ウィル・ウィプスの格納庫に現在俺はいた。
サテリコンの使者が一体どのようなMSに乗ってくるのか、気になった為だ。
恐らくは15年前の戦争の時に使われていた奴だろうとは思っていたのだが、それでも万が一……本当に万が一にもサテリコンが独自で開発したMSという可能性がある。
こっちにキッドがいるように、有能なメカニックがいれば新型のMSを開発出来てもおかしくはない。
事実、キッドはGXをサテライトキャノン仕様からディバイダー仕様にしたり、エアマスターをエアマスターバーストにしたり、レオパルドをレオパルドデストロイにしたりと、改修している。
1からMSを開発するのではなく、あくまでも現在あるMSを改修するという形になっているのだが。
その辺はキッドの能力の方向性というか、趣味というか、時間がないからというか……ともあれ、キッドと同じような能力の持ち主がいれば、サテリコンでも新型のMSが開発されていてもおかしくはない。
「その辺、どう思う?」
「俺は天才メカニックだぜ? 俺と同じような能力の持ち主が、そう多くいるとは思えねえけどな」
キッドが自信満々な様子でそう告げる。
キッドにしてみれば、自分が天才だという自負があるのだろう。
だからこそ、自分と同じような能力を持っている者がそう多くはないと、そう思っているのだろう。
キッドのその判断はそう間違ってはいない。間違ってはいないのだが、同時に視野が狭いというのもある。
天才というのは、少ないようでそれなりに多い。
キッドと同程度どころか、キッドを上回るような能力の持ち主がいても、おかしくはなかった。
本人がその辺りについて理解しているのか、いないのか。
生憎と俺には分からなかったが、それでも厄介な状況なのは間違いない。
そんな風に考えていると、ウィル・ウィプスの格納庫に不意に数機の機体が入ってくる。
メギロートとバッタが2機ずつ……これはいい。
サテリコンの使者を送ってきた者達だろう。
北米連邦と……ついでに新連邦の軍艦も存在しているとはいえ、それでもここは宇宙で、宇宙革命軍の縄張りだ。
新連邦を待ち伏せしていた時のように、何らかの手段でこちらの警戒範囲内に入ってきてもおかしくはない。
そういう相手がいた場合の対処として、護衛を用意するのは当然だからだ。
だが……そんなメギロートとバッタ以外にやって来たのは、MSではない。
「あれ、もしかしてMAか?」
そう俺が呟いたのは、それが明らかにMSではなくMA、あるいは戦闘機といったような印象の機体。
UC世界のコアブースターにちょっと似てるか?
なるほど、MSじゃなくてMA、もしくは戦闘機か。
「おいおいおいおい、嘘だろ!? あれっていつだったか資料で読んだ事があるけど、実際に開発されてたのか。俺が見た資料だと、そういう風には書かれてなかったのに」
「キッド?」
俺の横にいたキッドが、やってきた戦闘機と思しき機体を見てかなり興奮した様子を見せている。
今の言葉からすると、どうやらあの戦闘機について何か知ってるらしいが……
「知ってるのか?」
そう尋ねるとキッドも我に返ったのか、多少は落ち着いた様子で頷く。
「ああ、あれはGファルコン。旧連邦軍が開発していた、ガンダムのサポートメカだ」
「……サポートメカ? 具体的には?」
「ガンダムと合体してその性能を上げる。例えばGXと合体すれば総合性能が平均的に上がる。エアマスターと合体すれば、その機動力はかなり高くなる。レオパルドと合体すれば、空を飛べるようになるといった具合にな」
「それは、また……随分と便利そうな機体だな」
キッドの話を聞く限り、かなり使い勝手がよさそうだ。
MSと合体して効果を発揮するというのは、シャドウミラーのファブニールや、SEED世界のミーティアなんかがそれらしいが、ファブニールやミーティアは双方共にかなり巨大だ。
しかしキッドがGファルコンと呼んだ機体は戦闘機くらいの大きさしかない。
かなり小型で……運用もしやすいのは間違いないだろう。
「便利そうな機体なのは間違いないが、そんなに便利な機体が何で開発されたかどうか分からなかったんだ?」
「単純に、Gファルコンが開発されたのが終戦近くになってからなんだよ。それまではガンダムの性能だけで問題なかったんだ」
そう言われると、納得出来るような出来ないような。
実際、ジェニスを始めとした宇宙革命軍のMSと比べると、ガンダムの性能はかなり高い。
だからこそキッドの言葉は理解出来るが、オクト・エイプのように量産機であるにも関わらず高性能な量産型MSもある。
あ、でもオクト・エイプが開発されたのは戦争の後半だったらしいから、そう考えるとオクト・エイプとかのような高性能機が開発されたので、旧連邦軍側もGファルコンを開発したという可能性もあるのか。
「ちなみにだが、Gファルコンがガンダムと合体するって話だが、DX、エアマスターバースト、レオパルドデストロイ、高機動型GXといった機体とも合体出来ると思うか?」
ベースとなった機体で合体出来るのは分かる。
Gファルコンはそういう風に作られたのだから。
あるいはDXもその辺を考慮して開発された可能性はある。
だが……それ以外のエアマスターバーストやレオパルドデストロイ、高機動型GXがどうなのかは微妙なところだ。
そう思って尋ねると、キッドは自信満々といった様子で頷く。
「勿論大丈夫だ。高機動型GXは俺が開発した訳じゃねえから絶対に大丈夫とは言えねえけど、7割方大丈夫だと思う」
どこから7割という数字が出て来たのかは分からないが、キッドがそう言うのなら多分大丈夫なのだろう。
「そうなると、出来ればGファルコンの設計データも欲しいな」
ガンダムと合体する事によって、その性能を上げられる。
それはガンダム系MSを使う俺達にとってもかなりありがたい事なのだが、その現物が1機しかなく……それも俺達が所有しているのではなく、サテリコンの所属だというのはかなり面倒だ。
だからこそ、出来ればここでGファルコンの設計データが欲しい……とそう思っていると、ふと気が付く。
「あれ? さっきGXとかそういうのとは合体出来るって話だったけど、そうなるとヴァサーゴ、アシュタロン、ベルフェゴールはどうなんだ?」
「難しいと思う。ベルフェゴールはそもそも合体するのが不可能だというのは分かるだろ?」
「……まぁ、それはそうだろうな」
ベルフェゴールは肩の部分とかに巨大な外部パーツが装着されている。
Gファルコンが具体的にどのように合体するのかは分からないが、それでも恐らく無理だろうというのは予想出来た。
外部パーツが問題なら、レオパルドデストロイもそうだったりするんだが……その辺はキッドの様子を見る限り問題はないらしい。
「じゃあ、ヴァサーゴとアシュタロンは?」
「あの2機は、アクセルも知っての通りベルフェゴールの後継機だ。そして2機連携して運用するように出来ている。最初からGファルコンと一緒の運用は考えてないんだろうな。もしくは、戦後に開発されたガンダムだけに、Gファルコンの情報がなかったのかも。……こっちの方が可能性は高そうだけど」
なるほど、人口の99%が死んでしまった以上、Gファルコンの情報を知っていた者が全員死んでいてもおかしくはない。
あるいはデータの類は残っていたのかもしれないが、Gファルコンの開発が戦争の終盤だったという事を考えれば……その辺については最初から連携を考えていなかった可能性もあるな。
「その辺はキッドの改修でどうにか出来ないか?」
「難しいと思うぜ? それこそフレームの部分から改修する必要が出てくるから、その場合は寧ろ新規設計した方が手っ取り早いかもしれないし」
「……そうか」
キッドの様子からすると、まず無理なのは間違いないだろう。
であれば、今のこの状況でこれ以上無理を言っても意味がない。
ヴァサーゴやアシュタロンは無理でも、高機動型GXでなら問題なく使えるようになってるのは俺達にとって悪くない話だし。
「お、出て来たな」
Gファルコンのコックピットから1人の人物……女が姿を現す。
女と断言出来たのは、その体型が優美な曲線を描いていた身体だった為だ。
パイロットスーツを着ていても……いや、着ているからこそ分かりやすいのか?
そんな女にいつの間にか格納庫にやって来ていたジャミルが近付いていく。
女はヘルメットを脱ぎ……
「随分と若いな」
その身体つきから20代くらいかと思っていたんだが、こうして見る限りではまだ10代……というか、10代半ばといったところか。
多分、ガロードやティファと同年代だと思うくらいの童顔だった。
「ふーん」
そんな女の姿を見て、キッドが感心したように言う。
どうやらキッドにとっても悪くない印象だったらしい。
「ジャミルに後でサテリコンと協力する際にはGファルコンのデータを貰えるのを条件にして欲しいと言っておかないといけないな。キッドはどう思う?」
「うーん、どうだろうな。そもそもサテリコンがどのくらいの規模の組織かも分からねえんだろ? 小さい組織ならどうとでもなるだろうけど、大きな組織の場合はGファルコンのデータを貰うのはちょっと難しいと思う」
そういうキッドだったが、その目は爛々とGファルコンに向けられていた。
お前、クラウダの分析の方、どうなったんだ?
そう突っ込みたくなったものの、Gファルコンのデータには俺も興味があるので、黙っておくのだった。
ジャミルがサテリコンの使者と会ってから、数十分……俺は格納庫から食堂でシーマ達とお茶をしていたのだが……
『アクセル、至急ブリッジまで来て欲しい』
ウィル・ウィプスの中にそんなジャミルの放送が響き渡った。
「何かしら?」
「全く、折角アクセルとのお茶の時間だってのに……何かやったのかい?」
クリスが不思議そうに呟き、シーマが俺にそう聞いてくる。
……モニクとクスコの2人も、声には出してないが、俺が何かをやったのではないかといった視線を向けてきていた。
そんなに俺って信用ないのか?
そう聞こうと思ったが、この状況でそういう事を聞いても、恐らく信用があると思っているのかといったような事を言われそうだったので、聞かないでおく。
「特に何も思い当たる事はないな。……うん、多分」
「その沈黙が心配になるのだけど?」
そう言うモニクだったが、実際に俺が呼び出される心当たりはない。
……風紀を乱しているとか、そういう理由でなら呼び出されるかもしれないが、ジャミルがそういう理由で俺を呼び出すとは思えない。
というか、ジャミルはサテリコンの使者と面会をしていた筈だ。
コバッタを護衛にしていたので、実はサテリコンの使者というのが嘘で暗殺者だったとかそういう理由であっても、心配はいらない。
他に考えられる理由は……そうだな、微妙に嫌な予感がするが、サテリコンの使者との会談で何かとんでもないことが判明したとかそういう感じか?
「とにかく、こうして呼ばれた以上は無視をする訳にもいかないし、ちょっとブリッジに行ってくる。お茶会の続きはまた今度な」
「仕方がないね。ここで無理をしても面倒な事になるだろうし。それにさっきのジャミルの様子からすると、間違いなく何かが起きてるんだろう。行ってきなよ」
そうシーマに言われ、俺は頷くと他の面々からも見送られてその場を後にするのだった。
ブリッジに入ると、そこには俺を呼び出したジャミルは勿論、マリューを始めとしたブリッジクルー……そしてさっき格納庫で見たサテリコンの使者の姿もあった。
宇宙革命軍のように明確に敵対している訳でもなく、新連邦のように一時的に停戦している訳でもないにしろ、何でサテリコンの使者をウィル・ウィプスのブリッジに入れてるんだ?
そう思ったが、ウィル・ウィプスの重要性を十分に知っているマリューが問題ないと判断したのなら、俺がここで無理に不満を言う必要もないだろう。
「それで、あんな無茶な呼び方をしたんだから、何かあったんだろう? 出来ればマリューやミナトから通信機を借りて、それで呼び掛けて欲しかったんだが」
「すまん。彼女……サテリコンの使者のパーラ・シスから聞いた情報が、あまりにも驚くべきものだったのだ」
「ジャミルがそこまで慌てるというのは、どうやらよっぽどのことらしいな」
そう言ってサテリコンの使者……ジャミルにパーラと言われた女の方を見ると、そのパーラは俺に向かって口を開く。
「パーラ・シスだ。よろしくな」
そう言ってくるパーラ。
見た感じ、性格的には男っぽいというか、さっぱりとしているタイプらしいな。
「アクセル・アルマーだ。シャドウミラーの代表をしている。……それで?」
話の先を促すと、パーラは真剣な表情で口を開く。
「宇宙革命軍はコロニーレーザーで地球を狙う作戦……ダリア作戦ってのを企んでいるんだ」
アクセル・アルマー
LV:44
PP:2150
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1797