転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3432話

 取りあえず、中途半端な気持ちではあるものの目的は果たした。

 俺達が直接戦うといった事はなかったものの、ノーザンベルを狙っていた新連邦の部隊が全滅したのは間違いない。

 そうである以上、不満はあれどもどうにか出来る筈もない。

 戦う予定だった新連邦の部隊がなくなったので、当然だが俺達もいつまでもMSで出撃している必要もなく、現在はテンザン級に戻ってきていた。

 

「まさか、メギロートとバッタだけでこうも一方的に勝利出来るとは思わなかったな」

「あら、でもメギロートやバッタの残骸もあったんでしょう? なら、もしかしたら逃げ延びた新連邦のMSがいたら、その残骸を奪っていった可能性もあるわよ?」

 

 テンザン級にあるブリッジ。

 そこでミナトが俺の呟きにそんな風に返してくる。

 

「ミナトの言いたい事は分かるけど、MS部隊の生き残りがいると思うか?」

 

 これで、新連邦のMS部隊を迎撃したのが無人機ではなく人の操縦するMS部隊なら、あそこまで一方的に勝利すると、逃げる相手を哀れに思って途中で攻撃を躊躇するといった可能性もある。

 だが、メギロートやバッタは無人機なのだ。

 無人機である以上、こちらからの命令は素直に聞くが、同時に命令以外の行動はしない。

 今回メギロートやバッタに指示したのは、ノーザンベルに向かっている新連邦のMS部隊を倒せというものだ。

 そのような命令を受けた以上、無人機のメギロートやバッタは、例え降伏をしようとしても、それを許容する事なく攻撃して全滅させただろう。

 もし逃げようとした場合は、それこそ命令に従って敵を倒すべく、どこまでも追う筈だ。

 しかし、俺達がこの場所に到着した時、生き残っていたメギロートやバッタはここで待機していた。

 それはつまり、この戦場から逃げた敵はいないという事になる。

 ……あ、でもMS部隊を倒せという命令だった以上、MSに乗ってない……例えば車に乗ってるような奴なら逃げる事が出来たのか?

 一瞬そう思ったが、メギロートやバッタのAIの能力を思えば、恐らくそのような相手もきちんとMS部隊の一員として認識し、殺したと思われる。

 

「いないでしょうね。……あ、でもフロスト兄弟だっけ? あの2人とかはいなかったのかしら?」

「フロスト兄弟か。……どうだろうな。いる可能性はあると思うけど……」

 

 ゾンダーエプタでヴァサーゴとアシュタロンを奪われ、更にはゾンダーエプタをも奪われたのだ。

 新連邦の中でフロスト兄弟が一体どのような状況になっているのか。

 とはいえ、フロスト兄弟の腕が一流なのは間違いない。

 それこそ、もしフロスト兄弟がヴァサーゴとアシュタロンに乗ってこの戦場にいたら、恐らくメギロートとバッタは全滅していただろう。

 ヴァサーゴとアシュタロンは、双方共に強力な攻撃方法を持っている。

 それこそバッタは勿論、メギロートであっても一撃で撃破出来るような。

 だが、戦場に残っていたメギロートやバッタの残骸は、あくまでもバリエントやドートレス・ネオの武器によると思われる攻撃だけだった。

 だとすれば、やはりフロスト兄弟はこの戦場にいなかったのだろう。

 俺達がどれだけの戦力を持っているのか、新連邦の中で一番詳しいのはフロスト兄弟だ。

 ……実際にはカトック達の方が今では詳しいが、カトック達は既に新連邦の所属ではなく、フリーデンのクルーだ。

 つまり、北米連邦の所属となる。

 考えてみれば、フリーデンはジャミルが艦長を務めており、つまり北米連邦の代表の直轄の部隊となるんだよな。

 そう考えると、カトック達は随分と出世したのだろう。

 

「取りあえずフロスト兄弟はいなかったと思ってもいいだろ。……それより、マリュー。あの白い機体色のMSはどうだ?」

「修復をするというのなら無理ね。恐らくメギロートのサークル・レーザーを何発も食らったんだと思うけど、まさに残骸と呼ぶに相応しい状態だったもの」

「無理か」

 

 運動性や機動性特化……そう言えば、俺が所有している、ミロンガ改やベース機となったミロンガの後継機のバルトールとかも運動性や機動性に特化したコンセプトだったな。

 ただし、それでも残骸となったあの白いMSと比べると、それなりに装甲があったような気がするが。

 ミロンガやバルトールよりも脆いMSである以上、サークル・レーザーを何発も使われて破壊されてしまうと、修復も難しいというマリューの言葉は納得出来た。

 

「ええ。ただ、あの白いMSのパイロットもそれなりに腕はいいパイロットだったんでしょうね。破壊されたMSの部品の状況を見たけど、それを見た感じだと多数のメギロートの攻撃を何とか回避していたものの、少しずつダメージが積み重なって、最終的には撃破されたといった感じだったみたいだし。それに、かなりの部分が破壊されていたから確実には分からないけど、どうやら武器もビームサーベルか何かしか持ってなかったみたいね」

「それは、また……本当に極端なMSだな」

 

 そこまで運動性や機動性に特化しているというのは、ある意味で凄い。

 似たようなコンセプトのミロンガ改とかも、射撃武器の類は普通に持っている。

 UC世界では同じように近接戦闘を得意とした機体にピクシー……ガンダムピクシーがあったが、あっちも普通に射撃武器を持っていた。

 その辺りの諸々の状況を考えると……

 

「あの白いMS、もしかしたら試作機……それも性能検証機とかそういうので、実際に戦闘するのは想定していなかった機体じゃないか?」

 

 そんな感想を抱く。

 そうでもなければ、幾ら何でも極端すぎるだろう。

 バルトールのベース機として開発されたミロンガであっても、もっとしっかりと戦闘が可能な状態だった。

 それと比べても、あの白いMSは極端すぎる。

 ……とはいえ、そこまで運動性や機動性に特化した機体、乗ってみたかったというのが正直なところなのだが。

 敵の攻撃に命中すればそれで終わり。

 だが、俺の場合はPPによる能力値アップと無数の戦場で戦い抜いてきた経験がある。

 ましてや、混沌精霊である以上、敵の攻撃が命中して乗っていた機体が破壊されても、パイロットの俺にとっては何も問題がなかったりするし。

 まぁ、破壊されてしまった今となっては、そんな風に思っても意味はないのだが。

 

「ちなみに、本当にちなみにだが、その白いMSが量産されるとか、そういう事はあると思うか?」

「ないわね」

 

 一瞬の躊躇もなく、即座に断言するマリュー。

 何となく予想はしていたものの、出来ればもう少ししっかりと考えてから返事をして欲しかったと思う。

 

「一応、本当に一応理由を聞いてもいいか?」

 

 白いMSの性能を考えれば、マリューが口にした内容については十分に理解出来る。

 理解は出来るのだが、それでも一応といったように尋ねる。

 マリューはその栗色の髪を掻き上げつつ、口を開く。

 

「アクセルも分かってると思うけど、あそこまで装甲のないMSよ? それこそ下手に操縦すれば、それだけで機体にダメージがあってもおかしくはないわ。そうである以上、あの白いMSを操縦するには、それだけで相応の技術が必要なる。その上できちんと性能を発揮させるとなると、恐らくエース級の実力は必要でしょうね」

 

 UC世界において、ジオン軍が開発した高機動型ザクみたいなものか。

 高機動型ザクも、使いこなせるパイロットが使うともの凄い性能を発揮したらしいが、燃費が異様に悪くて平凡なパイロットが操縦した場合、戦闘中に推進剤切れになったりしたらしい。

 あの白いMSは、それをもっと極端にしたようなものなのだろう。

 

「そういう意味では、エース級が乗っていたのは間違いない訳で、俺達が直接そのエース級と戦わなくてもすんだのは、幸運だったのかもしれないな」

「でも……1発当たれば撃破されてもおかしくないようなMSよ? アクセルにとっては、それこそ格好の標的なんじゃない?」

 

 俺とマリューの会話を聞いていたミナトがそう言ってくる。

 実際、その言葉はそれ程間違っている訳ではない。

 ステータスでは命中が369もあり、そして幾多の戦場を駆け抜けてきた経験もある。

 1発当たればそれで終わりだというのなら、実際に俺が戦ったらそれこそ1発で敵を撃破出来た可能性は非常に高かった。

 

「俺は特にそうかもしれないが、ディバイダーを装備していれば拡散ビーム砲を使えるんだし、そういう意味では俺達の中には白いMSを倒せるかもしれない奴はかなりいると思うけどな」

 

 こちらの戦力には、ディバイダーを標準装備している高機動型GXがかなりいる。

 また、高機動型GXではなくてもGXとかもいるし。

 その辺の状況を考えれば、テンザン級やフリーデンにとってはそこまで怖い相手ではないのかもしれない。

 レオパルドが使えるのなら、弾幕を形成するという意味でもっといいような気がするが……まぁ、それはそれといったところか。

 

「アクセル代表、残骸を一纏めにしました」

 

 ブリッジで話をしていると、テンザン級の格納庫で働いているエルフがやって来てそう告げる。

 

「そうか。なら、後は俺の出番だな」

 

 ノーザンベルを攻撃する為の新連邦のMS部隊との戦いが終わったのに、何故俺達がここに留まっているのか。

 勿論、白いMS……未知のMSについて色々と解析をするというのも、目的の1つだ。

 だが、それ以上に新連邦のMS部隊の残していったお宝を入手しようと思ったのだ。

 具体的には、MSの残骸。

 アルカディアにある生産工場で修理したり、それが無理でも部品として使ったり……あるいは本当にどうしようもない残骸は、ホワイトスターのキブツに投入するといった手段もある。

 まぁ、キブツに投入するのなら、わざわざMSの残骸とかを使わなくてもいいだろうけど、その辺は成り行きというか、取りあえずもうどうしようもない物があったらキブツに投入しておけという風潮もあるし。

 産業廃棄物とか、そういうのを処理するのってどの世界でも結構な費用が掛かるんだよな。

 だが、キブツに投入するとなると……勿論無料という事にした場合は色々と面倒なので、相応に金は貰っているが、それも普通に産業廃棄物を処理するよりはかなり格安になる。

 それでいて、産業廃棄物をキブツに入れれば、その分だけこっちの好きな物質に変換出来るのだから、こっちにとって悪い話はない。

 産業廃棄物を運ぶのとかも、それこそメギロートやバッタのような無人機がやってくれるし。

 このX世界でも、いずれそういう風になればいいんだが……まぁ、その辺に関しては、後々といったところか。

 そう判断し、俺はマリューとミナトとの話を一旦終えて、テンザン級の外に出るのだった。

 

 

 

 

 

「なぁ、アクセル。お前……本当にこれ全部どうにか出来るのか?」

 

 MSの残骸が集まっている場所に移動すると、そこには気紛れで見物に来たのかウィッツの姿があった。

 ちなみにウィッツ、エアマスターを改修してエアマスターバーストになってから初めての戦闘、つまり初陣だったのに、その初陣がメギロートやバッタによって戦闘も何もない状態で終わってしまったので、少し不愉快そうだったのだが……目の前にあるMSの残骸を見て、その不愉快さも吹き飛んでしまったらしい。

 

「そうだな。これくらいなら問題ない。……死体は片付けたな?」

「はい。向こうに纏めてあります」

 

 ウィッツに声を掛けてから、量産型Wに尋ねる。

 その言葉に量産型Wは少し離れた場所にある穴を指さしていた。

 MSの残骸の中には、当然パイロットの死体があった。

 勿論、死体であれば空間倉庫に収納出来るし、キブツに入れる事も出来る。

 出来るのだが……そういう真似をすると、少し評判が悪くなる。

 何より、キブツから生み出している物を使う者にしてみれば、それは決して気分のいい事ではないだろう。

 だからこそ、基本的にキブツには人の死体とかは放り込まないようにしている。

 穴に入れられた死体は、土でも被せて埋めるか、あるいは俺の白炎を使って燃やすか。

 この辺りの葬式の作法とか分からないし。

 基本的に火葬が一般的という認識が俺にはあるが、宗教とかその地の常識とかで土葬であったり、水葬であったり、場合によっては鳥葬というのをしたりする可能性もあった。

 ……いや、さすがに鳥葬はないか?

 ともあれ、その土地によって葬式のやり方とかが違っている為に、こっちで勝手にどうするかを決める訳にもいかないんだよな。

 もっとも、あの穴の中に入っているのは新連邦の死体であって、南アジアの人間ではない。

 だとすれば、本来ならあのパイロット達の出身地の流儀で葬儀を行うのがいいんだろうが、さすがにそこまではしてやるつもりはない。

 

「分かった。なら、早速収納するか。エスタルドでこの戦闘がどうなったのか気になってる奴もいるだろうし、さっさと終わらせて戻るぞ」

 

 そう言うと、俺はウィッツの視線を感じながらMSの残骸を空間倉庫に収納するのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:2005
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1768
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