転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3511話

 シャギアとの話が終わると、俺は再び戦場に戻る。

 とはいえ、シャギアとの話は友好的な関係で終わったという訳ではなかったのだが。

 それどころか、停戦が終わればすぐにでもこっちに攻撃を仕掛けてきてもおかしくはないと思える。

 いや、寧ろ停戦中であってもこっちが隙を見せれば攻撃をしてくる可能性は十分にあった。

 それと人工ニュータイプになったという事は、フラッシュシステムに対応出来ると考えた方がいいだろう。

 つまり……月にあるマイクロウェーブ発信装置の管理システムにアクセスが出来る訳だ。

 ヴァサーゴやアシュタロンが改良されているのは、もしかしたらそれが原因なのかもしれないな。

 新連邦がサテライトキャノンを持ったのは、俺達にとって決していい事ではない。

 今はいいが、いつこっちに撃ってくるのか分からないし。

 そんな風に考えていると、残り少なくなったクラウダがこちらに向かってやって来る。

 ビームライフルを何発も撃ちながら突っ込んでくる様子は、何としてでも俺を……ニーズヘッグを倒そうという気迫に満ちていた。

 

「けど、だからってこっちもそんな攻撃に簡単にやられてやる筈がないけどな」

 

 スラスターとエナジーウィングを使い、クラウダのビームライフルを次々に回避し……

 

「これでも食らえ」

 

 T.T.キャノンを発射する。

 俺の念動力によって自由にビームの進行方向を変えられるその一撃は、こっちに向かってくるクラウダとは全く別の方向に向かって飛ぶ。

 それを見て、こっちに向かってくるクラウダは間違いなく油断し……次の瞬間、念動力によって曲げられたビームがクラウダのスラスターの穴を貫き、爆散する。

 何だかんだと、宇宙に上がってきて初めて敵を撃墜したな。

 この場合の撃墜というのは、敵の命を奪った……つまり、ステータスの撃墜数が上がったという事を意味している。

 単純にMSを破壊するだけなら、ここに来る前に上下に切断したりしたしな。

 

「もう終わりか。……ん?」

 

 戦場を見ていると、ジャミルのGXがこっちに近付いてくるのに気が付く。

 先程まではクリーム色のクラウダと戦っていたみたいだが。

 

『アクセル、少しいいか? 至急報告しておきたい事がある』

 

 映像モニタに表示されたジャミルが、真剣な表情でそう言ってくる。

 この様子を見ると、恐らく何か深刻な出来事があったのだろう。

 

「何があった?」

『私が先程まで戦っていた相手だが……』

「クリーム色のクラウダか。エースだな?」

『そうだ。あのMS……クラウダというのか。そのクラウダに乗っていたのは、15年前の戦争で私と何度も戦った相手、ランスロー・ダーウェルだ』

 

 ランスロー・ダーウェルか。

 ジャミルの言葉からすると、かなりの強さらしい。

 15年前の戦争中にジャミルが新連邦の象徴だったが、ランスローは宇宙革命軍の象徴だったのかもしれないな。

 実際、ランスローはジャミルと互角に戦っていた。

 

「随分と強いパイロットだったみたいだな」

『私と同様、ニュータイプ能力を失っているようだったがな』

 

 そう言うジャミルの口調には複雑な感情が滲んでいる。

 ジャミルにとって、今回のランスローとの再会には色々と思うところがあったのだろう。

 

「そうか。元ニュータイプか。……ジャミルと同じような理由でニュータイプ能力を失ったのか?」

『それは分からん。だが……彼が生きていて宇宙革命軍にいるとなると、この先の戦いはそう簡単にはいかなくなる』

「だろうな。それはジャミルを見れば分かる」

 

 ランスローと同じくニュータイプ能力を失ったジャミルだが、その実力は高い。

 それこそX世界の者達の中なら、間違いなくトップクラスだ。

 そうである以上、かつてそのジャミルと互角に戦っていたランスローの実力も侮るような事は出来ない。

 

『私がどうこうとは思わんが、ランスローの実力が高いのは間違いない。これから厳しい戦いになるのは間違いない』

「ジャミルだけで厄介な相手なのは理解した。だが、そうなると……次にそのランスローというのが出て来た時は、ジャミルだけではなくて他の面々も一緒に戦う必要があるか」

 

 ジャミルはX世界の中でもトップクラスの実力の持ち主であるのは間違いない。

 だが同時に、北米連邦には……いや、ウィル・ウィプス隊には、そんなジャミルと同等、あるいはそれ以上の実力の持ち主も多い。

 幾らランスローがジャミルと同等程度の実力の持ち主だとはいえ、それと同じくらいの、あるいはより高い能力を持つMSパイロットが集団で迎え撃てば、対処は十分に出来る。

 

『それは……』

 

 俺の言葉が意外だったのか、それとも何か他に思うところがあったのか。

 ジャミルは言葉に詰まる。

 

「何か問題があるか?」

『……いや、ただ1つだけ頼みたい。出来れば撃墜するのではなく、鹵獲して欲しい』

 

 鹵獲、か。

 出来るかどうかと言われれば、恐らく可能だろう。

 現にランスローが乗っていたクラウダと同型の他のクラウダも何機か捕らえているのだから。

 その最大の理由が、ニーズヘッグの尻尾だ。

 電撃を使って相手の電子機器を破壊して動かせなくする事も出来るし、ウルドの糸を使ってハッキングをして相手の動きを止める事も出来る。

 あるいはもっと単純に尻尾を巻き付けて動けなくするという手段もある。

 もしくは、尻尾に限らず他にも色々とクラウダを捕らえる手段はあるので、やろうと思えば出来る筈だ。筈だが……

 

「何故撃破ではなくて、捕らえる必要がある?」

『戦闘をしている時、少し……本当に少しだけだが話してみた。その時の経験からだ』

 

 少し話しただけで、殺さずに捕らえようと考えるような事があるのか?

 そう言われれば、ジャミルがそう言うのならと認識するしかない。

 

「捕らえた事によって、そのランスローが何か問題を起こしたらどうする?」

『私が責任を持とう』

 

 断言するジャミル。

 ジャミルがここまで言うとなると、本人に退く気は全くないか。

 けど……そうなると、本当にこの世界の原作って実は2作目だったりするじゃないか?

 ジャミルのライバルだった男までこうして出てくるとは

 

『アクセル、頼む』

「分かった。ただし、そういう余裕があればだけどな。もしそのランスローとかいう相手と遭遇した時に、敵の攻撃が忙しくて対処が難しい時は捕獲しないぞ」

『すまない』

 

 感謝の言葉を口にするジャミル。

 元々寡黙な性格をしているからか、その感謝の言葉は本気で言ってるようにしか思えなかった。

 ……いや、間違いなく本気で言ってるんだろうけど。

 

「気にするな。そもそもジャミルは北米連邦の代表という立場なんだ。そうである以上、自分の思う通りに事態を動かしてもいいんだぞ?」

『そういう真似をしたいとは思わん。私が出来るのは、あくまでもアクセルに頼むことだけだ』

「それはそれでどうかと思わないでもないが。……まぁ、いい。幸いなことに今回宇宙に来ている味方はシャドウミラーの者達が多いから、その辺はどうにかなる。ただ……フリーデンⅡの方がどうなるかは分からないけどな」

 

 フリーデンⅡの指揮は、実質カリスが執っている。

 そのカリスは俺に従う……というのは少し大袈裟かもしれないが、俺の要望を聞くくらいの事は普通に行う。

 そうである以上、カリスにこうして欲しいと要望すれば、カリスはそれを聞くだろう。

 だが、問題なのはカリスの部下だ。

 フォートセバーン組であれば素直にカリスの命令を聞くだろうが、フリーデンⅡに所属しているMS隊は、北米連邦の中で腕利きを集めた者達。

 そういう者達というのは、えてして我が強い。

 カリスが命令をしても、大人しくそれに従うかと言われれば……正直、微妙なところだろう。

 少なくても俺はそういう風に思ってるし、X世界での経験や……それ以外の色々な世界での経験から、それは決して間違っていないと思う。

 そういう連中がランスローの件を聞いてどう思うか。

 中には血の気の多い奴、少しでも手柄を挙げたい奴とかいるだろうし、そういう奴にしてみればランスローというのは絶好の獲物だろう。

 もっとも、だからといってそういう連中がランスローを倒せるかどうかは微妙なところだが。

 一応腕利きという事で選ばれたにしても、その能力は決してジャミル並とはいかないのだから。

 寧ろ下手にランスローに攻撃を仕掛けたりしたら、撃破するどころか撃破されるといった事になってもおかしくはない。

 

「取りあえず、宇宙革命軍の撃退には成功したんだ。宇宙革命軍の新型MSを確認して、それを数機鹵獲もした。奇襲、もしくは待ち伏せを受けた新連邦を助ける事に成功して、恩を売った。また、新連邦と宇宙革命軍の戦力差も何となく理解出来た。それでいて、俺達には被害が何もない。客観的に見た場合、今回の戦いは大成功と言ってもいいと思うが?」

 

 それに、フロスト兄弟が人工ニュータイプになっているというのも判明したのは大きい。

 ……サテライトキャノンとか、そういうのを使われないよう、前もって注意しておく必要があるし。

 

『そう言われると、こちらとしては随分と凄い事になったのだな』

 

 改めて今回の戦果を聞かされると、ジャミルが少し驚く。

 ちなみに俺が言った内容以外にも、新連邦が北米連邦の戦力について実感するというのもある。

 ドートレス・ネオやバリエントでは、クラウダを相手に倒す事は出来なかった……訳ではないが、かなり苦戦していた。

 だというのに、俺達はクラウダを呆気なく倒している。

 新連邦にしてみれば、目の前で自分達との実力の違いをしっかりと見せつけられたのだ。

 そうである以上、これから俺達と戦うような事になった時、今回の戦闘を思い出す者もそれなりにいるだろう。

 そのような者達は敵の戦力として数えられない……訳ではないだろうが、それでも十分に実力を発揮出来るかと言われれば、それは否だ。

 

「だろう? 宇宙革命軍にしてみれば、こっちが宇宙に出たところを奇襲や待ち伏せで倒すつもりだったのかもしれないが、それが完全に裏目に出た形だ。新連邦の方も俺達に助けられたし」

 

 俺の言葉に、ジャミルは少し困った様子を見せるのだった。

 

 

 

 

 

「アクセル、アクセル、アクセル!」

 

 ウィル・ウィプスに戻ってきてニーズヘッグから降りると、キッドがこっちに突撃してくる。

 何だ? またニーズヘッグの件か?

 

「言っておくが、ニーズヘッグの整備は量産型Wやコバッタに任せるから、キッドの出番はないぞ」

「ちぇっ、知ってるよそれくらい。出来れば見たかったけど……って、そうじゃねえよ! あの宇宙革命軍の新型、あっちを調査してもいいか!?」

 

 ああ、なるほど。キッドが目を付けたのは、ニーズヘッグじゃなくてクラウダか。

 宇宙革命軍が戦後に開発したMSだけに、当然キッドもクラウダは初めて見るのだろう。

 そしてMSオタク……というか、機械オタクのキッドがそっちに興味を持つのは、そうおかしな話ではなかった。

 

「分かった、調べるのは構わない。その代わり、調べたデータはこっちにも隠す事なく流すのが条件だ」

 

 そう言うと、キッドは嬉しそうに目を輝かせて頷くと、すぐに俺の前から走り去る。

 キッドにしてみれば、クラウダの解析結果を渡すだけで自分の好きなように調べる事が出来ると、嬉しかったのだろう。

 寧ろデータを2つ作る必要がないだけに、俺の指示には全面的に従うつもりだったらしい。

 

「一応。大雑把なデータはもう抜いてあるんだが……それを渡す前に行ってしまったな」

 

 あっという間に姿を消したキッドを見送り、そう呟く。

 現在ニーズヘッグには、尻尾の機能の1つウルドの糸を使ってクラウダをハッキングし、そこから入手したデータがある。

 どうせならキッドにそれを渡しても……と思っていたのだが、キッドはそんな俺の言葉を聞くような事もなく、走り去った。

 まぁ、いいか。

 ここにあるのはあくまでも大雑把なデータで、詳細なデータではない。

 キッドがその辺を調べてくれるのなら、俺はそれに任せておけばいいだけだ。

 それにキッドなら、それこそ俺が渡すデータよりも詳細なデータを素早く作るだろう。

 寧ろ下手な事前知識がない方がキッドにとってはいいのかもしれないな。

 そんな風に思っていると……

 

『アクセル、ちょっとブリッジに来てちょうだい』

 

 通信が……それも艦内放送ではなく、通信機を使ってマリューから通信が送られてくる。

 

「分かった」

 

 ここでどうしたと聞いても、マリューは答えないだろう。

 であれば、さっさとブリッジに行って話を聞いた方がいい。

 そう考え、俺はニーズヘッグの面倒を見るように量産型Wに頼み、ブリッジに向かうのだった。

 

 

 

 

 

「どうした? 通信機で俺を呼ぶという事は、普通じゃない事があったんだろう?」

 

 ブリッジにやって来た俺の言葉に、マリューが少し戸惑った様子で口を開く。

 

「ええ。実は円のトライロバイト級に接触してきた相手がいるの。サテリコン……宇宙革命軍に対するレジスタンスらしいわ」




アクセル・アルマー
LV:44
PP:2150
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1797
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