「は? 本気か?」
「うむ。ブラッドマンがどうしてもと。そうでなければ許容出来ないと言われてはな」
「それは……」
パーラからダリア作戦について聞かされてから、数時間。
その間にジャミルはブラッドマンと通信でダリア作戦について話し合った。
ジャミルが言うには、最初ブラッドマンはダリア作戦そのもの……というか、ダリア作戦の情報を持ってきたパーラが所属するサテリコンというのが本当に存在するのかどうかというのすら、疑問に思ったらしい。
とはいえ、それでもダリア作戦については、もし本当にそのような事があったら……そう思えば、放っておく訳にいかなかったのも事実。
もしかしたらだが、ダリア作戦に使うコロニーレーザーについては15年前の戦争の時に何らかの情報を得ていたのかもしれないな。
ブラッドマンは15年前の戦争には旧連邦の一員として参加していたらしいし。
その辺の状況を考えれば、そんな風になってもおかしくはないと思う。
ともあれ、サテリコンの存在はともかく、ダリア作戦を潰すのには同意したのだが……その条件として、ウィル・ウィプス以外に新連邦軍からも1隻軍艦を出すので、それに同行させると言うのがあったらしい。
「言っておくけど、新連邦だっけか? その連中は旧連邦軍の後継組織なんだろ? そんな連中を連れては、とでもじゃねえがサテリコンの本拠地には連れていけねえからな」
そうパーラが念を押してくる。
パーラにとっては、宇宙革命軍が敵なのは間違いない。
だが、15年前の戦争の件もあって、旧連邦軍も敵だし、その旧連邦軍の後継組織である新連邦も味方とは判断出来ないのは間違いないのだろう。
そうなると、パーラが俺達……というか北米連邦に接触してきたのは、ある意味で当然といったところか。
「そうなると、どうなるんだ? 俺達だけで一旦サテリコンの本拠地に転移して、それでサテリコンと手を組んでからまたここに戻ってくる。そして最終的には新連邦の軍艦を1隻引き連れて転移してダリア作戦を潰す……そんな流れになるのか?」
「うーん、アクセルの言うのが最善なのは間違いないけど、そうこっちに都合がいいような流れに出来るかしら?」
マリューがそう疑問を口にするが、実際その件に関しては俺もそう思わないでもない。
そもそも、新連邦がサテリコンの本拠地に行く際に俺達が転移するのを認めるかというのもある。
それに……普通に考えた場合、新連邦側から派遣されてくる転移をする相手というのは、エース級の筈だ。
つまり、それは恐らくフロスト兄弟となる。
今は手を組んでいるものの、こっちを明確に憎んでいるフロスト兄弟。
そんなフロスト兄弟に転移を体験させてもいいものか。
あるいはニュータイプ研究所の一件の時のように、無茶な理由をつけてこっちに攻撃をしてくるといった可能性も否定は出来ない。
その辺の状況を考えると、個人的にはフロスト兄弟を連れていくのは反対なんだが。
かといって、ダリア作戦をそのままには出来ない。
「ジャミル、新連邦から派遣されてくる援軍というか、見張りというか、見届け役というか……とにかくその役目をする奴だが、フロスト兄弟以外を指定出来ないか? それなら俺は何とか受け入れてもいいと思う」
「フロスト兄弟か。私もそれには反対しないが、一応理由を聞いても構わないか?」
どうやらジャミルもある程度俺と同じように考えていたらしい。
とはいえ、こうして俺に聞いてくるという事は色々と思うところがあるのだろうが。
「最大の理由としては、俺達と因縁がありすぎるというのが大きい。これで作戦に私情を混ぜない奴なら、まだ受け入れてもいいが……ニュータイプ研究所の一件を考えると、その辺に期待は出来ないと思う」
それこそダリア作戦の混乱に紛れて、こっちを攻撃してくる可能性は十分にあった。
そうなっても、こっちには対応出来るだけの戦力がある。
戦力……戦力か。
ダリア作戦を止めるのは、別にウィル・ウィプスだけじゃなくてもいいのか。
それこそシロガネとか、トライロバイト級も一緒に転移してもいい。
上手くいけば、ダリア作戦を潰した時点で宇宙革命軍が降伏をするなり、停戦や終戦の協議を求めて来る可能性も十分にある。
とはいえ、以前ティファに言われた月に行くというのは……まだ今のところ出来ていないんだよな。
新連邦と合流してから月に行くつもりだったんだが……合流場所に行ってみれば新連邦は宇宙革命軍に奇襲を受けているし、その戦いが終わった後にはパーラが接触してくるし。
何だかんだと月に行くのは難しいのは間違いない。
ダリア作戦の話を聞いた今この状況で、まさか月に行く訳にもいかない。
だとすれば、ダリア作戦を中止させてから月に行くとか?
そうなるとそうなったで、宇宙革命軍に攻める機会を逃したとか、そういう風に思う者も出てくるだろう。
月に行くタイミングがちょっと分からないな。
いっその事、今ここですぐに月に行くというのは……それはそれで問題か。
月の用事がどれくらいで終わるのかとか、そういうのも分からないし。
これは、正直なところ悩みどころだな。
どうするのが最善なのか。
「アクセル? どうした? 何か思いついたのか?」
「思いついたというより、忘れていたという方が正しい。ダリア作戦を中止させるのはいいけど、そうなると宇宙革命軍と本格的に戦うなり、もしくは停戦協定や終戦協定に入ったりするかもしれない」
「……そうなる可能性は否定は出来んな。だが、それが何か問題があるのか?」
「ある。具体的には、月に行くのをどうする?」
「月? ああ、その件か。なるほど、そう言えばその件もあったな」
月という言葉で、ジャミルも俺が具体的に何を言いたいのかという事を理解してそう言ってくる。
もしこれが月の件以外であれば、ジャミルも後回しにすればいいといったように考えてもおかしくはない。
だが、この月の件はそういう案件ではない。
ティファからの要望なのだ。
それもただ月に行きたいといったような、観光気分での話ではなく、月にある施設……マイクロウェーブ発信装置がある設備からティファに接触してきたという事らしい。
それはつまり、月にニュータイプがいるかもしれないという事になる。
そうである以上、ニュータイプの保護を目的としているジャミルが、その件を放っておく訳にもいかない。
「ちょっと待てよ。この状況で月!? 一体何を考えてるんだ!?」
俺とジャミルの会話に、パーラがそう割り込んでくる。
俺は公の場以外では言葉遣いは気にしないタイプだし、ジャミルもその手のタイプなのでパーラの言葉遣いは問題になっていないが、もしこれが礼儀とかにうるさい奴がいる場合、間違いなく面倒事になっていただろう。
そういう意味では、パーラが俺達に接触してきたのは悪い話ではない。
……サテリコンの方でどういう基準で使者を選んだのかは、分からないが。
そう考えると、もしかしたらサテリコンって人材不足だったりするのか?
そんな風に思った俺は、決して悪くはないと思う。
何しろ場合によってはサテリコンの使者というのは信じられず、問答無用で捕まっていた可能性もあるのだから。
「パーラの言いたい事も分かる。だが、何の根拠もなく月に行こうと思っている訳ではない」
ジャミルが言い聞かせるように言うが、それでパーラが納得する訳がない。
それでもジャミルの立場を考えると、話を聞くといった事はする必要があると思ったのか、即座にジャミルの言葉を否定するような真似はしない。
「じゃあ、何でだよ? その理由くらいは教えてくれるんだろう?」
「ティファが……正確にはティファ以外にアベルもそうだが、月から何者かが接触してきたと言っていた。恐らくニュータイプに関係する何かだろう」
ニュータイプという言葉に、パーラの表情が僅かに顰められる。
いや、これは何とかその程度で我慢したといったところか?
もっとも、その気持ちも分からないではない。
宇宙革命軍はニュータイプ至上主義とも呼ぶべき者達らしいし。
そんな宇宙革命軍に対抗するサテリコンのメンバーのパーラにしてみれば、ニュータイプというのは決して許容出来ない存在なのだろう。
とはいえ、だからといって俺達がそのニュータイプに対するパーラの思いを汲んで月に行かないという選択肢はない。
ティファやアベルが感じた以上、月にある何かは間違いなくニュータイプに関係している。
そしてこの世界の原作がニュータイプについてがテーマと思しき以上、ここで月を無視する訳にはいかないのだ。
「そうなると、サテリコンの本隊と接触して、ダリア作戦を潰して、それから月にか? ……そうなったらそうなったで、新連邦の連中をサテリコンの本隊と接触させないようにするにはどうするか考えるしかないが」
「その辺はジャミルがブラッドマンと交渉するしかないんじゃない? 最初は私達だけでサテリコンの本隊と接触して、座標とか必要な情報を入手する。そうして一旦ここに戻ってきて新連邦から派遣される部隊と合流し、それからダリア作戦を妨害する。……どう?」
ミナトのその言葉に、結局のところそうするしかないんだろうなと、そう思う。
この場合問題なのは、ジャミルが上手い具合にブラッドマンを説得出来るかだろう。
「ちなみにミナトの意見に追加するように言うとなると、俺達と一緒にダリア作戦に対処する為の人員はフロスト兄弟以外にしてくれると嬉しいな」
「交渉するのが私だと思って……パーラ、君の意見は?」
ジャミルが俺の言葉に若干不満そうな様子を見せるものの、それでも今の状況ではそうなることも仕方がないと思っているのか、それ以上は何も言わずにパーラに尋ねる。
パーラはこの流れで自分に話を振られるとは思っていなかったのか、少し驚きつつも口を開く。
「あ、あたしはその……サテリコンの本拠地に新連邦の連中を連れていかなくてもいいのなら、それで構わない。あんた達はあたしが信頼出来ると思った相手だけど、新連邦はそう思えないし」
信頼出来る、か。
パーラはそう言うものの、実際には本気でそう思っている訳ではないだろう。
宇宙革命軍は元々サテリコンが敵対していた相手だから論外だろうが、新連邦はその名前からして旧連邦の後継組織で、宇宙にいる者達にとっては相容れる存在ではない。
そういう意味では、パーラが北米連邦を選んだのはまだ理解出来ない訳でもなかった。
ただし、宇宙革命軍ですら俺達の情報はあまり入手出来ていなかった事を考えると、パーラにしても駄目で元々といった感じで俺達に接触した可能性が高い。
パーラにそうだろうと聞いても、それに素直に答えるとは思えなかったが。
「じゃあ、そういう事で話は決まりだな。頑張ってくれジャミル」
そう言うと、ジャミルは俺に向かって何か言いたげな様子を見せる。
ジャミルにしてみれば、恐らく自分が交渉とかに向いていないというのは理解しているのだろう。
あるいはこれが、バルチャーのような連中を相手にした交渉なら別かもしれないが。
そういう連中の場合は、ジャミルの人望が大きな意味を持つし。
実際、ティファがフロスト兄弟に連れ去られた時にはロッソを含めて何人ものバルチャー……それもその辺のバルチャーではなく、バルチャーの中でも腕利きとされる者達を集めていたし。
考えてみれば、俺がジャミル達と一緒に行動するようになったのも、あの一件からなんだよな。
ロッソが俺を誘ってくれなければ、未だに俺はジャミル達の事を知らずにバルチャーとして活動していた可能性もある。
あ、でもその場合でも北米連邦が出来ればバルチャーとして大きな勢力を持っていた俺達と接触していたか?
……違うな。そもそも北米連邦は俺がアイディアを出したものだ。
もし俺がいなければ、ジャミルは北米連邦の代表という立場ではなく、普通に今もバルチャーをしていたのだろう。
そうなると、今よりもかなり厳しい展開だったのは間違いない。
腕利きで人望があるとはいえ、結局個人のバルチャーと北米の大半を勢力下においた北米連邦の代表では、振るえる権力の大きさが違う。
そうなると、今のこのように新連邦と対等の立場になるのは相当難しかった筈だ。
それこそ、不可能ではないかと思えるくらいに。
もしかしたら……本当にもしかしたらそういう組織が作られていた可能性はあったが、それは非常に低いと思う。
とにかく今はもしもの事を考えるのではなく、ダリア作戦の件をどうにかする必要がある訳で……
「頑張ってくれよ」
「他人事のように言ってくれるな」
俺の言葉に不満そうな様子を見せるジャミル。
とはいえ、ジャミルが北米連邦の代表である以上は、頑張って貰わないと困るというのは事実な訳で……そういう意味では、本当にジャミルに任せるしかない。
もし本当に駄目なようなら、最悪こっちで勝手に動く必要が出てくるものの、出来ればそういう事にはなって欲しくないな。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:2150
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1797