新連邦と合流しようと目的の宙域に来てみると、そこでは新連邦が宇宙革命軍だろう相手に攻撃されていた。
待ち伏せをされていたのか、奇襲を受けたのか、その辺りは分からなかったが、とにかく俺達は新連邦を助ける事にした。
あくまでも北米連邦と新連邦の現状は停戦でしかなく、同盟関係ではない。
そうである以上、ぶっちゃけ新連邦と宇宙革命軍双方の戦力の消耗を狙ってもよかったのだが……ここは助けた方が後々有利だろうという思いがあったのだ。
もっとも実際に俺が助ける事にした最大の理由は、宇宙革命軍が使っているMSが未知のMS……それも重MSと呼ぶべきMSだったからだ。
ドートレス・ネオやバリエントと同様に、宇宙革命軍が戦後に開発した機体なのは間違いないだろう。
そんな訳で、出来れば数機……最低でも1機は確保したいので、それが最大の目的だったりもする。
ガロードを含め、何人かはまだ新連邦を助けるのに完全に納得した様子ではなかったものの、それでも最終的には納得した。
そんな訳で、現在こうして俺達は戦場となってる宙域に向かっていたのだが……
『アクセル、どうやらフロスト兄弟だったかい? そいつらも出て来ているようだよ。それも、機体が強化されて』
聞こえてきたシーマの言葉に、俺は改めて戦場の様子を確認する。
今までは宇宙革命軍の新型MSにばかり注意を向けていたものの、近付くとその宇宙軍の新型MSも何機か撃破されているのが見て取れた。
ドートレス・ネオやバリエントでは、性能不足というのは予想していたが、それでも宇宙革命軍の新型MSを撃破出来るのは、それだけの実力の持ち主がいるからだろう。
そして、それこそがフロスト兄弟。
新連邦に現在どれだけエースと呼べるような者達が残ってるのかは、生憎と俺には分からない。
ただ、南アジアの一件で俺達と戦い、数人のエースと思しき者達を倒している。
そうなると、敵に残っているエースの数も決して多くないのは間違いなく……フロスト兄弟は、その中でも突出した存在であるのは間違いないだろう。
……まぁ、俺達と戦って結構な失態を晒しているのだが。
ともあれ、シーマの言葉に映像モニタで確認すると、その言葉が正しい事が理解出来た。
まずヴァサーゴだが、背中に何らかのブレード? 放熱板? それが片方3枚ずつの合計6枚あり、ストライククローの部位も以前と比べて巨大化している。
他にも色々と強化されているのは明らかだ。
そしてアシュタロンは、ヴァサーゴと比べても変化が大きい。
以前と違い、背中に巨大な何かを背負っているのだ。
それはランドセルとかそういうのではなく……明らかに異質なそれ。
また、そこから延びているアトミックシザーズも、明らかに以前よりも巨大化していた。
……ヴァサーゴにしろアシュタロンにしろ、ゲテモノガンダムと呼ばれることが多かった機体だが、そのゲテモノ具合が余計に増しているな。
ゲテモノ度合いが上がってるのは間違いないが、だからといって俺がそれで欲しがらないかと言えば、それは否だ。
ゲテモノガンダムであろうとなかろうと、性能が高ければそれでいい。
それに……個人的に正統派よりもああいう邪道な機体の方が好みだというのもあるし。
その辺については、それこそ俺の愛機のニーズヘッグを見れば明らかだろう。
ニーズヘッグは客観的に見て、正統派の機体とはとても呼べない。
寧ろラスボス……いや、裏ボスとか隠しボスとか、そういう風に見られる機体だろう。
そんな機体を愛機としてるのだから、ゲテモノガンダムがどうとか今更だろう。
ただ、唯一にして最大の問題なのは……
「今のところ、新連邦は友軍という扱いだから、こっちから攻撃をしてどうこうしたりは出来ないんだよな。向こうから攻撃をしてきたのならまだしも」
『なら、私が前に出てみるかい? 私が乗っているヴァサーゴを見たら、フロスト兄弟も何らかの反応はあるだろうし』
『ちょっと待ってちょうだい。そうなると私も狙われる事になりかねないんだけど?』
シーマの言葉に待ったを掛けたのは、エニル。
ヴァサーゴに乗っているシーマに対して、エニルはアシュタロンに乗っている。
そうである以上、シーマだけではなくエニルまでフロスト兄弟に狙われかねなかった。
エニルにしてみれば、出来ればそういう状況は遠慮したいのだろう。
機動力の高いアシュタロンだが、オルバの乗っているアシュタロンの改修機は、間違いなくエニルが乗っているアシュタロンよりも性能が高い。
あの背負ってるのがどういう奴かは分からないが、巨大なスラスターとかだったら、機動力はエニルのアシュタロンよりも上になるだろう。
「その辺はこっちで……というか、誰かがカバーすればいいだろう」
こちらの部隊で一番数が多い高機動型GXは、純粋な性能という点ではヴァサーゴやアシュタロンの改良機には及ばない。
だが、パイロットの操縦技術が一流で、実戦経験という意味ではかなり高い。
1機だけで立ち向かうのは難しいかもしれないが、複数機で連携をすればそれに対処するのは難しくなかった。
『アクセル、そろそろ戦闘宙域に突入するぞ。確認するが、敵は宇宙革命軍でいいんだな?』
話に割り込むように、ガイアがそう言ってくる。
ガイアにとっては、本来ならどっちも敵だと認識してもおかしくはないのだが、こうして俺に聞いてくる辺り、こっちに気を遣っているのだろう。
「そうしてくれ。ただ、新連邦が意図的に攻撃してきた場合は、反撃しても構わない。流れ弾の場合は……繰り返されるようなら、対処をしてくれ」
新連邦にしてみれば、北米連邦は宿敵と呼ぶべき敵だ。
本来なら地球に多数のコロニーを落とした宇宙革命軍の方が新連邦にとって宿敵なのだが、実際に今まで俺達と戦っていた新連邦にしてみれば、宇宙革命軍と北米連邦では、北米連邦の方に恨みを抱いているだろう。
何しろ新連邦が侵略している地域に新品のMSを送ったり、場合によっては戦力を直接送って新連邦と戦ったりといった真似をしていたのだから。
それに対して、宇宙革命軍は今日初めて戦った敵だ。
……いや、もしかしたら俺達が気が付かなかっただけで、以前にマスドライバーを使って宇宙に上がり、そこで宇宙革命軍のMSと戦っていた可能性も否定は出来ない。
そして新連邦の中でも上層部なら、俺達よりも宇宙革命軍の方が危険な存在だと判断出来るだろうが、下っ端の場合はどうか。
そのような連中が攻撃をしてきたら、こちらとしても反撃をするのはおかしな話ではない。
『分かった。相手が攻撃してきたら、だな』
ガイアはそう言い、ニヤリと笑う。
本人にその気はないのかもしれないが、オルテガには及ばずとも、元々が強面のガイアだ。
何か企んでいるようにしか思えない。
実際には別に何かを企んでいる訳ではなく、ただ俺の言葉に同意しただけなのだが。
そうしてガイアとの通信が終わったところで、丁度戦闘宙域に突入する。
新連邦側にはマリューから連絡が入ってるとは思うが、それでも一応念の為に通信を入れておく。
「新連邦、こちらシャドウミラーのアクセル・アルマーだ。合流する為にやって来たが、そちらが宇宙革命軍と思しき相手に攻撃されているのを確認した。これより援護に入る。ただし、こちらに攻撃をした場合は反撃をするから、妙な事を考えないようお勧めする」
そう通信を入れると、その通信を聞いた訳ではないだろうが、宇宙革命軍のMSがこちらに向かってくる。
俺達が新連邦の援護に来たと理解しており、だからこそ出来るだけ早く倒してしまおうと考えているのだろう。
だが……それはこっちにとっても悪い話ではなかった。
何しろ、俺が鹵獲したいと思っているMSが向こうからやって来てくれるのだから。
背中にはビームの翼を展開し、ビームライフルを撃ちながら間合いを詰めてくる。
ヒュドラのスラスターを使い、ビームの一撃を回避するが……ビームライフルの威力、どうやらかなり高いみたいだな。
見た感じではあるが、ドートレス・ネオが使っているビームライフルよりも明らかに威力は上だ。
とはいえ、ヴァサーゴのメガソニック砲とかに比べるとかなり威力は低いが。……当然か。
向こうは次々にビームライフルを撃ってくるものの、幾ら威力が高くても当たらなければ意味はない。
元々ニーズヘッグは小型で的が小さいので、命中させるのは難しい。
もっとも、もし命中させても複数のバリアがその攻撃を防ぐ可能性が高かったが。
とはいえ、目には目を、刃には刃を。
エナジーウィングを展開しつつ、俺も敵に向かって進む。
ただし、意図的にこちらはビーム砲とかを使って攻撃をしたりはせずに。
相手が必死になってビームライフルを撃ってくるが、それはエナジーウィングとヒュドラを使い、次々に回避していく。
そのまま距離を詰め……そして、敵のMSとすれ違う。
瞬間、エナジーウィングとビームの翼が干渉してぶつかり合い、お互いに弾ける。
相手にとっては予想外の展開だったかもしれないが、俺にしてみれば最初からこうなると予想していた。
その上、ビームの翼とエナジーウィングではこちらの方が頑丈で、受けた衝撃も向こうの方が大きい。
結果として、宇宙革命軍のMSはそのまま弾かれてニーズヘッグから激しい勢いで離れそうになり……
「させるか」
T-LINKシステムを使い、ニーズヘッグの尻尾を伸ばす。
素早く伸びた尻尾は敵MSの胴体に巻き付いてその動きを止める。
激しく動いている状態で何かにぶつかり、吹き飛ばされたところで急激のその動きを固定されたらどうなるか。
これが俺であれば、Gとかそういうのは全く関係ないのでどうとでも対処は出来るだろう。
だが、このMSに乗っているのは一般人だ。
……もしかしたら宇宙革命軍の精鋭かもしれないが、それでも結局のところただの人間であるのに代わりはない。
ニュータイプだったらもう少し話は変わったかもしれないが。
ともあれ、そんな人間が予想外に、そして急激なMSの動きについていける筈もなく……
「ついでだ、食らえ」
MSに電撃を流し、確実に相手の意識を奪う。
パイロットが気絶したのだろう。
MSは全く動く様子を見せない。
けど……捕らえたのはいいけど、これはどうしたものか。
メギロートやバッタを連れてきていない以上、ウィル・ウィプスまで持って行くのは難しい。
かといって、このままここに放っておく訳にもいかないか。
そんな風に考えていると、カリスのベルティゴが高機動型GXを引き連れてやって来る。
ちなみに高機動型GXに乗ってるのはフリーデンⅡに所属しているMS隊だ。
現状において、アルカディアで売っている量産機で最も性能が高いのは高機動型GXだ。
その為、今回の作戦に選ばれた北米連邦の精鋭達には高機動型GXが配備されていた。
『アクセルさん、どうされました? その機体は……』
「カリスか、ちょうどいいところに来てくれた。実はこの宇宙革命軍のMSを鹵獲したんだが、持ち帰るにもウィル・ウィプスが遠すぎてな」
『ああ、なるほど。ウィル・ウィプスのMS隊は……それどころではないようですしね』
戦場を見て、納得した様子のカリス。
実際、現在戦場においてはウィル・ウィプス隊の面々が宇宙革命軍に向かって派手に攻撃を仕掛けていた。
ドートレス・ネオのビームライフルを食らっても平気な宇宙革命軍のMSだったが、高機動型GXが使うビームライフルによって集中攻撃をされたり、何より胴体部分にある穴……多分後退する時に使うスラスターか何かだと思うが、見るからに弱点といったそこに命中させられれば、それは致命傷となる。
というか、あのMSを開発した者は何を考えてあんなにわざとらしい弱点を残してるんだ?
最初見た時、実は弱点のように見せ掛けてはいるものの、高い防御力を持ってるんだと思ったが。
あるいはニーズヘッグのように腹部拡散ビーム砲とか。
宇宙革命軍の新型MSを開発した者達にしてみれば、まさか地球側が自分達に反撃出来る力があるとは思っていなかったので、撃破されるということを考えなかったのかもしれないな。
実際、宇宙革命軍のMSは機動性も運動性も高く、胴体の穴に綺麗に攻撃を命中させることが出来るかと言われると、相応の技量が必要である以上は新連邦のMS隊には難しいだろう。
フロスト兄弟のような例外はいるが。
ともあれ、このMSについては……
『こちらで運びましょうか? 幸い、ここの戦力は十分に間に合っているようですし』
「いいのか?」
カリスの口から出た言葉に、そう返す。
期待していなかったと言えば嘘になるが、それでもこうしてカリスが言ってくれるのは助かる。
『ええ。アクセルさんが行動するのが戦力的には一番いいでしょうし』
そう言うカリスの言葉に頷き、俺は高機動型GXに向かって尻尾で捕らえている宇宙革命軍のMSを渡すのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:2145
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1796