転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3425話

 建国式典の前半は無事に終わった。

 あのジャミルの演説によって……そしてついでだが俺の演説によって、この世界の者達、特に映像を見ていた者達が一体どういう風に考えたのかは俺にも分からない。

 しかし、それでも北米連邦に協力した方がいいと判断する者達は出てくるだろう。

 少なくても、新連邦にとって大なり小なりダメージがあったのは間違いなかった。

 

「新連邦はこれからどう出ると思う?」

 

 俺とジャミルの為だけに用意された控え室でタキシードに着替えた俺は、同じくタキシードに着替えたジャミルに尋ねる。

 いつもしているサングラスがないのが気になるのか、どこか慣れない様子のジャミルは俺の言葉に少し考えてから口を開く。

 

「本来なら、ブラッドマンだったか。新連邦のトップがこちらを否定するような宣言を出してもおかしくはないのだが……今のところ、そのような様子はないな」

「全世界に通信をするに必要な電力とかを再度用意するのに手間取っているのか、それともこちらの……それこそ俺の魔法とかを否定出来ずに困っているのかといった感じか?」

 

 本来なら、新連邦がこちらに譲歩するなりなんなりして、友好的に接してくる……という可能性もあった。

 だが、ジャミルが言ったように、基本的に新連邦は……正確にはその上層部にいる者達は、政治家というよりは政治屋だ。

 X世界の安寧よりも、自分達の既得権益の方が重要だという者達だ。

 ……とはいえ、俺達と友好的な関係になれば魔法とか異世界の存在について色々と知る事が出来る。

 それは場合によってはX世界の既得権益よりも大きな利益になってもおかしくはないのだが。

 新連邦の上層部にしてみれば、そのような状況はとてもではないが許容出来ないといったところか。

 未知の存在であるが故に、上手くいけば自分達の利益になる。

 だが、上手くいかなければ自分達の損害となる。

 前者ならいいが、後者は新連邦の上層部にとって決して許容出来るものではないのだろう。

 

「あるいは、ここで迂闊にこちらに反論してくれば、それは北米連邦の存在を認めた事になる。それが向こうにとっては絶対に許容出来ないと思っているのかもしれない」

 

 ジャミルのその言葉は、なるほどと納得すると同時に、間違った選択だと思えた。

 この場合、黙殺というのは悪手だろう。

 あるいはこれが北米連邦といった巨大な勢力ではなく、どこかの街が1つだけとか、そういう事であれば、まだ黙殺という手段も有り得る。

 だが、北米連邦という巨大勢力を前に黙殺といった真似をすれば、それこそ場合によっては俺達を恐れていると、そんな風に思われてもおかしくはなかった

 

「まぁ、今日は無理でも、明日か明後日には新連邦も何らかのメッセージを送ってくる可能性は十分にある。なら……」

 

 そこまで言ったところで、ちょうど扉がノックされる。

 

「失礼します、ジャミル代表、アクセル様。女性陣の用意が出来たとの事です」

「へぇ、予想していたよりも随分と早いな」

 

 これから行われるパーティの用意をしていた女達だったが、当然だが女の準備というのはかなり時間が掛かる。

 それも普通に出掛けるだけならとかく、今回はパーティだ。

 しかもただのパーティではなく、建国記念パーティ。

 このパーティの様子も、当然ながら全世界に放映される。

 個人的には、有名人とかの結婚式もそうだが、パーティとかを放映されるのを見て楽しいか? と思わないでもない。

 いやまぁ、そういうのが楽しいからこそ、結婚式の披露宴が放映されたりするんだろうけど。

 

「取りあえず用意が出来たというのなら、行くか。……ジャミル、お前はサラとだったよな?」

「うむ。他にパートナーとして連れていける相手がいないのでな」

「ルチルは?」

「……」

 

 その言葉には、ジャミルも無言で首を横に振る。

 どうやらルチルは誘わなかったか、あるいは誘っても断られたらしい。

 どちらなのかは、生憎と俺にも分からない。

 分からないが、ここは無理に突っ込まない方がいいのだろう。

 ただ、ジャミルは分かってるのか?

 基本的にパーティに一緒に行く相手というのは、パートナー……妻や恋人というのが一般的だ。

 もしくは家族か。

 俺の場合は今回マリューを含めて複数の相手を連れていくのだが。

 ともあれ、そんな場所にサラを連れていけば、ジャミルにとってサラはそういう相手だと周囲に認識させる事になるんだが。

 あるいは俺が知らない場所で、実はジャミルとサラの関係が進んでいたのかもしれないが。

 その辺は俺が聞くのも野暮か。

 そんな風に考え、俺はジャミルと共に男に案内されて通路を歩き続け……やがて1つの部屋の前に到着する。

 部屋の前にはメイド服を着た女の姿がある。

 アルカディアにはメイドとかそういう種類の者達はいなかったと思うんだが、このメイドは一体どこから連れて来たんだろうな。

 アルカディアに移住してきている者達の中から選抜したというのが一番可能性は高いけど。

 そのメイドは俺とジャミルを見ると一礼して扉をノックする。

 

「失礼します。アクセル様とジャミル代表がいらっしゃいました」

 

 メイドの口から俺の名前の方が先に出たのは、そして様付けだったのは、やはりこのメイドがアルカディアの住人である証拠だろう。

 もしかして、メイドというのはノモアの趣味だったりするのか?

 何だか普通にありそうな気がしないでもない。

 メイドについて考えていると扉が開く。

 するとそこには、マリューを始めとした俺の恋人達――仮の恋人も含む――の姿があった。

 俺の恋人達以外に、サラの姿もあったが。

 全員がパーティ用にしっかりとめかし込み、まさに目を奪われるといったような表現が相応しいくらいに着飾っている。

 これは、凄いな。

 パーティドレスということで、胸元や背中が大きく開いているパーティドレスを着ている者がいれば、露出を敢えて少なくしているパーティドレスを着ている者もいる。

 

「ふふっ、どうしかしら? アクセルが喜びそうなのを選んでみたんだけど」

 

 皆を代表するように、マリューが言う。

 

「ああ、全員よく似合っている。……個別にそれぞれ感想を言いたいところだけど、生憎と俺の語彙力だと能力不足でな。とにかく全員似合っている。それが正直なところだ」

「アクセルからそう言われるなんて、頑張ってみた甲斐があったね」

 

 マリューの横でシーマが笑みを……いつもの軍人らしい笑みではなく、女の艶のある笑みを浮かべながらそう告げる。

 

「あら、アクセルちょっと照れてない?」

 

 シーマの言葉を聞いた俺を見て、クリスがからかうように言ってくる。

 クリスの着ているパーティドレスはあまり露出は多くない。

 だが、敢えてそういうのを選んだだけあって、クリスによく似合っていた。

 

「そうだな。このままパーティ会場に行けば、嫉妬の視線で身体中を貫かれるんじゃないかって感じはしてるな」

 

 取りあえず誤魔化すようにそう言う。

 とはいえ、それは別に誤魔化す為だけに言った訳ではなく、普通に思っていることでもあるのだが。

 ……マリューやミナトは勿論、シーマ達も全員が美女と呼ぶに相応しい外見をしている。

 そのような者達がパーティ用に着飾り、艶やかなパーティドレスを身に纏っているのだ。

 そんな美人達の集団を引き連れていく俺は、間違いなくパーティ参加者により嫉妬の視線を向けられる事になるだろう。

 いや、パーティ参加者だけではないか。

 パーティの様子は世界中に放映されるので、それを思えば世界中から嫉妬の視線を向けられてもおかしくはない。

 それどころか、場合によってはこの件の嫉妬によって北米連邦よりも新連邦に味方をするといった馬鹿な真似をする者も……まさか、さすがにそれはないよな?

 

「じゃあ、パーティ会場に行きましょうか。いつまでもここにいる訳にもいかないでしょうし。……それとも、サラはもう少しゆっくりしていた方がいいのかしら?」

「え? いや、そんな……そんな事はありません!」

 

 ミナトのからかうような言葉に、白いパーティドレスを着てジャミルと話していたサラが顔を赤くして叫ぶ。

 その顔の赤さは、ミナトの言葉によるものか、それともジャミルがパーティドレス姿を褒めたからなのか。

 その辺りについては俺にも生憎と分からないが、とにかくサラもいつまでもここでこうしている訳にはいかないと判断し、俺達が全員揃ってパーティ会場に向かう事になったのだが……

 

「アクセルの両脇は私とマリューでいいわよね?」

 

 ミナトのその言葉にてっきりシーマ達から不満の声が上がると思ったのだが……

 

「しょうがないね。まだこっちは仮の恋人なんだし。ここは譲るよ」

 

 シーマの口からそんな言葉が放たれる。

 個人的にはまさかシーマがそんな風に言うとは思っていなかったので、かなり驚きだった。

 とはいえ、恐らくこれはシーマ達にとってある意味でケジメ的なものなのだろう。

 他の3人もシーマの言葉に色々と思うところはあるようだったが、その不満を口にするような真似はしていない。

 俺の意見を無視するのはどうかと思うんだが。

 とはいえ、別に俺もそれが嫌だという訳ではないのだが。

 マリューやミナトのような美人と両腕をそれぞれ組みながら、そしてシーマ達を引き連れていくのは……男として優越感を感じないかと言われれば、否とは言えない。

 とはいえ、それで問題がないかと言えばそれなりにある。

 具体的には、俺がそのように目立つ登場をしてしまえば、北米連邦の代表をしているジャミルの印象がどうしても薄くなってしまうという事だった。

 それはサラが美人ではないと主張した訳ではない。

 レモンを始めとして、複数の魅力的な女を恋人にしている俺からしてみても、サラは間違いなく美人だ。

 だが……美人は美人でも、サラは1人なのに対し、こっちは同レベル、あるいはそれ以上の美人が6人。

 それではどうしてもこっちの方が目立ってしまうだろう。

 

「それで、ジャミル。パーティ会場に入る順番としては、どうするんだ?」

「順番? それが関係しているのか?」

 

 疑問の視線を向けてくるジャミル。

 恋愛とかそっち関係に関しては、かなり鈍いらしい。

 俺も決してそっち方面に鋭い訳ではないが、それでも今回の件が色々と問題なのは理解出来るぞ。

 

「ああ、関係してる。ジャミルとサラはそれぞれ1人ずつで普通の組み合わせだが、俺はマリューとミナトを含めて6人を引き連れていくんだぞ? そんな状況で俺とジャミルが揃ってパーティ会場に入ったら場合、どうしてもパーティ会場にいる者達の視線は俺達に集まる筈だ。このパーティの趣旨を考えると、それは不味いだろう」

 

 ジャミルには言わないが、これはパーティ会場にいる者達の視線だけではない。

 パーティの様子はこのX世界中にシャドウミラーの技術を使って放映されているのだ。

 そう考えると、その映像を見ている者達の視線もジャミルから俺に集まる可能性は十分にあった。

 ましてや、放映をしているのはシャドウミラーの面々だ。

 どうしても俺を中心に映してもおかしくはない。

 

「ぐ……それは……だが、どうすればいい? このパーティの主役は私かもしれないが、アクセルもまた主役であるのは間違いないのだ」

 

 ジャミルのその言葉は決して間違いではない。

 北米連邦において、シャドウミラーという存在はかなりの意味を持つ。

 それこそシャドウミラーの存在があってこそ、北米連邦が成立したというのは……少し大袈裟かもしれないが、全くのデタラメという訳ではない。

 このX世界とは違う、異世界から来た存在。

 魔法があり、この世界よりも進んだ技術を持ち、何より物資が豊富にある……そんな世界。

 X世界に流された俺の演説によって、本来なら北米連邦に協力するつもりがなかった者達、あるいは様子見をして有利な方に協力しようとしている者達についても、あの放送によって一気にシャドウミラーに……その窓口となっている北米連邦に協力しようと思ってもおかしくはない。

 おかしくはないどころか、動きの素早い者達の場合は恐らくもう北米連邦に人を送っているだろう。

 

「それは俺も否定しない。否定はしないが、だからといって今回のパーティにおいては、俺よりもジャミルの方が目立つ必要があるだろう?」

「ならば、どうする?」

「普通に考えれば、一緒に入るんじゃなくて、どっちかが先に入って、もう片方が後に入った方がいいと思うんだが……」

 

 先に入れば、マリュー達の存在によって後から入ってくるジャミル達の印象が薄くなる。

 後から入れば、それはそれで俺達の存在感によって最初に入っていたジャミル達の印象が吹き飛んでもおかしくはない。

 うん、こういう場合はどうしたらいいんだろうな。

 

「……なら、こうしたら? 最初にジャミル達が入って、それで一段落したところで私達が入るといったように」

「いや、クスコの言いたい事も分かるけど、それだと結局俺達が最後でパーティの主役は俺達という扱いにならないか?」

 

 そう言ったが他にいい案もなく、ジャミルが承知したこともあり、クスコの案に決まるのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:2005
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1768
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