転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3502話

 円と美砂の艦長としての勉強や訓練が一通り終わる。

 これは本当に一通りでしかない。

 もし本物の艦長が円や美砂の状態を知れば、本当に最低限でしかないと主張するだろう。

 ……もっとも、それはつまり艦長として最低限行動可能なところまで訓練を終えているという意味でもある。

 後は実戦の中で経験を積めば、相応の実力を有する事になる筈だ。

 

「アクセル君、今更……本当に今更聞くのもなんだけど、本当に私と美砂がトライロバイト級の艦長をしてもいいの?」

 

 これからX世界に向かうという時、不意に円がそう聞いてくる。

 しっかりと心の中で意思は固めているのだろう。

 しかしそれでも、やはりこうして実際に艦長として行動するのに不安を覚えたのだろう。

 

「心配するな。円も美砂も、しっかりと艦長としてやれるだけの勉強はしたんだ。最低限とはいえ、ナタルから合格を貰ったんだろう?」

 

 元々厳しいナタルだ。

 そのナタルが最低限合格と評価したという事は、一般的には最高峰……とまではいかないが、平均か、平均よりは若干上といった能力を持っているのは間違いない。

 であれば、円も美砂もそこまで心配する必要はないと思うんだが。

 この辺はあくまでも2人で授業や訓練を受けたのが影響してるんだろうな。

 これが例えば、2人ではなく20人、30人といったくらいの人数で一緒に勉強や訓練をしていた場合、多くの者がいるだけに成績の発表とかをする時も自分が具体的にどのくらいの位置にいるのか、分かりやすい。

 だが、2人ではそういうのはちょっと分からないだろう。

 勿論、円と美砂でお互いに勝った負けたといったような事をやったりはするだろうが……それでもやはり2人では、自分が具体的にどれくらいの位置にいるのか、客観的には分からない。

 とはいえ、まさかこの状況で普通の士官学校に通わせる訳にもいかないしな。

 

「そうだけど……でも、本当にこれで私達がどうにか出来るとは限らないでしょう?」

「何かあっても、俺達がいる。それにいざとなったら量産型Wに助言を貰うという手段もあるだろう?」

 

 量産型Wは高い情報分析能力を持つ。

 そうである以上、迷った時に量産型Wに聞けば、有益な情報を貰える可能性は十分にあった。

 

「それに同じ戦場にはマリューやナタルもいるんだ。問題はないと思うぞ」

 

 正直なところ、出来れば盗賊のバルチャー辺りと戦わせたりしてやりたい。

 場数を踏んでないからこそ、円も美砂も不安に思っているのだ。

 であれば、盗賊のバルチャーを相手にその場数を踏めばいいんだが……ロッソ達が張り切って、北米にいる盗賊のバルチャー達を倒してるんだよな。

 ロッソ達以外にも、セインズアイランドのMS隊が少しでも練度を上げる為にそっちに回っているらしいし。

 いや、寧ろロッソ達よりもセインズアイランドのMS隊の方がその方面については必死なのかもしれないな。

 俺が感じていたように、北米連邦の中でのセインズアイランドのMS隊の評価は、MSの性能は高いがパイロットの能力はいまいちといったものだし。

 それでもフォートセバーンやバルチャーと合わせて3本指に入るのは間違いないのだが。

 あるいはMSの性能だけで3本指に入っているのに不満を抱いている者も多いのかもしれないな。

 これがパイロットの能力によってというのなら、北米連邦に所属している他の者達も納得は出来るのだろうが。

 だが、当然ながらセインズアイランドのMS隊……もしくはセインズアイランドの上層部にしてみれば、北米連邦の中で自分達がそのような扱いを受けているのを許容出来る訳がない。

 だからこそ、少しでも実戦経験を積んでMS隊の技量を上げようと盗賊のバルチャーと戦っているのだろう。

 もっとも、多少の例外はあれど、盗賊のバルチャーが使用しているMSはドートレスやジェニスのような旧式のMSだ。

 そんなMSを使う相手と戦って勝っても、MSの操縦技術とかは上がらないと思うが。

 円や美砂のように実戦経験を積ませるという意味でなら、また話は別だけど。

 

「とにかく、もう時間はない。覚悟を決める事だ。何があっても、俺がお前を……お前達を守ってみせるから」

「アクセル君……」

 

 そうして、何故か忙しいこの時に、イチャつく時間を楽しむのだった。

 

 

 

 

 

「アクセル、すまないな来て貰って」

 

 ジャミルが俺を見てそんな風に言ってくる。

 その後ろでは、コバッタや量産型Wがそれぞれ忙しく働いていた。

 北米連邦で有していた、宇宙戦艦。……正確には宇宙巡洋艦だったか?

 ともあれ、北米連邦が唯一所有している、宇宙で使える軍艦がこれだった。

 ただし、問題なのは整備とかそういうのが追いついていないという事だろう。

 いや、実際にはもっと時間があれば北米連邦の者達で整備とか改修とか出来たのだろうが、今回の場合は時間がない。

 実際には以前から北米連邦のメカニック達が少しずつ作業をしていたのだが、今回の場合は出撃までに時間がないという事で、間に合わず……それでシャドウミラーに声が掛かった訳だ。

 北米連邦の中には、この宇宙艦の情報が俺達に渡るからと、最後まで量産型Wやコバッタの貸し出しに反対していた者もいたらしいのだが。

 それで結局期日まで……宇宙に行く時まで間に合わないのでは意味がないと、結局俺達に協力を頼んで来た訳だ。

 

「気にするな。それで、間に合いそうか?」

「このままのペースならなんとかな。……ただし、MSパイロットの方はシミュレータで訓練中だが」

「そっちは、それこそ時間までになんとかして貰わないとな」

 

 この軍艦が宇宙で使えるようになっても、それに乗って出撃するMSパイロットが宇宙での戦いが出来ない場合、それは宇宙革命軍にとって動く的にしかならない。

 そうなると、北米連邦が大きな被害を受ける事になる。

 

「分かっている。MSのパイロットには絶対に宇宙での戦いをしっかりと出来るようにするから、安心して欲しい」

 

 ジャミルがそう言うのなら、安心してもいいのか?

 

「なら任せる。……ああ、そうだ。盗賊のバルチャーについての情報がないか?」

「盗賊のバルチャーの? ……一体何故だ?」

「以前言ったように、新しい艦長が宇宙革命軍との戦いに参加する。けど、宇宙革命軍との戦闘が初陣というのは少し心配でな」

 

 宇宙革命軍の戦力が具体的にどのくらいなのか、今のところはまだ分からない。

 もしかしたら地球側とは違ってかなりの戦力を持っている可能性がある。

 そう考えると、やはり宇宙革命軍と戦う前に戦闘を経験させておきたい。

 円や美砂と話した時は、ロッソやフォートセバーンのMS部隊が次々に盗賊のバルチャーを倒しているので、難しいと思っていたのだが……北米連邦の代表をしているジャミルなら、もしかしたら俺達が知らない敵の情報を持っている可能性は十分にあった。

 だが、そんな俺の希望とは裏腹にジャミルは首を横に振る。

 

「北米連邦では、私が知ってる限り盗賊のバルチャーの生き残りはもういない。正確にはまだいるのかもしれないが、小規模な集団で隠密が上手いのか、単純にまだ情報が上がってきていないのかは分からないが」

「そうなると……やっぱり盗賊のバルチャーを倒すのは難しいか」

「いや」

 

 がっかりとした様子で俺が呟くと、何故かジャミルが首を横に振る。

 

「ジャミル?」

「私が言ったのは、あくまでも北米連邦の中だけでの話だ。それ以外……具体的には、南米であったり、海のオルクであったりはまだそういう相手もいるだろう」

「南米かオルクか。……迷うな」

 

 これが普通なら、オルクというのは出来れば避けたい相手だ。

 何しろオルクは基本的に海中用のMSを使っているのだから。

 つまり、こちらが攻撃をする時は基本的に海中に潜る必要がある。

 だが、幸か不幸かシャドウミラーで使われているのは基本的に空を飛べる。……イルメヤのような例外もいるが。

 そんなシャドウミラーの部隊であれば、空を飛んで海中に攻撃をするといった事も不可能ではない。

 もっとも、敵は海という天然の防壁を思う存分に利用出来る。

 上空から攻撃しても、その一撃は海によって威力を減じられ、敵も自分が攻撃されていると悟ればより深くに潜ったりといった対応をしてくるだろう。

 そういう意味で、オルクというのは非常に戦いにくい相手だ。

 そして南米の盗賊のバルチャー。

 こちらは純粋に、北米以外の場所での戦いとなる。

 敵はともかく、味方……北米連邦と接触している者達もそうだが、それ以外のまだ北米連邦に接触していない戦力であっても、トライロバイト級を見た者の中にはそれを奪おうと考えるような者が出て来てもおかしくはない。

 何しろ陸上戦艦が使われているX世界において、空を飛べる戦艦というのは非常に大きな意味を持つのだから。

 実際に襲撃されうという事になれば迎撃すればいいだけだろう。

 円や美砂も、そういう状況になっても手出しをしないようなお人好しではないし。

 

「どうする?」

「南米の方がいいな。……ちなみにだけど、南米と海、どっちが敵を見つけるのに時間が掛かりそうだ?」

「それはやはりオルクだろう。知っての通り、海は広い。そんな中でオルクの軍艦を見つけるのは難しいし、そもそもオルクを見つけてもシーバルチャーだと言われれば、判断は出来ない」

「それは南米も同じじゃないか? 盗賊のバルチャーが自分達は正規の……という表現はちょっと分かりにくいが、人を襲ったりするようなバルチャーではないと言われれば、そんな相手を勝手に攻撃するような真似も出来ないだろう?」

「そうかもしれないが、海と違って陸なら相手の拠点を見つけやすいし、海にいる者達と違って陸には多くの者がいるから、情報も入手しやすい」

 

 その言葉にはなるほどと頷くが……それは情報を集めるのに手間取るといったような事でもありそうな気がする。

 新連邦との約束の日までは、そんなに余裕がある訳ではない。

 情報収集をしているような余裕は……ない訳ではないかもしれないが、それで無駄に時間を使っていざという時に間に合わなくなったりしたら、洒落にならない。

 ……いやまぁ、基本的に北米連邦の中で宇宙にいく軍はニーズヘッグのシステムXNを使って打ち上げとなるのだから、俺達を放っておいて先にいくといった真似はまず出来ないんだが。

 

「どうする? どちらも無理にとは言わんが」

「ちょっと待ってくれ。聞いてみる」

 

 そう言い、通信機を取り出すとホワイトスターに連絡をする。

 空中に浮かび上がった映像スクリーンを見て、驚きの表情……というか雰囲気のジャミル。

 別にこれは初めて見る訳じゃないんだから、慣れてもいいと思うんだが。

 

『アクセル? どうした?』

 

 映像スクリーンに映し出されたのは、コーネリア。

 今回の件は実働班に話を通すべきだろうと判断したので、この人選となる。

 ちなみに円と美砂も、これからは実働班という扱いになるのだが……ただ、艦長であってPTとかのパイロットではないので、他の実働班とは違うんだが。

 ナタル辺りに、足りない場所をしっかりと訓練して貰うとしよう。

 そんな風に思いながら、俺は用件を口にする。

 

「円と美砂だが、X世界の宇宙で初陣を迎えるよりも前に、盗賊や海賊といった連中を相手に戦わせておきたいんだが、どう思う?」

 

 一応海賊ではなくオルクという名称があるのだが、コーネリアに対する説明では海賊の方が分かりやすいだろう。

 

『ふむ……なるほど。アクセルの考えは分かるが、少し甘やかしすぎではないか?』

「そう思うか?」

『私はそう思うがな。ただ……まぁ、アクセルの気持ちも分からない訳ではない。アクセルがそう思うのなら、それはそれで構わないと思う』

「そう言ってくれると助かるよ。……それで改めて聞くが、どっちがいいと思う?」

『どちらかではなく、どちらもでどうだ? 円と美砂の2人が艦長を行う。つまり、トライロバイト級は2隻あるのだ。なら、1隻ずつそれぞれに向かわせてみるというのは悪くない話だと思わないか?』

 

 コーネリアの言葉に、なるほどと頷く。

 どっちかは場合によっては実際に戦闘が出来ないかもしれない。

 だが、その辺については俺がここで考えても意味はない。

 運によるが、その運についても円や美砂がそれぞれ自分で勝ち取るものだろう。

 であれば、どっちがどっちを攻略するかというのかは自分達で決めて貰った方がいいだろう。

 そして……これが円と美砂の試験である以上、俺がどっちかに協力するという事は止めた方がいい、か。

 もし俺が一緒に行動した場合、円にしろ美砂にしろ、いざという時は俺に頼ればいいという甘えを出さないとも限らない。

 個人的にはそういう風になるとは思わないのだが、それでも万が一の可能性を考えれば、そうした方がいいのは間違いなかった。

 

「わかった。それでいこう。大体の場所についてはジャミルに聞いておく」

 

 そう、コーネリアに言うのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:2145
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1796
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