転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3530話

 月に行くということが決まると、行動するのは早い。

 当然だろう。もしここで下手に時間を使った場合、いつフロスト兄弟がやってくるのか分からないのだから。

 宇宙革命軍は新連邦の奇襲失敗やダリア作戦の阻止によって混乱しているかもしれないが、それでもある程度の戦力をフロスト兄弟に派遣するといった事は出来る。

 ましてや、そのフロスト兄弟に派遣される戦力の中にジャミルと互角の実力を持つランスロー辺りがいたら……正直な話、かなり厄介なのは間違いない。

 あるいは宇宙革命軍の部隊を用意するのではなく、フロスト兄弟だけで攻撃をしてくる可能性も高い。

 人工ニュータイプである以上、フラッシュシステムによって月のマイクロウェーブ発信装置を使う事は出来るのだから。

 もっとも、これらはあくまでもフロスト兄弟が宇宙革命軍に協力していればという前提の話となる。

 フロスト兄弟が宇宙革命軍に協力しているというのは、あくまでも状況証拠でしかない。

 実はフロスト兄弟も他の新連邦の艦隊諸共に死んでいる可能性も、ない訳ではないのだから。

 

『月が近付いて来たわ。全機、注意して』

 

 ウィル・ウィプスの格納庫にあるニーズヘッグのコックピットで待機していると、そんなマリューの声が聞こえてきた。

 心なしか、マリューの声にも緊張がある。

 月に何があるのか分からない以上、今のように緊張するなという方が無理なのだろう。

 ともあれ、今はそんな感じでゆっくりと相手……月にいる何者かの反応を見ながら月に近付いていく。

 俺達は何かがあったらすぐにでも対応出来るようにと、こうして格納庫で待機していたのだが……

 

『なぁ、アクセル。月に何があると思う?』

 

 ガロードからの通信。

 隠そうとしていても少し不安そうな色があるのは、やはり月について色々と思うところがあるからだろう。

 月からティファやアベルに接触してきたニュータイプ。

 この場合はティファに接触してきたというのが、一番大きいのか。

 ガロードにしてみれば、ティファは惚れた女だ。

 非常に大事に思うのはおかしくない。

 

「どうだろうな。取りあえずマイクロウェーブ発信装置のある設備と、ニュータイプがいるのは間違いない。そのニュータイプも一体何歳くらいなのやら」

 

 15年前の戦争の時から既に月にいたのかどうか、それとも戦争が終わった後で月に来たのかは分からない。

 もし前者の場合は、恐らくジャミルと同い年くらいになる。

 ……ちなみにルチルと同い年くらいといったような事は言ってはならない。

 それがルチルの耳に入ったら、かなり危険な事態となるのは間違いないのだから。

 ただでさえ、女というのは年齢の話題に厳しい。

 ましてや、今のルチルの身体はWナンバーズ……エキドナとかを作ったのと同じ技術で作られていた。

 いや、正確にはエキドナ達を作ってから今までレモンが手に入れた技術が追加されているので、純粋な肉体性能という意味ではエキドナよりも高性能だったりする。

 その上に、ルチルの持つニュータイプ能力はそのまま使えるので、かなりのハイブリッドと言ってもいい。

 そんなルチルだけに、当然ながらその聴覚もかなり鋭敏な訳だ。

 もしルチルの年齢の話をしていると知られれば、一体どういう対応になるのか分からない。

 

『アクセル』

「っ!?」

 

 そんな風に思っている最中、いきなりのルチルからの通信。

 思わず俺が息を呑んでしまったのは、決して悪くないだろう。

 ガロードが映っている映像モニタでは、俺と同じく……いや、そこまでいかないが、それでもかなり驚き、固まっているガロードの顔がある。

 

「ど……どうした?」

 

 ガロードとの話について通信してきたのかどうかは分からないので、何とかそう誤魔化そうと尋ねる。

 そんな俺に対し、ルチルは真剣な表情で言葉を続ける。

 

『月から、来るわよ』

「……何?」

 

 今のルチルの様子からすると、どうやら俺とガロードの話について通信を送ってきた訳ではないらしい。

 しかし、月から来るというのは……何の話だ?

 

「月にいるニュータイプがこっちにやって来るのか?」

『いえ、これは……そういうのじゃないと思う。ただ、敵意はないように思えるけど。それでも万が一を考えると、迎撃の用意をした方がいいわ』

 

 何かが来る、か。

 具体的に何が来るかは分からないが、それでもやって来ると感じたのはルチルがニュータイプだからか。

 とはいえ、クスコやマリオンよりも先に感じたのは、それだけルチルのニュータイプ能力が高いからか? それとも、この世界のニュータイプだからなのか。

 その辺は俺にも分からないが、とにかく敵……かどうかは分からないものの、何かが来るのは間違いない。

 なら、それが何であってもすぐ対処出来るように準備をしておく必要があった。

 

「分かった。じゃあ、取りあえず俺は出撃する。他はマリューの指示に従ってくれ」

『ええ。分かったわ。……ねぇ、アクセル?』

「うん? どうした? まだ何かあるのか?」

『月の一件が終わったら、少しお話ししましょうか』

 

 ブツリ、と。そう言った瞬間にルチルとの通信が切れる。

 え? あれ、ちょっと待て。これってもしかして……

 いや、今はまずこっちに近付いてくる何かに対処しよう。

 これは決して逃避ではない。

 このウィル・ウィプスを守る為、そして北米連邦やサテリコンを守る為に必要な行為だ。

 決して厄介な一件を棚上げするとか、そういう訳ではない。

 そんな風に考えつつ、ニーズヘッグを動かしながらガロードと繋がった映像モニタに視線を向けるが、ガロードは俺からそっと視線を逸らしつつ通信を切る。

 ガロードにしてみれば、俺に巻き込まれたくないと思っての行動だろう。

 もし俺がルチルに年齢の件で何かされたら、ガロードも巻き込んでやる。

 そう思いつつ、ブリッジに通信を送る。

 

「ブリッジ、聞こえるか? アクセルだ。ルチルがニュータイプ能力で月から何かが近付いてくるのを感じたらしい。ブリッジの方では何かあったか?」

『正解よ、アクセル。月から複数のMSが出撃してきたわ。それも移動速度はかなり速い』

 

 トニヤからの返答に、やっぱりルチルの感覚は正しかったのかと納得する。

 納得はするものの、同時に近付いてくるのがMSだというのは少し意外だった。

 もしかして……月のニュータイプって複数いたりするのか?

 俺はてっきり、今までの話の流れから月にいるニュータイプは1人だと思っていた。

 だが、トニヤからの報告によれば複数のMSが出撃してきているとある。

 つまり、実は月には多数のニュータイプが生き残っていた……のか?

 まぁ、そういう可能背もゼロではない。

 もしかしたら……本当にもしかしたらだが、15年前の戦争の時、何らかの理由でニュータイプの集団が月の施設に逃げ込んでいたという可能性も十分にあるのだから。

 ともあれ、ニュータイプに対して良くも悪くも強い影響力を発揮する俺が前に出るのは悪い話ではない。……いや、悪い影響が出たりしたら、それはそれで洒落にならないんだが。

 そう言えばカリスの件を見ても明らかなように、人工ニュータイプに対しても俺の影響力は発揮される。

 だとすれば、フロスト兄弟を相手にした時も同じように反応するのではないかと、一瞬そう思う。

 とはいえ、フロスト兄弟は恐らく原作におけるガロードの強力なライバルだ。

 そんな相手が接触したからとはいえ、俺を相手にそういう態度を取るか?

 それが無理なら無理でいいんだし、その辺については実際にやってみないとどうとも言えないか。

 

「取りあえず俺が前に出る。こっちに攻撃をしてきたら反撃するが、ティファ達を呼んだという事は多分攻撃されるといったような事はないと思う」

『そうかもしれないけど、安心は出来ないでしょう? ……気を付けて』

 

 心配そうに言ってくるトニヤに頷く。

 

「俺は大丈夫だから、安心しろ」

 

 そのタイミングで、ニーズヘッグがカタパルトに到着する。

 

「アクセル・アルマー、ニーズヘッグ、出るぞ!」

 

 射出されるニーズヘッグ。

 ウィル・ウィプスが一番前にいて、そのすぐ後ろには何かあった時、すぐフォロー出来るようにシロガネがいる。そしてシロガネの後ろにはトライロバイト級2隻が。そして最後尾にはサテリコンから派遣されてきた軍艦とフリーデンⅡの姿がある。

 後方が少し弱いと思うが、カリスという大駒もいるし。トライロバイト級がすぐ前にいるので、何かあったらメギロートとバッタをすぐに発進出来る。

 そういう意味では、この隊列は決して悪いものではない。

 そう思いつつ、俺はウィル・ウィプスの前に出る。

 ニーズヘッグのレーダーには既に月から出撃してこっちに向かってくる複数のMSを察知している。しているが……

 

「これは……ビットMS? それもGビット?」

 

 GXが使っていたビットMS、Gビット。

 何故それが分かったかと言えば、ルチルのLシステムと共にGビットが回収されていたからだ。

 ビットMSだがサテライトキャノンも装備しており、そういう意味ではその攻撃力は強力無比だ。

 まぁ、マイクロウェーブは基本的に1度に1機にしか発信出来ない以上、Gビットを使って複数のサテライトキャノンを発射といった真似は出来ないのだが。

 あるいは15年前の戦争の時はマイクロウェーブの中継衛星とかあったらしいので、その時には出来たのかもしれないな。

 ともあれ、若干の差異はあれどもこっちに近付いてくるMSがGビットなのは間違いない。

 月に複数のニュータイプが生き残っていて、そのニュータイプが出撃してきたという俺の考えは外れたが、Gビットを出してきたという事はニュータイプがいるのは間違いないらしい。

 とはいえ……サテライトキャノンを持つGビットというのは、ちょっと厄介だな。

 もし何らかの理由でこっちと敵対したら、ニーズヘッグはともかく他は危ない。

 ウィル・ウィプスはオーラバリアを持っているが、サテライトキャノンの威力を考えると貫かれてもおかしくはないし。

 これがエアマスターのビットMSだったら、まだもう少し余裕もあったんだが。

 相手がGビットだったことに警戒しつつ、様子を見る。

 もしこちらを攻撃してきた場合、相応の対処をする必要がある。

 それこそサテライトキャノンを撃たれるような事だけは絶対に避ける必要があった。

 そう思っていたのだが……

 

「は?」

 

 Gビットが俺達に……というか、ニーズヘッグに向かって一斉に跪く。

 いや、ここは宇宙空間である以上は、本来なら跪くと表現するのが相応しい様子のままで、浮かんでいるという表現の方が正しい。

 これが、あるいはティファに対してそのような態度を取るのなら、まだ分かる。

 月にいるニュータイプの方からティファに接触してきたのだから。

 だが……俺に対してこうして跪くという事は、やっぱりニュータイプだからカリスや幼児退行する前のアベル、白いイルカのように俺を上位者といったように認識してるのか?

 

『アクセル、何をしたの?』

 

 ウィル・ウィプスのトニヤからそんな通信が入るものの、俺は首を横に振る。

 

「特に変な真似はしていない。俺に近付いて来たら自然とこういう態度を取っただけだ。考えられるとすれば、月にいるニュータイプが俺の存在を感じたのが原因なのかもしれないが」

 

 というか、それしか理由は考えられない。

 ……この様子を見ると、もしかしてティファを月に来るようにと呼んだのは俺に会いたかったからという可能性もあるのか。

 だからといって、ここでそれに対して何かをするといったようなつもりはないのだが。

 

「とにかく、向こうはこっちを攻撃するつもりはないらしい。このまま素直に月に降ろさせて貰おう」

『分かったわ。けど、何があるのか分からないから、気を付けてね』

 

 心配そうなトニヤに頷きを返す。

 トニヤにしてみれば、今の月は全く理解出来ない状況なのだろう。

 いやまぁ、まさかGビットが俺達を出迎えるとは……ましてや、跪くような真似をするとは俺も思わなかったけど。

 さて、トニヤも心配している事だし、いつまでもこうして月の上で待機してる訳にもいかない。

 もしかしたら、月のニュータイプが考えを変えてこっちに攻撃してくるといった可能性も否定は出来ないのだ。

 であれば、そうならないように出来るだけ早く月に降下した方がいい。

 幸い、どこにいけばいのかは分かっているのだから。

 というか、月に残っている施設はざっと見る限りマイクロウェーブ発信装置のある設備しかない以上、そこに向かうという選択肢以外はない。

 もしかしたら、アルカディアのように地下に広がっていて、地上からは分からない状況になってるかもしれないが。

 とはいえ、その辺についての情報がない以上、まず向かうのはマイクロウェーブ発信装置のある施設だ。

 一体どんなニュータイプが生き残っているのか。

 取りあえずGビットの様子を見ると、俺達……というか俺に敵対的な相手ではないようだったが。

 そんな風に思いつつ、俺はGビットの案内に従って仲間と共に月に向かうのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:2150
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1797
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