宇宙革命軍と北米連邦――実際にはシャドウミラーやサテリコンも含めた連合軍――との戦いが始まって、十分程。
その十分程で、宇宙革命軍の方は非常に大きな被害を出していた。
宇宙革命軍にしてみれば、非常に完成度の高いMSであるクラウダにここまで被害が出るとはザイデルも思っていなかっただろう。
実際にクラウダはかなり高性能なMSで、総合的な能力では高機動型GXと同程度の性能は持ってるのは間違いない。
特に装甲は厚く、明らかに高機動型GXよりも上だ。
もっとも、機体各所にあるスラスターが見るからに弱点となってしまうが。
だが……既に敵の戦力の3割程は撃墜されている。
普通なら戦力の3割がやられれば全滅扱いなんだが、宇宙革命軍はそれでも戦闘を続けている。
いやまぁ、宇宙革命軍にしてみればいきなり自分達の本拠地を転移で襲撃されたようなものなのだから、抵抗するのは当然だろうが。
そもそもの話、本拠地をいきなり襲撃されている以上、ここで撤退をしてもどこに逃げるのかという問題がある。
宇宙革命軍も本拠地のコロニー以外にも軍事基地の類はあるだろうけど。
具体的には、それこそUC世界でジオンが所持していたソロモンやア・バオア・クーのように。
とはいえ、本拠地のコロニーを捨てるといった事をすれば、見捨てられた者達がザイデルをどのように思うのかは予想出来るが。
ちなみに当然の話だが、こちらも全くダメージを受けていない訳ではない。
ジェニスやドートレスを使っているサテリコンは結構なダメージを受けているし、フリーデンⅡの方でも高機動型GXが既に何機か落ちている。
シャドウミラーもメギロートやバッタのような無人機はそれなりに撃墜されていた。
それでも総合的に見た場合、受けているダメージは宇宙革命軍の方が圧倒的に大きいのだが。
そもそも、こっちと宇宙革命軍では数が違う。
向こうは質で量に対処しようという考えなのだろうが、こっちは質でも宇宙革命軍を凌駕している者が多い。
サテリコンやカリス以外の北米連邦の面々とかは、質で負けていたりもするのだが。
あるいは、コロニーレーザーを俺に奪われた時点で宇宙革命軍にとっては致命傷になってもおかしくはないのかもしれなかった。
宇宙革命軍にしてみれば、本来ならダリア作戦というのは非常に重要な作戦だった筈。
それがあっさりと俺に奪われてしまったのだから。
……コロニーレーザーか。あるいは、いっそコロニーレーザーを空間倉庫から取り出して、宇宙革命軍に向けてみるのもいいのかもしれないな。
勿論、実際に撃つといった事はせずに。
そもそも、まだコロニーレーザーがきちんと撃てるかどうかも分からないのだから。
まだ開発中だったりする可能性もあるし、そうでなくても操作手順とかも不明だ。
その辺は実際に調べてみなければ、どういう風になってるのかは分からないし。
実際にはUC世界の宇宙でコロニーレーザーを調べて、それによって実際に使えるかどうかを確認するつもりだったから、仕方がないんだが。
その辺の分析が終わったら、コロニーレーザーのシステムとかそういうのを俺達にとって使いやすいようにブラッシュアップする必要がある。
「ウィル・ウィプス、フロスト兄弟の姿は未だに見えないか?」
『見えないわね。ただ、代わりという訳じゃないけど、もう1人の警戒対象のランスローは発見したわ』
「ようやくか」
ミナトの言葉にそう呟く。
ランスローは宇宙革命軍のエースだ。
その辺の情報はサテリコンからも受け取っているので、知っていた。
ザイデルがランスローの存在を大々的に持ち上げているので、サテリコンでもその辺の情報を知るのは難しい話ではなかったらしい。
もしかしたら……というか、多分サテリコンのメンバーがランスローと戦った事があるのかもしれないな。
そうなると、サテリコン側にも結構なダメージがあった筈だが。
「それで、ランスローは捕らえたのか?」
『現在、ジャミルがウィッツやロアビィと一緒に戦ってるわ』
「それは、また……」
ジャミルだけなら、あるいはランスローも互角に……あるいは互角以上に戦えたかもしれない。
だが、そこにウィッツとロアビィが入るとなれば、話は別だ。
「そう言えば、ガロードは?」
『Gファルコンと合体して暴れてるわ』
なるほど、パーラと協力してるのか。
基本的にGファルコンと合体出来るのは、GX、DX、高機動型GX、エアマスターバースト、レオパルドデストロイの5機種だ。
ヴァサーゴとアシュタロン……いわゆる、ベルフェゴール系列のガンダムはGファルコンとの合体は出来ない。
そんな合体出来る機体の中で一番性能が高いのは、俺がガロードに貸しているDXだ。
それだけに、現在こうしてガロードのDXがパーラのGファルコンと合体するというのは、強力な戦力を更に強化するという意味で悪い話ではない。
「そうなると、宇宙革命軍には結構な被害が出てるのは間違いないか。……このままだと俺もやる事がないし、ここでずっと待っていても、もう俺に向かって攻撃をしてくるような奴はいないみたいだから、俺も攻撃に回りたいんだが」
そう言うと、映像モニタに表示されるのがミナトからマリューに代わる。
『アクセルが? うーん、まぁ、確かにもうアクセルを狙ってくる相手はいなくなったし、こうしていても意味はないだろうから、それもいいと思うけど』
「何か問題があるのか?」
『フロスト兄弟が出て来ないのが、ちょっと気になってるのよ。特にアクセルはフロスト兄弟のシャギアに嫌われているでしょう?』
「それは否定しない。というか、嫌われているというよりも憎まれている感じだったけどな」
宇宙に上がってから通信で話した時、シャギアからは強い憎悪を感じられた。
正直なところ、そこまで憎まれているとはちょっと思っていなかった。
シャギアにしてみれば、自分の行動の邪魔をしてきた俺は絶対に許せない存在なのだろう。
これ、多分原作で考えると主人公のガロードの役目だった筈だよな。
俺が色々と介入した結果として、原作とは全く違う流れになっているのだろう。
いや、シャギアはともかく、オルバは俺よりもガロードの方に憎悪に近い対抗心を抱いてるみたいなので、原作と流れは変わったものの、そこまで大きく変わってはいないのか?
もっとも、間違いなく原作と大きく流れが変わっているのは、DOMEに関する事だろうが。
DOMEが俺を上位存在として扱っている時点で、俺のいない原作とは大きく違っている筈だ。
そうなると俺がDOMEに頼んだように、フロスト兄弟がフラッシュシステムでサテライトシステムに登録したのをキャンセルするといった事はまず不可能だった可能性が高い。
そもそもそれ以前に、フロスト兄弟が人工ニュータイプになってフラッシュシステムで登録をしたのかという問題にもなるのだが。
そうなると、フォートセバーンの一件がどうなるかで大きく変わってきたのは間違いないと思う。
『でしょう? アクセルが出ると、そこにメガソニック砲を撃ってくる可能性が高いわ。ニーズヘッグなら大丈夫だとは思うけど、それでも万が一を考えるともう少し待った方がいいんじゃない?』
もう少し待つ、か。
そうした方が安全なのは間違いない。
現在の戦場において、フロスト兄弟がどこからか現れても、それはすぐに見つけることが出来るだろう。
しかし、そのような状況だからこそ、フロスト兄弟も現在自分が出れば見つかると判断し、姿を現さない可能性も高い。
……以前ちょっと考えたように、実はフロスト兄弟が宇宙革命軍に合流していないとなれば、話は別だが。
その辺について確認する為にも、やはりここは俺が直接出て宇宙革命軍のパイロットを捕獲して、情報収集でもした方がいいのかもしれない。
「いや、このままだと戦いが終わっても結局フロスト兄弟が出て来ないという可能性もあるし、ここは俺が直接動いてみる。宇宙革命軍に合流してないのなら、そういう確証も欲しいし」
『そう? まぁ、アクセルなら問題はないと思うけど……それでも一応気を付けてね』
「分かってる。ニーズヘッグがあれば、相手がフロスト兄弟だろうと対処するのは難しくはないしな」
説得……とも呼べないような説得をし、マリューに俺が行動するのを納得させる。
これで俺がニーズヘッグに乗っていても相手が危険な存在なら、マリューも反対しただろう。
だが、相手はフロスト兄弟だ。
普通に考えれば十分に危険な存在なのは間違いないだろうが、俺とニーズヘッグを相手にするにはその能力は不足している。
本人達にそういう事を言えば、それこそブチ切れるだろうが。
あるいは実際にそういう風に言って、相手の冷静さを奪うというのはあるかもしれないな。
挑発としてはそれなりに使い道があると思う。
向こうにしてみれば、ふざけるなと叫んでもおかしくはないだろうが。
ともあれ、俺はフロスト兄弟が予想通りに宇宙革命軍に合流してるのかどうかを確認する為に、戦場に出る。
正確には今までも戦場にいたので、戦場の後方から戦場の最前線に出るといった表現の方が正しいのかもしれないが。
周囲をメギロートやバッタ、もしくはMSやシャドウミラーの機体が飛んでいる中、エナジーウィングを使い、尻尾をたなびかせながら飛ぶニーズヘッグは……傍から見ても、明らかに目立つ。
元々ニーズヘッグは、正義の味方というよりもラスボス……もしくは裏ボスや隠しボスといった表現が相応しい外見をしている。
国となる前のシャドウミラーは、まさに世界の裏で暗躍する組織だったので、そういう表現も実際には間違ってはないと思うけど。
とはいえ、今はきちんとした国……きちんとした国? 色々と特殊なのは間違いないが、取りあえず国だ。
そんな風に考えながら移動していると、丁度いい具合に戦っている連中を見つける。
メギロートとバッタの群れに襲われたクラウダが、必死になって逃げ回っているのだ。
周囲にはクラウダの手足のような部品であったり、メギロートやバッタの部品が浮かんでいる。
推測するに、数機のクラウダにメギロートとバッタの群れが襲い掛かったのだろう。
クラウダなら、メギロートやバッタを撃破する事は出来る。
だが、それはあくまでも1対1……とまではいかないが、それでも敵の数が少ない場合だ。
そしてメギロートやバッタは、個としての性能はそこまで高くないものの、数で攻める攻撃方法を得意とする。
無人機であるが故に、仲間が撃破されても躊躇したりはしないし、恐怖で混乱したりもしない。
ただ目的を果たす為に、敵を攻撃するだけだ。
それが戦っている方にしてみれば、非常に厄介なのだろう。
現に生き残っている1機のクラウダは、半ば混乱しているかのように、ただひたすらに逃げ回っている。
こうして混乱している敵は、冷静になれば捕らえやすい。
また、混乱しているが故に本来なら話してはいけない情報も口に出す事がある。
メギロートやバッタに、狙っているクラウダから離れるように命令する。
その命令は即座に実行され、唯一生き残っていたクラウダはいきなり自分を狙っていたメギロートやバッタがいなくなった事に混乱した様子を見せていた。
ちょうどそのタイミングで、俺はそのクラウダに向かって急接近する。
エナジーウィングやヒュドラまでをも使った移動速度は、それこそ人によっては瞬間移動ではないかと思わせるような動きでクラウダとの距離を縮め……そして十分に間合いが詰まったところで、T-LINKシステムによって尻尾を動かす。
クラウダに巻き付いた尻尾から電撃が放たれ、その機体性能の殆どを殺す。
「さて、これでもうお前はどうしようもない。MSも殆ど動かせない以上、このまま撃破されるか、あるいはこっちの捕虜になるかしかない訳だ。どうする?」
『な……そ、それは……』
戸惑い、迷う声。
不安と絶望を感じさせる声。
接触回線で聞こえてきた相手の声に安堵する。
もしザイデルに……もしくはニュータイプ至上主義に対して強い忠誠心を持ってるような奴だったら、それこそ捕虜になどならないから殺せとか、もしくは自爆してこっちを道連れにしようとか、そんな風に考えてもおかしくはなかった。
だが、この様子からするとそんな心配はいらないらしい。
「こっちから1つ質問がある。それに答えたら、捕虜にした時もそれなり以上の待遇にしてもいい。どうする?」
『ほ、本当か? 嘘じゃないよな?』
「ああ、事実だ」
どうやらこの男は宇宙革命軍やザイデルに対する忠誠心はそんなに高くないらしい。
あるいはメギロートやバッタから逃げ回っている間に忠誠心も少しずつ削れていったのか。
その辺りの理由は俺には分からなかったものの、それでもこっちにとって好都合である以上は問題ない。
『分かった、俺が知ってる事なら何でも話す。だから助けてくれ!』
「なら……シャギア・フロスト、オルバ・フロストというフロスト兄弟の2人は知っているか?」
そう、俺は尋ねるのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:2150
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1797