転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3399話

 フリーデンのジャミルと話が決まると、行動を起こすのはすぐだった。

 テンザン級とフリーデンはすぐにゾンダーエプタに向けて発進する。

 

「アクセルも格納庫で待機していてちょうだい。大丈夫だとは思うけど、もしまだゾンダーエプタ側に何らかの奥の手があった場合、アクセルが鍵となるでしょうし」

「マリューの心配のしすぎだと思うけどな。……とはいえ、いつまでも俺がブリッジにいるのもなんだし、戻るとするよ。狛治、お前はブリッジで戦いを見学していてくれ」

「うむ。このX世界の戦い、楽しみにしている」

 

 狛治は俺の言葉に真面目な様子で頷く。

 狛治が見ても、狛治の強さにはあまり役立たないと思うんだが。

 まぁ、それでも狛治にしてみれば何かを得られるかもしれないと思っての行動なのは間違いない。

 なら別にここで俺がどうこう思っても意味はないか。

 

「せいぜい、狛治の期待に応えられるような戦いにしてみせるよ。……もっとも、それは向こうがどう反応するかにもよるけど」

 

 そう言い、俺はマリューにゾンダーエプタでハッキングして入手したデータの入ったポータブルディスクを渡すと、ブリッジを出て格納庫に向かう。

 ゾンダーエプタに存在する中でも最高峰の性能を持つガンダム3機――DXはまだ開発中だが――を奪われたのだ。

 向こうにしてみれば、そのような状況でどう対処するのやら。

 そんな風に考えながら通路を走っていると、不意に前からカトック達が姿を現す。

 

「カトック? どうした?」

「いや、これからゾンダーエプタに攻め込むって話を聞いてな。そうなると、歩兵もいるだろうって事で、俺から売り込みにきたんだよ」

 

 まさか、カトックが自分から売り込んでくるとは思わなかった。

 とはいえ、考えてみればそれもおかしくはないのか?

 カトックの性格からして、新連邦に対しては強い忠誠心を抱いているという訳ではないにしろ、それでも自分が以前所属していた組織の攻撃に自分から手を貸すような真似をするとは思わなかったのだから。

 だというのに、今回はこうして口にしてきた。

 

「一体、どういうつもりだ? この期に及んでお前が俺達を裏切るとは思えないが、そうなると何でこの状況からそういう真似をするのかが分からない」

 

 格納庫に向かって歩きながら、カトックに尋ねる。

 本来ならもう少しゆっくりと話を聞きたいところだが、現在のテンザン級はゾンダーエプタに向かっており、もうすぐMSで出撃をする必要があった。

 そうである以上、カトックとここで悠長に話をしているような暇はない。

 

「そうだな。俺は新連邦に対して、強い思いを抱いている訳じゃねえ。実際、俺達に命令をしたアイムザットの奴も決して好きじゃねえしな。だが……それでも、兵士の中にはそれなりに親しい奴もいるんだよ。そんな連中は出来れば死なせたくねえ。可能なら降伏して欲しいとすら思っている」

「それは、また……」

 

 カトックが仲間思いなのは知っていたが、まさかここでそういう風に話すとは思わなかった。

 けど、上司は気にくわなくても同僚とは良好な関係を築けるというのは、そんなにおかしな話でもないのか?

 カトックがそんな風に言ってくるタイプだとは思わなかったが。

 だが、それはそれでちょっと納得は出来なくもない。

 良くも悪くも、カトックは面倒見のいい性格をしているのは明らかなのだから。

 

「アクセルがゾンダーエプタに行ってる間に、量産型Wだったか? 少しそいつと模擬戦をしたんだが……」

「それは、また……」

 

 数秒前と全く同じ台詞を口にするが、そこに宿る感情は大きく違う。

 カトックは歩兵として訓練を積んでいるのだろう。

 あるいはいわゆる特殊部隊とかを相手にしても、互角にやり合えるだけの実力は持っているのかもしれない。

 だが、それが量産型Wともなれば、話は別だ。

 ガンドの類を自由に使えるし、純粋な身体能力という意味でも量産型Wは文字通りの意味で普通の人間とは比べものにならない。

 銃火器の取り扱いも、一流と呼ぶに相応しい。

 歩兵として使う分には、これ以上ない存在が量産型Wなのだ。

 それでいて、いざとなればMSのパイロットとしても使えるし、何より人造人間だけに量産をするのも難しくはない。

 歩兵というのは、生身で敵陣に攻め込む必要がある以上、敵との戦いにおいて死ぬ可能性が高い。

 カトック達のような人材をそういう方向で使うのはどうかと思うのだが……けど、そうだな。

 

「分かった。なら量産型Wやコバッタと一緒に行動する事を許可する」

「いいのか?」

 

 何故か驚きの表情でそう尋ねてくるカトック。

 いや、歩兵としてゾンダーエプタに出向くといった話をしておきながら、それを許可したらそういう風に言うってのはどうよ?

 そう思ったものの、恐らくカトックは今回の件を断られるというのを前提にして言ってきたのだろう。

 俺に断られたら勝手に動くつもりだったのか、それともきっぱりと諦めるつもりだったのか。

 その辺りは生憎と俺には分からない。

 分からないが、それでも今の状況を考えると恐らく前者のような気がするな。

 

「ああ、構わない。カトックの部下がお前と一緒にこっちに寝返ったのを思えば、お前は部下に信頼されているような奴だ。そんなお前がゾンダーエプタの兵士達に降伏するように言えば、大人しく降伏する奴も出て来る可能性がある」

 

 カトックは上官には嫌われるものの、部下からは好かれるタイプだ。

 それはカトックが俺達に寝返ると決めた時、部下達も躊躇なくそれに従った事から明らかだ。

 カトックはともかく、部下の中には新連邦の支配地域に妻や恋人、家族を残してきた者もいる筈だ。

 もし俺達に寝返ったというのを知られれば、そのような者達がどのような被害を受けるか分からない。

 にも関わらず、カトックが寝返ると決めると部下達も躊躇なくそれに従ったのが、カトックが部下からどれくらい信頼されているのかを示していた。

 ……もっとも、カトックの部下達は強面系の奴が多い。

 そういう連中が妻や恋人がいるかと言われれば……いやまぁ、内面とかも重要だから、絶対にそういうのがいないとは言いきれないが。

 

「ふん」

 

 カトックが俺の言葉を聞いて鼻を鳴らす。

 それでいながら、少し照れているように見えるのは、きっと俺の気のせいという訳でもないのだろう。

 

「で、どうする? そういう感じで敵を降伏させるのなら、お前もゾンダーエプタに出撃してもいいが。あ、返事は格納庫に到着するまでに頼む」

「それでいい」

 

 即座にそう言ってくるカトック。

 一瞬の躊躇もなくそう告げてくるのは、それだけ自分の行動に迷いを持っていないからだろう。

 

「分かった。じゃあ、一緒に行く連中を集めておけ。武器はこっちで用意する」

 

 ちょうど格納庫に到着したので、カトックにそう言うとヴァサーゴのある方に向かう。

 ちなみに、俺がゾンダーエプタに潜入している間にカトック達が乗っていた漁船は廃棄したのだろう。

 すでに格納庫の中にその姿はなかった。

 実際、あの漁船は中破……いや、大破と呼ぶに相応しい壊れ具合だったし、カトック達も俺達に接触するまで海に浮かんでいればいいと思って用意した漁船だったので、元々使い捨てにするつもりだったらしい。

 そんな漁船だけに、俺達が廃棄しても問題はなかったのだろう。

 ん? あ、いや。違うな。そう言えば俺が空間倉庫に収納したんだったか。

 すっかり忘れてた。

 

「ヴァサーゴの準備はどうなっている?」

「万全です」

 

 エルフが俺に向かってそう言ってくる。

 エルフ達にとって神と呼ぶべき俺が乗るヴァサーゴだけに、その整備は万全だと自信に満ちた表情で告げていた。

 

「そうか。よくやった。それとカトック達……こっちに寝返った歩兵達が今回の戦いに参加するから、適当に装備を見繕ってやってくれ」

「いいのですか?」

 

 エルフが心配しているのは、こちらに寝返ったばかりの相手をそこまで信用してもいいのかという事だろう。

 あるいはこちらの味方の振りをしておきながら、いざとなったらこっちに攻撃をしてきたり、あるいは逃げ出したりするかもしれないという心配か。

 

「問題ない。量産型Wを一緒に行動させるから、逆らったりといったことはまず出来ない筈だし……何より、カトック達が俺に攻撃をしてきても、かすり傷程度であってもダメージを与えられると思うか?」

「失礼しました」

 

 深々と一礼するエルフ。

 魔力や気の類が込められた訳でもない普通の弾丸が俺に命中してもダメージは与えられないし、そもそも命中するよりも前に弾丸が白炎によって溶けたりしてもおかしくはない。

 逃げるのなら……まぁ、そちらはどうにかなるかもしれないが、逃げるなら逃げるで別に構わない。

 一応俺達についての秘密はそれなりに知ってるが、その辺については連邦国家を建国した時に公表するつもりだし。

 とはいえ、それはあくまでも最悪の時の予想だ。

 カトックとの付き合いそのものはそこまで長い訳ではないが、それでも裏切ったりしないだろうというのは何となく理解出来た。

 

「アクセル、ちょっといいかしら?」

 

 エルフと話していたところで、ルチルが近付いて来てそう尋ねてくる。

 何を聞きたいのかは何となく理解出来たので、聞かれる前に答える。

 

「生憎とルチルをLシステムにした奴がいたかどうかというのは、ちょっと分からなかったな」

「そう」

 

 俺の言葉に、心の底から残念そうな様子を見せるルチル。

 ルチルが今回MSに乗って出撃するのは、あくまでもゾンダーエプタにルチルをLシステムにした相手がいるかもしれないからだ。

 その相手を見つけた時、ルチルがどうするのか。

 詳しくは分からないが、それでもルチルがこうしてベルフェゴールに乗って出撃しようとしているのを考えると、大体の予想は出来る。

 ここで正義の味方なら、復讐は何も生まないとか、復讐は無意味だとか、そういう風に言うのかもしれないが……俺はそういう真似はしない。

 復讐をしなければ前に進めない者は、間違いなく存在するのだ。

 それにルチルの場合は、女として最大の……これ以上ない屈辱を受けた可能性が高い。

 女として、自分をそんな目に遭わせた相手をそのままにするといったことが出来ないのは、理解出来る。

 

「その辺は実際にゾンダーエプタに攻め込んで探すしかないと思う」

 

 時間に余裕があれば、俺がマリューに渡してきたポータブルディスクに入っているデータを確認する事によってそこからルチルの狙っている相手がいるかどうかを調べられるのかもしれないが、その辺についてはすぐにという訳にもいかない。

 魔法球があれば、ある程度はどうにかなったかもしれないが……今更だしな。

 

「分かったわ。今のところそうするしかないものね」

 

 残念そうに言うと、ルチルはベルフェゴールに向かう。

 ルチルもやる気を見せたし、後は出撃するだけだな。

 ヴァサーゴに乗り込むと、機体を起動していく。

 先程のエルフが言ったように、ヴァサーゴの状態は最善の状態らしい。

 

「マリュー、こっちの準備は出来た。いつでも出撃可能だ。それと、カトック達が出撃する。ゾンダーエプタにいる歩兵を説得するらしい」

『カトックが? まぁ、敵を降伏させるのならそれは構わないけど。でも、捕虜にしてもどう扱うの? まさかカトック達と同じようにテンザン級で使うとか?』

「いや、テンザン級で使うつもりはないな。アルカディアで働かせるか、どこか他の街に向かわせる」

 

 テンザン級で働かせるのは、やろうと思えば恐らく出来るだろう。

 だが、実際にそのような真似をしてしまえば、次から次にテンザン級で働きたいと思う者が出て来てもおかしくはない。

 その中には、新連邦の為にテンザン級の情報を少しでも入手しようと思っていたり、場合によってはMSを奪おうと考える奴がいてもおかしくはなかった。

 そうである以上、自分から地雷を抱え込むつもりはない。

 もしそんな奴がいても、量産型Wやコバッタがいれば対処出来るのかもしれないが。

 

『あら、そう。なら私からは問題ないわ。……アルカディアの警備は万全でしょうし』

 

 ぶっちゃけ、テンザン級とアルカディアのどちらが重要なのかと言われれば、それは当然ながらアルカディアだ。

 だが、こちらもそれは当然分かっているので、量産型Wやコバッタを大量に配備しているし、メギロートやイルメヤも基地の外にはいる。

 ノモアもその能力を発揮して、問題が起きないようにしていた。

 ……それでも荒くれ者のバルチャーが揃っている以上、相応に問題は起きているのだが。

 そういう連中については、ノモアの方で適切に処理をしている筈だ。

 実際、MSを使った大きな騒動とか、そういうのはまだ起きてないし。

 

「兵士だけあって、警備兵とかやらせてみてもいいかもな」

『それはちょっと面白そうね。……さて、話はそろそろ終わりね。出撃してもいいわよ』

 

 マリューの言葉に笑みを浮かべてから通信を切る。

 

「アクセル・アルマー、ヴァサーゴ、出るぞ!」




アクセル・アルマー
LV:44
PP:1965
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1761
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