転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3453話

 ドクン、と。

 アベルの護衛だろう2機のMSを倒した瞬間、何かが脈動したように感じる。

 とはいえ、それは別に実際に音として聞こえてきたようなものではなく、感覚的なものだ。

 何だ?

 そう思った瞬間、その脈動に呼応するかのように基地の方から10機近いMSが姿を現す。

 あれは……アベルの乗っているMSと全く同じ機体?

 ちょっと待て、実はアベル以外にもニュータイプ候補が多数いたのか?

 一瞬そう思ったが、すぐにそれを却下する。

 そんなに大量にニュータイプ候補がいるのなら、フロスト兄弟にあそこまでニュータイプに拘らせる必要はなかった筈だ。

 あ、でもフォートセバーンで人工ニュータイプのデータを持っていったのを考えると、それを使った人工ニュータイプが……いや、それなら最初からニュータイプの力は使える筈だ。

 だとすれば、何だ?

 というか……あのMS、動きが何か妙だな。

 画一的というか……ん? 画一的?

 そう思った瞬間、その正体を理解出来た。

 そもそもの話、アベルが乗っていたMSはフラッシュシステム搭載機で、そのフラッシュシステムの使い方としてビットMSを使うというのは予想出来ていた。

 新たに現れたMSの画一的な動きからも、それは明らかだ。

 つまり、あの新たに現れたMSはビットMSなのだと。

 何故最初にそのことに気が付かなかったのかというのは、やはり俺が以前ビットMSを自分の目で見ているからというのが大きいだろう。

 ルチルがLシステムとして積み込まれていた軍艦にあったビットMS。

 GXのビットMSは、サテライトキャノンこそ持っていたものの、明らかにコストダウンを考えられていた。

 いやまぁ、それも考えてみれば当然なのだが。

 GXのビットMSが作られたのは、15年前の戦争の時だ。

 宇宙革命軍と激しい戦いを行っていたし、ただでさえガンダムというのは量産機に比べてコストが高い。

 旧連邦軍も、ガンダムをフルスペックのままビットMSには出来なかったのだろう。

 ジャミルから聞いた話によると、ジャミルやルチル以外にもニュータイプはいて、その連中もガンダムに乗ってビットMSを使っていたらしいし。

 そう考えれば、ビットMSが簡易型になるのも理解は出来た。

 だが同時に、ビットMSが簡易型という事はニュータイプが乗ってる本体が非常に分かりやすいという事を意味している。

 そしてビットMSと戦う時は、本体を……ビットMSを動かしているニュータイプを狙うのが手っ取り早い。

 そんな風に考えられるのは当然だし、実際に宇宙革命軍でもそういう手段で攻撃したのだろう。

 だからこそ、こうして新たなビットMSはニュータイプが乗っているMSと全く同じ外見にしたのだろう。

 ……もっとも、アベルが乗っているMSは既に大破と呼ぶのが相応しい外見になっているので、今更同じMSが出て来てもどれにアベルが乗ってるのかは明らかだが。

 ちなみに、本当にちなみにの話なのだが、もしアベルを捕虜にするのではなく殺してもいいのなら、アベルのMSが完全な状態でもどれが本物か確認する方法はある。

 俺のステータスは、無人機を倒しても数値は上がらない。

 あくまでもパイロットを殺して初めて撃墜数が上がるのだ。

 つまりMSを次々に破壊していき、ステータスの撃墜数が上がったら、それがアベルという事になる。……捕虜にするのが目的である以上、こういう方法は意味がないけどな。

 あ、でもこうしてビットMSを動かせるようになったという事は、ニュータイプとして覚醒したのだから、覚醒前は無理だった、俺の本質を感じさせて戦闘意欲を奪うという方法が出来るかもしれないな。

 

「さて、じゃあ……覚醒したニュータイプの力を見せて貰おうか」

 

 ちなみに、俺が考えている間にビットMSによる攻撃があるのかと思ったが、特にそういう事はなかった。

 恐らくはアベルも自分がニュータイプとして覚醒したのはいいものの、まだ実感がないのだろう。

 あるいはビットMSをきちんと動かせるかどうかで試しているとか。

 そういう意味では、アベルの準備が終わるのを待っていてもいいのだが。

 俺が今回やるのは、あくまでもアベルの心をへし折ってこちらに従わせるという事だ。

 そうなると、相手が万全の状態でこちらが攻撃を開始した方がいいのも事実。

 まぁ、そうなるといつまで時間が掛かるか分からないし、もしかしたらアベルが今のMSからビットMSに乗り換えるといった真似をする可能性もあった。

 ビットMSはアベルが乗っているMSと同じである以上、もしかしたらコックピットとかも備え付けられており、ニュータイプが乗って普通に操縦出来たりするかもしれない。

 ビットMSという形である以上、その可能性は低いと思うが……それでも万が一を考えれば、警戒しておく必要があるのは間違いなかった。

 折角アベルの機体にダメージを与えて見分けやすくしたのだから、ここでアベルに乗り換えさせるといった真似を見逃す必要はない。

 そんな訳で、アベルの準備が整うよりも前に、一気に前に出る。

 するとそんな俺の行動に反応したのだろう。

 敵のMSが一気に動いてこちらに近付いてくる。

 ビームライフルを撃ってくる奴もいれば、ビームサーベルで斬りかかってくる奴もいる。

 この辺りの判断というか、操縦感覚ってどうなってるんだろうな。

 ビットに近い脳波誘導兵器というのは、それなりに色々とある。

 例えば俺がニーズヘッグで使っているファントムも同じようなものだ。

 だが、ファントムはあくまでも武器でしかないのに対し、ビットMSはその名の通りMSなのだ。

 そうである以上、操縦するのも難しいと思う。

 ……思うというか、実際に難しいからこそ、このビットMSの動きはどこか画一的なのだろう。

 あるいはもっとビットMSの操縦に慣れれば、動かしやすくなるのかもしれないが。

 

「この程度の動きで俺をどうにか出来るつもりか!?」

 

 ビームサーベルを回避し、カウンターでビームサーベルの一撃によってビットMSの胴体を切断する。

 その際の反応は、やはりアベルが実際に乗っている機体よりも遅い。

 恐らくだけど、このビットMSは一定以上の実力を持つ者に対してはそこまで効果的ではないな。

 もっとも、その一定以上というのが結構な高レベルなので、多数を相手にする時は効果的ではあるのだろうが。

 W世界のMDと同じような感じか?

 MDも一般のパイロット……いや、精鋭と呼ばれるくらいのパイロットであっても、対応するのが難しかった。

 このビットMSも似たように感じる。

 しかもMDの場合は作ろうと思えばかなりの数を作って運用出来る。

 それに比べると、ビットMSはあくまでもフラッシュシステムを使えるニュータイプがいないと駄目というのは、この場合結構大きな差だろう。

 こう考えると、MDって何気に凄かったんだな。

 いや、無人機という意味ではメギロートやコバッタの方が優秀だとは思うけど。

 MDは性能が高いのは事実。

 トーラスやビルゴが持つビーム砲の威力なら、メギロートやコバッタでも倒せるだろう。

 だが……MDには欠点も多い。

 まず、AIが何だかんだと未熟だ。

 メギロートやコバッタと比べると、MDのAIは画一的にしか判断出来ない。

 そして何より、コスト的な問題もある。

 メギロートやコバッタは完全に無人化しているし、人が必要ならそれこそ無人機を出すとか、場合によっては量産型Wを出すといった手段もあるが、MDの場合は人の手を使う場所も多い。

 いやまぁ、もしMDを作っているのがシャドウミラーなら、その辺は解決出来たりもするんだが。

 それはともあれ、このビットMSはそのMDよりも性能が低い。

 ぶっちゃけ、メギロートやバッタを大量に投入すれば勝てるだろうという確信を抱けるくらいには。

 とはいえ、このビットMSは俺にとってもそれなりに重要だ。

 俺達が入手したGX型のビットMS……通称はGビットと呼ばれているらしいが、そちらについては旧連邦軍が作った機体だ。

 それに対して、アベルが覚醒して使っているこのビットMSは、戦後に作られた機体の筈。

 ……実際にはどこかの旧連邦軍の基地から発掘して、それをそのまま使ってるといった可能性がない訳でもないが、それよりはやはり戦後に開発されたという可能性の方が高いだろう。

 そんな訳で、これも出来れば入手したいのだが……アベルを確保するのとどちらを優先するのかと言われたら、これはやはりアベルだろう。

 そうなると、こっちのビットMSは出来ればといった感じになる。

 

「そんな訳で、邪魔だよ!」

 

 ビットMSが撃ってきたビームライフルの一撃を回避し、ビームサーベルで胴体を真っ二つにする。

 アベルもビットMSの操縦に慣れてきたのか、次第にビットMSはそれぞれが本来パイロットが乗っていたら無理な動きで飛び始めた。

 そして人間であれば息の合った者達でなければ無理なような、連携をした動きをする。

 普通のパイロットなら、この動きに圧倒され、ついていく事も出来ないだろう。

 だが……

 

「甘いんだよ!」

 

 敵が複雑な動きをしつつも密集している場所……いや、密集するだろう場所を見つけると、ヴァサーゴをそこに突っ込ませてヒートワイヤーを放ち、3機纏めて切断する。

 ビットMSであっても、数はそこまで多い訳ではない。

 そんな中でいきなり3機が撃破されたというのは、ヴァサーゴに対する包囲網に穴を開けるには十分だった。

 

『来るな……来るなぁっ!』

 

 再びオープンチャンネルで聞こえてきたアベルの声。

 アベルにしてみれば、まさかニュータイプに覚醒した今の状況で俺に追い詰められるとは思っていなかったのだろう。

 あるいは、ニュータイプとして覚醒したからこそ、俺という存在に思うところでもあったのか。

 どのみちアベルがどのように思っていようとも、俺が手加減をしたりといった事をするつもりはない。

 いや、アベルを殺すのではなく捕らえようとしてる時点で、手加減をしていると言われればそれまでなのだが。

 ともあれ、俺は大破に近い状態でありながら、それでもまだ何とか浮かんでいるアベルのMSに向かう。

 アベルは必死になってビットMSを使い、俺を近寄らせないようにしようとしているが……この状況でビームライフルを使う事が出来ないのは、ビットMS、ヴァサーゴ、アベルといったように並んでいるからだろう。

 もし背後からビットMSがビームライフルで攻撃をしてきても、俺がそれを回避すればどうなるか。

 これがゲームであれば、味方の攻撃に当たるという、いわゆるフレンドリーファイアはないかもしれない。

 だが、これは現実だ。

 実際には原作のある世界だが、それでもこれが現実なのは間違いない。

 だからこそ、ビットMSのビームライフルが命中すれば、アベルのMSもダメージを受ける。

 ましてや、アベルのMSは大破寸前といったところだ。

 もしまともにビームライフルの攻撃を受けたら、恐らく……いや、ほぼ間違いなく撃破されてアベルも死ぬだろう。

 アベルはそれが分かっているからこそ、今この状況でビームライフルを撃つような真似はしない。

 そうなると、どう俺に対応するか。

 簡単な話だ。

 ビームライフルが使えないのなら、ビームサーベルを使えばいい。

 ただし、ヴァサーゴもエアマスターバーストやアシュタロン程ではないにしろ、それなりの機動性を持つ。

 そして包囲網を抜けたという事は、他のビットMSは全てが後ろにいるという事になる。

 アベルがもう少し賢ければ、あるいはビットMSを自分の護衛として残していたかもしれないが、ニュータイプとして覚醒したばかりでそこまで考えろという方が無理なのか、それとも最初からそこまで考えが及ばなかったのか。

 その辺りについては俺も生憎と分からないが、それでも厄介な存在だったのは間違いない。

 そんな訳で、ヴァサーゴとアベルのMSとの距離はどんどん近付き……

 

「っと」

 

 唐突に後ろから追ってきていたMSがビームライフルを発射し、その一撃を回避する。

 どうやらこのままだと自分がどうしても俺から逃げられないと判断したアベルが、攻撃を決断したらしい。

 それでもヴァサーゴの真後ろではなく、斜め後ろからの攻撃という辺り、何気に考えているよな。

 自分が追い詰められているから、必死になっているのかもしれないが。

 だが、その行動がもう少し早ければともかく、今となってはもう遅い。

 放たれたビームは、全てヴァサーゴの機動力によって回避される。

 元々これは、俺を狙っているものの牽制の意味合いが強いというのも理由だろう。

 斜めから撃ってるので回避してもアベルの乗っているMSには命中しないものの、それでも自分の方に向かって撃つのを躊躇してもおかしくはない。

 そして躊躇がビットMSにも伝わって、より狙いを浅くするのだ。

 そのような状況で、簡単に攻撃が当たる筈もなく……そしていよいよヴァサーゴはアベルの乗っているMSに触れ……

 

『うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!』

 

 瞬間、そんな悲鳴が聞こえてくるのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:2105
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1788
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