転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3463話

 ニーズヘッグが格納庫に出た瞬間、それを見ていた者達は何も言えなくなる。

 いや、それどころかニーズヘッグを見る為に俺の周囲にいた者達だけではなく、格納庫で別の仕事をしていた者達までもが動きを止めたように思えた。

 姿を現したニーズヘッグは、それだけの迫力と存在感を持っていたのだろう。

 俺にしてみれば今まで何度も一緒に激戦を潜り抜けてきた相棒といった認識だが、それ以外の者にしてみれば違うのだろう。

 シーマ達のようにUC世界組は、俺がニーズヘッグに乗って月を攻略した時の映像を見た事があるかもしれない。

 だが、その時は映像モニタ越しでしかなく、こうして直接自分の目で見るのでは大きく違うのだろう。

 そんな様子を確認しつつ、俺は別の相手……具体的にはニュータイプ能力を持つクスコ、マリオン、ルチルに視線を向ける。

 

「は?」

 

 思わず自分でも知らないうちにそんな声が出た。

 ニュータイプの3人がそれぞれニーズヘッグに反応してるのは分かる。

 だが、クスコはどこか頼もしそうにニーズヘッグを見ているのに対し、マリオンはニーズヘッグに畏怖を覚えてるかのような態度で、ルチルは驚愕の視線を向けている。

 三者三様という表現が相応しいその光景は、俺にとってもどう対応したらいいのか分からなかった。

 てっきりニュータイプは全員が同じ反応をするのだとばかり思っていたのだが。

 あるいは、UC世界とX世界の2種類の反応になるとか。

 これは、正直なところどう考えたらいいんだろうな?

 取りあえずクスコの場合は特に何も問題はなさそうだが。

 こうして人によって違うというのは、ちょっと予想外だったな。

 なお、ニュータイプ能力を失った元ニュータイプとも言うべきジャミルは、ニーズヘッグを相手に何かを感じてはいるみたいだったが、他のニュータイプ達程に極端な反応はしていない。

 ニュータイプ以外の面々と同じような感じだ。

 

「おい、マリオン。大丈夫か?」

 

 オルテガが恋人の様子に気が付いたのか、ニーズヘッグから目を逸らしてマリオンに近付いていく。

 

「あ、はい。大丈夫です。ただ、この機体……普通じゃありません」

「普通じゃない? いや、それは見れば分かるけど……おい、アクセル。この機体は本当に大丈夫なんだろうな!?」

「問題ない筈だ。恐らくは、まだ慣れてないからそんな風に感じてるんだと思う。接する機会が長引けば、多分問題はない」

 

 今までも、魔力や気を使う連中がニーズヘッグを見た事は多い。

 だが、そんな連中でもニュータイプ達のような状況になる事はなかった。

 これはニュータイプがそれだけ特殊……というか、精神的な何かを感じているといったところか?

 とはいえ、気はともかく魔力でも同じようになりそうな気がするんだが。

 あくまで俺の勝手な予想だったが。

 

「そう……なのか?」

 

 オルテガは俺とマリオンの双方に視線を向ける。

 これでマリオンがもっと苦しんでいたら、オルテガも俺の言葉を素直に信じるといった真似はしなかっただろう。

 マリオンがニーズヘッグを見て、今のようにショックを受ける……もしくは衝撃を受けるような真似をしても、そこまで大きな……あるいは致命的なものではなかったから、オルテガの反応はこの程度だったのだろう。

 

「クスコを見てみろ。同じニュータイプでも、そうでもないだろう? ……ルチルの方は……」

 

 一旦言葉を切り、ルチルの方に視線を向ける。

 俺の視線に気が付いたのだろう。

 ルチルはようやく驚愕の視線をニーズヘッグに向けるのを止めて、こちらに視線を向けてくる。

 どうやらルチルの様子からすると、マリオンやオルテガとのやり取りは全く聞こえていなかったといったところか?

 

「どうだ?」

「凄いわね。アクセルと接した時とはまた違う……そう、何かを感じるわ。これはMSなのよね?」

「違う。そう言えばさっきもキッドが勘違いしていたが、MSというのはあくまでもこのX世界を含めて幾つかの世界での人型機動兵器だ。他の世界にはKMFやVF、戦術機、エステバリス、オーラバトラー……色々な人型戦闘兵器の種別がある。このニーズヘッグはこの世界の人型機動兵器ではない以上、MSじゃない」

「じゃあ、何なのかしら?」

「そうだな。……ぶっちゃけた話、シャドウミラーのフラッグシップ機として色々な世界の最新技術が投入されてるから、明確に何とは言えないと思う。それこそニーズヘッグという分類になってもおかしくはないくらいにな。ただ……それでもどうしても無理矢理分類するとなると、多分PTだろうな」

 

 ニーズヘッグの基礎技術は、PTから来ている。

 AMとかも入っているが、それでもやはり一番のベースとなっているのはPTだ。

 ……だからといって、ニーズヘッグが本当にPTかと言われれば、ゲシュペンストとかを知ってる者がそれに頷くかどうかは微妙なところだが。

 ある意味ではシャドウミラーで運用しているラピエサージュに近いものがある。

 もっとも、ラピエサージュの分類はアサルトドラグーンだが。

 ニーズヘッグのファントムとかを考えると、もしかしたらPTじゃなくてそっちの方が正しいのかもしれないな。

 ともあれ、MSという分類じゃないのは間違いのない事実。

 

「そう。……やっぱり色々な世界と接触していると、それだけ多くの人型機動兵器があるのね」

 

 そう言うルチルだったが、その目には悲しそうな色がある。

 何故? と一瞬思ったが、考えてみれば当然か。

 ルチルは元々戦いが嫌で、それによって最終的に精神崩壊したのだ。

 今でこそ精神崩壊の状態から復帰して、MS隊の一員として活動しているものの、本質的には戦いを好むような女ではない。

 そんなルチルだからこそ、シャドウミラーが今まで接触してきた世界で多くの人型機動兵器が……つまり、戦いがあるという事を悲しく思うのだろう。

 実際、人型機動兵器のない世界であっても、そのような世界では生身での戦いが行われている。

 つまり平和な世界というのは、今のところ一度も接触した事がないんだよな。

 これは原作のある世界……つまり、漫画やゲーム、アニメといった世界に俺が転移してるのが根本的な原因となる。

 とはいえ、漫画やゲーム、アニメであっても、その全てが戦いのある世界ではない。

 スポーツや日常系、ラブコメ……そういう原作の世界でも構わない筈だ。

 もっとも、将棋、囲碁、チェスといったような世界の場合、俺が活躍する要素は思い浮かばないが。

 

「アクセル……おい、アクセル! これ、調べてみてもいいか!?」

「駄目だ」

 

 不意に我に返ったキッドが、俺に向かってそう言ってくる。

 キッドの気持ちも分かる。

 ニーズヘッグは一目見ただけで普通の機体ではないというのが分かる。

 機械好きのキッドにしてみれば、少しでもいいからニーズヘッグがどういう機体なのか調べたいと思ってもおかしくはない。

 おかしくはないのだが……だからといって、それを許容出来るかと言われれば、それは否だ。

 

「このニーズヘッグはさっきも言ったように、シャドウミラーのフラッグシップ機だ。シャドウミラーの技術の粋が込められた機体だけに、情報は開示出来ない」

「えー……何でだよ。フリーデンで使っていたMSのデータとかは渡したじゃんよ」

「そっちはそっちで取引の結果だろう?」

 

 取引という言葉にキッドの目が光るものの、キッドが出せる……いや、X世界から出せる程度の取引材料でニーズヘッグの情報を渡すような真似は出来ない。

 

「言っておくが、ニーズヘッグに興味があるからといってこっそり調べようとかは思うなよ? 冗談抜きで命に関わるからな」

 

 キッドに忠告するが、これは脅しでも何でもない、純然たる事実だ。

 メカニックをしているうちのエルフは、俺を信奉している。

 そんな俺の機体にちょっかいを出すような真似をする奴を見れば、どのような手段に出るのか考えるまでもないだろう。

 また、格納庫に多数いる量産型Wやコバッタも同様だ。

 キッドの安全の為にも、ここは絶対に忠告しておく必要があった。

 無断でニーズヘッグを調査しようとして、その結果キッドが重傷を負う……いや、最悪死ぬといったような事にでもなったりしたら、不味すぎるし。

 

「ぐ……それは……」

 

 悔しそうな様子のキッド。

 これは多分、俺がここで念を押してないとニーズヘッグにちょっかいを出していたな。

 

「お前達の上司を失いたくなかったら、くれぐれも注意しておけよ」

 

 いつもキッドと一緒にいる2人のメカニックにそう言うと、揃って頷く。

 

『分かりました!』

 

 この2人は純粋にキッドの才能を尊敬し、惚れているのだろう。

 だからこそ、俺の言葉をしっかりと聞き、それによってキッドをニーズヘッグに近づけまいとしている。

 もしくは、ニーズヘッグから感じられる迫力を理解してのものか。

 その理由がどうあれ、ニーズヘッグに妙なちょっかいを出されるよりはいい。

 

『えっと、スイッチはこれでいいのよね。……総員、そろそろ戦闘準備に入って下さい。目的地までそう遠くありません』

 

 ニーズヘッグについて他の者達に見せていると、格納庫の中にそんな通信が響く。

 声の主はトニヤ。

 ……マリューやミナトの声でいつも出撃していた俺としては、あまり慣れないものがあるな。

 フリーデンの面々と合流したのだから、こういうのにもそろそろ慣れた方がいいのだろうが。

 もっとも、こういうのはそのうち慣れる事になるのは間違いない。

 それに慣れてないのは俺だけではない。

 フリーデン組もウィル・ウィプスの運用には慣れていない。

 それは艦内放送を行ったトニヤの少し戸惑った様子を見れば分かるだろう。

 

『それと、今回の出撃はあくまでもMS隊だけで行います。メギロートやバッタといった無人機は出撃しないので注意して下さい』

 

 追加で流される放送。

 とはいえ、これについては前もって知らされていたので、特に驚いている者もいない。

 ウィル・ウィプスの格納庫はかなり巨大で、テンザン級とフリーデンのMS部隊だけではかなり空間的な余裕が余っている。

 その為、その空いた空間にはメギロートやバッタといった無人機も準備されてる。

 あくまでも空いている場所の有効利用の為なので、メギロートもバッタも、そんなに数はいないのだが。

 ノーザンベルの首都を襲った新連邦のMS部隊と戦ったような数はない。

 そこまで余裕があるのは、やはりウィル・ウィプスの大きさのお陰だろう。

 以前使っていたテンザン級が、全長187m、最大幅85mなのに対し、全長260m、全幅720mだ。

 全長はそんなに違わない――それでも80m以上ウィル・ウィプスの方が大きいが――のに対し、全幅となると10倍近い。

 ウィル・ウィプスは横に幅広いオーラバトルシップなのに、それでいて全長もテンザン級よりも上なのだ。

 普通に考えれば、搭載可能兵器はとんでもない数になる。

 それはダンバイン世界において、ウィル・ウィプスとの戦いの時に大量にオーラバトラーを出撃させてきたのを思えば明らかだろう。

 もっとも、オーラバトラーはMSの半分くらいの大きさしかないし、ウィル・ウィプス以外にも多数のオーラシップがいたのを思えば、ウィル・ウィプスだけの力という訳ではないのだが。

 ともあれそんな訳で、ウィル・ウィプスにはメギロートとコバッタがそれなりに搭載されている。

 つまり、盗賊のバルチャー程度を相手にする場合、本来ならそれら無人機を出せば対処出来るのだ。

 それでも無人機を出さないのは、当然ながら今回の遠征が部隊をウィル・ウィプスでの運用に慣れる為というのが大きい。

 

「俺は暇なんだけどな」

 

 はぁ、と。

 そう面倒そうな様子で言うのは、ロアビィ。

 ロアビィのレオパルドは現在改修中だ。

 ウィル・ウィプスの機材を使う為の練習という名目になっているが、実際にはこれからの新連邦との戦いに備えて戦力アップの為だ。

 だが同時に、表向きの目的も決して間違っている訳ではない。

 ウィル・ウィプスの機材は当然ながら以前はオーラバトラー用の物だった。

 それを俺達が使うということで、MSサイズ……基本的にPTとかも同じようなサイズなので、他の機種も使えるようにしている機器がある。

 特機サイズとなるとさすがに難しいが、そういうのはそういうので、専用の機器を用意する必要があるし。

 ともあれそういう訳で、現在の状況においてシャドウミラーが用意したこれらの作業用の機器に慣れるというのも、決して間違いではない。

 ちなみにシャドウミラーが用意した機器ではあるが、別に何か特殊な技術が使われている訳ではない。

 ごく普通の機器ではあるが、それでも今まで使ってきたX世界由来の機器……メンテナンスベッドとかそういうのに比べると、どうしても違ってしまうのは間違いない。

 そんな訳で、それらに慣れる為にレオパルドを改修してるのも、決して間違いではなかった。

 

「取りあえず今回はゆっくりと留守番してるんだな」

 

 そう言い、俺はニーズヘッグを空間倉庫に収納するとヴァサーゴに向かうのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:2105
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1788
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