「うーん、別に久しぶりって気がしないな」
セインズアイランドに戻ってきてそう呟くと、俺と一緒に基地……いや、アルカディアに行っていた他の面々が呆れたように言う。
「そりゃあ、俺達にとっては数日ぶりだけど、アクセルは毎日のようにセインズアイランドに戻ってきて役人達をアルカディアに連れていってたんだろう? なら、久しぶりとか、そんな風に思う訳がないでしょ」
ロアビィのその言葉は他の者達に取っても同意らしく、何人もが頷いていた。
にしても、アルカディアという名称について教えたばかりなのに、普通に使いこなしているな。
「まぁ、そう言われればそうだけどな。……とにかく、フリーデンとテンザン級でそれぞれ準備をしたら、出来るだけ早くゾンダーエプタに出発するとしよう」
とはいえ、今日これからすぐにゾンダーエプタに向かって出発するといった真似は出来ないだろう。
こっちの方では問題がなくても、セインズアイランド側では手続きとかする必要があるだろうし。
「ああ、ちなみにアルカディアで受け取ってきた高機動型GXやディバイダー、それとルチルが乗るベルフェゴールについては、まだ俺の空間倉庫に入れたままにしておいて、セインズアイランドから出港した後で入れ替える形になる」
勝手に封印を破ると、結構な金額の罰金を支払わなきゃいけなくなるしな。
「そう、少し残念ね」
俺の言葉にルチルがそう告げる。
ルチルにしてみれば、ベルフェゴールをもう少ししっかりと操縦をしておきたいといったところだろう。
ホワイトスターでそれなりに操縦訓練はしたが、GXとかと違ってベルフェゴールは機体制御がフラッシュシステムで行われているのだ。
そうである以上、ホワイトスターで少し訓練したくらいでは足りないのだろう。
「セインズアイランドの領海内から出たら、思う存分操縦訓練は出来る。それまで待ってくれ。それと、オクト・エイプに乗っていた者達もこれからは高機動型GXに乗り換えだから、訓練は必要だな。シーマとモニクの2人は元々高機動型GXに乗っていたが、ディバイダーを使いこなす訓練が必要となる」
「アクセル、私もエスペランサの操縦訓練はしておきたいわ」
エニルの言葉に頷く。
ルチルがベルフェゴールの操縦訓練をまだあまりしていないように、エニルもまたエスペランサを完全には操縦出来ていないのだ。
そうである以上、戦闘訓練を行いたいと考えるのは当然だろう。
……こうして見てみると、テンザン級のMS部隊も俺以外は全員が自分の機体に慣れる訓練が必須なんだな。
「そんな訳で、俺達の方は色々と大変な状態になりそうだ。セインズアイランドから移動しながらの訓練になるから、オルクとかに襲撃されるような心配はないと思うけど、もし何かあったらフリーデンに頼る事になると思う」
「任せて欲しい。アクセルには今まで色々と助けて貰ったのだから、このくらいで恩返しが出来るのなら、幾らでもやらせて貰おう」
ジャミルのその言葉に、ガロードとウィッツはやる気を見せていたものの、ロアビィは微妙な表情を浮かべている。
まぁ、ロアビィのレオパルドは地上戦闘用で空を飛べる訳じゃなければ、海中で活動出来る訳でもない。
そうである以上、敵……具体的にはオルクや政府再建委員会との戦いになった場合、海上では格納庫の出入り口から攻撃をするといった真似しか出来ない。
これでフリーデンがもっとちゃんとした頑丈な……それこそテンザン級並の大きさを持つ地上戦艦なら、甲板に上がったりといった真似も出来るんだろうが。
だからこそ、今の状況でロアビィは微妙な表情を浮かべているのだろう。
とはいえ、キッドの性格を考えると、レオパルドをそのままにしておくといった事はちょっと考えられない。
空を飛ばすというのは難しいかもしれないが、海中である程度動けるようにするというのは、そんなに難しくない……いや、難しいか?
どうなんだろうな。
キッドは何だかんだと天才と呼ぶに相応しい能力を持っている。
短時間でサテライトキャノンを装備したGXをディバイダーを使う形式に変えたりしたし。
この手の改修は、ただ武器を変えればいいだけではない。
具体的には、機体バランスとかFCSも含めてOSの書き換えとか、その他諸々をする必要がある。
それを短時間でやったというのは、キッドがその外見に似合わぬ能力の持ち主であるという事を示していた。
「ジャミルがそう言うのなら、こっちも任せられる。……まぁ、機種転換訓練は恐らくそこまで時間が掛からないと思う」
テンザン級に乗ってるパイロットは、全員が腕利きと呼ぶに相応しい。
UC世界からやって来た者達は一流、あるいはそれすら超えるだけの実力を持つし、エニルは元々この世界でもトップクラスの実力を持ち、ルチルにいたってはニュータイプ能力の持ち主だ。
……まぁ、宇宙革命軍系のオクト・エイプから旧連邦軍系の高機動型GXに乗り換えたり、MSからMAに乗り換えたり、15年ぶり……しかも自分の身体ではなくWナンバーズの技術を活かして作った人造人間の身体であったりと、色々と不安要素が多いのも事実だが。
不安要素が多いのは事実だが、だからといってその件についてはそこまで心配していない。
テンザン級の面子なら、何があっても最終的には対処出来ると信じているのだから。
「うーん、テンザン級の部屋に戻ってきたけど、あまり帰ってきたって感じはしないな」
テンザン級にある俺の部屋にあるベッドに寝転がりながら、そう呟く。
俺の部屋にあるベッドはかなり大きい。
ホワイトスターにある俺の家の寝室にあるベッドとは比べものにならないくらいだが。
それでも結構な大きさなので、こうして自由に寝転がったりといった真似は余裕で出来る。
「ホワイトスターこそが、私達の故郷ということなんでしょうね」
荷物の整理をしながら、マリューが笑みを浮かべて呟く。
そんなマリューの言葉に、ミナトも頷いていた。
SEED世界出身のマリューと、ナデシコ世界出身のミナト。
そんな2人にとっても、ホワイトスターは自分の家という認識なのだろう。
「なら、出来るだけ早くX世界の件を片付けてホワイトスターに戻らないとな」
「アクセルの言いたい事は分かるけど、問題なのはゾンダーエプタの一件だけではまず終わらないという事でしょうね。マリューもそう思うでしょう?」
「そうね。私もミナトの意見には賛成よ。ゾンダーエプタは結局のところ諜報部の拠点でしかないんでしょう? 勿論、諜報部の拠点を潰すというのは政府再建委員会に大きなダメージを与えられるでしょうけど、言ってみればそれだけなのよ」
マリューの言いたい事は俺にも理解出来た。
つまり、政府再建委員会にとってみれば、ゾンダーエプタの陥落は痛いが、全体で見た場合はそこまで気にする必要はないと、そう言いたいのだろう。
「そうなると、ゾンダーエプタを攻略した後で政府再建委員会の情報を出来るだけ入手したいな。……いや、攻略した後だと最悪自爆してしまう可能性もあるから、GXの後継機とかを奪う為に侵入した時に、その種の情報をコンピュータから引き抜いてきた方がいいか」
普通に考えれば、コンピュータからデータを抜き出すというのはそう簡単な話ではない。
具体的には、パスワードの入力とか、IDカードの認証とか、それ以外にも諸々のセキュリティがあってもおかしくはなかった。
だが、俺の場合はそういうのは全く関係ない。
空間倉庫の中には、技術班謹製のハッキングツールがあるのだから。
そのハッキングツールを使えば、大抵のコンピュータからデータを奪う事が出来るというのは、今までの経験から十分に理解している。
だからこそ、ゾンダーエプタを攻略する前にデータを引き抜いておけば問題はない。
諜報部の拠点という事だし、色々と美味しいデータがあるだろう。
個人的には、ゾンダーエプタで開発しているというGXの後継機の設計データとか、そういうのもあって欲しいんだが……ちょっと難しいだろうな。
今の自分達の状況を考えると、向こうもGXの後継機のデータがどれだけの価値を持つのか、自分達で開発している以上は当然分かっているだろう。
だからこそ、設計データの類はコンピュータ上に残しているとしても、ネットワークが繋がっていないスタンドアローンのコンピュータか、もしくはコンピュータではなく紙に書いて残している可能性もあった。
ただし、紙で残っているのなら、それは俺にとって悪い話ではない。
それこそ設計図が書かれた紙を保管してある場所に影のゲートで侵入すればいいだけなのだから。
「出来ればゾンダーエプタで政府再建委員会の他の基地……それも小さな基地じゃなくて、組織のトップがいるような大きな基地の情報を入手出来ればいいんだけどな」
このまま延々と政府再建委員会の部隊と戦うのは、非常に面倒だ。
なら、いっそ敵の本拠地をそのまま叩いてしまえばいい。
「アクセルの言いたい事は分かるけど、それはちょっと難しいと思うわよ? 向こうも自分達の組織のトップが具体的にどこにいるのかというのを迂闊にデータに残すとは思えないし」
「ミナトが言いたい事は分かるけど、その辺は一種の駄目元だな。その手の情報があればラッキーといった程度の。後は……ルチルの件か。どう思う?」
具体的に何を示すのではなく、ただどう思う? と尋ねる。
だが、そんな俺の言葉の意味はマリューとミナトにそれぞれしっかりと伝わっていた。
「旧連邦……それもルチルをああいう風にした人物が生き残って、偶然ゾンダーエプタにいる。正直なところ、その可能性はかなり少ないと思うわよ。個人的には許せないけどね」
同じ技術者として、Lシステムを作った相手が許せないのだろう。
マリューにしてみれば、せめてコーティングする際に裸ではなく、何らかの服を着せてコーティングさせるべきだと、そんな風に思っているらしい。
「いればラッキー程度の認識でいた方がいいみたいだな」
ルチルには悪いが、期待はしない方がいいだろう。
「そうね。……ふふ」
「マリュー?」
何故かいきなり笑ったマリューにそう尋ねる。
ミナトも、何故マリューが笑ったのか分からないといった様子だった。
「あ、ごめんなさい。普通に考えれば、2隻の陸上戦艦で基地を攻略するような真似をしたらこっちが負けてしまうかもしれないと思ってもおかしくはないでしょう? でも、私達はたった2隻なのに、ゾンダーエプタを相手に勝利することを前提として話しているんだもの」
「……まぁ、普通でないのは理解出来るけどな」
一般的に考えた場合、この戦力差で勝てるとは思わない。
しかし、俺達の場合は戦力の質という点で圧倒している。
ヴァサーゴ、ベルフェゴール、GX、エアマスター、レオパルド、そして高機動型GXにエスペランサ。
向こうがドートレス・ネオを始めとした戦後に開発された新型量産機を幾ら持っていても、質という点ではこっちが圧倒的に有利だろう。
数で考えれば向こうの方が有利なのは間違いないが、それは質で逆転出来る。
他にもメガソニック砲のような圧倒的な攻撃力を持つ武器をこっちは多数持っているのも大きい。
勿論、向こうもGXの後継機が開発されているという事は、サテライトキャノンを持っているだろうし、シャギアの乗っているヴァサーゴにもメガソニック砲があるのを考えると、決して油断出来る相手でないのは間違いないのだが。
「アクセルがいる限り、戦いで負けるという想像が出来ないのは私も分かるわ」
ミナトがそう言うものの、別に俺も無敵って訳じゃないんだけどな。
実際、今まで危険だと思う相手とは何度も戦ってきたし、シュウとの戦いでは一歩間違えれば死んでいた。ニュクスとの戦いでは怪我こそしなかったものの、精神攻撃によって俺の中にあった原作知識が完全に失われた。
おかげで俺はX世界の原作知識についても何も知らない。
……もっとも、ガンダムがあるという時点で多少なりとも予想出来たし、ガンダムとニュータイプが揃っていた事でフリーデンが原作の主人公のいる場所だとも理解出来たが。
ただし、15年前の戦争でニュータイプとして活躍したジャミルと、ニュータイプではない……いわゆるオールドタイプだが、ニュータイプのティファを好きなガロード。
そのどちらが主人公なのか、最初は分からずに戸惑ったが。
最終的には、ジャミルの年齢からガロードが主人公だろうと判断したけど。
あるいは、15年前の戦争がこの世界のいわゆる1……ガンダムXが主人公機だし、ガンダムX1なのに対し、今はガンダムX2なのかもしれないな。
その辺については、もうどうしようもない。
……どうせならガンダムX1の時代に転移して、そこでジャミルとかルチルと会ってみたかった気もするが。
そんな風に考えながら、俺はマリューとミナトの2人とゆっくりとした時間を楽しむのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:1965
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1761