 いわゆる旅行番組とかそういう奴を見ていた時に見たと思う。

 とはいえ、俺はあまりその手の番組は好んでないので、しっかりと見るじゃなくて、何かをしながら見ていたんだと思う。

 実際、名前を言われてそう言えば聞き覚えがあるといったようには思うものの、実際にどのような旅館なのかと言われれば、ちょっと思い出せないし。

 それでもこうして美鶴が行きたいという旅館で、更にはTVの旅番組で紹介されている旅館なのだから、その旅館は決して悪い旅館ではないのは間違いない。

 

『時々TVに出る事もあるくらいには有名な旅館だからな。……そんな訳で、どうだろう? 私とゆかりとアクセルの3人で旅行に行きたいのだが』

「俺は構わない。ただ、そうなると時間をどう作るかだな。知ってると思うが、現在X世界では、色々と面倒な事になっている」

 

 政府再建委員会とかが出てこなければ、今のこの状況でそこまで気にする必要はなかっただろう。

 だが、政府再建委員会が出て来た以上、その連中と何らかの手打ち……あるいは降伏させるかどうかしなければ、X世界を放っておく訳にはいかない。

 ……とはいえ、政府再建委員会のような組織が存在するのはX世界の原作を考えればおかしくはないだろう。

 X世界の原作で倒すべき組織がいなかった場合、フリーデンは旅をしながらそれぞれの地域でトラブルに巻き込まれていくといったような感じの話の流れになりかねない。

 勿論そういう原作であってもおかしくはないのだが、これはガンダムの原作だ。

 そうである以上、やはり倒すべき敵組織とかは存在していると予想するのは難しくはなかった。

 つまり、X世界で政府再建委員会とかが出てくるのは当然の話で、もし政府再建委員会が出て来なくてももっと他の何か……そう、例えば宇宙革命軍の後継組織とかが出て来てもおかしくはないのだ。

 

『うむ。幸いまだゆかりの卒業式まではそれなりに時間がある。その時まで待つとしよう。もしどうしてもアクセルが無理なら、私とゆかりと……誰かもう1人暇そうな奴を連れていくとしよう』

 

 暇そうな奴となると、取りあえず政治班はないな。

 政治班はそれこそ毎日のように忙しい。

 そうである以上、とてもではないが天城屋旅館まで泊まりに行くといった事は出来ないと思う。

 政治班は外の1時間で48時間の魔法球を使って十分に休憩はしているものの、言ってみればそれは魔法球があってこそだ。

 他の場所に泊まりで旅行に行くというのは、とてもではないが出来ない。

 そうなると、他の面々か?

 取りあえずシェリルは桐条グループの芸能事務所からデビューしてるので、ちょっと難しいだろう。

 あるいは稲羽市というのは辺鄙な田舎だという話だから、シェリルがいてもそこまで騒動にならないかもしれないが、念には念を入れた方がいい。

 そうなると……ああ、円とか美砂とかその辺か?

 

「出来ればそうならないように、俺もこっちでしっかりと頑張るよ」

『アクセルがそう言うのであれば、信じておこう』

 

 そう言い、通信が終わるのだった

 さて、ルチルの諸々に関係する休みも今日で終わりという事になっている。

 セインズアイランドに転移で帰って、その後はすぐにゾンダーエプタに向けて出発だ。

 捕虜からもう座標は聞いているし、そういう意味では出発したら特に困る事もないだろう。

 ああ、けどその前にやっておくべき事があったな。

 ディバイダーや高機動型GXとかも受け取っておく必要があるし。

 そう考え、俺は影のゲートで転移するのだった。

 

 

 

 

 

「アルカディアですか。……なるほど、分かりました。今度からこの基地の名前はアルカディアという名前にするようにしましょう。私も、基地という名前はどうかと思っていたので」

 

 基地……いや、アルカディアの司令官……いや、ノモアだし、この場合は市長と呼ぶべきか?

 とにかく、ノモアも基地という名称については色々と思うところがあったらしく、アルカディアという名前にする事に反対はしてなかった。

 それどころか、寧ろ喜んでいるようにすら思えた。

 

「それと、基地じゃなくなったから、ノモアの役職は司令官じゃなくて市長という事にする」

 

 やっぱりノモアと言えば市長だろう。

 ……俺とノモアの付き合いはそこまで長くはないので、そういう意味では市長だろうというのはちょっと違うのかもしれないが。

 とはいえ、ノモアについて知ってる者達にとっても、市長の方が呼びやすいのは間違いないだろう。

 

「市長? まぁ、どちらでも構いませんが」

 

 ノモアにしてみれば、司令官であっても市長であっても、どう呼ばれても気にしてはいないのだろう。

 その辺はノモアにとってあまり気にするようなとこではないのだろう。

 ノモアはアルカディアの運営で非常に忙しく、自分がどう呼ばれるのかよりも、どうやってアルカディアを発展させるのかを考えているらしい。

 何もない場所にフォートセバーンを作り、あそこまで繁栄させたノモアだ。

 アルカディアも時間を掛ければ、そのうちフォートセバーンに負けないくらいに発展するのは間違いない。

 そもそも、アルカディアとフォートセバーンでは前提条件が違う。

 雪国のフォートセバーンと比べると、アルカディアは普通の環境だ。

 また、アルカディアはホワイトスターと繋がっているので、色々な資材やら何やらも豊富に使えるというのは、非常に大きい。

 そしてMSの生産設備があるので、それを購入しようと多くの者が集まってくる。

 それどころか、地下にはUC世界のジャブローには及ばないものの、それなりに大きな居住区画がある事もあり、移住を希望する者も多い。

 色々な意味で、フォートセバーンと比べるとアルカディアの方が有利なのは間違いなかった。

 

「じゃあ、そういう訳でアルカディアの名前の周知はよろしく頼む」

 

 そう言うと、俺はMSの生産設備に向かうのだった。

 

 

 

 

 

「へぇ、人数分は無理かもしれないって話だったが、全部出来たのか」

「はい。これ以上ないくらいに頑張りましたしね。勿論、急いでいたからといって、粗雑な作りにはしてません」

 

 そう言うと、MSの生産設備で働いている男は職人らしい笑みを浮かべる。

 基本的にMSの生産というのはほぼ全自動だ。

 それでも人の手の入るところはあるし、何より大きいのは完全自動でMSが作られる場合であっても、どうしても当たり外れというのが出て来てしまうところだろう。

 その辺はもうどうしようもない。

 今回頼んだディバイダーに関しても、その辺は同様だった。

 出来れば当たりが多ければいいんだが、その辺については完全に運に任せるしかない。

 まぁ、いざとなったら量産型Wに……いや、この場合は実際に開発したキッドに任せる方がいいのか?

 とにかくこっちで何とか出来るだろうから、それはそれで問題はないと思う。

 

「そうか。助かった。これは感謝の気持ちだ。今回の件で協力した者達で食ってくれ」

 

 そう言い、俺は空間倉庫の中から以前屋台で購入した焼き鳥の盛り合わせを取り出すのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:1965
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1761
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