転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3471話

 異世界にもニュータイプという存在がいる。

 それはカロンにとって仰天すべき出来事だったのだろう。

 大きく目を見開き、何かを言おうとするも、それを実際に口に出すような真似が出来ないといった時間が数分経過し……

 

「他の世界にもニュータイプがいるというのは事実なの?」

 

 やがてようやく言葉を口にすることが出来るようになると、何とかそれだけを聞いてくる。

 

「ああ、事実だ。ただし、世界が違うからニュータイプという言葉は同じでも、このX世界の基準でニュータイプと呼ぶかどうかは分からないけどな。旧連邦や新連邦では、フラッシュシステムを動かすのが基準なんだろう?」

 

 実際にはクスコやマリオンはフラッシュシステムを動かせなかったので、このX世界の基準ではニュータイプと呼べない。

 ……あ。でも、もしかしたら、本当にもしかしたらだが、クスコはフラッシュシステムを動かせるようになっている可能性もあるな。

 俺に抱かれた事により、クスコのニュータイプ能力は強化されている。

 他人のステータスを見る能力は既に失ってしまったので、具体的にどのくらい強化されているのかは、生憎と分からない。

 しかし、クスコが実感としてニュータイプ能力が強化されていると口にしてる以上、強化されているのは間違いないのだろう。

 こんな事で嘘を吐くとは思えないし。

 以前に比べてニュータイプ能力が上がった以上、もしかしたら……本当にもしかしたらだが、フラッシュシステムが動く可能性は十分にあった。

 UC世界とX世界では、ニュータイプという言葉は同じでも、実際には似て非なるものだ。

 しかし、ニュータイプ能力が高くなればその垣根を越えてフラッシュシステムを動かせるようになってもおかしくはない。

 特に現在UC世界において最高のニュータイプであるセイラの場合、普通にフラッシュシステムを動かせそうに思えるし。

 

「その、こう言うのはなんだけど、その異世界のニュータイプと会わせて貰えないかしら?」

「今は無理だな。ニュータイプ研究所が新連邦と繋がっている以上、そんな真似が出来る筈もない」

「でも……私達が新連邦と協力してるのは、新連邦に力で脅されたからよ。このニュータイプ研究所は研究している内容が内容だから、それなりに警備は厳重だけど、それでも新連邦を相手に対抗は出来ないのは分かって貰えるでしょう?」

 

 カロンの言葉は、決して間違いという訳ではない。

 訳ではないのだが、だからといってその言葉を素直に信じられるかと言えば微妙なところだろう。

 ラスヴェートはビットMSとしてではなく、普通の汎用MSとして考えても相応の性能を持つ。

 ドートレス・ネオよりも性能が上なのは間違いないだろう。

 もっとも、武器がビームライフルとビームサーベルという単純なものでしかない。

 考えようによっては、単純だからこそ使いやすいという点もあるだろう。

 ……もっとも、ニュータイプが使うMSとなると機体の反応速度とかはかなり高くなっている筈だ。

 腕の悪いパイロット……技量の足りないパイロット、新人パイロットといった者達がラスヴェートに乗ったら、まともに操縦出来るとは思えないが。

 

「それを素直に信じろという方が難しいな」

 

 その言葉に、少しだけ苛立ちを露わにするカロン。

 自分達がここまで信じて貰えないとは思ってもいなかったのだろう。

 とはいえ、だからといってここで素直に信じるような真似をすれば、シーマに劣化キシリアと言われたカロンだ。

 一体何を仕掛けてくるのか分からない。

 勿論、そうなったらそうなったで、こっちも相応の態度を取ればいいだけなのだろうが。

 

「では、どうしろと言うの?」

「そうだな。ニュータイプ研究のデータの開示とか?」

「出来る訳がないでしょう」

 

 一瞬の躊躇もなく、即座にカロンが言う。

 まぁ、これに関しては俺も断るだろうと思っての提案だったしな。

 もしカロンがこれを受け入れていれば、それはそれで北米連邦にとっても悪い話ではなかったのだが。

 

「だが、ニュータイプ研究所を何の根拠もなく信じろという方が無理だろう?」

「それは……けど、だからといって私達が持っているデータを渡すのは、問題があるわ。何度も言うようだけど、ニュータイプ研究所は民間の研究所で行われていて、その資本も民間のものよ。そうである以上、こちらもそう簡単に情報を渡す訳にはいかないわ」

「カロンの言いたい事は分かるが、こっちの要望を受け入れられないのなら、取引は出来ないと考えた方がいいな」

 

 その言葉に、カロンは納得出来ないといった表情を浮かべる。

 まさかここで取引をしないと言われるとは、思いもしなかったのだろう。

 ちょっと言いすぎたか?

 そう思うと、視線をジャミルに向ける。

 するとジャミルは、すぐに俺の視線の意味を理解したのか口を開く。

 

「ムウの言うことは、そこまで気にする必要はない。今のままでは取引が出来ないというのは、私も思ってはいる。だが、そちらの状況も理解してるつもりだ」

「それは……本当に?」

 

 一縷の希望を見たといった様子でジャミルを見るカロン。

 これ……自然と行ったものの、飴と鞭だよな。

 あるいは厳しい刑事役と優しい刑事役的な。

 もっとも、カロンの性格を考えると、それを知った上で敢えて乗ったというようにも思えるのだが。

 

「そうだ。とはいえ、今のままですぐそちらを信じるという真似が出来ないのも事実。……例えば、新連邦と明確に手を切るという真似をすれば、こちらも信じられるだろう」

 

 え? おい?

 ジャミルの口から出たのは、俺にとっても予想外の言葉だった。

 飴と鞭、北風と太陽的な風にやるのかと思ったら、飴に見せ掛けた鞭と鞭、北風と真冬の海風的な感じだったのだ。

 サラも今のジャミルの言葉は予想外だったのか、驚きの表情を浮かべている。

 これ、もしかして……俺達が気が付いてなかっただけで、実はジャミルはニュータイプ研究所に対して15年前の戦争の頃から色々と思うところがあったとか、そういう感じか?

 考えてみれば、恐らくはジャミルの初恋だったルチルも、精神崩壊した後でLシステムとして使われたのだ。

 そんなニュータイプ研究所に対し、ジャミルが不満を抱いていてもおかしくはないか。

 

「それは、具体的にどうしろと言うのかしら?」

「その場はこちらで用意するので、全世界に向けて放送を行って欲しい。ニュータイプ研究所は新連邦と手を切ると」

「無理よ。そこまで露骨な真似をすれば、私達は新連邦によって攻撃されるわ」

 

 だろうな。

 ニュータイプ研究所が新連邦と組んでるのは間違いないのに、それを一方的に切り捨てるといった真似をすれば、新連邦としても面子の問題もあってそのままには出来ないだろう。

 ましてや、新連邦はニュータイプがどれだけの強さを持っているのか、十分に知っているのだ。

 だからこそ、ニュータイプ研究所が北米連邦と手を組むのを許容する訳にはいかないだろう。

 

「では、ニュータイプ研究所は新連邦側のままという事でいいのか?」

「個人的には、中立でいきたいところね」

「……ふむ」

 

 これもまた予想外。

 中立という言葉に、てっきりジャミルは反対をするかと思ったのだが考える様子を見せた。

 ジャミルにとって、ニュータイプ研究所が中立になるというのは最善ではないがベターな選択ではあるといったところか?

 

「考慮に値するのは間違いない。だが、それでも今までの経験を思うと、素直にその意見を受け入れることは出来ない」

「こちらが出来る手札は既にないのだけれど?」

「ニュータイプのデータを出すのが難しいのなら……ニュータイプ候補達がどのような生活をしてるのか、見せて欲しい」

「生活を?」

 

 何故ジャミルがそのような事を口にしたのか、全く理解出来ないといった様子のカロン。

 それでもカロンにしてみれば、ニュータイプのデータを出せというものや、ニュータイプ候補を引き渡せといったような無理難題ではないのか、頷く。

 

「分かったわ、それでいいのなら構わない。ただ……ニュータイプに覚醒させる為の特殊な訓練については、さすがに見せることが出来ないけど、それでいいかしら?」

「それで構わん。私は素の状態の生活を見たいのだ」

 

 なるほど。

 多分だけど、先程ああやって強く出たのはこれを条件として引き出す為だったのか。

 相手との交渉において、最初に到底受け入れられないような条件を出して、そこから妥協したように見せ掛け、最終的には当初から自分が考えていた条件を相手に受け入れさせる。

 そう考えれば、さっきのジャミルの態度は十分に理解出来るものだった。

 

「分かったわ。その代わり……ムウには後で魔法を見せて貰いたいのだけど、構わないかしら?」

「俺の魔法を?」

「ええ。それもただ私達の前で見せるのではなく、色々と調べる為の機械の前で」

「つまり、俺の魔法を科学的に調べたいと?」

「そうなるわ。手品の類ではない事は、私も理解しているわ。けど、それはあくまでも私個人の考えでしかない。明確にデータとして調べて、それで初めて公式に手品ではないと分かるのよ。……どうかしら?」

 

 カロンの言葉にジャミルを見る。

 俺個人としては構わないのだが、今回はあくまでもジャミルが責任者となっているのだ。

 そういう意味で、ジャミルの許可を求めるべく視線を向けた。

 そんな俺の視線に、ジャミルは頷く。

 

「ムウがそれで構わないのなら、私はそれでいい」

「との事よ。……じゃあ、魔法を見せて貰えるという事でいいのよね?」

「ジャミルの許可があるのなら、俺は問題ない。それでどうする? まずは被検者達の様子を見てからにするのか?」

「出来れば、魔法を最初にして欲しいけど……」

「いや、被検者達の方を最初にして貰おう」

 

 カロンに最後まで言わせず、ジャミルはそう告げる。

 ジャミルがそういう風に言った理由は、何となく理解出来た。

 ここで下手にカロン達に時間を与えると、その間に被検者達の普段の生活の中で見られては困るものを隠されるかもしれないと、そう思ったのだろう。

 ちょっと違うが、会社や学校でお偉いさんが見学に来る時に慌てて掃除をするといったようなものか。……いや、これだとちょっとではなく、かなり違うか?

 そんな疑問を抱くも、予想外な事にカロンはジャミルの言葉に素直に頷く。

 

「分かったわ。ではそういう事にしましょう」

 

 カロンの言葉に、ジャミルは意外そうな表情を浮かべる。

 恐らく、ジャミルも俺と同様にニュータイプ候補達の生活には人権の類がないと思っていたのだろう。

 だが、こうしてカロンがあっさりと許可をしたという事は、カロンにはニュータイプ候補達の様子を見せるのは問題ないと判断したらしい。

 

「行きましょう」

 

 そう言って立ち上がるカロンに、俺達も続くのだった。

 

 

 

 

 

「どうかしら? これがこのニュータイプ研究所に所属するニュータイプ候補達の様子よ」

 

 そう言い、カロンが示したのは……普通の生活だった。

 それこそ特に何かをしているといった訳ではなく、本当に普通という表現が相応しい。

 現在映像モニタには、何人かの男女の部屋の様子が映し出されている。

 そこでは本を読んでいたり、他のニュータイプ候補と話していたりといったように休日を楽しんでいるといった光景が映し出されていた。

 ……まぁ、男はともかく、女の部屋の中を監視してるのはどうかと思うが、その辺はニュータイプ候補としている以上は仕方がないことなのだろう。

 取りあえず、虐待を受けたりしているといった事はない。

 映像モニタに表示されているニュータイプ候補達の様子も、決して辛そうなものではない。

 この辺はUC世界にあったフラナガン機関とは随分と違うな。

 また、フラナガン機関と違ってそこにいる者は子供もいるが、大人も多いのが特徴だろう。

 フラナガン機関の場合は、一最年長でもクスコとかその辺りだった。

 それに比べると、このニュータイプ研究所にいるのは、普通に20代半ばくらいの者達もいる。

 考えてみれば当然か?

 今は幼児退行しているが、アベルも普通に20代の大人だ。

 そんな大人がニュータイプ候補として俺達に攻撃を仕掛けてきたのだから、ニュータイプ研究所に大人のニュータイプ候補がいるのはおかしな話ではない……と思う。

 

「見せられるのは、当初約束した通りニュータイプ候補達の普通の光景だけよ。ニュータイプに関する実験や、覚醒を促す方法を実践しているところについては秘密にさせて貰うわ」

「……むぅ」

 

 カロンの言葉に、ジャミルが渋々ながら頷く。

 当初、ジャミルはニュータイプ候補達は迫害されていると思ったのだろう。

 しかし、こうして実際に見てみると違う。

 その事に驚き、カロンの言葉に完全に納得は出来ないものの、受け入れるしかないといったところか。

 

「分かった」

 

 非常に渋々とではあるが、ジャミルが頷く。

 それを見たカロンは、視線をジャミルから俺に移す。

 

「では、そういう事で……魔法について調べてみてもいいわよね?」

 

 そう尋ねるカロンに、俺は頷くのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:2105
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1788
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