転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3386話

「じゃあ、漁船はこっちで修理させて貰う。お前達は部屋で休んでいてくれ。ガイア、部屋に案内を頼む」

「分かった。ほら、こっちだ。……一応言っておくが、この船は色々と機密を抱えている。妙な場所に迷い込んだりするようなことがあった場合、どうなるか分からんぞ」

「気を付けましょう。俺達はただの漁民でさあ。わざわざこんな凄い船の中で妙な真似をしたりはしませんよ。ただ……漁船くらいしか知らないんで、こういう大きな船には興味あり……」

 

 興味ありますがね。

 そう言おうとした男だったが、不意にその言葉が止まる。

 一体どうしたのかと思ったが、男の視線がとある方向に向けられているのを見れば、何故男が突然言葉を止めたのかも理解した。

 男の視線の向こうには高機動型GXが複数あったのだ。

 この男の年齢を考えると間違いなく15年前の戦争を経験している。

 それだけに、ガンダムというのがどういう意味を持つのか十分に理解しているのだろう。

 そんな男の前に、高機動型GX……言ってみればGXの量産型とも言うべきガンダムが複数存在しているのだ。

 ガンダムの意味を理解している男にしてみれば、とてもではないが信じられない光景であってもおかしくはない。

 

「あれは……その……もしかして……全部、ガンダムですかい?」

 

 最初は信じられないといった様子で、しかし喋っている途中で我に返ったのか、最後にはそれなりにスムーズに聞いてくる。

 

「そうだ。俺達は腕利きのバルチャーだからな。その理由があの大量のガンダムだ」

「一体、あれだけのガンダムをどこで? しかも、見たところ初めて見る……いえ、GXに似ている機種ですが」

 

 シーバルチャーではなくバルチャーと言ったけど、そこには反応しないんだな。

 自分達がオルクに攻撃をされたと主張しており、そこにMSを使う俺達が姿を現したのだから、バルチャーではなくシーバルチャーとこっちを認識してもおかしくはない。

 ただまぁ、オルクではなくバルチャーとシーバルチャーだ。

 そう考えれば、予想外の光景がそこにあったので言い間違えたと言っても、それなりに通用するか?

 

「色々と伝手があるんだよ」

 

 ここで素直にシャドウミラーという名前を出してもいいが、今は取りあえず止めておく。

 この男が俺達に対してどこまでの情報を持っているのかというのは分からない。

 そうである以上、ここでシャドウミラーという名前を出したりするよりは、やはりこっちの状況についてはしっかりと隠しておいた方がいいだろう。

 

「伝手、ですか? それは具体的にはどんな……」

「漁師がMSを……それもガンダムを欲するのか?」

 

 普通に考えれば、漁師がMSを欲するとは思えない。

 ただし、このX世界においては自衛をする為にも必須……といったように考えてもおかしくはない。

 オルクという存在がいる以上、何かあった時に対処する力は必須となる。

 実際、漁師ではなく農民達が盗賊のバルチャーに自分達の作物を奪われないようにバルチャーからMSを購入しているという話も聞いているし。

 そういう意味では、漁師がMSを欲しがるのは間違っていないのだろう。

 ……ただし、それがガンダムとなれば話は別だ。

 良くも悪くも、このX世界においてガンダムというのは有名なMSだ。

 そうである以上、もしガンダムを欲する者がいた場合、漁師がガンダムを持っていればどうなるか。

 それこそ遊び半分どころではなく、本気で襲い掛かってくるだろう。

 もっとも、それはあくまでも普通の漁師ならの話だ。

 恐らくこの男は政府再建委員会の手の者である以上、俺達がどこからこんなに大量のガンダムを入手したのか、気になっているのだろう。

 政府再建委員会が所持するガンダムとして、現在判明しているのはヴァサーゴとアシュタロンの2機。

 この2機のベースとなったベルフェゴールも、恐らくは所持していると思われるが、具体的にそれがどこにあるのか分からない以上、手の出しようもない。

 つまり、恐らくは3機。

 いやまぁ、ヴァサーゴを俺が奪った後で再度ヴァサーゴが出て来たのを思うと、予備部品とか予備パーツとかで多少は数があるかもしれないが。

 とにかく、今の状況ではその3機……ベルフェゴールを抜かせば2機だけとなる。

 フリーデンに比べて数こそ少ないが、戦後に開発されただけあってかなり高性能なのは間違いない。

 総合的に見た場合、パイロットの技量もあってフロスト兄弟とフリーデンでは互角といったところか?

 ただ、模擬戦を繰り返す事によって、ガロードの操縦技術は急激に上がっている。

 ウィッツもガロードには負けるが、それでも操縦技術が上がっているのは間違いない。……ウィッツの場合は、元々がガロードよりも高い操縦技術を持っていたからというのもあるのだろうが。

 唯一、レオパルドは海なので模擬戦が出来ておらず、操縦技術は以前とそう違わない。

 そうなると、フロスト兄弟とフリーデンが戦った場合、フリーデンが勝利する可能性が高い。

 そこにガンダムを大量配備しているテンザン級がいるのだ。

 政府再建委員会に所属する者としては、とてもではないがそのままには出来ないだろう。

 

「いやぁ……俺も戦前を知ってますから。政府の広報でガンダムを見た事はあるんですよ。そしたら、こんな風に大量にガンダムがあるんだから、驚くのも当然ですって」

 

 何だか無理矢理誤魔化そうとしているのは明らかだったが、だからといって今のこの状況でこれ以上突っ込まない方がいいだろう。

 向こうにしてみれば、ここで自分達の正体を俺達に知られている……正確には予想されているとは、思ってもいないだろうし。

 

「まぁ、俺達はバルチャーとしては大きいしな。漁師をやってるお前には分からないだろうが、陸では高性能なMSがそれなりに広まって来てるんだぞ」

 

 これは半ばブラフ。

 だが、半ば事実でもある。

 具体的には、普通のバルチャーが使ってるような中古のMSと比べると、シャドウミラーの基地として使っているアルカディアで売られているMSは新品だ。

 当然ながら、新品である以上は中古のMS……それこそ戦争の時に廃棄されたのを修理して使っているようなMSとは、性能が違う。

 例えば同じドートレスであっても、中古よりも新品の方が平均して1割くらいは性能が高い。

 勿論、中古とはいえそれを修理した者の技量によってはそこまで性能差がない場合もあるし、腕のいいメカニックが改修すれば新品の機体よりも性能が高くなってもおかしくはない。

 しかし、それでも平均すると新品の方が性能が高いのは間違いない。

 それを思えば、俺の言ってるように高性能なMSがそれなりに広まるというのは、決して間違いではなかった

 

「ほ、本当ですかい!?」

 

 一瞬、本当に一瞬だったが、男の視線が鋭くなった。

 ただし、それはすぐに消え、いかにも漁師といったような表情を取り繕ったが。

 

「本当だ。……とはいえ、いつまでもここで話している訳にもいかないか。何だかんだとガイアに案内を頼んでから結構話したし」

 

 さっきガイアにこの漁師……の皮を被った政府再建委員会の兵士達を連れていくように言ってから、既にそれなりに時間が経っている。

 いつまでもここで話をしていると、部屋で待っている者達が待ちくたびれてもおかしくはない。

 そういう風にならないように、ガイアに視線を向ける。

 

「そんな訳で、頼む」

「俺はさっきからいつでも問題はなかったんだがな。……まぁ、いい。ほら、行くぞ」

 

 俺の言葉に、ガイアは大きく息を吐いてから漁船に乗っていた連中を引き連れて移動を始めた。

 さて、後はどうなるか。

 その場から少し離れ、漁船で周囲に見えない場所まで移動してから気配遮断を使う。

 これで俺の姿は誰にも見えなくなった。

 とはいえ、カメラの類を通せば俺の姿も確認出来るのだが。

 それでも生身の相手に見つからないというのは、非常に大きい。

 格納庫から出ていったガイア達を追う。

 幸いにも、ガイア達にはすぐに追いつけた。

 ガイアも俺が気配遮断を使って追ってくるというのは理解していたので、意図的にゆっくりと歩いていたのだろう。

 

「それにしても、こんなに凄い船を持つとなると、シャドウミラーというのはさぞ凄いんでしょうね」

「そうだな。月を支配するくらいには凄い」

 

 漁師を率いている男とガイアの会話が聞こえてくる。

 この場合の月というのは、勿論X世界の月ではなく、UC世界の月……ルナ・ジオンの事だろう。

 だが、漁師にはその辺りの事情は分からなかったのか、本当に戸惑った様子の表情を浮かべていた。

 ちなみに先頭をガイアとマッシュが進み、オルテガは最後尾を移動している。

 このような形になったのは、オルテガだけがこの連中の事情を知らないからだろう。

 直情径行……いや、はっきりと単細胞なオルテガの性格を考えれば、教えないというのは決して間違っていない。

 恋人のマリオンから聞いてもおかしくはないと思ったのだが、幸か不幸かマリオンがオルテガにこの連中について教えるといった事はなかったらしい。

 これは時間がなかったからオルテガに話をする前にクスコに話をし、そのまま真っ直ぐ俺のいる場所に来たのか、それともマリオンから見てもオルテガは腹芸に向かないと判断したのか。

 何となく後者なような気がするのは、決して俺の気のせいではないと思う。

 

「現在、陸ではバルチャー同士の協力関係が広まっている。その中には街も入っていて、そうだな。国……というのは少し大袈裟かもしれないが、それに近い形になっているのは事実だ」

「へぇ……国、ですか」

 

 ガイアに変わってマッシュがそう言うと、漁師の男は少しだけ興味深そうにする。

 政府再建委員会の目的を考えれば、自分達以外の国というのは許容出来ないのだろう。

 この連中にしてみれば、マッシュの話は聞き逃せない。

 ここでもう少し大きな話を……連邦国について話してもいいんだが、そこまでの話はしないらしい。

 そのようにしている理由は、この連中はここで捕らえるつもりだが、万が一にも逃げられた場合、政府再建委員会……より正確にはゾンダーエプタにこの件についての情報が流れるのは困るからといった感じだろう。

 俺としては、この連中を逃がすつもりは全くないのだが。

 そんな風に考えている間にも通路を進み続け、やがて目的の場所……お持てなしの準備が整っている部屋の前に到着する。

 

「この部屋で待っていろ」

「分かりました」

 

 そのような短いやり取りを終え……そしてガイアとマッシュが部屋の中に入り、先頭を進んでいた男も部屋の中に入る。

 するとそのタイミングを待っていたかのように、オルテガが後ろから他の漁師達を強引に押して部屋の中に押し込める。

 俺もそのドサクサに紛れて部屋の中に入った。

 オルテガはガイアからこの件について言われていたのだろう。

 とはいえ、何故そのような真似をするのかというのは、知らなかったようだが。

 

「一体何を!?」

 

 先程までガイアと話していた男がそう叫ぶが、部屋の中には量産型Wやコバッタが準備万端といった様子で待ち構えていた。

 量産型Wはマシンガンを持ち、コバッタはいつでも敵に襲い掛かれるように準備を整えながら。

 

「な……」

 

 漁師達のうちの1人が、理解出来ないといった様子で叫ぶ。

 このような状況になるとは、全く理解していなかったのだろう。

 

「い、一体これは何の真似ですかい?」

 

 男が動揺した様子……いや、違うな。態度こそ動揺した様子だったが、目の光に動揺はない。

 それこそどこか隙でもないかといった具合に、周囲を見ている。

 これが普通に話をしている時ならともかく、このような突然の事で漁師を装うといった真似も出来なくなってしまったのだろう。

 

「お前達が政府再建委員会の手の者であるのは、もう分かっている」

 

 そう言いつつ、男達の前……量産型Wやコバッタと男達の間に立つような形で気配遮断を解除する。

 

「な……」

 

 男達が、いきなり姿を現した俺を見て、何が起きたのか理解出来ないといった声を上げる。

 

「さて、一体お前達は何に驚いているんだろうな? お前達が政府再建委員会の手の者だと知ってる事か、それとも俺がこうして突然姿を現した事か、それとも……」

 

 パチン、と指を鳴らすと周囲に幾つもの白炎が浮かぶ。

 

「このX世界では存在しない魔法を見たのが理由か」

「ま……魔法……だと……?」

 

 俺がいきなり姿を現した事よりも、魔法の方が男にとっては驚きだったのだろう。

 掠れたような声でそう告げる。

 そんな男の度肝を抜く……そしてよりこっちの情報収集をしやすいようにする為に、俺は右手を白炎に、そこから狼や豹といった炎獣を生み出す。

 

「そう、魔法だ。お前達にとっては理解出来ない事だろうが、それでもこうして目の前にいる以上、魔法を魔法であると認めない訳にはいかないだろう?」

 

 そう言いながら、俺は笑みを浮かべるのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:1965
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1761
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