何故俺がDOMEに対して苛立ちを覚えたのか。
それはDOMEが自分を害した者達の言いなりになっていたからというのがある。
自分という存在を遺伝子レベルまで分解し、この基地に一体化させるような真似をした相手。
そんな相手に対し、唯々諾々と従っているように思える。
「お前はそのままでいいのか? 自分を今のような姿をした相手に、逆らおうとは思わなかったのか? ……いやまぁ、正確にはお前を今のような姿にした者の大半は死んでるだろうが」
大半の者は15年前の戦争で死んでいるだろう。
そもそも、具体的にいつDOMEが今のような状況にされたのかも不明なのだから。
サテライトキャノンが使われるようになった時には、恐らくもう今のような状況になっていたのだろうから、随分と前の話なのは間違いない。
そして15年前の戦争が終わった時、人口の99%は死んでいる。
そんな中でDOMEについて責任のある者とすれば……新連邦の面々だろう。
ブラッドマン辺りはその辺について知っていてもおかしくはないし。
もっとも、そのブラッドマンももう死んでいるのだろうが。
新連邦は旧連邦の正当な後継組織と標榜している。
そうである以上負の遺産についても引き継ぐ必要があるだろうし。
「よくはありません。ですが……いえ、そうですね。貴方のような大いなる存在がいれば……」
俺がいればどうにかなるのか?
そんな疑問を抱きつつ、それよりも前に聞いておく事があるのを思いだした。
「DOMEがマイクロウェーブの発信について司ってるのなら、聞いておく事があったな。フロスト兄弟……シャギア・フロスト、オルバ・フロストがフラッシュシステムを使ってマイクロウェーブを発射出来るように登録していないか?」
「登録されています。フラッシュスシステムによって登録された情報によると、登録者名はシャギア・フロスト。登録機体はガンダムヴァサーゴチェストブレイク。オルバ・フロスト。登録機体はガンダムアシュタロンハーミットクラブとなっています」
「……何?」
DOMEから帰ってきた言葉は、ある意味で俺の予想通りでありながら、ある意味で予報外のものだった。
具体的には、シャギアとオルバが登録されているのは予想通りだったのだが、その機体が予想外。
てっきりどこかの軍事工場からGXを見つけてきたか何かしたかと思ったのだが、ガンダムヴァサーゴチェストブレイクにガンダムアシュタロンハーミットクラブが登録されているのだから。
元々ヴァサーゴやアシュタロンにもフラッシュシステムが搭載されているのは、知っていた。
だが、そのフラッシュシステムはあくまでもサテライトキャノンとかに使う為の物であって、ベルフェゴールのように機体制御にまで使われているようなものではなかった。
それを示すように、俺やシーマ、エニルが乗っているヴァサーゴやアシュタロンにも、普通にフラッシュシステムが搭載されてるし。
だが、シーマやエニルはニュータイプではないので、フラッシュシステムは動作しない。
俺の場合は少し違う。
ベルフェゴールに乗っていた時は機体制御にフラッシュシステムが使われていたので、半ば無理矢理……それこそフラッシュシステムを使うのではなく、フラッシュシステムを従えるといったような感じで無理矢理動かしていた。
だがヴァサーゴに乗るようになってからは、俺にとってフラッシュシステムを使う事がなかったので、その存在すら半ば忘れていた。
だが……そうか。人工ニュータイプになったフロスト兄弟なら、普通にフラッシュシステムが使えてもおかしくはないのか。
そしてフラッシュシステムを使ってマイクロウェーブ発信装置を使えるように登録してあるということは、DOMEが口にしたようにヴァサーゴとアシュタロンが改修された結果により、サテライトキャノンを使えるようになっているのだろう。
俺達が見た時……宇宙革命軍の奇襲の時の様子を見た限りでは、サテライトキャノンを使ってるようには思えなかったが。
あるいは俺達がいたから使わなかったのかもしれないな。
もしくは、俺達が戦場に到着した時、もう乱戦になっていたからというのも大きい。
「話は分かった。それで、シャギアとオルバ……正確にはその2人が乗っているMSの登録を削除して、今後もその登録を受け付けないように出来るか?」
俺の口から出た言葉に、それを聞いていた他の者達……特にこの世界の事情について詳しい者達が驚きの声を上げる。
まさか俺がそのような事を言うとは思わなかったのだろう。
だが、フロスト兄弟にサテライトキャノン、あるいはそれに類似した武器を持たせておくのは非常に危険だ。
実際、新連邦の艦隊を纏めて片付けたのは、それが理由の可能性が高いのだから。
だからこそ、ここでフロスト兄弟がサテライトキャノンを使えないようにしておく必要があった。
サテライトキャノンの威力は凄まじく、ニーズヘッグならまだしもシャドウミラーの機体であってもその一撃を防ぐことは出来ないだろう。
「やってみますが、すぐには無理でしょう。現在の私はあくまでもDOMEというシステムでしかないのですから。ただ……大いなる者が言ったように、私も今のままではいいとは思っていません」
「そうか、頼む」
そう言うと、ティファの前にある光球が一際強く輝いた。
これ、もしかして俺と話した事でDOMEの力が上がったとか、そんな感じなのか?
「待って欲しい。DOME、ファーストニュータイプの貴方に私も聞きたいことがある」
不意にジャミルが口を開く。
真剣そうな様子を見せているのを考えると、これは決して退けないことなのだろう。
そんなジャミルの気持ちを汲んだのか、DOMEは動かない。
何となく……本当に何となくだが、DOMEの注意がジャミルに向けられているように思えた。
「なんだろうか、ジャミル・ニート」
そうしてDOMEがジャミルに尋ねる。
ジャミルの名前を知ってるのは、ニュータイプの力か? それとも、15年前の戦争においてジャミルがフラッシュシステムで月のDOMEに登録したからか。
実際、シャギアやオルバの名前をDOMEは知っていたのだから、その可能性は十分にある。
そんな風に思っていると、ジャミルは意を決したように口を開く。
「ニュータイプとは一体何だ? 人の革新であると、以前はそう思っていた。実際に私は時を見たのだから。だが……」
「ジャミルが何を考えているのかは分かる。君もニュータイプとして生きてきたのだから。それに……この場には他にも色々といるね。人の手によって生み出されたニュータイプ、それに生まれ変わったニュータイプ……そして、大いなる者の力によってやって来た、他の世界のニュータイプ。しかし、それは全て正確ではない。少なくてもこの世界におけるニュータイプというのは、一種の幻想にすぎない」
「馬鹿なっ! ニュータイプが幻想だというのか!?」
DOMEの言葉に叫ぶジャミル。
だが、DOMEはそんなジャミルの叫びを聞いても特に気にした様子もなく言葉を発する。
「そうなる。君達がニュータイプと呼んでいる存在……この世界でニュータイプと呼ばれている存在は、あくまでもフラッシュシステムというシステムに対応している者を便宜上そう呼んでいるだけだ」
「そんな……そんなことが……だが、私は15年前の戦争で時を見た! あれこそがニュータイプである事の証ではないのか!?」
「いや、違う。それはニュータイプではなく、あくまでも君が持つ力だ。その力をニュータイプと呼んでいるのかもしれないが……それはあくまでも君個人の力だ」
「だが、それなら私と同じような力を持っている者が多くいるのはどういう事だ!?」
「君と似たような力を持っている者がいたという事だろう」
きっぱりとそうDOMEに言われ、ジャミルはそれ以上何も言えなくなる。
その気持ちも分からないではない。
良くも悪くも、ジャミルはニュータイプという言葉にこれまで強い影響を受けてきたのだから。
「では、私のこの力も……いえ、Lシステムに使われた私の力も、ニュータイプではなく、あくまでも私個人の力でしかなかったと、そう言いたいのかしら?」
ジャミルに代わってルチルがDOMEに尋ねる。
ルチルにとっても、ニュータイプという言葉は大きな意味を持っていた。
その為、最終的には精神崩壊してLシステムに組み込まれるという結末となったのだ。
15年という時間がルチルの精神を癒やし、それとプラスして俺が接触した影響で元に戻ったものの、それでもルチルにとって失った15年という時間は大きな意味を持つ。
まぁ、今となってはレモンが作ったWナンバーズの身体を使っており、時の指輪の受信機も身に付けているので不老になったのだが。
「そう、君にとっては決して好ましい事ではなかったかもしれないが、君もまたニュータイプではない。……言い方を変えるのなら、君もまたニュータイプなのだ」
「どういう事? ニュータイプであると言いながら、ニュータイプではないというの?」
「結局のところニュータイプというのは言葉にすぎない。共通の幻想でもある。だからこそ、自分がニュータイプだと思えばそれはニュータイプで間違いないだろうけど、ニュータイプではないのなら、違うんだ」
DOMEの言葉に、ルチルは決して納得はしていないのだろうが、それでも何も言わない。
この状況で何かを言えば、爆発してしまうと思っているのだろう。
「少しいいかしら?」
そうDOMEに尋ねたのは、クスコ。
先程までは俺に手を握られていたのだが、今となってはもう手を離している。
クスコにとって、DOMEという存在を理解し、この施設についての意味を理解したからそこまで怖くなくなったという事だろう。
「何だろうか、大いなる者の力を分け与えられたニュータイプよ」
「……え? それ、今のはどういう事?」
クスコの言葉に対し、予想外の呼び方をしたDOME。
だが、DOMEはそんなクスコに向かい、口を開く。
「貴方の……私がこう言うのもなんだが、ニュータイプ能力は決してそこまで高くなかった筈だ。しかし、大いなる力の一部が貴方の中に吸収され、それによって貴方のニュータイプ能力は飛躍的に強化された」
「え? 一部……? っ!?」
最初、一体何を言ってるのか分からないといった様子のクスコだったが、やがてその言葉の意味を理解したのだろう。顔が赤く染まる。
そんなクスコの様子を見て、俺もDOMEが何について言ってるのかを理解し……少し照れる。
DOMEが言ってるのは、つまり俺がクスコを抱いた一件だろう。
真っ赤になっているクスコから、ふと視線を逸らす。
その視線の先にいたのは、モニク。
クスコと一緒に俺が抱いた女。
そしてモニクは元々頭の回転が早いだけに、DOMEがクスコに対して何を言ってるのかを理解したのだろう。
その顔は、クスコに負けない程に赤くなっていた。
……不幸中の幸いだったのは、クスコに皆の意識が向けられていたので、誰もそんなモニクの様子に気が付いていなかったことだろう。
そのモニクは、顔を赤くしたまま俯いていたのだが、俺が自分を見ているのに気が付いたのか、こっちを睨む。
恐らくあの夜の事を思い出している状況を俺に見られたのが恥ずかしかったのだろう。
それを理解し、俺はそっと視線を逸らす。
「そ……その、貴方が何を言いたいのかは理解したわ。それで、その、結局のところ私はニュータイプという認識でいいのかしら?」
「それは分からない」
「……分からない? どういう事?」
「私が知っているのは、あくまでもこの世界のニュータイプについてでしかない。他の世界のニュータイプについてまでは知らないし、ましてや君は大いなる力の一部を受け取った事によってその力を強化されている」
まぁ、DOMEの言ってる事は間違ってないんだよな。
異世界のニュータイプだから云々というのは俺にもはっきりとは分からないが、それでも俺に抱かれた影響でクスコのニュータイプ能力が強化されたのは間違いない。
それが喜ばしい事かどうかは、また別の話として。
「じゃ……じゃあ、マリオンはどう? あの子は私と違ってアクセルに抱かれたりはしてないわ。オルテガには抱かれてるかもしれないけど、それはあくまでも私達の世界……UC世界同士の男女でしかないわ」
「あ……う……」
クスコの言葉に、マリオンは顔を赤く染める。
オルテガとの付き合いでは、その気弱そうな外見とは違って肉食系だったマリオンだが、それでもこうした人前の中でオルテガに抱かれているとか、そういう風に言われるのは恥ずかしかったらしい。
「確かに彼女は大いなる者の一部はない。しかし、それでも彼女は他の世界の者である以上、私には分からない」
そう告げるDOMEの言葉に、マリオンは残念なような、安心したような、そんな複雑な表情を浮かべるのだった。……顔はまだ赤く染まったままだったが。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:2150
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1797