バリエントと、ついでにドートレス・ネオも次々に空間倉庫に収納していく。
当初の予定通りに……あるいはそれ以上に上手く話が進んだのは、俺の日頃の行いがいいからだろう。
……そんな風に言えば誰からともなく強烈な突っ込みがきそうなので、口に出すような真似はしないが。
しかし、DXにヴァサーゴ、アシュタロン、バリエント、ドートレス・ネオといったMSを入手出来て、しかもコンピュータからデータを根こそぎ奪ってきたのだ。
ゾンダーエプタに対する先制攻撃……これを先制攻撃と呼んでもいいのかどうかは正直なところ微妙だったが、とにかく当初の予定は全てクリアした。
新連邦の象徴として開発されていたDXを奪われたアイムザットもそうだが、再度俺にヴァサーゴを奪われたシャギアとか、どうなるんだろうな。
聞いた話だと、フロスト兄弟は諜報部……いや、新連邦の中でも突出した実力を持つエースと言われている。
そんなエースが俺に2度も機体を奪われるといった事をされたのだ。
間違いなくカリスマ性は落ちるだろう。
何しろドートレス・ネオとかではなく、奪われたのはガンダムなのだから。
これでシャギアのカリスマ性が落ちないという事はないだろう。
また、弟のオルバの方はこれが初めてとなるが、こちらもまたガンダムを奪われたのは事実。
今回の結果は、フロスト兄弟にとって手痛いものになる筈だ。
とはいえ、だからといって俺がその件について心配してやる必要はない。
向こうが新連邦内でダメージを負ったのなら、それはそれだ。
その新連邦と戦おうとしている俺達にとって、それは非常にありがたい事だった。
敵が自分達で強力な戦力を処分してくれるのだから。
「さて、そうは言ってもいつまでもここでこうしている訳にはいかないか。いつまでも狛治に陽動をさせる訳にもいかないし」
呟き、影のゲートを使って大雑把に騒動が続いている方に向かう。
影から出ると、すぐに銃声や爆発音が聞こえてきた。
銃声はともかく、爆発音?
どうやらかなり派手に戦っているらしい。
目印になるので、こっちとしては楽だが。
それに派手に戦っているとはいえ、それはあくまでも個人での戦いの規模だ。
MSを持ち出したりはしていないらしい。
もっともMSを持ち出しても、狛治を倒せるかどうかは別の話だが。
「近付いて来たな」
通路の中を進むと、やがて銃声や爆発音、そして悲鳴や怒声が聞こえてくる。
悲鳴はともかく、怒声ってのは……狛治を相手に、まだ士気を保っているのは素直に凄いな。
普通なら勝ち目がないと判断してもおかしくはないんだが。
あるいは人数で自分達が圧倒的に有利なので、最終的には自分達が勝利するとでも思っているのか。
そんな風に考えつつ、通路を進み……
「食らえっ!」
聞こえてきたその言葉と同時に、周囲に銃声が連発する。
本来なら、狛治のような強敵と戦う時は正面から戦っても勝てない以上、狙撃をしたりするのが正解なのだろう。
だが、主な戦場が通路で行われているので、狙撃銃の類の出番はない。
……まさか敵からすぐ近くで狙撃銃を使う訳にもいかないだろうし。
いやまぁ、恐らく使おうと思えば使えるんだとは思う。
だが、実際にそのような真似をすれば間違いなく狛治に接近されて、あっさりと倒されてしまうだろう。
それなら手榴弾とか、そういうのの方が効果はあると思う。……もっとも、それが実際に狛治に効くかどうかはまた別の話だが。
そんな風に思いつつ、俺は戦場の中に入っていく。
狛治とゾンダーエプタの兵士が戦っている中、俺が姿を現したのはゾンダーエプタの兵士の後方。
つまり、兵士達は俺と狛治に前後から挟撃される形になっているのだ。
しかも見たところ、狛治はその場に留まって戦うのではなく、次々と前に出ている。
その理由は、それこそ考えるまでもなく明らかだ。
俺は狛治に出来るだけ兵士を殺さないようにと頼んでおり、その結果として狛治は兵士の腕や足を折るといった真似をして倒している。
そうした兵士達が大量に床に倒れているのだ。
これが、あるいは怪我をさせた相手ではなく死体であれば、床に倒れている相手もそれ以上動かないので、そこまで気にする必要はないだろう。
もっとも、足場が悪いという意味では十分に気にする必要があるのかもしれないが。
しかし、骨折のように怪我をしていても、その相手はまだ動く。
足の骨が折れていても腕は動くのだから、銃を使う事は出来るのだ。
あるいは、必死の抵抗として狛治の足を捕まえて相手の動きを封じるといったような真似をしてもおかしくはない。
狛治としては、そういうのが厄介だったので前に出て、しっかりとした足場を使いたかったのだろう。
それでも単純に狛治の身体能力を考えれば、足を捕まえた程度でどうにか出来るとは思わなかったが。
ともあれ、相手を挟撃した以上は俺もここで動かないという選択肢はない。
こっちに背中を向けている相手の首筋に手刀を放ち、次々と気絶させていく。
狛治が派手に動いているので、背後から俺が攻撃をしているというのは気が付かれにくい。
……とはいえ、数人を倒したところで違和感に気が付いたのか、1人の兵士が俺の方を見て、叫ぶ。
「て、敵だ! 後方からも攻撃されていぐべぇっ!」
最後まで言わせず、鳩尾を殴って気絶させる。
今までの首筋に手刀という気絶方法ではなく、鳩尾を殴っての気絶だ。
一応十分に手加減はしているが、それでも兵士にとって気絶から目が覚めた時に激痛が襲うのは間違いない。
その辺は自分の鋭さを後悔して貰おう。
ただし、この兵士にとってそこまでのダメージを受けた上で俺を呼んだのが正解だったかどうかは、生憎と俺にも分からない。
だが、狛治1人に手こずっていた……それこそどうしようもなく蹂躙されていた兵士達にしてみれば、最悪の結果でしかないだろう。
横に移動出来ない通路で前後から俺と狛治に挟撃された。
それはつまり、逃げ場のない状況で絶対に勝てない相手と戦うという事になったのだから。
結果として、その後1分も経たないうちに兵士達は全員が気絶するなり、骨を折られて動けなくなったりといった状況になった。
「アクセル、こちらに来たという事は、もう用事は終わったのか?」
戦いが終わったところで、狛治がそう俺に尋ねてくる。
気軽に尋ねてくるその様子には、怪我をしたと思しき場所はどこにもない。
予想はしていたし、狛治の実力を考えればこの程度の相手にはどうとでも対処出来るとは思っていたが、それでもこうして怪我をしていないのを見ると安堵する。
「ああ、こっちの用事はもう終わった。それで、狛治から見てこの連中はどうだった?」
「そうだな。正直に言わせて貰えば拍子抜けといったところだ。アクセルが現在活動しているという世界だというから、それなりに期待をしていたのだが」
そう言って言葉を濁す狛治。
そのように言葉を濁しても、狛治が具体的に何を言いたいのかというのは俺にもはっきりと理解出来た。
「この世界は鬼滅世界やネギま世界とは違って、生身での戦いではなくてMS……人型機動兵器を使っての戦いがメインだからな。生身での戦闘力となると、それこそ鬼殺隊の剣士にも到底及ばない程度の実力しかない。そういう意味では、狛治にとって物足りなくてもおかしくはないと思う。……こういう戦場には呼ばない方がよかったか?」
「いや、俺が経験したことのない戦場という意味では、そう悪い話ではない」
狛治のその言葉が真実なのかどうか、俺には分からない。
ただ、狛治の性格を考えれば、俺に対してお世辞を口にしたりといったような事は基本的にはない筈だ。
そう考えれば、狛治の言葉は真実なのだろう。
「そう言って貰えると、俺も助かる。……とにかく、ここでの用事はもう終わった、俺はもうここから出るけど、狛治はどうする? 狛治がその気ならこの戦いを見てもいいと思うけど」
「ふむ、そうだな。アクセルが言う、人型機動兵器を使った戦い……少し興味があるのは事実だ。幸い、ネギま世界において俺は数日は試合がないから、少しくらいはこちらにいても問題はないだろう」
この場合の試合というのは、拳闘士の試合だろう。
狛治は魔法界において、それなりに名前が知られている人物だ。
顔立ちもそれなりに整っているし、性格もストイックだ。
客の中には大袈裟なパフォーマンスを行う拳闘士を好む者も多いが、それとは逆に真摯に強さを求めるストイックな男というのも、一定の人気がある。
そういう意味では、狛治が相応の人気があるのは当然だろう。
これが地球における異種格闘技トーナメントとかだと、角や翼のせいで狛治は参加出来ない。
だが、魔法界であれば亜人とかが普通に存在する以上、狛治も普通に大会に参加出来る。
「ネギま世界だと、強い奴も多いだろう?」
今まで俺達が関わってきた世界はたくさんあるが、それでも生身での戦いという一点において、ネギま世界以上の世界はない。
生身での戦いとなると、ペルソナ世界と鬼滅世界、Fate世界がある。
門世界も生身での戦いが主だった世界だったが、今はもう繋がってないしな。
帝国を倒したり、アルヌスの丘を整備したりと、それなりに手を掛けたんだが。
もっとも、ワイバーンをかなり確保出来たし、博物館には門世界のモンスターとかかが剥製としてそれなりに存在してる。
そして何より、エルフ達を纏めてホワイトスターに引き入れる事が出来たというのは非常に大きかった。
そういう意味では、門世界の収支は総合的に見てプラスと言ってもいいのかもしれないな。
とにかく、生身で戦う世界は幾つかあるが、ネギま世界はそんな中でも群を抜いている。
ペルソナ世界も……ペルソナを使っての戦いとなれば、それなりに派手な戦いにはなるんだろうが、それでもネギま世界と比べると劣ってしまうんだよな。
Fate世界はペルソナ世界と大体同じくらいといった感じか?
「ああ。時には俺でも勝ち目のない者が出て来たりする」
そう言いつつも、狛治の口元には好戦的な笑みが浮かんでいた。
狛治にしてみれば、そのような強敵との戦いは望むところなのだろう。
「そうか。なら、今回の件が終わったらすぐに召喚を解除するから安心してくれ」
「そこまで気にする必要はないのだがな。さっきも言ったように、少し暇な時間があるのも事実なのだから」
狛治にしてみれば、この世界での戦いにも多少は興味があるといったところか。
とはいえ、MSを使っての戦いを見ても狛治の戦闘の役に立つかと言われると、正直微妙なところなのだが。
ネギま世界の魔法使いなら、MSの戦いを見て魔法の参考に出来たりするかもしれないが。
メガソニック砲とか、サテライトキャノンとか。
だが、狛治は魔法使いのような攻撃手段は……一応、角から雷を放ったり出来るが、それでも魔法使いの魔法とは色々と違う。
それでも狛治が見たいと言うのなら、別に俺はそれを断るつもりはないが。
「じゃあ、いつまでもここにいると、また兵士がやって来るだろうし、戻るか。影のゲートは……いや、これを使うとまた海水で濡れるな。狛治、虚空瞬動は使えるか?」
「当然だ」
あっさりと言う狛治。
ちなみにこの虚空瞬動、シャドウミラーでは実働班の者達だけではなく、技術班の者達も普通に使ってはいるものの、その習得難易度はそれなりに高い。
狛治が習得するのは特に違和感がないが、技術者達が習得するのは……いやまぁ、エキドナや茶々丸、セシルから逃げるのに必須だと言われればそれまでだし、そういう意味では納得出来なくもないのだが。
「そうか。なら、俺は空を飛ぶ。狛治は虚空瞬動で追ってきてくれ。大丈夫だとは思うが、俺から離れすぎないようにしてくれよ」
テンザン級はともかく、フリーデンからは未知の敵として認識されて、攻撃される可能性も否定は出来なかった。
もっとも、フリーデンのクルーの中にはホワイトスターで狛治と会った者もいる。
そういう連中が狛治を見つけたら、攻撃をしてきたりはしないだろう。
狛治に見覚えのない奴でも、俺の側にいるのを見れば俺の仲間だと判断して、攻撃するといった真似はしないだろうが。
「いや、翼があるから空を飛ぶのも不可能ではないのだが。……ともあれ、話は分かった。では行こうか。この世界の戦いがどのようなものか……楽しみにしている」
そう言う狛治の言葉に嘘はないのだろう。
期待していたような戦いとは違うかもしれないが、それでも大きな戦いになる可能性は十分にあるのだから。
……ただし、ゾンダーエプタに一体どれだけの戦力が残っているのかが疑問ではあるが。
ヴァサーゴとアシュタロン、DXは俺が確保したので、残っているのは俺が寄らなかった場所にある量産型MSだけだ。
そしてこちらの戦力は、ガンダムの群れにMAが1機。
うん、俺の先制攻撃が効きすぎたかもしれないな。
考えると、そんな風にしみじみと思うのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:1965
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1761