コロニーレーザーを欲しいと言った俺の言葉に、戸惑った様子で声を上げる面々。
俺の能力についてはそれなりに知っているジャミルやサラですら、それは違わなかった。
ましてや、サテリコンのリーダーをしているロイザーや、成り行きから俺達の話を聞いていたパーラは余計に驚きの声が大きい。
「さっきも言ったが、これはあくまでも可能であったらの話だ。何が何でも、どんな危険な目に遭ってもコロニーレーザーが欲しい訳じゃない」
コロニーレーザーを確保したいのは事実だが、だからといってこっちにどんな被害が出てもいいからとは思わない。
これで宇宙革命軍を攻めるのが新連邦であれば、将来的に敵対するのが目に見えている以上、使い潰しても構わないだろう。
だが、今回の戦いで使う戦力はシャドウミラーと北米連邦の戦力だ。
そのような戦力である以上、こちらとしても無駄に消耗したいとは思わなかった。
……まぁ、メギロートやバッタのような無人機であったり、シャドウミラーの実働班という精鋭中の精鋭が揃っている事を思えば、正面からぶつかってもこっちに実質的な被害らしい被害はないのだが。
メギロートやバッタの方には被害が出るかもしれないが、無人機の場合は簡単に量産出来るし。
そうなると、問題なのはフリーデンⅡに乗っている面々だろう。
カリスはとにかく、他の面々は北米連邦の中では腕利きが揃っているものの、それはあくまでも北米連邦の中という限定された者達の中での話だ。
ましてや、まだ宇宙での戦闘に慣れていない者も多い。
そう考えると、やっぱり主力は俺達になってしまうだろう。
「コロニーレーザーを確保したいという話だが、どうやってそのような真似を?」
ようやく我に返ったのか、ロイザーが恐る恐るといった様子で聞いてくる。
「俺の魔法の中には空間倉庫というのがある。この空間倉庫は生き物を収納出来ないという欠点はあるものの、コロニーの1つや2つは収納出来るだけの能力を持っている」
これは半分嘘で半分真実。
俺の持っている空間倉庫は、実際は魔法ではなく転生特典だ。
とはいえ、ここで転生特典云々という話をすると混乱するだけだろうし、誤魔化す意味でも魔法にしておいた方がいいだろう。
実際に魔法とかならそういう事が出来てもおかしくはないという認識があるし。
そしてコロニーの1つや2つを収納可能だというのも事実。
実際にホワイトスターやジェネシス、リーブラ、バルジといった諸々を収納した実績があるし。
そういう意味では、本当だったりする。
「そのような真似が本当に魔法で……? 魔法というのは、誰でもそのような事が出来るようになるのか?」
「少し違うな」
ロイザーの言葉に首を横に振って否定する。
もしここで実は誰でも空間倉庫という魔法を使えるようになるとか勘違いされたら、後々不味い事になる。
まずないとは思うが、もし万が一にもエヴァ辺りに話を聞きに行かれるような真似をした場合、空間倉庫などという魔法は存在しないと断言されるだろうし。
「魔法というのは、基本的に誰でも習得出来る。だが、それはあくまでもある程度の実力のところまでだ。一定以上の難易度の魔法を習得する場合、相応の才能が必須となる」
これは嘘ではなく事実だ。
初級の魔法、もしくはそこまで簡単ではなくてももう少し難易度の高い魔法なら、多くの者が使えるようになるだろう。
中には高畑のように体質的に呪文の詠唱が出来ないとか、そういう特殊な例も存在するので、絶対に誰でもという駅ではないが。
とにかくそんな感じである以上、多くの者なら一定の魔法を習得する事は可能だろう。
高畑程の特異な例ではなく、単純に風と相性がよすぎて他の属性の魔法を使いにくいとかはあるだろうけど。
だが……それはあくまでも一定の難易度の魔法のみだ。
一定以上の魔法の難易度を習得するとなると、それこそ相応の魔法の才能が必要となる。
「そういうものなのか。……例えば、パーラが魔法を習得するとなると、どうだろう?」
「それを俺に言われても、ちょっと分からないな。それにそもそもの話、魔法は誰でも覚えられるが、同時に誰でも習える訳じゃない。あくまでもシャドウミラーと友好的な関係を築いている勢力の者、それも相応に栄えている世界とかじゃないと難しいだろうな」
その言葉にロイザーは残念そうな表情を浮かべる。
宇宙で生活する者にしてみれば、魔法が使えるというのは大きな意味を持つのだろう。
だからこそ、出来れば……といった感じで俺に言ってきたのだろうが。
「とにかく、魔法についてはこの辺りにして……さっきも言ったように、そっちの準備が出来ればすぐに出発したいと思う。基本的な流れとしては、俺達と一緒にこっちの軍の集まっている場所……北米連邦だけじゃなくて新連邦もいるんだが、そっちと合流してから、残りの北米連邦の戦力と新連邦からも1隻合流して、それでコロニーレーザーのある座標に転移する。後は、コロニーレーザーを守っている宇宙革命軍の戦力を倒して、可能ならコロニーレーザーを確保して終わりだな」
「コロニーレーザーの確保……」
ロイザーにしてみれば、やはりコロニーレーザーの確保というのは、色々と思うところがあるのだろう。
何しろ宇宙革命軍の切り札とも呼べる存在がコロニーレーザーなのだろうから。
ロイザー的には……もしくはサテリコン的には、コロニーレーザーは破壊するというのが最善なのだろう。
とはいえ、今回の一件に協力こそするものの、だからといって全てをサテリコン側の思い通りにする訳にいかないのも事実。
こっちがここまで協力している以上、相応の取り分は必要となる。
Gファルコンのデータについては貰う約束をしているものの、だからといってそれだけでは足りない。
コロニーレーザーはそういう意味でこっちとしては非常にありがたかったりする。
……もっとも、コロニーレーザーそのものはそこまで高い技術が必要な訳ではない。
ジェネシスやバルジ、リーブラといった大規模破壊兵器のデータはあるので、技術班で作ろうと思えば作れるだろう。
資源的な意味でも、キブツがあれば心配はいらないし。
とはいえ、だからといってコロニーレーザーをわざわざ作るとなると、相応の手間暇が掛かるのも事実。
技術班の中にそっち関係の技術に興味を持つ者がいれば、そいつに任せてもいいんだが。
残念ながら、今のところそういうのに興味を持ってる奴はいない。
なら、実物をそのまま入手した方がいい。
もっともロイザーに言ったように、あくまでも入手出来たらの話だが。
コロニーレーザーとなったコロニーの中に、人がいる可能性は十分にある。
それこそコロニーレーザーでどこを狙うのか、どのくらいのエネルギーを充電したら発射するのかといったような事をコントロールする必要があるのだから。
ジェネシスの時もそうだったが、そういう連中を追い出してコロニーを無人にしないと、空間倉庫に対する収納は出来ない。
その辺がちょっと面倒だが……スライムとかを使ってやるしかないか。
「そんな訳で、後はそっちの準備次第な訳だが……どうだ?」
「もう3時間……いや、2時間は時間が欲しい」
そんなにか?
そう突っ込みたくなったが、サテリコンにしてみればダリア作戦を潰す為の行動である以上は相応の準備が必要となるのも理解出来た。
とはいえ、もしこの基地に宇宙革命軍が攻めて来たら、3時間待って貰うような事は出来ない以上、この2時間というのは何らかの意味があるんだろうが。
「どうする?」
「私はそれで構わん。いきなりの行動だ。そのくらいの時間は必要だろう。寧ろ2時間でどうにか出来るのは感心する」
ジャミルがそう言い、サラもジャミルがそう言うのであればと反論はしない。
そうして話が纏まると、取りあえず俺達はウィル・ウィプスに戻る事になった。
まさかサテリコン側の出撃準備が出来る2時間の間、この基地で待ち続ける訳にはいかないだろうし。
勿論、ロイザーにしてみれば俺達が待ちたいと言えばそれは構わないと言うだろう。
とはいえ、だからといってそれに甘える訳にもいかないのも事実。
俺達がここでずっと待つといったようなことをすれば、それはサテリコン側にも迷惑を掛ける事になるだろう。
そんな訳で、俺達がウィル・ウィプスに戻る事になるのは不思議ではなかった。
「そう、じゃあ無事に交渉が纏まったのね」
ウィル・ウィプスのブリッジにおいて、俺達からの報告を受け取ったマリューがそう言う。
「ジャミルの交渉を横取りしてしまったような形だけどな」
そんな俺の言葉に、ジャミルは首を横に振る。
「横取りした訳ではないだろう。アクセルのお陰で無事に交渉が纏まったのは事実だ。もしアクセルがいなければ、交渉が成功したとは思えない」
「それはちょっと大袈裟だと思うけどな。……ともあれ、サテリコンの方で準備が整ったらすぐに転移で戻って、向こうでこっちの戦力と合流してからダリア作戦を潰しに行くから、MS隊はいつでも出撃出来るように準備しておいてくれ」
コロニーレーザーのある場所についての座標は、既にロイザーから聞いている。
その気になれば、それこそこれからすぐにでも転移をして攻撃をするような事も可能だ。……そんな真似をした場合、新連邦軍を警戒させるだけなのでするつもりはないが。
「MS隊の方は、いつでも出撃出来るわよ。万が一を考えていたし」
マリューの言う万が一が何なのか最初は分からなかったものの、すぐにその言葉の意味を理解する。
それはつまり、サテリコンがこちらに攻撃をしてくる可能性もあったという事だ。
パーラを使者として送ってきたのだから、サテリコンがこちらに友好的な組織だというのは予想出来た。
だが、予想はあくまでも予想でしかない。
場合によっては、パーラを送り込んできた事そのものが何らかの意味を持っており、こっちに攻撃をするつもりだった……という可能性も否定は出来ないのだ。
事実、パーラがもし俺達じゃなくて新連邦のブラッドマンと面会をしていれば、その態度で怒らせていただろうし。
「助かるよ。じゃあ、パイロットには休憩させておいてくれ。いざ戦いという時に体力とか精神力とか集中力とか、そういうのが疲弊していると問題だし」
「分かったわ。じゃあ、そうしておくわね。……アクセルはどうするの?」
「俺も少し休憩するよ。別にそこまで疲れてる訳じゃないけど」
取りあえず食堂にでも行くかと呟き、俺はブリッジを出るのだった。
「お、アクセルか」
食堂に入った俺を見つけてそう声を掛けてきたのは、オルテガだった。
向かいの席にはウィッツが座っている。
いつもなら恋人のマリオンと一緒にいるか、あるいはガイア達と一緒に行動している事の多いオルテガだ。
そんなオルテガがウィッツといるのは、かなり珍しい組み合わせだろう。
「オルテガにウィッツか。珍しい組み合わせだな。どうしたんだ?」
「今は休憩するようにって指示が出たからな。ちょっと何か食べたいと思って食堂に来てみたらオルテガがいたから、少し話をしていただけだよ」
「話っていうか、女の口説き方だけどな」
「ちょっ、おい、オルテガ!?」
なるほど、何となくこの2人が一緒にいた理由が分かった。分かったが……俺が言うのもなんだけど、オルテガに女の口説き方を教える事が出来るのか?
俺が知ってる限り、オルテガがマリオンとくっついたのは、オルテガに惚れたマリオンがその気弱そうな性格からは信じられない程に押して押して押しまくり、その結果としてついにオルテガがマリオンを受け入れるという形になった筈だ。
そうである以上、オルテガがウィッツに女の口説き方を教えるのは無理がるような。
あ、でも奥手という意味では、ウィッツとオルテガは似たようなものなのか?
「いいから、落ち着け。こういうのはやはり本職に聞いた方がいいんだ。俺は……まぁ、そういうのに全く詳しくないって訳でもねえが、それでもアクセルには負ける。俺が知ってる限りだと、アクセルはその道の第一人者だぞ?」
「いや、第一人者って……俺を一体何だと思ってる? あ、いや。やっぱり言わなくてもいい」
何だと思っている? と聞けば、何となくどんな返事が返ってくるのか予想出来てしまったので、途中で止めておく。
オルテガは俺の言葉を聞いても、特に何かを感じた様子もなく口を開く。
「そうか? まぁ、アクセルがそう言うのなら止めておくけど。それで、ウィッツにアドバイスをしてやってくれよ」
そう言われても少し困る。
何だかんだと恋人が10人以上いるのは間違いないが、だからといって女を口説くのが得意という訳でもない。
「ウィッツが口説きたい相手によって対応は変わるけど、その辺はどうなんだ?」
「なぁっ! そ……そんな事、言えるかよ!」
ウィッツはそう叫ぶと食堂を出ていく。
いや、幾ら何でも初心すぎないか?
そんな風に思いながら、俺はウィッツの背中を見送るのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:2150
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1797