転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3485話

「は? それは本気で言ってるのか?」

 

 ジャミルの口から出た言葉に俺はそう返す。

 だが、ジャミルは少し困った様子を見せつつも、自分の意見を曲げるような事はせずに頷く。

 

「そうだ。北米連邦としての要望となる」

「……一応言っておくが、シャドウミラーは別に北米連邦に所属している訳じゃないぞ? 下部組織というか、X世界の支部とも呼ぶべきアルカディアはともかく」

「分かっている。だから要望という形を取らせて貰った。……もしくは依頼という形でもいい」

 

 依頼か。

 要望よりはマシだな。

 マシではあるが……

 

「ウィル・ウィプスで新連邦の本拠地があるヨーロッパに行くというのは、ちょっとな」

 

 そう、それこそがジャミルからの……というか、北米連邦からの要望、また依頼だった。

 もっとも、その考えも理解出来ない訳ではない。

 北米連邦にとって最大戦力は、ウィル・ウィプスなのだ。

 実際にはあくまでも善意の協力者という形なので、俺達は別に北米連邦に所属している訳ではないのだが。

 とはいえ、ウィル・ウィプス隊の中にはフリーデンに乗っていた者達もおり、そのような者達は北米連邦に所属していると言ってもいいのかもしれないが。

 

「だが、新連邦にはどのような隠し球があるのか分からん。もしかしたら……まず可能性は皆無に等しいと思うが、DXを量産している可能性も否定は出来ん」

「それは……」

 

 DXの量産という言葉に、話を聞いていた者達が驚く。

 実際にガロードが操縦するDXの性能を見れば、そのような様子になってもおかしくはない。

 DXはツインサテライトキャノンがかなり目立つが、純粋にMSの機体性能としても非常に強力だ。

 それこそGXの上位互換という表現が相応しいように。

 正直なところ、コストとかそういうのを度外視してもいいのなら、DXからツインサテライトキャノンを外したMSを汎用機として量産したいと思うくらいには。

 もっとも、実際にはジャミルが言ったようにその可能性はまずないだろうが。

 何しろDXを作るのに必要なコストは膨大だ。

 ゾンダーエプタでさえ、1機しか作る事が出来なかった……しかも結局完成させる事が出来なかったと思えば、それは分かりやすいだろう。

 もっともゾンダーエプタの場合は、コスト的な問題もそうだが、まだ開発途中だったというのも影響してるのだろうが。

 

「どうだろう、アクセル」

「そうだな。報酬次第だな」

 

 今回、X世界においてウィル・ウィプスを使ってるのは、改修したウィル・ウィプスが具体的にどのような力を発揮するのか、きちんと動くのか、そういうのを確認する為のものだ。

 地上でのその辺のチェックはもう大体終わった。

 そうなると次は宇宙での活動についても調べたい。

 技術班からは、オーラバリアがあるので宇宙で使うのも問題はないと言われているが、それだって事実かどうかはまだ分からないのだ。

 そうである以上、出来るだけ早く宇宙に行く必要がある。

 そうする為には新連邦と協力した方がいいのは分かっているんだが。

 とはいえ、ここで無料、もしくは安い報酬で仕事を引き受けると、勘違いする奴が出てくる可能性もある。

 それこそシャドウミラーを自分達の思い通りに動かせると考え、妙な依頼……もしくは命令を受けるのは遠慮したい。

 依頼をする事は出来るが、気軽に依頼する事は出来ない。

 そのくらいの報酬額を希望するのがいいだろう。

 

「それじゃあ、私の出番ね」

「う……」

 

 モニクが出ると、ジャミルが言葉に詰まる。

 無理もないか。

 モニクの交渉力はジャミルもよく知っているからだろう。

 もし自分がモニクと交渉する事になったら……そう思えば、ジャミルの態度にも納得出来るところがあった

 

「お、お手柔らかに頼む」

 

 ジャミルに出来るのは、せいぜいがそうやって頼むだけだ。

 

「ふふっ、そうね。顔馴染みのよしみで少しは手加減してあげるわ」

 

 結局そういう事になり……最終的に、北米連邦はかなりの支払いをする事と引き換えにウィル・ウィプスでヨーロッパに行く事が決まるのだった。

 

 

 

 

 

「キッドが暴走しないように見張っていろよ」

 

 ニーズヘッグのコックピットの中で、外部スピーカーを使ってそう言う。

 その言葉に、エルフ達が何かあったらすぐにキッドを取り押さえられるように準備をしていた。

 だが、キッドはそんな様子は気にせず、ひたすらニーズヘッグに視線を向けていた。

 キッドは天才と呼ぶに相応しい能力を持っているが、それはあくまでもメカニックとしてだ。

 身体能力とかでは、鍛えているエルフ達には到底及ばない。

 取りあえず問題はないだろうと判断し、ブリッジに通信を繋げる。

 

「ブリッジ、アクセルだ。こっちの準備はいい。そっちが問題ないようなら行動に移るが?」

『えっと……ええ、大丈夫みたいね。お願い、アクセル』

 

 マリューからの指示を貰ったのか、トニヤが俺にそう言ってくる。

 マリューがOKを出したという事は、内部は当然ながら、外からでもウィル・ウィプスに対してどうにか侵入しようと考えているような相手はいないと思ってもいいだろう。

 現在ウィル・ウィプスは、アルカディアの上空――正確には広場の上空――に浮かんでいる。

 空を飛ぶMSを持ってる者にしてみれば、ウィル・ウィプスに突っ込むのは難しい話ではない。

 だが、これから行うのは色々と特殊なものだ。

 そうである以上、妙な真似は出来るだけ避けたいというのが正直なところだった。

 そしてマリューのGOサインが出たのなら、その辺の心配はいらないと思ってもいい。

 

「システムXN、起動。転移座標入力……OK。転移フィールド生成開始」

 

 ニーズヘッグを中心にして、転移フィールドが生み出されていく。

 その転移フィールドは大きく広がり、ウィル・ウィプスそのものを包み込んでいく。

 もし転移フィールドがウィル・ウィプスを完全に覆っていない場合……転移した際に一体どうなるのかは、考えるまでもなく明らかだった。

 その部分だけ転移しないのだから、当然その部分だけはここに残される。

 つまり、ウィル・ウィプスがダメージを受けるという事になる。

 さすがにそんな真似は出来ないので、俺としては転移フィールドを念入りに展開する必要があった。

 そうして生み出されていく転移フィールド。

 格納庫にいる面々のうち、システムXNを知らない者達の多くは驚いていた。

 ……まぁ、当然か。

 X世界は戦前はそれなりに技術が進んでいたのは間違いないが、それでもまさか転移装置とかはなかっただろうし。

 

「転移フィールド生成完了。……転移」

 

 その言葉と共に、ニーズヘッグは転移フィールドに覆われているウィル・ウィプス諸共に転移を完了していた。

 尚、転移した座標は新連邦の本拠地……というか、新連邦を率いてるブラッドマンが住んでいる屋敷からそう離れていない場所だ。

 とはいえ……転移して今更の話だけど、こうして意気揚々とブラッドマンの住んでいる場所の近くに転移はしてきたけど、実はブラッドマンが仕事でここにいなかったりしたら締まらないよな。

 そして実際、そういう風になる可能性はそれなりに高い。

 北米連邦が存在しなければ、新連邦は恐らく順調に地球の侵略を進めていただろう。

 各地で抵抗する者達はいるだろうが、それでも北米連邦がいる時のように世界中が新連邦は必ずしも絶対強者ではないと、そのように認識するといったような事はなかっただろうし。

 

「ブリッジ、座標は? 問題なく予定の場所に転移は出来たか?」

『えっと……ええ、問題なくヨーロッパに転移したわ。……凄いわね、これ』

 

 トニヤが驚きながらそう言う。

 X世界の者にしてみれば、転移というのは信じられないのだろう。

 それでもこうしてある程度喋る事が出来るのは、影のゲートを使って転移を経験している為か。

 もっとも、同じ転移でも影のゲートは魔法、システムXNは科学で、効果こそ似ているが、実際には色々と違うのだが。

 

「驚いて貰えて何よりだよ。それで、これからの行動は?」

『取りあえず向こうからの反応待ちでしょうね。転移してきたとはいえ、この状況でウィル・ウィプスが動くような真似をすれば、新連邦は北米連邦が攻めて来たと考えるでしょうし』

「そうなるか。分かった」

 

 突然自分達の勢力範囲内に姿を現したウィル・ウィプス。

 だが、そのウィル・ウィプスが動かずその場で待機していれば、新連邦にとっても俺達がただ攻めて来た訳ではないと判断してもおかしくはない。

 ……もっとも映像でしか見た事がないが、ブラッドマンはかなりの強硬派だ。

 ウィル・ウィプスが動かないのを見れば、これ幸いと集中攻撃をして撃墜しようとしてきてもおかしくはない。

 もっとも、生半可な攻撃ではオーラバリアを破れないだろうが。

 

「俺は暫くニーズヘッグのコックピットで待機してるから、何かあったら教えてくれ。出撃する必要があるのならすぐに出撃する。……もっとも、ウィル・ウィプスを相手に新連邦がどうにか出来るとは思えないけど」

『分かったわ』

 

 そう言い、トニヤとの通信が切れる。

 それから10分程、他のMS隊の面々も自分の機体に乗って通信で話をしていた。

 

『それにしても、新連邦の連中は何でまだ出て来ないんだろうな? 普通ならこうしてウィル・ウィプスが自分達の領土内に出て来たらすぐに出撃してきてもいいと思うんだけどよ』

「ガロード、普通はまさか領土の奥深くにいきなり転移してくるとは思わないだろ。これが海上を移動してくるとかなら、新連邦ももっと警戒するだろうけど」

 

 ウィル・ウィプスで海上を移動していれば、レーダーとかに反応してすぐに敵襲と思ってもおかしくはない。

 だが、今回は違う。

 新連邦の領土内にいきなりウィル・ウィプスが転移してきたのだ。

 それにすぐに反応しろという方が無理だろう。

 まさか母艦ごと転移してくるとは、向こうも想定していないだろうし。

 いや、あるいはフロスト兄弟辺りからの報告で転移能力については想像していた可能性もない訳ではないが。

 とはいえ、それでも向こうが不意を突かれたのは間違いないだろう。

 今頃はどう対応するのか迷っている筈であり、取りあえずMS隊を出撃させて様子を見るといった真似をしてもおかしくはない。

 そしてMS隊が来れば、それはこちらにとっても悪い話ではない。

 何しろ新連邦のMS隊がやって来た時、俺達は特に何かこれといって行動をしたりはしていないのだから。

 新連邦のMS隊にしてみれば、こっちが敵地の奥深くに侵入したというのに、何らかの攻撃とかが起こっていないのは何故かと、疑問に思うだろう。

 そうなると、まずはこっちに攻撃するよりも、一体何のつもりなのかという風に通信で問い質してきてもおかしくはなかった。

 

「新連邦にしてみれば、ここで俺達が交渉ではなく交戦を選んだ場合、被害が大きいだろうし」

『ふんっ、自分達が他人の土地に侵入して、そこで戦ってそこを荒らすのはいいのに、自分達の土地に入ってきて暴れられるのは困るってのかよ。気にくわねえな』

 

 その言葉通り、本当に心の底から気に食わなさそうな様子のウィッツ。

 ウィッツの家は農家だけに、元々土地に対する執着は他の者達よりも強いのだろう。

 もしくは、それ以外にも単純に新連邦の存在が気にくわないだけという可能性もあるが。

 

『落ち着きなよ。今はまず敵がどう行動してくるのか見る必要があるだろう? なら、今ここですぐに暴れるような真似をしても、意味はないだろうし』

 

 相棒のロアビィの言葉に、ウィッツは多少は落ち着いた様子を見せた。

 この2人、やっぱりいいコンビだよな。

 もっともロアビィは新しい恋人とイチャつく事が多く、ウィッツは最近構って貰えないらしいが。

 

「とにかく、今は待つしかない。……まさか、俺達が新連邦の真似をして、ここで暴れる訳にもいかないだろう?」

 

 新連邦と同じになるのか。

 そう言われると、何人かが嫌そうな表情を浮かべる。

 新連邦に対する嫌悪感は、どうやら俺が思っているよりも強いらしい。

 とはいえ、その気持ちは分からないでもない。

 新連邦は色々とやりすぎた。

 あるいは対抗する北米連邦が存在しないのなら、ここまで新連邦も過激化するような事はなかったのかもしれないが。

 もしX世界での一連の戦いが終われば、ここまで憎まれる存在になった新連邦は一体どうなるんだろうな。

 そんな風に思う中……不意にブリッジからの通信が届く。

 

『新連邦のMSと思しき機体が接近中! 数は3、機種は……バリエント!』

 

 バリエントか。

 新連邦の中では戦後初めて開発された量産型MSで、今となっては主力量産機の地位はドートレス・ネオに奪われている。

 とはいえ、空戦に適した機体という事で、性能そのものは決して低くない。

 だからこそ、ドートレス・ネオによって主力量産機の地位を奪われても、まだこうして現役なのだろう。

 最前線で戦うのは無理でも、警備部隊としては問題ないといったところか。

 さて……ここからがいよいよ本番だ。

 どうなる事やら。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:2145
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1796
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