『それで、会談の目的は新連邦を非難する為のものだったと思った方がいいのか?』
「いや、違う」
ブラッドマンの言葉にそう返すジャミルだったが、映像モニタに映し出されているブラッドマンの表情はジャミルの言葉を聞いてもそれを信じるような様子はない。
無理もないか。
今までジャミルは新連邦の侵略について責めるようなことだけを口にしていたのだから。
『では、何の為にわざわざこのよう真似をしたのか、聞いてもいいかね?』
「宇宙革命軍に対して、現状の新連邦だけでは対処するのは難しいだろう。それは北米連邦も同様だ。そうである以上、手を組むといった選択肢があると思うが、どうだろう?」
『ふむ……』
ジャミルの言葉に少しだけ意表を突かれた様子を見せるブラッドマン。
多分だけど、ブラッドマンにしてみればジャミルがここまで単刀直入に言ってくるとは思わなかったのだろう。
もっとも、それはブラッドマンが政治家として行動していたからこそ、そんな風に思うのかもしれないが。
『シャドウミラーの戦力があれば、新連邦の戦力はいらないのではないかね?』
ジャミルの問いに直接答えるような真似はせず、ブラッドマンが俺に向かってそう言ってくる。
「そうだな。シャドウミラーが本気で援助するのなら、それこそ宇宙革命軍どころか、新連邦も纏めて相手にしても対処するのは難しくはないだろう」
『ほう』
自分から言ってきたのに、俺の返答に不満そうな様子を見せるブラッドマン。
無理もないか。
自分の作った組織を、シャドウミラーならあっさりと倒せると言われたのだから。
それでも問答無用で俺の言葉を否定しないのは、ノーザンベルの首都を襲撃しようとしたMS部隊がこちらの無人機によって全滅したからか。
もしくは、その戦いで生き残った数少ない者が何とか撃破したメギロートやバッタの残骸を持ち帰り、技術レベルの差を理解したからか。
それとも、俺には分からないもっと別の理由がある可能性も否定は出来ない。
『そのような力があるのに、何故わざわざこちらの力を借りたいと?』
「単純にシャドウミラーとしては、このX世界だけに戦力を集中させるつもりがないからな」
そう誤魔化しておく。
いや、別にこれは完全に嘘という訳でもない。
色々な世界と接触しており、そこでもメギロートやバッタを始めとした無人機を使ってるのは間違いないのだから。
しかし、それ以外にもこのX世界は……魅力がそこまでないというが実際のところだったりする。
何より人が少ないのが致命的だ。
もしこの世界と取引をしても、人口の少なさから利益はそう大きくはない。
MSの技術はそれなりに目新しいものがあるが、それだってMSの現物を入手すればこっちで何とでもなる。
X世界において是が非でも入手したいとなると、ニュータイプ技術か。
だが、そのニュータイプ技術も、ニュータイプ研究所が徹底的に破壊されたおかげで、今となってはあまり意味がない。
一応、アルタネイティブ社からそれなりにデータとかは入手したし、ノモアから貰った人工ニュータイプのデータもあるので、それなりにニュータイプ関係の技術を入手は出来ている。
後は……X世界の人口の少なさを活かし、他の世界から移住を希望する者を連れてくるといった事も出来るが、それもネギま世界の火星があるので、どうしても無理にとはいかない。
結論として、このX世界はあれば便利だけど、どうしても欲しいという世界ではないのだ。
そう言えば、ブラッドマンは勿論、ジャミルも不愉快な思いになるだろうから、言わないが。
……あ、でもそうだな。もしX世界から手を引くような事になったら、以前海で遭遇した白いイルカは確保したい。
人ではなく、イルカのニュータイプ。
しかも俺という存在をニュータイプ能力で察知したのか、俺を上位者として敬うような存在。
あの白いイルカは、出来れば殺したくはない。
「とにかく、俺達にとってこのX世界はどうしても必要という訳じゃない。……これで、この世界特有の何かがあって、しかもそれが俺達にとっても非常に重要な物となるのなら話は別だったが」
『それは、ウィル・ウィプスという軍艦……オーラバトルシップだったか。それの事か?』
当然だが、ウィル・ウィプスについての情報についてはブラッドマンにも伝わっているらしい。
とはいえ、それも当然の話か。
ウィル・ウィプスは明らかに航空力学とかを無視した存在なのだから。
それを見れば、普通ではないという風に認識するのはおかしな話ではない。
だからこそ、ブラッドマンはウィル・ウィプスについての情報を少しでも欲しいらしい。
「その通りだ。オーラ力……そうだな、気と言えば分かるか?」
『気……だと? それはあれか? 中国武術とかにある……』
胡散臭そうに言うブラッドマン。
その気持ちは分からないでもない。
実際、ブラッドマンの様子を見れば分かるように、一般人にとって気という認識はそういうものだ。
ネギま世界やダンバイン世界、鬼滅世界……そういう気を使っている世界を体験していればともかく、そうでないと今のブラッドマンのような反応になってもおかしくはない。
「その答えは合ってるようで間違ってもいる。俺の言う気というのは、伝説とかそういうのじゃなくて普通に存在しているし」
この辺はネギま世界の様子を見れば明らかだろう。
勿論、そう簡単に身に付けられるものではないが、それでも明確に存在しているのは間違いない。
何しろ裏の世界とかに関係のない一般人でさえ、気による遠当ての類を普通に使っているのだから。
あれは麻帆良だからで納得してしまいそうにもなるが。
『気……そのようなものが実在するのか。いや、魔法というのがある以上、気も存在するのは納得出来る』
「おや、魔法は手品とかじゃなかったのか?」
ブラッドマンの呟きにそう突っ込みを入れる。
もっとも、ブラッドマンはそんな俺の言葉を聞いても一瞬苦々しげな表情を浮かべただけだったが。
『魔法については、色々と思うところはある』
短くそう言うだけだが、ブラッドマンにしてみればそれが精一杯なのだろう。
「その辺は好きにしたらいい。話を戻すが、この世界にはオーラ力を使って動くような、未知の技術はない。幾つかそういうのはあったが、もう回収してるしな。その辺の状況を考えれば、さっきも言ったように無理にこの世界と接触し続ける必要がある訳でもない」
『だが、ある程度は手を貸すのだろう? そのウィル・ウィプスというのを見れば明らかだ』
「そうだな。けど、ウィル・ウィプスを使うのは改修が終わったウィル・ウィプスの使い勝手を試すという意味もある」
『その割には、ニュータイプ研究所に移動した後もこうして使っているが?』
どうやら、ニュータイプ研究所での件は既に耳に入っているらしい。
いや、フロスト兄弟やそれに従う者達がいたんだから、その辺の情報を入手してるのは当然か。
「ニュータイプ研究所か。……何故ニュータイプ研究所を破壊した?」
これについては、ニュータイプ研究所が襲われた時から素直に疑問だった。
新連邦にとって、ニュータイプというのは大きな意味を持つ筈だ。
もっとも、それは宇宙革命軍がニュータイプを象徴しているのとは違い、有能な兵士としてだが。
フラッシュシステムを搭載したガンダム……いや、ラスヴェートもいるからMSという括りにするべきだろうが、とにかくそういうMSを使えるニュータイプは新連邦にとって大きな戦力となるのは間違いない。
そんなニュータイプを発掘する、あるいは覚醒させるニュータイプ研究所は、新連邦にとっても非常に重要な場所なのに、何故殲滅したのか。
『それをお前が言うのか? ……ニュータイプ研究所を自分達の方に引き抜こうとしておきながら』
「……何?」
ブラッドマンのその言葉は、予想外だった。
いや、言ってる事は決して間違っている訳ではない。
ニュータイプ研究所の全員をこっちに寝返らせるかどうかというのはともかく、何人かは引き抜きたいとは思っていたし、そこまでいかなくても友好的な関係を築きたいとは思っていた。
だからこそカロンを始めとした者達の興味を惹くように、魔法を見せたりもしたのだから。
だが……それは、あくまでも将来的な話であって、ニュータイプ研究所が襲撃された時点では、まだそういう話をしてはいなかった。
なのに、ニュータイプ研究所を襲撃した。
ブラッドマンにとって不都合か何かがあったから、それを俺達に渡さないようにする為に襲撃した?
そうも思ったが、ブラッドマンの様子を見る限りでは特に何か後ろめたいところがあるとは思えない。
もっとも、ブラッドマンのような立場にいる人物ともなれば、自分の感情を表情に出さないようにするといったような事は出来てもおかしくはないと思う。
『どうした? 図星を突かれたのか?』
「……いや、別にそういう訳じゃないんだけどな。俺達はまだニュータイプ研究所に到着したばかりだった。その日のうちに、こちらに寝返らせるといった真似が出来ると思うか?」
実は出来るんだが。
鵬法璽を使って俺に従うような条件で契約すれば。
あるいは……カロンはともかく、ニュータイプ研究所の中に魔法とかに憧れを持ってる奴がいた場合、魔法を教えるという条件でこっちに引き抜いたりは出来ると思う。
ただ、それでも結局そこまで話は進んでいなかった。
本来なら数日は向こうに残って、その間に色々と話をして引き抜きを考えたり、あるいはそれが無理でも俺が夜に忍び込んで技術班謹製のハッキングツールを使ってデータを引き抜くとか、そういう真似をしようとは思っていた。
いたのだが、まさか俺達がニュータイプ研究所に接触したその日のうちに襲撃するというのは、完全に予想外だった。
『何だと?』
俺の言葉を聞いたブラッドマンは、微かにだが驚きの表情を浮かべる。
何だ? この様子を見ると……もしかして、あの襲撃はフロスト兄弟の独断に近い形だったのか? 一応、裏切って北米連邦側に行くという風に理由を無理矢理作って。
……だが、何故そんな真似をする必要がある?
あそこまで徹底してニュータイプ研究所を襲撃したという事は、そこには何らかの理由があった筈だ。
俺達に知られたくない何らかの情報か、もしくはそれ以外の何か……私怨とかか?
何となくイメージ的には私怨の方がフロスト兄弟っぽく感じる。
だが、そうなるとどんな私怨だ?
そこまで考え、思い浮かべたのはカロンが言っていた言葉……
「カテゴリーF?」
「アクセル?」
その単語を口にした俺に、俺とブラッドマンの会話を黙って聞いていたジャミルがそう尋ねる。
そう言えばカテゴリーFについて話した時、ジャミルもその場にいたか。
「いや、何でもない。……ともあれ、早まった真似をしたな」
前半はジャミルに、後半はブラッドマンに対して言う。
フロスト兄弟が何を考えてニュータイプ研究所を破壊したのかは、生憎と俺には分からない。
だがブラッドマンがその辺についての詳細を知らないところを見ると、恐らく……本当に恐らくだが、ブラッドマンはフロスト兄弟に利用された可能性が高い。
ブラッドマンがそれに気が付いているのかどうかは、生憎と俺にも分からなかったが。
『どうだろうな。今はそう思っても、将来的にはどうか分からん。……まぁ、シャドウミラーについては他にも色々と聞きたい事があるが、それは後回しにしよう。それで、宇宙革命軍に対する件だったか』
俺との会話は取りあえず一段落したと判断したのか、それともニュータイプ研究所の襲撃の件で今は自分が不利になると思ったのか。
その辺りは分からなかったが、ブラッドマンが話を戻す。
戻すというか、元々そっちが本命である以上、それはある意味で当然なのかもしれないが。
ジャミルもブラッドンマンの言葉を聞いても特に驚いた様子はなく、頷く。
「そうなる。一時的に協力をして宇宙革命軍に当たるか、もしくは私達だけで宇宙革命軍に当たるので、せめてその邪魔をしないで欲しい」
『つまり、北米連邦が新連邦をも守る、と?』
そう言うブラッドマンの表情はかなり不機嫌そうだ。
これが本当に不機嫌に思っているのか、それとも内心とは違ってそう見せているだけなのか……その辺りは生憎と俺にも分からなかったが。
「新連邦が宇宙革命軍と戦わないというのなら、自然と私達が新連邦を守るという形になるだろう」
ブラッドマンの様子に全く動揺せず、ジャミルがそう告げる。
ジャミルにしてみれば、別に挑発するつもりとかはないんだろうが……それでも今の状況を思えば、そう答えるしか出来なかったという事か?
しかしそんなジャミルの言葉はある意味でブラッドマンに対して効果的な一撃になったのか……
『停戦については、考えよう。だが、すぐに返事をする事は出来ない』
ブラッドマンは苦々しげな様子でそう告げるのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:2145
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1796