転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3390話

 今は特にやるべき事もない俺は、ガイアと共に食堂にやって来た。

 食堂の中には特に誰もいない。

 もしかしたら誰かがいるかもしれないと思っていたんだが。

 いなければいないで、それはそれで構わないが。

 軽く注文し、俺の前にはサンドイッチと紅茶、ガイアの前にはコーヒーとドライフルーツが置かれている。

 ガイアがコーヒーを飲むのも意外だが、ドライフルーツを頼んだのも意外だったな。

 もっとも、ガイアがドライフルーツを食べたいと思ってもそこまでおかしくはないのだが。

 

「さて、それで……ジャミルとカトックはどういう話をしてると思う?」

「それを俺に言われてもな。ただ、ジャミルは旧連邦軍では象徴的な存在だった。……ジオン軍的には、シャアとかそんな感じか」

 

 そう言うと、ガイアは少しだけ面白くなさそうな表情を浮かべる。

 元々が強面なので、そんな行動だけであっても、十分な迫力があった。

 とはいえ、ガイアがこんな風に面白くないと思うのも、分からないではない。

 ガイア達は黒い三連星として有名だったが、シャアは1人で赤い彗星として有名だった。

 しかも、黒い三連星はかなりのネームバリューだったが、それでも赤い彗星よりも上かと言われると、微妙なところだろう。

 それだけ、1年戦争中における赤い彗星という異名は大きな意味を持っていたのだ。

 ガイアだから少し面白くないといった表情を浮かべているが、もしこれがオルテガだったら、恐らく爆発していただろう。

 オルテガのシャアに向けるライバル心は、非常に高い。

 それこそライバル心ではなく、敵愾心と表現しても決して間違いではないような……そんな感じだ。

 

「カトックにとってジャミルってのは、そういう意味で色々と思うところがあるんだと思う」

「なるほどな」

 

 短く呟き、ガイアはドライフルーツを口に運ぶ。

 一体ガイアが何を考えているのかは、生憎と俺にも分からない。

 分からないが、それでも今の状況を思えば、色々と思うところがあるのは間違いないと思う。

 

「なぁ、アクセル。そのカトックって奴……俺にもちょっと会わせて貰えないか?」

「ガイアがか? 一体何の為にだ?」

「特にこれといった理由がある訳じゃない。ただ……そう、本当に何となく興味を抱いただけだ。それで、どうだ?」

 

 ガイアがカトックに会う、か。

 それを許可してもいいのかどうかは分からないが、ガイアとカトックは微妙に……本当に何となくだが、似ている場所がある。

 そう考えると、ガイアとカトックを会わせてみても面白いのかもしれないな。

 

「ジャミルとの面会が終わって、それでカトックに特に何も問題がなかったら会わせてやる」

 

 もしかしたら、何人かは反対するかもしれない。

 だが、今の状況を思えば、ガイアをカトックに会わせるのはそんなに間違っていないと思う。

 

「そうか。では、楽しみにしていよう」

 

 ガイアが満足そうに言うと、話は別の事に変わるのだった。

 

 

 

 

 

「アクセル」

 

 食堂でガイアと話をしていると、不意にそんな風に声を掛けられる。

 声を掛けてきた相手に視線を向けると、そこにいたのはジャミル。

 

「ジャミル? もうカトックとの話は終わったのか?」

「ああ。色々と……本当に色々と思うところはあったが、私もカトックと話して良かったと思うよ」

 

 そう言うジャミルは、見て分かるようなショックを受けている様子はない。

 それはつまり、カトックからそこまで責められるといった事ではなかったのだろう。

 もっとも、全く何も言われなかったという訳ではなく、色々と言われたんだと思うが。

 

「そうか。どういう話をしたのかといったような事を聞こうとは思わないが、ゾンダーエプタや政府再建委員会について何らかの情報を聞き出したりは出来たか?」

「ああ。ゾンダーエプタで開発されているという新型MSについて少し聞く事が出来た」

「ほう、それは興味深いな」

 

 ジャミルの言葉に真っ先に反応したのは、ガイアだ。

 X世界のMSの技術というのは、UC世界を上回っているところが多い。

 具体的にはMSが単体で空を飛べたり、MAに変形出来たり、サテライトキャノンやメガソニック砲のような大出力のビーム砲があったり。

 勿論、UC世界であってもグフ・フライトタイプであったり、ドダイで空を飛んだり、バストライナーやスキウレのように大出力のビーム砲があったりする。

 ただ、MAに変形という点では明らかに劣ってるか?

 まぁ、その件はともかくとして、やはりUC世界の方が劣っているのも事実。

 ニュータイプ研究でも、UC世界のビットはエルメスの使うMSの半分くらいの大きさのに対し、X世界ではベルティゴがMSよりも圧倒的に小さいビットを使っている。

 その上、ベルティゴのビットは地上でも普通に使えるのに対し、エルメスのビットは宇宙空間でしか使えないと聞いた事がある。

 ただ、これについては実際にはどうか分からないが。

 もしかしたら、エルメスのビットも普通に地上で使える可能性は否定出来ない。

 そんな風に色々と技術力が突き放されている以上、ガイアとしてはゾンダーエプタで開発されているという新型のMSが気になるのだろう。

 それについてジャミルが聞き出してきたのだから、それに興味を持つなという方が無理だった。

 勿論、この興味についてはガイアだけではなく、俺もまた興味津々だった。

 政府再建委員会はヴァサーゴとアシュタロンという、ベルフェゴールをベース機とした新型のガンダムを完成させている。

 その上で新しいガンダムを作るのだから、気になって当然だろう。

 

「15年目の亡霊。……そんな風に言われたよ」

「……15年目の亡霊だと? アクセル、どういう意味か分かるか?」

「分かる訳がないだろ。ただ、15年という事は、戦争が関係してくるんだろうとは思うが」

「正解だ」

 

 俺の言葉に、ジャミルが苦々しい表情を浮かべてそう言う。

 どうやらジャミルは、15年目の亡霊という言葉の意味を理解しているらしい。

 

「どういう意味で15年目の亡霊なんだ?」

 

 改めてそうジャミルに尋ねると、サングラス越しでも分かる苦々しげな表情を消して、口を開く。

 

「ゾンダーエプタで開発されている新型のガンダムは、GXの後継機らしい。それも15年前に私が使っていたGXのデータを流用している、な」

「……それは具体的にどういう意味なんだ?」

 

 ジャミルの機体の操縦データを流用していると聞いて、嫌な予感がする。

 ジャミルは今でこそコックピット恐怖症によってMSの操縦をするのは難しい。

 だが、15年前の戦争の時点では、旧連邦軍の中でも代表的なエースパイロットだったのだ。

 勿論、それは旧連邦軍のプロパガンダ的な意味があったんだろう。

 それでも相応の実力がなければ意味はないし、ジャミルの性格からして、その実力があったのは間違いない。

 そして旧連邦軍にはビットMSという、一種の無人機が存在していた。

 つまりゾンダーエプタで開発しているGXの後継機というのは、もしかしたらジャミルの行動データを入力した無人機……そんな可能性があってもおかしくはない。

 

「詳細はカトックも知らないらしい。ただ……1つ確実なのは、私が使っていたGXのデータを流用しているという事は、サテライトキャノンを使える可能性もある」

「……それは、ありなのか? ニュータイプとかそういうのがいない状況で」

 

 サテライトキャノンを使うには、月にあるマイクロウェーブ発信施設にフラッシュシステムを使って登録する必要がある。

 しかし、政府再建委員会がやったのは、その裏をかくかのような事だ。

 

「正直なところ分からん。私も15年前の戦争でフラッシュシステムを使っていたのは間違いないが、それはあくまでも使えるというだけで、仕組みを詳しく知っている訳ではない」

 

 ジャミルのその言葉は、俺やガイアを納得させるのには十分な説得力を持っていた。

 例えば、TV。あるいはそれ以外にも様々な家電。もしくは車の類でもいい。

 そういうのを、俺達は普通に使っている。

 だが、それらを使えるからといって、その仕組みを完全に理解しているかと言われれば、その答えは否だ。

 使えるというのと、その構造を全て熟知しているというのは全く別の話なのだから。

 勿論、世の中には自分の使っている物の全てを理解しているといったような者もいるだろう。

 だが、そのような者達は当然ながら極めて少数なのだ。

 だからこそ、ジャミルの言ってる内容は十分に理解出来た。

 理解出来たが……だが、同時にそれは1つの事を意味している。

 

「GXの後継機はゾンダーエプタで作られてるんだよな? そしてその後継機にはジャミルの使っていたGXのデータが流用されている。当然そうなればフラッシュシステム関係にも手を加える必要がある訳で……だとすれば、やっぱりニュータイプ研究者がゾンダーエプタにいるのは間違いない、か」

「私もそう思う。もっとも、ゾンダーエプタに研究者がいても、その者がルチルの一件に関わっているかどうかは分からないが」

 

 精神崩壊したルチルをコーティングし、Lシステムに組み込んだ研究者。

 しかもルチルを裸のままコーティングするという、色々な意味で危険な趣味をしている相手だ。

 その人物が丁度よくゾンダーエプタにいるかと言われれば、可能性としてはかなり低いだろう。

 低いだろうが、それでも万が一、もしかしたら……そんな風に思うのは決して間違いではない筈だった。

 そしてもしそいつがいた場合は、ルチルに任せてしまえばいいだろう。

 ルチルがその相手にどのような事をするのかは、生憎と俺にも分からない。

 ガンド1発で終わるのか、何発もガンドを撃ち込むのか。それともいっそ銃弾を撃ち込むのか、はたまたそれ以外の何か俺が理解出来ないような真似をするのか。

 ルチルがどのくらい怒ってるのかは、それこそ考えるまでもなく明らかだ。

 ……20代の女が、精神崩壊して自分の意識がなかった時に、自分の身体を好き勝手に弄ばれた――性的な意味を含む可能性あり――となれば、それを許容出来るかどうかは、考えるまでもないだろう。

 もし本当にそういう奴がいたら、色々と子供は見ちゃ駄目といったような状況になってもおかしくはなかった。

 

「色々と言いたい事や聞きたい事はあるが、とにかく話は分かった。GXの後継機……ちなみに名前は聞いてきたのか?」

「ガンダムダブルエックスというらしい。それが正式名称なのか、それとも開発者の間で使われているものなのかは、残念ながら分からないがな」

「ガンダムダブルエックス……GXの後継機という事を考えると、略称はDXだな」

「……最初に考えるのがそれなのか?」

 

 何故かジャミルが呆れの視線を俺に向けてくる。

 いや、ジャミルだけではなくガイアもまたそんな視線を俺に向けていた。

 通称を考えるのは、別にそこまでおかしな話じゃないと思うんだがな。

 

「そんなにおかしな話でもないだろう? ……その件は置いておくとして、ジャミルがカトックと話をした以上、大人しくこっちの尋問に応じると考えた方がいいか」

「ちょっと待ってくれ、アクセル」

「ガイア?」

 

 何故か俺の言葉にそんな風に口を挟むガイア。

 一体何があったのかとそちらを見ると、少し考えつつもガイアが口を開く。

 

「悪いがそいつの尋問に俺も参加しても構わないか?」

「は? 一体何の為に? さっきは後でって話だったろう?」

 

 これは別にガイアを侮っているから今のような言葉が出た訳ではない。

 だが、わざわざガイアが俺と一緒にカトックを尋問する必要があるのかと言われれば、その答えは否だろう。

 少なくても、俺は何故そのようにガイアが主張するのかは分からない。

 

「少し思うところがあってな。それに、もしかしたら……いや、これは違っているかもしれないから、今はやめておこう。ここでそれを口にして違っていたら、恥ずかしいからな」

 

 そんなガイアの言葉に、いいから言えと突っ込みたくなった俺は悪くないだろう。

 わざわざ勿体つけるのはどうかと思う。

 ただ、何か緊急の状況であればまだしも、今はそこまで逼迫している状況ではない。

 なら、少しはガイアの思うようにさせても悪くはないだろう。

 

「分かった。ならガイアは俺と一緒に来い。ジャミルは……どうする?」

「私はフリーデンに戻ろう。カトックの話す情報が気になるのは間違いないが、色々と思うところがあるのでな」

 

 具体的にそれが何なのかは、俺には分からない。

 分からないが、それでもこうしてジャミルを見る限りでは、カトックと話して思うところがあったというのは間違いないのだろう。

 

「そうか。こっちで何か新しい情報を入手したらそっちに流す。だからそれまではゆっくりと休憩していてくれ」

「すまないな」

 

 そう言い、ジャミルは食堂から去っていく。

 俺とガイアはそんなジャミルの後ろ姿を見送った後、早速カトックを尋問するべく行動に移すのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:1965
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1761
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