転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3499話

 円と美砂を仮にだが艦長にする。

 コーネリアと俺の間でそういう風に話は決まる。

 最初こそあの2人にそういうのが務まるのか? と疑問に思ったのだが、考えてみればそれなりにやれそうという結論になる。

 何よりも大きかったのは、円と美砂は特にこれといって任せられるような仕事がなかった事だろう。

 生身での戦闘力という事であれば、それに特化した円や美砂はシャドウミラーでは上位に入る。

 だからといって、それで実働班に入っているのかと言われれば……それは否だ。

 シャドウミラーの実働班は、生身での戦いにおいても強い戦闘力を求められるものの、それでもやはり一番重要なのはPTを始めとした人型機動兵器を使った戦闘となる。

 円と美砂も、ある程度はPTとかを動かせるものの、その技量は決して高い訳ではない。

 もっとも、魔力を使った身体強化とかあるので、俺程ではないにしろ対G能力はかなり高く、普通の……魔力や気といった概念のない世界であれば、その実力はそれなりに高いだろうが。

 ただ、それはあくまでも他の世界での出来事であって、シャドウミラーではとてもではないがそっち方面に向いていない。

 本人達もそれを理解しているからこそ、生身での戦いをメインとしてるのだろう。

 ……一応、本当に一応、明日菜とかが忙しくなって手が回らなかったり、政治班の方での雑用とか、そういうのにも協力はしたりしてるみたいだが、基本的にはやはり明確な仕事がない。

 それが、俺やコーネリアにとっては最高の条件だった。

 能力的には正直微妙なところだと思う。

 だが、才能がない訳ではないというのが、コーネリアの判断だった。

 とはいえ、相応の教育は必要となるので、最低限の教育を魔法球の中で行うという事になった訳だが。

 何しろ円も美砂も、学生時代……俺の知ってる学生時代には、決して成績がいい訳ではなかった。

 それどころか、明日菜のようにバカレンジャーではなかったが、バカレンジャー予備軍的な順位にいたのだ。

 本当の意味でバカレンジャー予備軍で、何度かバカホワイトになった刹那とは違って、多少の余裕はあったものの、それでも成績がかなり下だったのは間違いない。

 

「そんな訳で、魔法球でしっかりと勉強をして貰うから、よろしくな」

「ちょ……アクセル君!? 今更勉強って、嘘でしょ!?」

 

 ホワイトスターにある家で、美砂が俺に向かってそう叫ぶ。

 円の方も、そんな美砂の言葉に何度も頷いていた。

 ……外見だけなら、美砂はともかく円って成績優秀者のように見えるんだけどな。

 外見と実際の能力は違うという事なのだろう。

 

「残念ながら本当だ。円と美砂にはトライロバイト級の艦長をやって貰う事になる」

「……嘘でしょ。一体何がどうなったらそうなるのよ?」

 

 円が信じられないといった様子でこちらに視線を向けてくるものの、現在の状況で俺が出来るのは1つだけ。

 シャドウミラーの現状について、説明するだけだ。

 

「知っての通り、シャドウミラーにはPTとかのパイロットは多いけど、艦長が出来る者は少ない」

 

 そう言うが、実際にはPTとかのパイロット……具体的には実働班の面々の数も、普通の国として考えれば決して多い訳ではないのだが。

 何しろ20人前後だし。

 もっとも、これはあくまでも実働班……他の軍隊に所属すれば、それこそエース……いやエースの中のエースとして活躍出来るだけの実力の持ち主だったりするんだが。

 また、実働班の下部組織である精霊の卵にはエルフ達が結構な数いる。

 こちらもまた、魔力による身体強化や、エルフ特有の目を持ち、その辺のエース級の実力を持っていた。

 その上で、数という事になればそれこそメギロートやバッタを始めとした無人機や、量産型Wが操縦するシャドウがいる。

 そういう意味では数という点でも問題はないんだが……今は取りあえずそっちは関係ない。

 

「今の状況なら特に問題はない。だが、この先……このX世界以外の世界において、俺達よりも強力な戦力を持つ組織と敵対する可能性は決して否定出来ない。そうである以上、いざという時の為に艦長を出来る者を増やしておくのは悪くない選択だ」

「それは分かるけど、量産型Wが艦長をやるのは駄目なの?」

「勿論、カトンボとかの艦長は量産型Wに任せるつもりだ。だが、トライロバイト級のような戦力の場合は、きちんと信頼出来る相手に託したい」

「それなら、それこそ艦長とかやった事がない私じゃなくて、もっと他の……そう。美鶴とかに頼めばいいじゃない?」

「わ、私か!?」

 

 たまたま今日俺の家に泊まりに来ていた美鶴は、まさかここで自分の名前が出るとは思っていなかったのか、驚きの表情を浮かべて叫ぶ。

 

「美鶴か。正直なところ、その可能性も考えない訳ではなかった」

「おい、アクセル?」

 

 焦った様子の美鶴だったが、実際に美鶴は高い能力を持っている。

 何よりもニュクスの一件で皆を率いたり、現在は大学に通いながらもシャドウワーカーというペルソナ関係の事件を解決する組織を運営したりしていた。

 微妙に艦長とは違う組織運営の方面に能力が向いているものの、それでも円や美砂よりも艦長に向いているのは間違いない。

 しかし、そんな美鶴を艦長に採用出来ない理由は……

 

「美鶴にはシャドウワーカーを運用して貰っている。ペルソナ関係の事件を任せている以上、艦長に引き抜く訳にはいかない」

 

 ニュクスの一件が解決し、影時間がなくなったのは朗報だ。

 だが同時に、影時間と共にタルタロスもなくなってしまったというのは、マジックアイテムを入手するという意味で大きな痛手だった。

 シャドウワーカーが運営されてから、既に10件以上のペルソナ関係の事件は解決してるが、それはどれも小さい事件でしかない。

 タルタロスのような、いわゆるダンジョンの類は全く期待出来ないものだった。

 ペルソナ世界的には、そういう大規模な騒動がないのは喜ぶべき事なのかもしれないが。

 

「えー……そんなぁ……」

 

 美砂が恨めしそうな表情で美鶴を見る。

 そんな視線を向けられた美鶴は、少し困ったような表情を浮かべた。

 美鶴にとっても、まさかこのような理由でこのような視線を向けられるとは思わなかったのだろう。

 

「なんなら、美砂がシャドウワーカーを運営してみるか? それなら私が艦長をやってもいいが」

「あのね、無茶を言わないで頂戴」

 

 即座に断言する美砂。

 普通に考えて、シャドウワーカーという……小さいが組織を運営するのと、艦長としての勉強をするののどちらが楽なのかは……人それぞれか。

 俺にしてみれば、どっちも大変さという意味ではそう違いがないように思えるのだが。

 ただ、あくまでもそれは俺……第三者的な立場からの言葉だ。

 実際にそれをやる方にしてみれば、色々と思うところがあるのだろう。

 

「なら、大人しく艦長としてやってみればいい。幸いな事に、X世界の戦争は小規模だ。その上で俺を含めて実働班も出るから、危険はない……とは言えないが、それでも普通の戦争よりも安全だ」

 

 X世界のMSの性能は決して侮れるものではない。

 UC世界と違って、MSは基本的にビームライフルとビームサーベルは持っているし、中にはアプサラス以上の高威力のビーム砲を撃てるGXやDXもいる。

 そういう攻撃をされれば、トライロバイト級であっても1発で撃沈という可能性も否定は出来ない。

 だからこそ、絶対に安心とは言えないが、それでも純粋に戦力という事になれば、俺達シャドウミラーが圧倒的な実力を持つのは間違いなかった。

 

「それ……もう決定なの?」

 

 妥協の余地がないのかと聞いてくる円に、俺は頷く。

 

「コーネリアと色々と話し合った結果だ。悪いが、これに関しては既に決定事項となる」

「……私や美砂に、本当に艦長なんか出来ると思うの?」

 

 出来ないと騒ぐのではなく、自分達に本当にそのような真似が出来るのかと、そう尋ねる円。

 美砂はそんな円の様子に何かを感じたのか、騒ぐのを止めて黙って見ている。

 俺の隣にいた美鶴も、そして部屋の中にいた他の者達も、全員が静かに俺と円の会話を見守っていた。

 そんな沈黙の中、俺は素直に頷く。

 

「出来るかどうかと言われれば、出来ると思う」

「何でそう断言出来るの? アクセル君も知ってると思うけど、私や美砂は勉強はそんなに得意じゃないのよ?」

「だろうな。けど、円も美砂も、シャドウミラーに所属して色々な経験をしてきた筈だ。その経験を活かせば、艦長くらいは出来ると思う。それに……何も最初から完璧に艦長をやれとは言ってないだろう?」

 

 幾ら何でも、俺も円や美砂に最初から完璧に艦長をやれとは言わない。

 それこそ最初からマリューやナタルのように艦長が出来たら、それは天才というものだろう。

 マリューは元々は技術将校だったのが、階級が一番高かったという理由で艦長となった。

 勿論本人が優秀な軍人だったというのもあるのだろうが、ザフトから逃げる一連の行動でずっと艦長を続け、その結果として今のような艦長としての実力を身に付けた。

 ナタルは代々軍人の一族で、それこそ小さい頃から軍人になるのが当然という環境で育ったので、軍人としての勉強も小さい頃からやっていたのだろう。

 本人の才能もあって、こちらもまた艦長としてかなり能力が高い。

 今までそういう勉強をしてこなかった円や美砂が、最初からそんな2人のように出来るとは思っていない。

 だからこそ、魔法球の中でしっかりと勉強して、X世界で経験を積む必要があるのだ。

 宇宙革命軍との戦いが、具体的にどのくらいの規模になるのかは分からない。

 そもそも、地球と違って宇宙革命軍の方では一体どれだけの人数が15年前の戦争で生き残ったのかも不明なのだ。

 とはいえ、恐らくそんなに多くはないと思うので、戦争そのものはかなり小規模なものとなると予想はしている。

 実際にどういう風になるのかは、分からないんだが。

 他にも経験という意味では、新連邦がいる。

 停戦し、一応協力して宇宙革命軍と戦うという事になってはいるが……ブラッドマンの性格を考えると心の底から信じるといった真似はちょっと出来ない。

 そうである以上、新連邦の動きを警戒する必要がある。

 1発だけなら誤射かもしれないというのを、本気でやってくるような奴だし。

 いや、それどころか10発だけなら誤射かもしれないといった感じになってもおかしくはない。

 そんな新連邦との戦いになる可能性もある以上、円や美砂は宇宙革命軍以外にも艦長としての経験を積む機会は十分にある。

 

「アクセル君がそう言うのなら……私、やるわ」

「え? ちょっ、円、本気!?」

 

 円の言葉を聞いた美砂が、焦ったように言う。

 まさかこの状況で円がこのようなことを口にするとは、思っていなかったのだろう。

 だが、その円は美砂を見て、真剣な表情で言う。

 

「いい、美砂。私達のシャドウミラーでの仕事って何?」

「何ってそれは……色々とあるでしょう?」

 

 美砂の言葉通り、実際に円と美砂はシャドウミラーでも色々な仕事をしている。

 だが、円はそんな美砂の言葉を聞いても首を横に振る。

 

「色々とやってるのは事実だけど、これというのはないでしょう? 具体的にはいいんちょや千鶴のように」

「ちょっ、円さん!? いいんちょって、今更……」

 

 円と美砂の会話を聞いていたあやかだったが、不意に出て来たいいんちょというあだ名に、慌ててそう言う。

 既に学生ではないあやかにとって、いいんちょというのは微妙に恥ずかしいあだ名なのだろう。

 そんなあやかを、千鶴が笑みを浮かべて押さえ込む。

 千鶴、ナイス。

 あやかには悪いが、今は円と美砂の真剣な場面だ。

 いいんちょ呼ばわりされて面白くないのは理解出来るが、だからといってそれで乱入されても困る。

 

「まぁ、政治班とかで働いてるのを見るとね」

 

 美砂も政治班で働いているあやかや千鶴がどれだけ忙しいのかは十分に理解しているのだろう。

 円の言葉に、少しだけ思うところがありそうな様子でそう返す。

 

「でしょう? どうせなら、私達も誰にでも出来るちょっとしたお手伝い程度の仕事じゃなくて、本当に私達にしか出来ないような仕事が出来るようになったらいいと思わない?」

「円の言いたい事は分かるわ。けど、それが艦長なの?」

「正確には分からないわ。けど、こういうのは実際に試してみないと分からないでしょう? それに、アクセル君がそうして欲しいと言ってるんだから。恋人の願いくらいは叶えてあげたいでしょう?」

 

 そう言う円に、美砂は言葉に詰まる。

 美砂にとっても、円のその意見には色々と思うところがあるのだろう。

 そしてたっぷりと数分は考え……やがてその視線が俺に向けられる。

 

「アクセル君、本当に私や円が艦長なんて出来ると思う?」

「やってみないと分からないというのが正直なところだな。ただ……それでも俺は出来ると思っている」

「……分かった、アクセル君のその提案、引き受けるわ。円には負けていられないしね」

 

 そう、美砂は笑みを浮かべて言うのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:2145
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1796
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