転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3391話

 ブリッジにいるマリュー達に連絡をしてから、俺はガイアと共にカトックが軟禁されている部屋に向かう。

 部屋の前には量産型Wが待機している。

 ここでカトックを逃がす訳にはいかないので、その見張りとしてだ。

 X世界の人間達が量産型Wを出し抜いて脱出するというのは……無理とは言わないが、極めて難しい。

 あるいはニュータイプならどうにかなる……か?

 もっともニュータイプではなくても、ガロードのように機転が利くのならもしかしたら逃げられるかもしれないが。

 

「中に入るから開けてくれ」

「は!」

 

 量産型Wは即座に俺の言葉に従い、扉を開ける。

 

「おう、来たか」

 

 カトックの態度は既に漁師に変装していた時のものとは大きく違う。

 見るからにふてぶてしいといった様子でこっちを見ていた。

 もう自分の正体が知られてしまった以上、漁師の振りをするつもりはないと判断したのだろう。

 

「ジャミルとの話は有意義だったようだな」

「そうだな。それは否定しねえよ。まさか、俺が直接あのジャミル・ニートと話をする時が来るとは思わなかったから、色々と話をしたのは間違いない」

 

 色々と話をした、か。

 具体的にどういう話をしたのか、それが気になる。

 とはいえ、ジャミルにも話は聞かなかったんだ。

 それがここでカトックからジャミルと何を話したのかといった事を聞くのはルール違反だろう。

 

「そうか。……ジャミルの件はともかくだ。約束は忘れていないな? ジャミルと話をしたら、尋問に素直に応じるって言ってたよな?」

「ああ、そのつもりだ。俺が知ってる事なら……」

「ちょっと待て。その前にいいか?」

 

 カトックが尋問に応じると言い切るよりも前に、ガイアが話に割り込んでくる。

 何だ? と思ってガイアを見るが、そのガイアは俺を一瞥しただけで、すぐにまた視線をカトックに向ける。

 今の状況を思えば、ここでしっかりと話を聞いた方がいいのかもしれないが、何となくこのままの流れに任せた方がいいような気がする。

 

「何だ? あんたも異世界から来たって奴か?」

「そうだ。もっとも、俺はシャドウミラーに所属している訳じゃねえがな。このX世界とは違う、UC世界と呼ばれている場所から来たんだよ」

「UC世界? へぇ……で、そのUC世界から来たあんたが、俺に一体何の用だ? アクセルには言ったが、尋問にはきちんと応じるぞ」

「違う。いや、正確にはそれも込みでの話だが……そうだな、お前のような奴には回りくどく言っても意味がないだろうから、単刀直入に言う。俺達に降伏しないか?」

「……何?」

 

 カトックの口から、そんな間の抜けた声が上がる。

 だが、それはカトックだけではない。

 俺もまた、ガイアがいきなり何を言うのかといったように視線を向けていた。

 幸いにも声に出すような真似はしなくてもすんだが。

 ガイアの様子を考えれば、恐らく最初からこれを狙っていたのだろう。

 俺に秘密だったのは……カトックに俺が驚く光景を見せたかったからか?

 そんな真似をして何の意味があるのかと思うが、驚きながらもカトックが俺に視線を向けてきたのを思えば、やはりそこには何らかの意味があるのだろう。

 具体的にどういう意味があるのかというのは、残念ながら俺にも分からないが。

 

「俺が見たところ、カトックは別に政府再建委員会に忠誠心を抱いている訳じゃねえ。こう言ってはなんだが、成り行き……あるいは死に場所を求めているような気がする」

「……」

 

 ガイアの口から出たのは、カトックにとっても予想外の言葉だったのか、あるいは最初からそれも予想のうちだったのか。

 その辺りは俺にも分からないが、沈黙をしたのは間違いない。

 だとすれば、ガイアの言葉に何らかの意味があったのは間違いないと思う。

 

「どうだ? 俺の予想はそう間違ってないと思うんだが」

「……何でそう思った?」

 

 真剣な、それこそここで冗談を口にしたら殺すといったような、そんな様子でガイアに尋ねるカトック。

 だが、そんなカトックの視線を向けられても、ガイアが怯む様子はない。

 実際、ガイアはUC世界において黒い三連星として1年戦争を戦い抜いた、

 そうである以上、カトックからこのような視線を向けられても、そこまで動揺するといった事はないのだろう。

 

「そうだな。あんたと似たような奴を何人も見てきたからだな。このX世界ではなく、UC世界においてだが」

「なるほど。そっちの世界も色々と大変なようだな」

「ああ、本当に色々と大変な世界なのは間違いない。とはいえ、このX世界よりはマシだがな。……だろう?」

 

 そう言いつつ、ガイアは俺に視線を向けてくる。

 ここで俺に話を振るのかと思いながらも頷く。

 

「そうだな。シャドウミラーが交流している世界は幾つもあるし、その中には地球の人口が大幅に減っている世界もある。宇宙人の襲撃によってとかな」

 

 マブラヴ世界において、BETAによって多くの者が殺されている。

 ……実際には、BETAだけではなく人間同士での戦いによって死んでいる者も多いらしいのだが。

 あるいはマクロス世界。

 俺達が接触した時はもう宇宙に複数の移民船団が出発しているものの、その原因となった……ゼントラーディと初めて接触した時、地球は半ば壊滅状態にされたくらいだ。

 もっとも、マクロス世界の方は短時間であっという間に人間の数を増やし、今では絶滅寸前だったとは到底思えない状況になっているのだが。

 そんな俺の説明に、カトックは少し興味深そうな表情を浮かべる。

 俺達が異世界からやって来たというのを聞かされ、実際に魔法を見せられた。

 そうである以上、異世界の存在を疑えないと思ったのだろう。

 

「それでも人口の99%が死んだというのは、ちょっと聞いた事がないけどな」

 

 もっとも人口の99%が死んだというのは、そういう風に言われているだけで、実際に誰かが詳細に調べた結果という訳ではない。

 詳細に調べた場合、実は死んだ人口が95%くらいで収まっているかもしれないし、場合によっては99.9%とかになっている可能性もある。

 その辺はしっかりと調べないと何とも言えないのは事実だ。

 ただ、北米で活動していた俺の実感からしても、人口の99%が死んだというのはそんなに間違っていないように思えたが。

 

「俺達の世界はそれだけ最悪だって事かよ」

 

 不満そうにそう言うカトック。

 カトックにしてみれば、自分達の世界の状況がよくないというのは、十分に理解しているのだろう。

 しかし、それを理解した上でもこの世界が自分の世界であるというのは変えられない事実であると、そう理解しているらしい。

 

「残念だがそうなるな。で……どうする? このまま負けるのが確実な政府再建委員会に協力するか、シャドウミラーに降伏してこっちの味方となるか。このX世界の状況が悪いとしても、それを少しでも良くする為には、シャドウミラーに協力した方がいいと思うぞ? なぁ、アクセル?」

「そこで俺に振るのか? ……けどまぁ、そうだな。俺がこう言うのもどうかと思うが、政府再建委員会の勝ち目はないと思う」

「それは、シャドウミラーが全面的に政府再建委員会に敵対するって事か?」

 

 厳しい視線を向けてくるカトックだったが、俺はそれに首を横に振る。

 

「最終的にどうなるかは分からないが、最初のうちはX世界の面々が主力となって政府再建委員会と戦う事になるだろうな。……政府再建委員会は、力で他の場所を支配しようとしているんだろう?」

 

 そう尋ねると、カトックは頷く。

 助かった。

 実はこれで、政府再建委員会の中でも武闘派は諜報部だけで、他の部署では交渉して平和的に統合していく……とか、そんな風に言われたらどうしようかと思った。

 セインズアイランドで尋問した捕虜からの情報では、そういう事はなかった。

 だが、幾らMSパイロットという事でエリートだとしても、それでも所詮は下っ端の1人だ。

 上層部が何を考えているのかというのは、噂くらいでなら聞いた事はあるかもしれないが詳細に知るといった事はまずない。

 だからこそ、可能性は非常に低いものの、それでももしかしたら……といったように考えてはいたのだ。

 しかし、カトックの言葉でそれは完全に否定された。

 

「どうやら俺達の予想は当たっていたようだな。……そしてそういう風に予想していた以上、こっちで動いてないと思うか?」

「何をしたってんだ?」

「組織には組織。現在北米では……」

「おい、アクセル。カトックを誘った俺が言うのも何だが、その件をここで口にしてもいいのか?」

 

 俺が最後まで言うよりも前に、ガイアがそう言ってくる。

 だが、俺はそんなガイアに対して笑みを浮かべて口を開く。

 

「カトックはこうしてここで捕まっているんだぞ? この状況から逃げられると思うか?」

「それは……」

 

 俺の言葉に何も言えなくなるガイア。

 ガイアにしてみれば、今のこの状況でカトックが逃げられるとは到底思わなかったのだろう。

 やがて、諦めたように……もしくは呆れたようにか? とにかくそれ以上は何も言わず、俺に話を続けるように視線で促してくる。

 

「どうやらガイアも納得したみたいだから説明を続けるが、政府再建委員会……いや、新連邦という組織が生まれて力で支配しようという情報をこっちはもう知っている。そうである以上、組織には組織で対抗するのは当然だと思わないか?」

「それは分かるが、だが今の北米にそんな組織はないだろう?」

「そうだな。『今は』ないな。だが、ないのならそれを作ればいいだけだ。北米にはバルチャーに顔の利く面々がいて、ジャミルの名前もそれなりに知られている。それにジャミルは15年前の戦争で大々的に旧連邦軍のエースパイロットとして知られていた。旗頭としては、悪くないと思わないか?」

「まさか……北米を1つに纏め上げるってのか?」

「正解」

 

 そう言い、自信に満ちた笑みを見せるものの、実際にはその辺がどうなるのかは分からない。

 アルカディアに残してきたエルフ達や、市長をしているノモアに色々と動いて貰ってはいるが、それが具体的にどこまで進んでいるのかは分からない。

 取りあえず北米で最も復興しているセインズアイランドには、俺が直接声を掛けてあるから、そこまで問題はないと思うが。

 セインズアイランドもマイルズを始めとして何人もがアルカディアを見た事によって、連邦国家を作った時に自分達が容易に主導権を握れる……といったような事は、もう考えていないだろう。

 だからといってすぐに諦めるかと言われれば、それはそれで難しいのだが。

 

「それで……シャドウミラーの力と、北米が1つに纏まった国。それを相手にして、政府再建委員会が勝てないと?」

「勝てないだろうな」

 

 個人的には、出来るならこの世界の事はこの世界の者達だけで片付けて欲しいとは思っている。

 だが、俺がそう思っているからといって、実際にこの世界の者達だけに任せて、その結果として政府再建委員会に負けるといったような事になったら洒落にならない。

 だからこそ、全面的に協力をするという訳ではないが、限定的に力を貸してるといった感じだ。

 実際に本当にどうしようもなくなったら、こっちもそれなりに協力をするといったような真似をするかもしれないが。

 それでも今の状況ではそのようなことは考えていなかった。

 

「……はっきりと言うな」

「ああ、これは完全な事実だ。それこそゾンダーエプタでGXの後継機のDXを開発中で、そのDXにはGXと同じ、あるいは強化されているサテライトキャノンがあったとしても、こっちの受けるダメージがそれなりに大きくなるかもしれないが、それでも最終的にはこっちが勝つ」

 

 これだけはカトックに対しても、はっきりと断言する。

 俺の強がりとかそういう訳ではなく、ただ純粋に考えた場合でも絶対に俺達の方が圧倒的に有利なのは間違いないからだ。

 そして、このような状況で俺がしっかりと断言することによって、カトックも俺の言葉が正しいと、そう思えるのだ。

 

「どうする? お前だけじゃない。お前の部下もこれから先どうなるか。それはお前の言葉に掛かっているぞ」

「1つ聞かせてくれ。もし俺がお前達に降伏した場合、俺達に何をさせるつもりだ?」

「何を……か。取りあえずテンザン級のクルーとして働いて貰うだろうな」

「……歩兵じゃないのか?」

「そうだ。こう言っては何だが、純粋に歩兵としての戦力なら、量産型Wやコバッタがいれば十分だ」

 

 純粋に歩兵としてだけなら、俺、マリュー、ミナトのシャドウミラーの3人がいれば、ある程度どうにかなるのも事実なんだが。

 カトック達の能力は、純粋な軍人としてはそれなりに高いかもしれない。

 だが、それでもその強さは普通の人間としてのものでしかないのだ。

 そうである以上、カトック達を歩兵として使うつもりはない。

 

「歩兵として役に立たないなら、俺達を取り込む必要もないと思うんだがな」

 

 カトックは大きく息を吐きながら、そう告げるのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:1965
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1761
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