『アクセル、準備はいい?』
ニーズヘッグのコックピットにマリューからの通信が入る。
食堂でサラが言っていたように、少し疲れが見える……か?
とはいえ、それなりに休憩をした影響もあってそれなりに回復はしているように思える。
シーマ達が正式に恋人になったという事でちょっと張り切りすぎたか?
次から魔法球がない時はもう少し抑えめにした方がいいな。
シーマ達も見た感じでは大分復活してるように思えるが、サテリコン側の準備が整うまでにちょっと眠らせた方がいいかもしれない。
もしくは、いっそサテリコン側の方でしっかりと準備が出来るまで1日くらいの余裕を持つか。
既に敵勢力が宇宙革命軍だけ……フロスト兄弟もそっちに入ってるが、とにかくそのような状況である以上は少し時間に余裕を持っても問題はない。
そして陣形の確認や、戦術をどうするかを考えると、1日くらいの余裕はあってもいいだろう。
もっとも、それを言うのなら1日くらいで連携が出来るかどうかという問題もあるが。
「補給物資の方はもう全部積み込んだんだな? ウィル・ウィプスだけじゃなくて、シロガネ、トライロバイト級、フリーデンⅡも含めて」
『ええ、そっちの方は問題ないわ。寧ろ補給で一番手間取ったのはウィル・ウィプスでしょうね』
「だろうな」
ウィル・ウィプスは動く要塞という表現が相応しく、それだけに補給物資も多数積み込める。
何より、横長の外見から月基地にあるドッグに入る事が出来ないという欠点もある。
そういう意味では、ウィル・ウィプスは使いにくいよな。
補給物資を運び込むのも、結局メギロートやバッタ、量産型Wやコバッタ……そんな面々がかなり頑張ったらしいし。
『ウィル・ウィプスは戦闘には向いているけど、色々と不便な点があるのも事実ね。……分かっていたけど』
マリューは元々が開発畑の出身だ。
当然ながら、ウィル・ウィプスの抱える問題点についても当初から予想はしていたのだろう。
それでもこうしてウィル・ウィプスを修理したり、ましてやウィル・ウィプスを直接使うのに反対しなかったのは……技術的な好奇心もあるが、X世界での争いなのでどうとでもなると考えたのか。
「ともあれ、準備が出来たのならいい。後は月基地から離れて転移するか」
そう言うと、まるでそんな俺の考えを察したかのようにGビットがウィル・ウィプスに近付いてくる映像を目にする。
もっとも、それはこちらを攻撃する為に行動している訳ではない。
俺達が最初に月に近付いた時に案内をしたように、俺達が月から離れるのを案内しようというのだろう。
もっとも俺達が月に来た時には、何故か宇宙空間で跪くといった器用な真似をしていたが。
思えば、Gビットがそういう真似をしたのはGビットを操っているDOMEが俺を大いなる者として認識していたからなのだろう。
「どうやらGビットが案内……というか、護衛してくれるみたいだ。そろそろ出発してくれ」
『了解。それにしても、DOMEは随分とアクセルに気を遣ってるのね』
「DOME曰く、俺は大いなる者らしいからな」
何となく……本当に何となくだが、DOMEが俺に向ける感情はエルフ達が向ける感情に近い気がする。
DOMEが何をどう思おうと、俺がどうこうするといったようなことはないんだが。
いやまあ、これでDOMEが俺と敵対したら月基地そのものと戦いになっていた可能性は高いし、本当に最悪の場合は俺が月基地にフレイヤを撃ち込む……といった可能性も、ない訳ではなかったが。
『ふふっ、アクセルは大人気ね。じゃあ、ウィル・ウィプスは出撃するわ』
そう言い、通信が切れる。
そしてトニヤから出発するという放送がウィル・ウィプスの艦内に流れ、移動を開始するのだが……こういうのも人気者って言うのか?
DOMEは俺を大いなる者として上位存在と認識はしているものの、だからといって俺に好意を抱いているかというのは、また別の話だと思うが。
まぁ、別にDOMEも俺を嫌ってるという訳ではないのだから、その辺は気にする必要もないか。
そうして月からある程度離れると、ウィル・ウィプスの案内をしていたGビットが月に戻っていく。
シロガネやトライロバイト級、フリーデンⅡ、サテリコンの軍艦も無事に月基地を出港し、ウィル・ウィプスの側までやって来た。
『アクセル、お願い』
「分かった」
マリューからの通信に頷き、転移の準備を始める。
「システムXN、起動。転移座標入力、OK。転移フィールド生成開始」
ニーズヘッグを中心として、光の繭のような転移フィールドが生成されていく。
光の繭は次第に大きくなっていき、ウィル・ウィプスの格納庫、ウィル・ウィプスそのもの、ウィル・ウィプスの周囲にいるシロガネ、トライロバイト級、フリーデンⅡ、サテリコンの軍艦といった諸々をも飲み込み……
「転移」
そう言った瞬間、システムXNによる転移が実行される。
「ブリッジ、一応聞くまでもないとは思うが……転移は成功したか?」
『ええ、成功よ。それにしても……こうして転移が普通になると、ちょっと元の生活には戻れないかもしれないわね』
「今更だろ」
映像モニタに表示されたトニヤに向かい、そう突っ込む。
トニヤにしてみれば、転移というのは非常に魅力的なのだろう。
まぁ、移動時間がそのままなくなると思えば、それが非常に魅力的なのは間違いない。
だからといって、それに慣れるとトニヤが言うように元の生活に戻るのが難しくなるのは間違いなかったが。
「それよりも、サテリコンとの連絡を頼む。サテリコンの方で戦いの準備が整わないと、宇宙革命軍に攻撃するのも難しいし」
『あ、そうね。了解したわ。あまりにもあまりな流れだったから、ちょっと驚いて忘れてたけど。……けどまぁ、私達が接触しなくても、パーラ達が接触してると思うわよ』
そう言うトニヤの言葉に、なるほどと頷く。
そして通信が切れると、次に俺が通信を送ったのは、ヴァサーゴに乗っているシーマ。
「シーマ、疲れは完全には取れてないみたいだな」
『当然だろう? どこぞのケダモノに思う存分身体を貪られたんだから。全く、宇宙革命軍との決戦前夜だというのを忘れたのかい?』
言葉では不満を言うシーマだったが、俺に向けてくる視線には優しい光があると思うのは、俺の気のせいだろうか?
いや、恋人同士になったんだし、それは出来れば間違いではないと思う。
「今度からは出来るだけ自重するよ。……それより、サテリコンとの間で色々と話をしたり、サテリコンが戦力の用意をする必要も出てくるから、それなりに休憩時間はある筈だ。他の3人も一緒に連れて、休んできたらどうだ?」
『それは嬉しいけど……私達だけが休んでもいいのかい?』
「俺は別に体力的に問題はないが?」
『誰がケダモノの心配をしてるんだい! マリューとミナトだよ。あの2人もアクセルに散々身体を貪られたんだ。いや、私達よりもアクセルに蹂躙されてる時間は長かったんだから、あの2人も体力的に限界じゃないのかい?』
「いや、貪るとか蹂躙するとか、人聞きの悪い言葉を連発しないで欲しいんだけどな」
『へぇ? じゃあ、嘘だっていうのかい? こっちがもう無理だって言っても、限界に達しても、散々責めてきたあの行為が? まさか、今更だけどその辺の小娘のように泣き叫ぶとは思っていなかったよ。こういうの、何て言うんだったか……ベッドヤクザ?』
人聞きが悪い。
そう言いたかったが、シーマの言葉を考えると反論出来ないのも事実。
「取りあえず、今は休んで体力を回復することを優先してくれ」
『逃げたね』
ボソリと小さく呟くシーマの言葉が聞こえたものの、それはスルーしておく。
現状においては俺の分の方が明らかに悪いのだから。
「じゃあ、通信はこの辺で終わるけど、モニク、クスコ、クリスにもしっかり休むように言っておけよ」
『仕方がないね。アクセルの言葉だし、ここはしっかりと従っておくとするかね』
そう言い、シーマは言葉とは裏腹に笑みを浮かべながら通信を切る。
さて、取りあえずこれでシーマ達の休憩については問題ない。
そうなると、後は俺が何をするかだな。
あるいシロガネにでも顔を出すか?
何だかんだと、向こうの方に顔を出してはいないし、マリューから聞いてはいるだろうが、レモン達にもシーマ達の事については俺の口から話しておいた方がいいだろうし。
そう判断し、ブリッジに通信を送る。
ただし今度はトニヤではなくマリューにだ。
『どうしたの? サテリコンの方はまだ話が通ってないわよ?』
「いや、違う。ちょっとシロガネの方に顔を出してこようと思ってな。問題ないか?」
「シロガネに? いえ、そうね。レモン達とはあまり話してなかったし、今のうちに話をしてもいいのかもしれないわね。分かったわ。シロガネにはこっちから連絡をしておくから、構わないわよ?」
その言葉に感謝の言葉を述べて、通信を切るのだった。
「ニーズヘッグの整備を頼む」
「分かりました」
シロガネの格納庫で、量産型Wが俺の言葉に素直に頷く。
うーん、ここ最近はウィル・ウィプスでの生活に慣れていたから、エルフ達や……何よりキッドを始めとしたフリーデン組がいないのはちょっと違和感があるな。
もっとも、フリーデン組がいないという事はキッドがいないという事でもあるので、ニーズヘッグを調査しようとか、そんな風には思わないのはこっちにとっては悪い話でないのだが。
「レモン達はどこにいる?」
「……ブリーフィングルームでお待ちしていると」
既にマリューから俺がシロガネに来るというのは聞いていたらしく、即座にそう返事が来る。
だとすれば、素直にそっちに向かうか。
量産型Wの言葉に頷き、俺は格納庫を出る。
ちなみにシロガネの中も無重力状態ではなく、普通に1Gくらいの重力が掛かっている。
この辺は重力関係で高い技術を持つシャドウミラーだからこそと言ってもいい。
もっとも無重力の方がいい場所……それこそ格納庫とかは、1Gの重力はなかったりするのだが。
そんな訳で通路を進み……やがてブリーフィングルームに到着する。
部屋の中に入ると、そこにはレモン、コーネリア、スレイ、綾子の姿があった。
それがどういう集まりなのは、考えるまでもない。
恐らく円や美砂も、トライロバイト級の艦長としての仕事を放り出してこっちにやって来たかったと思うのだが、そういう訳にもいかなかったのだろう。
「久しぶりね、アクセル。通信では何度か話してたけど」
レモンの言葉に頷き、向かいに座る。
「さて、どうやらまた新しい仲間……いや、犠牲者が増えたらしいな?」
「コーネリアの口調には悪意を感じるんだが」
「ほう? 嘘だと?」
「それについての否定はしないでおく」
俺とレモン、コーネリアのやり取りを見ていたスレイと綾子の2人は、面白そうな様子でこっちを見ている。
せめてもの救いは、この4人がシーマ達が新たな恋人となったのを歓迎してくれている事か。
「とにかくそんな訳で、シーマ、モニク、クスコ、クリスの4人が新しい俺の恋人となった。ただし、俺達と一緒に住むんじゃなくてUC世界の月に住む」
「美鶴やゆかりと同じという事?」
綾子の言葉に頷く。
美鶴やゆかりはそれなりにホワイトスターに泊まりにきてはいるものの、基本的にペルソナ世界に住んでいる。
ゆかりは現在大学に通っているので、卒業すればホワイトスターにある俺の家に引っ越してくる予定にはなっているものの、美鶴の場合は色々と違う。
桐条グループの令嬢であるというのも関係しているが、それ以上にペルソナ世界でシャドウに関係する事態に対応するシャドウワーカーというのを率いている立場にある。
そのような状況だけに、美鶴は暫くは別に住む事になる筈だ。
シーマ達もそんな感じになるのは間違いない。
「ああ、休日とかには泊まりに来るだろうけど」
「……休日、あるのか?」
コーネリアのその言葉に、そっと視線を逸らす。
一応X世界に来ている今も休日……いや、一応は出張扱いになってるんだったか?
シーマはルナ・ジオンの象徴、モニクは役人、クスコはニュータイプパイロット、クリスは新規MSの開発……普通に考えて、どれもそう簡単に休暇を楽しめそうにないような気がする。
とはいえ、セイラの性格を考えれば本当の意味で働かせっぱなしという事はないと思う。
他の者よりも少ないかもしれないが、それでも相応に休日を与えるのは間違いないだろう。
「それより、この戦いが終わったらX世界での戦いも終わりなんでしょう? そうなると、そろそろ次の世界について気になるけど……」
「レモンの言いたい事も分かるけど、その前にアルカディアの命名の件で美鶴とゆかりと一緒に泊まりで旅行だな」
「そう? 私もそれには少し興味があるけど……まぁ、仕方がないのかもしれないわね。楽しんでらっしゃい」
そうレモンが言うと、他の面々もその言葉に素直に頷くのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:2150
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1797