「おっと、結構危ないな」
システムXNによる転移は無事に完了した。
そうして転移した場所は、様々なデブリが浮かんでいる小惑星帯。
宇宙革命軍を相手にレジスタンスをしてるのだから、分かりやすい場所に拠点を用意してるとは思わなかったが、それでも少し予想以上の場所ではある。
『アクセル、聞こえてる? 転移の完了とウィル・ウィプスに目立った異常がない事を確認したわ』
ブリッジのマリューからそう通信が入る。
マリューは転移をこれまで何度も経験している事もあってか、今回の転移でもそんなに驚いたり、ましてや動揺している様子はない。だが……
「パーラの様子は?」
『何が起きたのか理解出来ないって様子ね』
「だろうな」
パーラにしてみれば、転移が出来るというのは聞いていた。
聞いていたものの、それでもまさか本当にそのような真似が出来るというのは、予想外だったのだろう。
勿論、あそこまで俺達が本気だった以上はもしかしたら……といったように思っていたかもしれないが。
それでもこうして実際に転移をすれば、それに驚くなと言う方が無理だった。
「パーラが動揺してるのは分かるが、出来るだけ早く我に返らせてサテリコンに連絡をするようにしてくれ。でないと、向こうでウィル・ウィプスを敵と認識して攻撃しかねないし」
オーラバリアの強力さを思えば、攻撃されてもそう簡単にどうこうされるとは思わない。
だが、だからといって、わざわざ攻撃を受けたいとは思わない。
こちらの中には、敵だと判断すると即座に攻撃をする……といったような真似をする奴もいないとも限らないし。
『分かったわ。すぐに連絡をするから、ちょっと待ってて。……一応言っておくけど、ここでアクセルが出撃したりはしないでね』
「俺を何だと思ってるんだ?」
そんな会話を交わしている間にも、映像モニタの向こう側……具体的にはパーラが混乱しつつもサテリコンの拠点に連絡を送っているのが聞こえてくる。
『あたしだよ、あたし! パーラ! 北米連邦の旗艦を連れてきたんだって。いや、だから……その、信じられないかもしれないけど、一応言うぞ? 転移でやって来たんだ。転移! そう、転移! いや、だからあたしは混乱とかそういうのはしてないから!』
必死になって通信相手を説得してるパーラの声。
このX世界において、転移とかはとてもじゃないけど信じられないしな。
サテリコンのメンバーも混乱し、場合によっては実はパーラを洗脳してこのように言わせてるのではないかと思われても、この場合はおかしくない。
本人がそれをどう思うのかはともかくとして。
『だから、信じろって! いや、あたしだって信じられないのは分かる。分かるんだけど、北米連邦……っていうか、異世界の存在のシャドウミラーには自由に転移出来る能力があるって、そう言ってるんだよ! それに実際、レーダーとかそういうのでこのウィル・ウィプスがいきなり転移してきたのは見て分かるだろ!?』
あ、これはちょっと不味いか?
転移もそうだが、異世界の存在云々というのも、今の状況ではとてもではないが相手に信じて貰えるとは思えないし。
だが、実際に今の状況を考えれば信じるしかない。信じるしかないのだが、だからといってそれをきちんと信じられるかと聞かれれば、恐らくそれは否だろう。
こうして見る限りでは、実際にパーラの説明は信じて貰えないようだし。
「マリュー、このままだと無駄に時間が経過するだけじゃないか?」
『それはそうだけど、今のこの状況で強引に動くようなことをした場合、サテリコンと敵対するような事にもなりかねないわよ?』
そうなるのは面倒なんだよな。
とはいえ、だからといってこのまま適当にどうこう……なんて真似が出来る筈もない。
だとすれば、パーラが説得するのを大人しく待つしかない訳だ。
「ここで時間を無駄にするよりは、やっぱり一気にサテリコンの本拠地に乗り込んだ方がいいと思うんだけどな」
『それは色々と不味いわよ。それより……ほら、何とか話が纏まってきたみたいよ?』
マリューの言葉に耳を澄ます。
『誕生日プレゼントとか、そういうのはいいから……』
は? 誕生日プレゼント?
いや、一体何がどうなってそんな流れになってるんだ?
改めてパーラの声に耳を傾けると、何故かもっと女らしい格好をしろだの、化粧品をプレゼントにするのはどうかだの、食事の仕方が汚いだの……本当に一体何を言ってるんだ? といった具合に意味不明な会話が行われていた。
「転移してきたのは、別に口喧嘩をさせる為とかじゃないんだけどな」
『ふふっ、そうね。でも……そういうのもたまにはいいんじゃない? それはそれで』
「いや、それはそれでって、一体どういう理由でそうなるんだよ? とにかくパーラが本物だと理解出来たのなら、ウィル・ウィプスをサテリコンの本拠地まで移動させて欲しいんだがな。出来るだけ早くサテリコンとの話をつけて、ダリア作戦を防ぎたいし」
『そうね。いつまでもこうしてる訳にもいかないから、ちょっと待っててくれる?』
マリューは一旦俺との通信を止め、パーラに声を掛ける。
『パーラ、世間話はその辺にして貰える? 知っての通り、こっちもいつまでも余裕がある訳じゃないの。出来ればすぐにでもサテリコンを率いている相手との面会を行いたいのだけれど』
『うぇあっ!? あ、ああ。悪い。そうだよな、うん』
マリューの言葉で我に返ったパーラは、自分がウィル・ウィプスのブリッジで知り合いと話を……いや言い争いをしていたのを思い出したのか、慌てたようにそう言う。
『その、取りあえず俺が本物だというのは向こうでも理解したみたいだ。……だよな?』
『そうだな。こういう男勝りの女はそういるもんじゃねえしな。それに、話せばパーラが偽物じゃないのは理解出来る』
パーラの言葉に同意した相手の顔は俺には分からなかったものの、それでもマリューとの通信映像越しに聞こえてくる。
『そう。納得してくれたようで何よりだわ。だとすれば、私達が北米連邦に協力しているシャドウミラーという国で、転移を使ってここまで来た……というのも、理解してくれたのかしら?』
『正直なところ、そっちは半信半疑だ。パーラが実際にそうだと言っても、そう簡単に信じられる訳がねえ』
さすがに完全にこっちの言葉を信じるといった真似は出来ないか。
とはいえ、こうして実際にウィル・ウィプスが姿を現したのを思えば、信じるしかないと思うのも事実なのだが。
『それで? じゃあ、どうするの?』
『半信半疑だが、だからといって完全に信じていない訳でもねえ。だから、これから俺達の本拠地に案内をする。言っておくが、もしそっちが何か妙な真似をしたら、こっちも相応の対処をするしかないんだ。それは分かって貰えるな?』
脅すように言う男だったが、サテリコンが持ってる戦力でウィル・ウィプスを……正確にはウィル・ウィプスのオーラバリアを抜けられるかというのは、正直なところ微妙だろう。
もし本気でどうにかしようにも、そもそも攻撃が通用しないのだから。
だからといって、わざわざその件について教えてやる必要もないだろうが。
こっちが具体的にどれだけの力を持っているのか、それをわざわざ知らせる必要はないのだから。
パーラの様子を見る限り、サテリコンが実は俺達に攻撃をする……といったような可能性は、かなり低い。
絶対にないとは言い切れないのが、戦争の悲しいところ、残念なところなのだが。
ともあれ、何だかんだと話が纏まったのは何よりだ。
『そう。じゃあ、これからウィル・ウィプス……この艦でそちらの本拠地に向かうわね。スペースデブリの件は弾かせて貰うけど、構わないでしょう?』
『好きにしてくれ。全く、あんたみたいな女が……』
相手の男が何を言いたいのか、分からないでもない。
ウィル・ウィプスというオーラバトルシップに乗っており、その艦長をしてるのがマリューのような美人だとは思ってもみなかったのだろう。
俺にしてみれば既に慣れた光景だったが、初めて見る者にしてみれば慣れないのは分からないでもない。
ましてや、俺達は他の世界からやって来た……そんな事になっているのだから。
『ありがとう。褒めて貰ったと思っておくわ。じゃあ、そちらに行くから、くれぐれも攻撃をしたりはしないでね』
そう言い、マリューと相手の通信が切れる。
『アクセル、聞いていたでしょう? これからデブリ帯の中を進む事になるわ』
「分かってる。その辺は任せた」
普通に考えれば、デブリ帯の中をウィル・ウィプスのような巨大なオーラバトルシップで移動するというのは自殺行為に思える。
これがMSとかなら、デブリ帯の中でも岩塊とかを回避しながら進めるのだが。
……ただし、それはあくまでも相応の技量を持ったパイロットが操縦してればの話だが。
だが、ウィル・ウィプスはそんなMSとは桁違いの大きさを持つ。
普通に考えれば、とてもではないがデブリ帯の中を移動するような存在ではない。
ここでも活躍するのは、オーラバリアだ。
オーラバリアで岩塊を含めたスペースデブリ……映像モニタで確認すると、MSの残骸とかそういうのも結構あるが、恐らく15年前の戦争の傷跡だろう。
とにかくそういう残骸をオーラバリアで押しのけて移動するのだ。
そうなると、サテリコンの連中に迷惑を掛ける事になるな。
サテリコンにしてみれば、自分達の本拠地はデブリ帯によって守られているというのは大きな安心材料だろう。
宇宙革命軍がサテリコンの本拠地の場所を知ってるのかどうかは分からないものの、もし知っていてもデブリ帯があるとそう簡単に本拠地を襲撃するようなことは出来ない。
とはいえ、それはあくまでも現状の話だ。
リスクとリターンを考え、リスクの方が大きいからこそ、恐らく今までサテリコンは放っておかれたのだ。
宇宙革命軍にとって大きな意味を持つダリア作戦が阻止された場合、それにサテリコンが協力していると判断した場合……恐らくサテリコンは非常に大きな襲撃を受ける。
勿論、それはあくまでもダリア作戦が失敗に終わった時、まだ宇宙革命軍に相応の戦力が残っていればだが。
あるいは戦力が残っていなくても、戦力が回復したら危ないだろう。
そういう意味ではかなり厳しいのは間違いない。
何しろダリア作戦はコロニーレーザーを使って問答無用で敵を倒すという作戦だ。
SEED世界のジェネシスとか。
W世界のリーブラの主砲やバルジ砲は……強力ではあるものの、ジェネシスには及ばない。
UC世界のソーラレイとかの威力を見る限り、その破壊力はやはり他の世界の物と比べて一線を画している。
出来れば、コロニーレーザーはこっちで確保したいんだけどな。
ジェネシスとかと同じく、それだけ強力な兵器なら使い道は幾らでもある。
もっとも、もし入手してもそれを使うとすれば、やっぱりUC世界で月の防衛に回す形になるだろうが。
出来ればホワイトスターを守る戦力としたいものの、ホワイトスターがあるのは世界と世界の狭間だ。
ホワイトスターの周囲にあるのは、どこからともなくやってくる岩石とかだ。
ちなみにその岩石とかは、メギロートとかがホワイトスターに被害が出ないように確保して、キブツの材料として使われている。
そんな場所だけに、コロニーレーザーを入手しても設置は出来ない。
そもそもの話、世界の狭間にあるホワイトスターに攻撃をしてくる奴がいるかというのが大きな理由だろう。
……勿論、世の中には俺の想像も出来ない存在がいる。
具体的には、それこそ生物であるにも関わらずフォールドが可能なバジュラとか。
それにホワイトスターが繋がっているのは色々な原作の世界だ。
そのような世界の場合、それこそ世界の狭間であろうとも普通に入ってくるとか、そういう存在がいる可能性は否定出来なかった。
とはいえ、今のところそういう心配はいらないのだが。
何かあったらメギロートや量産型Wから連絡が入るので、そうなったらすぐに戻ればいいだけだし。
ともあれ、そんな理由でホワイトスターにコロニーレーザーを設置する訳にはいかない。
そうなると、どこの世界になるか。
そう考えた時、やはり真っ先に思い浮かぶのはUC世界なのだ。
1年戦争が終わって原作が終わった……そう思いたいところだが、セイラと接触した時に見た小惑星を地球に落とす奴はまだ起こっていない。
つまり、まだこれから何かが起きる可能性は十分にあるのだ。
だからこそ、その何かがあった時の為に……恐らくはまだ原作が終わっていないUC世界の事を思えば、シャドウミラーにとって大きな意味を持つ月の防衛を行うのは悪い話ではない。
何かあった時、すぐに対処する必要があるのだから。
そんな訳で、出来ればコロニーレーザーを確保したいのだが……それはそれで、何気に結構な難易度なのは間違いなかった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:2150
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1797