ホワイトスターに戻ってくると、取りあえずどうするのかという話になる。
俺としてはこのまま真っ直ぐ家に帰ってもいいと思ったんだが、考えてみればこの時間はまだルリやラピス達が帰って来るには少し早い。
だとすれば、今すぐ家に戻ってもあまり意味はなかった。
まぁ、ルリやラピスが帰ってきた時にもう家にいて2人を待っていた……という風になるのなら、それはそれで悪くないのかもしれないが。
そんな訳で、俺がいない間に出来たというスパ……いわゆる、温泉テーマパークとでも呼ぶべき場所で時間を潰す事になった。
「どうだい?」
そう言い、俺にその肉感的な身体を見せつけてくるのはシーマ。
ビキニ姿は、シーマの持つ成熟した女の魅力をこれでもかと表していた。
温泉テーマパークだけに、ここは混浴だ。
いやまぁ、当然水着着用なので、プール的な感じの方が強いのだが。
「うん、いいな」
「……マジマジと言うんじゃないよ。こういう時は、もっと軽く言うもんだろう?」
真剣な表情で似合うと言ったのだが、それでシーマは照れてしまったらしい。
薄らと頬を赤くしながら、そう言ってくる。
その後も、モニク、クスコ、クリスの3人がそれぞれに微妙に違っているものの、全員がビキニを着て俺に感想を聞いてきたので、素直にその感想に答え……結果として、シーマと同じく照れてしまうらしい。
今回の一件に関して、俺は悪くない。
「ね、ねぇ、アクセル。このスパの説明に天然の温泉以上の美肌効果があるって言ってたけど、どういう事?」
頬の赤さを誤魔化すように、クスコがそう尋ねてくる。
「どうやら魔力が使われている……魔力泉とでも呼ぶべきものらしいな」
このスパ施設は、つい最近出来たらしい。
具体的には、俺達がX世界で新連邦と戦っている頃か。
交流区画から少し外れた場所にある建物を潰して作ったらしい。
この辺は量産型Wやコバッタ、メギロート、バッタといった面々がいるからこそ、ここまで素早く出来たんだろう。
もっとも、出来たのは最近でもスパ施設を作る計画その物は以前からあったらしい。
実際、以前そんな書類を見たような、見ないような……多分見たんだと思う。
そんな感じの施設だが、ホワイトスターの施設である以上、当然ながら普通の施設ではない。
その典型的な例が、クスコに説明した魔力泉だ。
技術班によって開発された技術により、このスパで使われている温泉の水には魔力が染みこんでいる。
効果としては、美容を含めた諸々や健康や病気、怪我も治るとか。
魔力泉だけあって、魔力の回復効果もある。
また、本当に少しだが魔法を使ったことがない者でもこのスパのお湯に触れる事で魔力との親和性が一時的に強化され、魔法を使いやすくなるという効果もあった。
魔法というのは、最初に発動させるのが一番難しい。
……もっとも、このスパのお湯よりも魔法球の中の方が魔力は多いので、本当の意味で魔法の修行をするのならそちらの方がいいが。
このスパでのその手の効果は、本当に少し……ないよりは若干マシといった程度でしかない。
そういう意味では、そちら方面に期待している者がそれを目的に使うという事はあまりないのだろう。
「魔力泉……凄い効果ね」
モニクが魔力泉について知ると、そんな風に驚く。
まぁ、色々な効能を持つお湯だしな。
とはいえ、当然ながらこのスパで使われているお湯は、別に地面を掘って湧き出てきた温泉という訳ではない。
そもそもの話、ここはホワイトスターなのだから。
人工惑星――もしくは衛星――とでも呼ぶべきこのホワイトスターで、地面を掘ったところで温泉の類が出てくる筈もない。
これで温泉とかが出て来たら寧ろ俺が驚くし、技術班ですら驚愕するだろう。
……あ、けど魔力とかでその辺がどうにかなったりする可能性は否定出来ないのか?
ともあれ、現在の俺がやるべき事はシーマ達とイチャつく事だろう。
「このスパで綺麗になっておけば、アクセルの子供と会う時も好印象を与えやすいかしら」
モニクのその言葉で、他の3人はお湯に興味深そうな視線を向ける。
……ちなみに興味深そうな視線を向けるとなると、このスパにいる他の客達が何人もシーマ達に興味深そうな視線を向けていたりするのだが。
ただし、このホワイトスターにいる以上、俺がアクセルであるのも知っている以上、ナンパする者はいない。
ここがホワイトスターではなく、どこかの世界の海水浴場とかなら、俺がいてもシーマ達をナンパしようとする奴もいるのかもしれない。
だが、このホワイトスターで何らかの問題を起こせば、問題を起こした人物だけではなく、その人物が所属している世界も罰則を受ける事になる。
前もってしっかりとそういう条件で他の世界の者達はホワイトスターに人を送ってきているのだ。
勿論、人というのは絶対の存在ではない。
そういう条件だからという事で人を送っているにも関わらず、何らかの問題を起こして、その世界の者達が何らかのペナルティを受けたという話は報告書で読んでいるし、聞いてもいる。
とはいえ、それはそこまで重いペナルティではなく、比較的軽いペナルティらしいのだが。
なので、このスパではナンパの心配はいらないし、もしナンパしてきてもシーマ達が断ればしつこく迫ったりはせず、大人しく退くだろう。
そういう意味では、このホワイトスターはシーマを始めとした魅力的な美貌や肢体を持っている者でも、安心して楽しめる場だった。
「ほら、アクセル。いつまでもここでこうして見てばかりいないで、少し遊ぶよ」
そう言うシーマに引っ張られて、俺は数時間シーマ達とスパで遊ぶのだった。
「さて、肌や髪が綺麗になったし……そろそろ行こうか」
スパで遊び終わり、そろそろルリやラピス達が帰ってきてもいい時間になったので、俺達はそろそろ家に帰る事になる。
「どうする? 歩いていくか、エアカーに乗っていくか、転移で行くか」
そう尋ねると色々な意見が出たものの、最終的にはエアカーで移動する事になる。
転移で移動するとあっというまに到着するので、エアカーで移動しつつ、少し気持ちを落ち着かせたいという事らしい。
俺としてはどちらでもよかったので、エアカーで家に向かう。
「こうして見ると、結構エアカーに乗ってる人が多いわね」
クリスが外の景色を見ながら、そう言う。
俺達が乗っているエアカーの周囲には、他にも何台か同じようなエアカーがあった。
スパに行く者、スパから帰る者といったころだろう。
「スパはかなり大きな建物だったしね。それを用意するのなら、交流区画から少し離れた場所になるのは当然で、そうなると移動するのにエアカーが必要になるからでしょうね」
クスコがクリスの言葉にそう言う。
実際、その言葉は決して間違ってはいなかった。
スパ施設は結構な大きさなのは間違いなく、だからこそ交流区画の中に作る事は出来ない。
ぶっちゃけ、このスパは作れるから作ったといった感じで、採算性は半ば度外視されている。
人員は量産型Wやコバッタがいるので、人件費や施設のメンテナンスとかは心配いらず、メンテナンスとかに使う資材もキブツを使えば無料で入手出来る。
魔力泉というのが出来るのを知った技術班が提案し、それが美容にいいということでシャドウミラーに所属する女の多くが賛成して、完成したのがこれだ。
ぶっちゃけ、こういう真似が出来るのはシャドウミラーだからだよな。
これがその辺の世界での話になれば、それこそ採算性とか利用人数とか、そういうのの試算をして、それからどこの建築会社に頼むかとか、そんな面倒な手続きで行う必要があるのだが、シャドウミラーではその辺は完全に自己完結している。
最悪、寂れてどうしようもなくなったら壊してそれをキブツに突っ込めばいいし。
実際に俺達が利用している時に他の客もそこまで多い訳ではなかった。
当然だろう。元々このホワイトスターに来れる者は限られており、その全員がスパに来ている訳でもないのだから。
それでもある程度の人数が集まっているのは、シャドウミラーが作ったスパという事で興味を持った者が多かったのだろうし、何より魔力泉という美容や健康に大きな効果を発揮するお湯を目当てにしている者もいるのだろう。
魔力泉というのは現在のところ、ホワイトスターにしかない。
ネギま世界辺りなら同じような物を作れてもおかしくはないが……今のところ、そういう話は聞いていない。
つまり、現状においてはホワイトスターにしか存在しない、美容と健康に非常に効果のある魔力泉というのは他の世界に存在しないテーマパークという事になる。
多分、これが知られれば女がかなり集まる事だろう。
女にとって、美容とかは非常に注目を集めるものだし。
しかもこの魔力泉は、効果があるかどうか微妙というものではなく、間違いなく効果があるとデータで実証されているのだから。
「そうだね。私も魔力泉の効果は実感したし、UC世界からも多くの客が集まってもおかしくはないと思うよ」
テーマパークとしてやっていけるという俺の言葉に、シーマがそう太鼓判を押す。
シーマにとっても、スパは悪くない経験だったのだろう。
そう言えばルナ・ジオンに……というか、月にこういうスパ施設、もしくはスーパー銭湯というのはあるのか?
具体的にどう違うのかは、生憎と俺には分からないが。
「なら、観光業……って表現が相応しいのかどうかは分からないが、そういう感じでやっていけるかもしれないのか」
「観光業でいいんじゃない? ワイバーンのいる牧場や、異世界のファンタジー生物の標本や骨格のある博物館とかがあるんだし」
クスコの言うように、何気にホワイトスターって観光資源に恵まれているのかもしれないな。
買い物という点でも、異世界の商品を購入出来たりするし。
後は運によるが、色々な世界でCDの枚数とかDL数とかを塗り替え続けているシェリルのゲリラライブを楽しんだりも出来るし。
他には……魔法のない世界から来た者にしてみれば、ネギま世界からやって来た魔法使いの魔法を見たり、後は生きているエルフを直接自分の目で見たりも出来る。
そういう意味では、何だかんだとホワイトスターの観光資源は決して捨てたものではないのだろう。
「とはいえ、観光資源に恵まれているとはいえ、観光に来る事が出来る者達の数が少ないとどうしようもないけどな」
ホワイトスターに来れるのは、それぞれの世界で問題を起こさないと判断された者達だ。
何しろ問題を起こせば、問題を起こした者だけではなく問題を起こした世界もペナルティを受ける事になっている。
そしてペナルティの種類によっては、その世界にとって致命傷になったりする可能性も十分にあった。
だからこそ、それぞれの世界でホワイトスターに行ってもいい人物の調査は厳格に行われており、結果として実際にホワイトスターに来られる数は限られている。
そういう意味では、観光の収入はそう大きなものではないだろう。
あくまでも、このスパは観光とかそういうのとは関係なく、シャドウミラーに所属している者、あるいはホワイトスターに来られる者が楽しむ場として用意されたと考えるのが自然だった。
「これ、出来ればクレイドルにも作って欲しいんだけど……難しいわよね」
「難しいと思うぞ」
クリスは余程魔力泉のスパが気に入ったのか、そう言う。
とはいえ、このスパは技術班の技術によって作られたものだ。
そうである以上、もしこのスパを他の世界に作るとなると、代価が一体どれだけになるのやら。
場合によっては、国やら組織やらの財政が傾く……などといった事になってもおかしくはない。……さすがにそれはちょっと大袈裟か?
とはいえ、一応こういうのでもシャドウミラーの技術班が開発した最新鋭の技術という事になる。
基本的に兵器の類の売買を禁止している条約には反していないので、代価さえ用意出来れば、これも普通に売ったりは出来るのだろうが。
「あら、スパの方に結構な人数がいたと思ったけど、こうして見たら街中にいる人数は以前と比べてもそう違いはないのね」
交流区画の中に入って少しすると、クスコがそんな風に呟く。
その言葉にエアカーの窓から外の様子を確認してみると、確かにそこには結構な人数がいる。
スパに来ていた人数を考えると、もっと交流区画にいる者の人数が減っていてもおかしくはないのだが。
まぁ、俺にしてみればホワイトスターに多くの者が集まってくるのは歓迎すべき事なんだろう。
あくまでも問題を起こさない人物ならだが。
「やって来る人数が増えているのか、いつもは店にいる連中が表に出てきているのか。個人的には前者のような気がするな」
今までホワイトスターにそこまで興味を抱いていなかった者でも、スパの件を誰かから聞いて、それで興味を持つ……といった流れになってもおかしくはない。
そんな風に思いつつ、俺はエアカーを運転して家に向かうのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:2225
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1812