宇宙に出た俺達は、取りあえず問題がないという事が理解出来たので新連邦と合流する場所に向かう事になる。
フリーデンⅡの方で若干のトラブルはあったようだったが、トラブルらしいトラブルはそれだけでフリーデンⅡの方でもそこまで深刻なものではなかったらしく、それも無事解決した。
……やっぱり、量産型Wやコバッタをある程度向こうに派遣した方がよかったと思うんだが。
そうなれば、もし何らかのトラブルがあっても量産型Wやコバッタが対応出来るようになっただろうし。
ただ、その件については前もって北米連邦の方から拒否されてるんだが。
北米連邦にしてみれば、ようやくシャドウミラーに頼らず1隻であっても自分達で宇宙艦を出す事が出来たのだ。
そうである以上、どうせなら自分達だけでフリーデンⅡを運用したいと考えるのも分からないではない。
とはいえ、いざという時の事を考えれば、それはどうかと思わないでもなかったが。
もっともオーラバトルシップのウィル・ウィプスと違い、フリーデンⅡは普通の宇宙艦だ。
勘違いして、生身で宇宙空間に出ようとか、そんな風に考える者はいないと思う。
『なぁ、アクセル。どうせなら新連邦と合流するのにもこうやって移動するんじゃなくて、ニーズヘッグの転移で移動した方が手っ取り早いんじゃないか?』
DXに乗っているガロードが、そう聞いてくる。
ちなみにガロードは既に無重力下での運動に慣れており、誰の力を借りなくても普通に移動出来る。
この辺の順応力は凄いよな。さすがニュータイプでもないのにこの世界の原作の主人公になるだけの事はある。
「そうだな。それが一番手っ取り早い。それに新連邦側でも、もう俺達に転移能力があるというのは分かっているだろうし」
『だろう? なら……』
「けど、宇宙での軍艦の運用を慣れてない者達も多い」
現在ナタルが艦長をしているシロガネはともかく、ウィル・ウィプスはオーラバトルシップを宇宙で初めて運用する。
理論上は問題がないという事になっているものの、実際にそれが事実かどうかは試してみるまで分からない。あるいは理論上は問題がないとしても、それ以外の場合は何らかの問題があるかもししれないし。
他にも、円と美砂は宇宙でトライロバイト級を使うのは初めてだし、フリーデンⅡの方も同じく宇宙での運用は初めてという者もいるだろう。
その辺の事情を考えると、やはりここはしっかりと移動を出来るようにしておいた方がいいと考えるのは決して間違いではない。
もしここで楽に行動出来る方法を選び、その結果として実際に宇宙革命軍との戦いになった時、行動に迷ってしまうという事にもなりかなない。
個人的にはそういうのは絶対に遠慮したい。
その為にも、ここで宇宙での移動とかに慣れておいた方がいいのは間違いない。
『なるほど、そういう事か。……ん? でもそれなら、新連邦の方はどうなんだ? 俺達みたいに宇宙での行動に戸惑ったりとかするのか?』
「予想になるが、俺達よりはマシだと思う」
『何でだ?』
「俺達は宇宙革命軍の存在について知らなかった。けど、新連邦は宇宙革命軍がまだ生き残っていると考えた筈だ。そうなると、いつか宇宙革命軍と戦う日が来るのは確実だった以上、それに備えて戦いの準備をしていてもおかしくはない。それに……新連邦は旧連邦の正統な後継組織であると自負してるだろ?」
『そうだけど、その件も宇宙革命軍の件に関係あるのか?』
「正統な後継組織である以上、人員もそれなりに引き継いでいる筈だ。カトックがまさにそんな感じだな」
カトックは旧連邦軍に所属していた歩兵だ。
それがそのまま新連邦に所属していたという事は、旧連邦からそのまま新連邦に所属した者も多いと思ってもいい。
実際、カトックから色々と情報を聞いた限りだと、カトックと同じ境遇の奴が結構いるって話だったし。
ちなみにこの同じ境遇というのは、家族が宇宙革命軍がコロニー落としに使ったコロニーに残っていたという訳ではなく、旧連邦軍に所属していたという意味だ。
……家族がコロニーに残っていたという奴なら、何だかんだと結構多そうな気がするな。
その辺りについてもガロードに説明すると、複雑な表情で頷く。
ガロードにしてみれば、15年前の戦争そのものは覚えていないだろうが、自分の尊敬する相手……表に出すような事は滅多にないが、とにかくそんなジャミルが後悔を含めて複雑な思いを懐いているのは、十分に理解しているだろう。
「とにかくそんな訳で、新連邦は俺達と比べるとある程度宇宙での活動に慣れているのは間違いないと思う。だが、それでも訓練と実戦は違う。今頃は新連邦の方でも宇宙で動きに慣れようと訓練をしていてもおかしくはない」
新連邦なら、恐らくはいつでも宇宙に出る事は出来た筈だ。
そうして前もってしっかりと訓練をしていたのなら、今この状況で慣れるというのはいらないと思う。
だが……宇宙に軍艦を打ち上げるというのは、何だかんだでコストが掛かる。
新連邦……いや、政府再建委員会時代はそこまで表立った行動は出来なかったし、コスト的にも頻繁に宇宙に軍艦を打ち上げるといった真似は出来なかった筈だ。
あるいは、新連邦が宇宙革命軍について理解していたのなら、地球に宇宙革命軍のスパイがいる可能性も考えていただろう。
そのようなスパイが宇宙に軍艦を打ち上げているのを見ればどう思うか。
どうやってスパイが宇宙革命軍と連絡をしていたのかは分からないが、もしその情報が宇宙革命軍に渡ったら、やられる前にやれと先制攻撃をしてきてもおかしくはない。
『ふーん。色々と面倒なんだな』
「面倒なんだよ。……そう言えば、ガロードは普通に動けているけど、ティファとかアベルは大丈夫なのか?」
ティファは元々運動が得意な訳ではない。
アベルもまた、以前……記憶を失う前ならMSのパイロットとして問題はなかったかもしれないが、幼児退行している今は決して運動が得意な訳ではない。
それでも、宇宙革命軍のスパイがティファを連れ去ろうとした時は、必死に抵抗したのだが。
だとすれば、アベルの運動能力は決して低くはないのかもしれないな。
スパイをしていたという事は、捕まった男は相応に運動能力も高かった筈なのだから。
『え? いや……さっき連絡した時は問題ないって言ってたけど……』
「直接見にいかなかったのか? いや、ウィル・ウィプスの広さを思えば、それも仕方がないのもしれないけど」
ウィル・ウィプスはぶっちゃけ軍艦というよりも移動可能な要塞といった感じの存在だ。
そうである以上、当然のように中は広い。
ティファやアベルに会いにいくには、相応に時間が必要となる。
ウィル・ウィプスで初めて宇宙に出た今、技術班の判断では問題がないという事だったが、実際には何があるか分からない。
そしてウィル・ウィプスの中でも最高峰の性能を誇るDXは、何かがあった場合にすぐに行動する必要があった。
ガロードもMSパイロットとして責任感とか抱き始めたみたいだな。
『取りあえず、新連邦と合流したらそうさせて貰うよ』
「そうか、頑張れ」
『おい、アクセル。ガンダム坊やと話をしてるのもいいけど、ちょっとこっちに来てくれないか? ダラニだったか、あれについて教えてくれよ!』
ガロードとの通信に割り込んで来たのは、キッド。
ガンダム坊やという言葉に面白くなさそうな様子のガロードだったが、それでもここで言い返すと後でティファに言いつけられると思っているのか、不承不承といった様子で黙り込む。
「ダラニか。分かった、ちょっと待っててくれ」
ダラニそのものは、フリーデンⅡの準備をしていたり、円や美砂が艦長としての経験を積んだりしている時に、しっかりと準備をしていた。
だが、ダラニにレオパルドデストロイが乗るというのは、何だかんだと今までなかった。
理由は色々とある。
ロアビィがユリアとのデートを楽しむ時間が欲しかったとか、宇宙での戦いが始まるのに地球上でダラニに乗ってどうするのかとか。
そんな諸々の理由によって、何だかんだとロアビィがダラニを試す事はなかったのだ。
とはいえ、ダラニの操縦方法とかそういうのについてはデータを送ってあり、ロアビィもそれをしっかりと読んでいるのは知っていたが。
そんな訳で、こうして宇宙に来て新連邦に合流する今のうちにダラニについて慣れておこうという事なのだろう。
「ガロード、そんな訳で通信は終わりだ」
そう言い、通信を切るとニーズヘッグのコックピットから出る。
コックピットから出ると、離れた場所に置かれているダラニの前にいるロアビィやキッド、それにキッドの部下達のいる場所に向かう。
「悪いね、アクセル。大体使い方とかそういうのは分かってるんだけど、万が一を考えるとしっかり聞いておきたくて」
「だから地球にいる時に何度か練習でもしてみればよかったものを。……まぁ、いい。キッド、そっちはどうだ?」
「ん? ああ、構造そのものはそんなに複雑じゃねえから、大体把握出来た。けどこれ、本当にシャドウミラーの機体なのか? なんつーか、こう……使い物にならない訳じゃないけど、ニーズヘッグとかに比べると……」
キッドが言葉に詰まる。
何が言いたいのかは分かるが、そもそもシャドウミラーのフラッグシップ機のニーズヘッグと、使い捨てを前提にしたダラニを一緒にされると困る。
「ダラニは使い捨て前提だ。……というか、ロアビィがそういう使い方をするかどうかはともかく、コンセプトとしては敵のいる場所までダラニで移動して、敵の旗艦なり、敵が集まってる場所なり、もしくはエース級の敵なりにぶつけて爆発させてダメージを与えるのを前提にしている。そうである以上、爆発後に残った破片とかからシャドウミラーの技術を解析されて奪われるといった真似がされないようにする必要がある」
「それで、これか」
何故か若干の呆れと共にそう言ってくるキッド。
別に呆れるような要素はないと思うんだが。
「そうなるな。このダラニにはシャドウミラーの技術は使われていない。幾つかの世界の技術は流用してるが、それも決して特殊な技術じゃないし」
もっとも、ソルプレッサやF-32シュヴェールト改をベースにしてるという意味では、全くシャドウミラーの技術が使われていないという訳でもないのだが。
また、動力炉に使っているバッテリーも、SEED世界で使われていた物をシャドウミラーが若干強化してるので、こちらもシャドウミラーの技術は多少……本当に多少だが流入している。
ただし、ダラニはロアビィやキッドに言ったように、敵にぶつけて爆発させるのを前提にしている機体で、そうである以上は爆発する時に動力炉は確実に爆発する。
そこから敵にシャドウミラーの技術が渡る心配はする必要がない。
「でも、俺の場合は敵にぶつけて爆発させるとかじゃなくて、純粋に足として使うんだろう?」
ロアビィの言葉に頷く。
「そうなるな。もっとも、だからといって大事にしろとは言わない。危なくなったら盾代わりにするなり、敵に突っ込ませるなりしてもいい。代わりの機体は幾らでもあるからな」
「あるからなって……どこに?」
「俺が持ってる。正確には空間倉庫の中に20機くらい収納してある」
「そんなにかよ……」
20機くらいあるという言葉に驚くロアビィ。
とはいえ、ダラニはコスト的にかなり安い機体だ。
しかもそのコストもキブツを使えばどうにでも出来るし。
「あ、じゃあさ。そんなにあるのなら別にロアビィだけじゃなくて、他の機体にも使わせてもいいんじゃないか?」
「そうか? ……いや、そうだな。別にダラニなんだから、出し惜しむ必要はないか。なら、後でダラニを使いたいかどうかをパイロット達に聞いてくれ。それで希望者がいたら用意するから」
ニーズヘッグはともかく、それ以外のMSであればダラニに乗って移動するというのは悪くない。
エニルの乗っているアシュタロンのようにMAに変形する事が出来れば、あるいはダラニよりも高い機動力や運動性を使えるかもしれないが。
ただ、それでも推進剤の消費はある訳で、推進剤の節約という意味でもダラニは有効だろう。
後はいざとなったら盾にもなるし、あるいは敵にぶつけて爆弾やミサイル的に使ってもいいし。
一応ビーム砲を始めとして武器もあるので、攻撃手段としては悪くない。
もっとも、ダラニのビーム砲は決して威力が高くないのだが。
それこそ純粋な威力というだけなら、ニーズヘッグの頭部ビームバルカンよりも威力は低い。
それでも防御力の弱い相手や、牽制としてならそう悪くないのだが。
「分かった。なら、すぐに聞いてくるからちょっと待っててくれ」
俺の言葉にキッドはそう言い、早速ウィル・ウィプスに乗っているMSパイロット達に話を聞きにいき……最終的には、全員がダラニに乗る事を希望するのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:2145
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1796