幸いな事に、レモン達はシーマ達の存在を受け入れた。
もっとも以前にホワイトスターでシーマ達は俺の家に行ってレモン達と会っていたので、それを考えればこの結果はそんなにおかしな話ではないのだが。
ちなみにレモン達との話が終わった後は円と美砂も通信で話に入り、他にもホワイトスターにいる面々とも話をする事になった。
ともあれ、そうして話が終わった後で……
「8時間って……マジか?」
「残念ながらマジよ」
ウィル・ウィプスに戻ってきた俺は、ブリッジでマリューからそんな話を聞いて驚いていた。
この8時間というのが何なのかと言えば、サテリコンの方で出撃準備が整うまでだ。
不満を抱くが、やがてその言葉に対してもそれなりに理解してしまう。
ダリア作戦の阻止をする為に1隻派遣するだけで結構な時間が掛かったのだ。
そうである以上、宇宙革命軍との最終決戦に参加する戦力を用意するとなれば、これだけの時間が必要となるのも明らかだろう。
何しろ今までサテリコン側にはそんなつもりは一切なかったのだ。
その状況で宇宙革命軍との最終決戦となるのだから、相応に時間が必要となってもおかしくはない。
かといって、宇宙革命軍に対するレジスタンスとして出来たサテリコンだ。
ここで戦いに参加しないといった事も出来ないだろう。
そういう意味では、8時間というのは……まぁ、納得か?
それにマリューにマジか? とか聞いたが、シーマ達の体力を回復させる意味では8時間というのは決して悪い話じゃないし。
「そうか。まぁ、そのくらいの時間は必要なのかもしれないな。……それで、その間は俺達もここで待つ事になるのか」
「そうなるわ。けど、そこまで急ぐ必要もないでしょう? もうコロニーレーザーは確保したんだし」
「実はもう1基コロニーレーザーがありましたとか、そういう事じゃない限り問題はないと思うけどな。フロスト兄弟のサテライトキャノンも使えなくなってるし」
フロスト兄弟にしてみれば、人工ニュータイプになってまでDOMEに登録した自分達の情報が削除されるというのは、完全に予想外だっただろう。
恐らく、普通ならDOMEの方で勝手に登録した情報を削除したり、ましてやフラッシュシステムを使ったアクセスを次回から遮断するなどは出来ないのだろう。
だが……幸か不幸か、DOMEは俺に遭遇した。
また、異世界のニュータイプのクスコやマリオンにも接触した。
それによって、DOMEには変化が現れ、それによって本来なら出来ない事も出来るようになってしまった訳だ。
これが純粋に機械として考えた場合、明らかに問題があるだろう。
だが、1人のニュータイプとして考えた場合は、この件はそんなに悪い話ではない。
DOMEを作った連中……ファーストニュータイプを恐れ、遺伝子レベルまで分解して基地施設に融合させた者がそれを知れば、どうなるか分からないが。
いやまぁ、もう15年前の戦争で、あるいはそれ以前に死んでいるだろうが。
「アクセルがいないと、一体どうなっていたかしら。そう考えると……」
「コロニーレーザーの代わりにサテライトキャノンを使われた可能性は十分にあるだろうな」
そう言うものの、あるいは俺がいなければフォートセバーンでの戦いも変わっていて、フロスト兄弟が人工ニュータイプのデータを入手出来ず、そもそもフロスト兄弟が人工ニュータイプにならなかった可能性も十分にある。
俺がこの世界に介入した結果、良くも悪くも原作とは違っている筈なのだから。
「ともあれ、8時間の余裕があるのなら、何かあった時に対応出来るように最低限の人数だけ残して、それ以外は休暇にしよう。8時間後には宇宙革命軍との最終決戦となるんだから」
「そうね。……ちなみに、サテリコン側からの要望として、作戦は全面的にこっちに任せるそうよ」
「は? それは本当か?」
レモンの口から出た言葉は、かなりの驚きを感じさせるものだった。
サテリコンは宇宙革命軍に対するレジスタンスとして存在していたのだから、その最終決戦において作戦を完全にこちらに任せるというのは、違和感がある。
「ええ、ジャミルがサテリコンのロイザーからしっかりと言われたそうよ」
「……それでいいのか?」
素直にそんな疑問を抱く。
一体何をどう考えてそんな結論になったのか、非常に気になった。
とはいえ、客観的に見た場合、これは俺達にとって悪い選択という訳ではない。
何しろこっちが自由に作戦を決められるのだから。
ジャミルの事だからまずないとは思うが、最悪サテリコンの戦力を捨て駒にするとか、そういうのをやってもおかしくはないのだ。
作戦を全てこちらに任せるという事は、そのような真似をされても文句は言えない。
いやまぁ、ダリア作戦の阻止で俺達と一緒に行動したパーラやトグサから、俺達がそういう真似はしないと言われて、それを信じたのかもしれないけど。
実際、ジャミルの性格を考えればそういう作戦の実行はまずないだろうし。
それに、ジャミルにしてみれば宇宙革命軍を倒した後の宇宙の件もある。
一応ランスローをリーダーにする事を薦めてはおいたが、サテリコンの面々もその際にはランスローと同様……場合によってはそれ以上に重要な役割を果たすことになるだろう。
そういう意味で、サテリコンを捨て駒にするという可能性はない。
あるいはサテリコン側もその辺について理解してるのかもしれないが。
「向こうがいいと言ってるんだから、構わないでしょう。下手に自分達に指揮権を寄越せとか言われるより、そっちの方がいいでしょうし」
それは確かに。
マリューのその言葉は、俺を納得させるのに十分な説得力があった。
とはいえ、それを知った上でこっちに完全に指揮権を渡してくるのは、それでも驚くべきことではあったが。
「それに、こっちに作戦を任せるというのはサテリコンにとってそんなに悪い選択肢じゃないかもしれないわよ? 具体的には、宇宙革命軍のいる場所……正確には向こうの本拠地のクラウド9の側に転移するけど、向こうがどうしてるか分からないでしょう?」
「そうだな。こっちを待ち構えているか、地球に攻め込む準備をしているか、あるいは全くこっちを警戒してないか。……最後はないか」
ダリア作戦の阻止の一件やフロスト兄弟からの情報で、こっちに転移という移動手段があるのは向こうも理解している筈だ。
そうである以上、こっちの転移を警戒しないという選択肢は向こうにないだろう。
こっちにしてみれば、なかなか向こうに転移をしないで警戒をさせ続け、宇宙革命軍の集中力を削ぐといった方法もあるが。
ともあれ、転移という能力がある以上は主導権を握るのはこっちだ。
敵にしてみれば、俺達がいつ転移してくるのかも分からない以上、どうしようもないと判断出来た。
「結局作戦は、いつものように行き当たりばったり……取り繕えば臨機応変にという事になるだろうな。もしくは、俺が転移して相手がどうなっているのかを見てくるか? こっちも見つかる可能性が高いけど」
転移フィールドの弱点は、光の繭の如き転移フィールドが非常に目立つという事だ。
転移した直後には、すぐ周囲に知られてしまう。
勿論、それを知られたところでこちらがすぐ攻撃に移るのなら、対処するのはかなり難しい事になるだろうが。
とはいえ、それはあくまでもこっちがしっかりと攻撃の準備を整えてる時の話だ。
俺が偵察のために宇宙革命軍のいる場所に向かえば……いやまぁ、本気でやればニーズヘッグだけで勝利出来そうな気は普通にするけど。
かといってそういう真似をすると、この世界で北米連邦が主導権を握るようになるというのも難しくなる。
何しろ自分達が全く戦いに関与しないまま、X世界での戦いが終わってしまう事になるのだから。
そんな風にならないようにする為には、やはり北米連邦の面々もしっかりと戦いに参加する必要があった。
それはとにかくとして。
もし偵察をする場合は、クラウド9のある場所から大分離れた場所に転移して、そこから直接移動してクラウド9まで行く必要がある。
転移するまでその周辺の状況が分からない以上、転移した瞬間に偵察機とかに見つかるといった可能性も否定は出来ないのだ。
そうなると面倒になるので、俺としては偵察は出来れば止めておきたい。
だが、しっかりと作戦を考えるのなら、クラウド9の状況は出来る限り分かっていた方がいいのも間違いない訳で……この辺の判断はジャミルに任せた方がいいか。
あ、けどフロスト兄弟が人工ニュータイプになった以上、俺がクラウド9から離れた場所にでも転移したら、察知されるか?
人工ニュータイプでもその辺の能力は普通のニュータイプとそう違わないだろうし。
「どうするか、ジャミルに聞いてみる? 今頃、サラと一緒に作戦を考えてる筈よ?」
「止めておく。ジャミルがどういう作戦を立てるのか興味あるし」
そう言い、マリューとの話を終えるとブリッジから出る。
マリューやミナトにもしっかりと休むように言っておく事は忘れずに。
さて、これからどうするかだな。
やっぱり食堂に行くか?
とはいえ、8時間もの余裕が出来るとは思っていなかったので、それこそ食堂に来たりはせず、眠っている者も多いと思う。
シーマ達のように極端に体力を使っていなくても。
勿論、起きてからすぐに宇宙革命軍との最終決戦となると体調的な問題で全力を発揮出来ないだろうから、ギリギリまで寝てる者はいないと思うが。
その辺についての心配は特にいらない。
ウィル・ウィプスに乗ってる連中は、全員が自分のやるべき事を理解している者達なのだから。……そうなると、最終決戦の前日にシーマ達の体力が限界を迎えるまで夜の行為をした俺が実は一番問題があるのかもしれないな。
うん、この経験は次に活かすとしよう。
そんな風に考えながら歩いていると……
「お? どうしたんだ?」
「あら、アクセル」
「あー……うん。ちょっとね」
通路にエニルとトニヤの2人がいるのに気が付いて、そう声を掛ける。
この2人が一緒にいるのは、別にそこまで珍しい話ではない。
出会ってから実はまだそんなに時間が経っていないものの、かなり息が合うのか親友と言っても間違いではないのだから。
そんな2人が一緒にいてもおかしな事はないのだが、それでも俺がこうして声を掛けたのは、何か違和感のようなものがあった為だ。
別に喧嘩をしてるという訳ではないが、2人の間に流れる雰囲気がいつもと違う。
「聞いてもいいなら、話を聞くけど。……どうする?」
「トニヤ、どうするの?」
「うーん、そうね。じゃあ、ちょっと聞いて貰える? アクセルって、ウィッツと仲が良かったわよね?」
「は? いやまぁ、うん。そうだな」
何故ここで急にウィッツの名前が出て来るのかは分からなかったが、実際に仲が悪い訳でもないので、そう言っておく。
もっとも、ウィッツを20代くらいだと思っていたのは隠しておくが。
まさか、あの外見でウィッツが17歳だとは思わないよな。
かなり苦労をしてきた結果なのだろう。
「で、その……アクセルから見てウィッツってどんな奴?」
「どんなって言われても……そうだな。MSの操縦技術は悪くないと思う」
士官学校だとかそういうのがない以上、ウィッツは我流でMSの操縦技術を学んだ筈だ。
勿論、エアマスターの以前のパイロットから色々と習いはしたらしいが、それでもウィッツのMSの操縦技術は……その才能は、エース級なのは間違いない。
もし我流ではなく最初からきちんとした訓練を受けていたら、恐らく今よりも腕は上がっただろう。
「いや、そういう事じゃなくて……その、性格とかよ」
「性格? そうだな。俺が言うのもなんだけど、かなり短気だと思う」
「短気……そう、短気なのよね。それに他にも色々と思うところはあるけど……」
「トニヤ?」
トニヤの様子に疑問を抱くと、エニルが俺の肩を叩いてくる。
「分かるでしょ? つまり、そういうことよ」
「あー……ああ、なるほど。そういう訳か」
以前、俺はウィッツとトニヤの関係を怪しんだことがあった。
恐らくそれが見事に的中したような形となっているのだろう。
「う……そ、そうよ。こうなったら隠しても意味はないから言うけど、告白されたの。指輪も貰って……」
これ以上誤魔化せないと思ったのか、トニヤがそう言う。
にしても、指輪もか。
それはつまり、結婚を申し込んだって事だよな?
まだ17歳で?
というか、18歳でもないのに……いや、年齢とかX世界では関係ないか。
それにしても人生のパートナーを決めるには少し早すぎる気がするが。
まぁ、これはあくまでも俺の考えで、X世界で生きてきた面々にとってはそうでもないのだろう。
何しろ、今は北米連邦があるものの、以前はバルチャー達が好き放題に暴れたりもしていた。
それが影響し、まだ若いうちに結婚相手を決めるのも、そんなに珍しい話でもないのだろう。
そんな風に思いつつ、俺は何故かトニヤやエニルと共に恋愛談義に参加する事になるのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:2150
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1797