久しぶりにやって来るUC世界。
コロニーレーザーを設置……というか置く? 為にやって来たのだが、技術班は誰もいない。
ウィル・ウィプスのデータ取りやら、設計データを貰ったエアマスターバーストやレオパルドデストロイ、Gファルコンの解析やら何やら。
そういうのでそれなりに忙しいらしい。
……まぁ、コロニーレーザーはまず置いてから解析する必要があるが、ある程度安定してから調べる必要もある。
他にも安定させるのにメギロートやバッタ、あるいは量産型Wやコバッタが頑張る必要がある。
それが終われば、恐らく次に何人もがやって来るようになるだろう。
そんな風に考えながらゲートから出ると……
「アクセル、少しいいか?」
「ラル?」
予想外の人物……青い巨星の異名を持つラルの姿がそこにあった。
「姫様……いや、アルテイシア様の件で少し話がある」
「セイラの? まぁ、こっちのやるべき事はそんなに忙しい訳じゃないから、それはそれで構わないけど」
コロニーレーザーの設置はそんなに急いでやる事ではない。
これで仕事をする相手がきちんとした人物なら、もう少し急ぐ必要がある。
だが、大雑把な仕事をするのは無人機や量産型Wだ。
そうである以上、別にそこまで急ぐ必要もない。
そんな訳で、俺はラルに連れられてセイラのいる政庁に向かうのだった。
X世界の件についてはシーマ達から聞いてるだろうが、それでもシーマ達を借りた以上は、X世界での騒動は終わったと報告しておいた方がいいだろうし。
政庁の中に入り、最上階に直通のエレベーターに乗る。
このエレベーター、扉の前に護衛がいて誰でも乗れるようにはなっていない。
それだけではなく、エレベーターの中でカードを機械に読み込ませる事でようやく動く。
ここまで厳重にするのなら、最初から使えないようにしておけばいいと思うんだが、
とはいえ、いざという時……それこそ警備が厳しいクレイドルではまずないと思うが、テロやら何やらがあった時にセイラが素早く脱出出来るような施設を用意しておく必要があるのだろう。
セイラは最強のニュータイプだが、それはあくまでもニュータイプ能力に関しての話しだ。
身体能力は……悪くはないらしいが、それはあくまでも一般人としての話だ。
銃弾で撃たれれば回避は出来ないし、命中すれば怪我をし、場合によっては致命傷となる。
……あ、でもニュータイプ能力を使えば相手がどこを狙ってくるのか、そしていつ撃つのかが分かるだろうから、回避が出来たりするのか?
「アクセル」
「ん? どうした?」
エレベーターが動く中で、不意にラルが呼び掛けてくる。
一体何だ? と疑問の視線を向けると、そこには何と言えばいいのか分からないといった、微妙な表情のラルの姿があった。
だが、それでも少し戸惑いつつ、やがて口を開く。
「ガイア達、それにハモンから聞いたんだが、シーマ達と結ばれたそうだな」
ガイア達は俺達と一緒に行動していたし、クスコからマリオン、マリオンからオルテガ、オルテガからガイア、ガイアからラル……といったように情報が流れても不思議でないが、ハモンはどこから聞いたんだ?
そう思いつつも、素直に頷く。
これが、ただの一般人が興味本位で聞いてきたのなら、俺も話を誤魔化したかもしれないが、相手はラルだ。
セイラの後ろ盾として、ラルはルナ・ジオンにおいて大きな影響力を持っている。
青い巨星の異名は、戦場だけではなく政治でも大きな意味を持つ。
ルナ・ジオンの建国に大きな功があった以上、それも当然かもしれないな。
そんなラルが相手だけに、隠すような事はしなかった。
「そうか。……話を聞いてはいたが、少し困った事になるかもしれないな」
「困った事? 具体的には?」
「アクセルも知ってるだろうが、シーマはアルテイシア様とは違った意味でルナ・ジオンの象徴だ。儂が言うのもなんだが、多くの者に好意を抱かれている。そんな中には、女として好意を抱いている者もいるだろう」
「だろうな」
シーマは顔立ちが整っており、その身体も非常に女らしい。
その上で、宇宙の蜉蝣の異名を持つ凄腕で、更には1年戦争時代の悲運のエピソードもある。
そんなシーマだけに、好意を抱かれるのは当然だろう。
「ならば、アクセルも理解出来る筈だ。もしシーマに決まった男が出来れば……しかも、その男が1人ではなく複数の恋人を持ってると知られれば、どうなるか。それに……」
「それに? まだ何かあるのか?」
「いや、何でもない」
言葉を濁すラルに疑問を覚えたが、ここで俺が何を聞いても、ラルの性格を考えれば口を開く事はないだろう。
「そうか。まぁ、シーマの件はこっちでも人前でイチャつかないようにするとか、注意しておくよ」
元々シーマ達はホワイトスターにやって来てイチャつくような感じになる筈なので、UC世界においてシーマとイチャついたりは、基本的にない筈だ。
絶対とは言えないが。
「頼む」
ラルがそう言うのと、エレベーターが目的の階に到着するのは同時だった。
エレベーターから出ると、そこにもやはり護衛がいた。
ただ、この階にいるセイラを守る為だろう。1階の護衛は男だったが、この階の護衛は女だ。
その辺はセイラに配慮したといったところか。
その護衛の女は、ラルと俺を見ると頭を下げてくる。
こうして見た感じだと、顔に表情を出さないようにしているらしい。
俺とラルを見て、どういう風に思っているのかは分からないが。
にしても、1階にしろ、執務室のあるこの階にしろ、護衛を用意するのなら量産型Wでいいと思うんだが。
いや、いいと思うより……そう、そちらの方が最適なような気がする。
人間の護衛と量産型Wでは、その能力に大きな違いがあるのだから。
その辺はセイラやルナ・ジオンの上層部の考えなのだろうから、俺がそこに突っ込むような真似はしないが。
そんな風に考えながら歩いていると、やがて目的の場所に到着する。
ただ、その場所は執務室ではなくお茶会とかをやる休憩室だ。
「アルテイシア様、ラルです。アクセルをお連れしました」
「入りなさい」
中からの声にラルは扉を開けると、俺に視線で促してくる。
その様子から、どうやらラルは本当に俺を連れて来ただけで、本人が中に入るつもりはないらしい。
随分と贅沢な出迎えだな。
セイラにとって、俺と会うのがそれだけ重要だったという事か?
もしかしたら、シーマの件以外にも何かそういう理由があるのかもしれないな。
そんな風に思いながら部屋の中に入る。
「よく来てくれたわね、アクセル」
そう言い、笑みを浮かべるセイラ。
気のせいか……本当に気のせいか、何となくだが、セイラが俺に向かって『よく来られたわね』と言ってるように思えた。
やっぱり気のせいだな、うん。
そこまでセイラを怒らせたという覚えはないし。
「こういう時も、待たせたか? と聞くべきか?」
「なら、私は今来たところだと言えばいいのかしら」
ラルが扉を閉める音を聞きながら、俺はセイラと会話をする。
「取りあえず、座ってちょうだい。アクセルが立ったままだと、話もしにくいでしょう?」
そう促され、俺は椅子に座る。
するとセイラがすぐに座っていた椅子から立ち上がり、紅茶を淹れて俺の前に置く。
ルナ・ジオンの国民にしてみれば、女王のセイラがわざわざ自分で淹れた紅茶を出すというのは、かなり驚きだろうな。
あるいは自分もその紅茶を飲んでみたいと思う者が多いのか。
その紅茶は、以前飲んだ時よりも美味いように思える。
「うん、美味い。腕を上げたな」
「アクセルに喜んで貰えたようで何よりね」
賞賛の言葉に、セイラは笑みを浮かべる。
先程とはまた違った笑み。
何となく感じるプレッシャーが減った気がするが、それはきっと俺の気のせいとか……そういう訳でもないのだろう。
「さて、紅茶を飲んで落ち着いたところで本題に入るか」
そう言うと、セイラも飲んでいた紅茶をテーブルの上に置き、視線を向けてくる。
「聞きましょう」
「もうシーマ達から報告は聞いてるかもしれないが、X世界での戦いは終わった。いや、実際にはまだ完全には騒動が終わっていないものの、それは北米連邦の方で何とか出来るだろうし」
こっちに入ってきた情報によると、やはりというか、当然というか、予想通りというか……新連邦は誰がブラッドマンの後継者となるのかで揉めて内乱状態になってるらしい。
当然ながら、宇宙革命軍との戦いが終わるまでは侵略戦争を中断する……つまり今の状況なら侵略戦争を行ってもおかしくはないのに、内乱で戦力を自分の場所に戻してる影響もあって、侵略戦争そのものは行われていないらしい。
内乱をやっている者達は、それこそどうにかして新連邦の戦力を引き込む為に活発に動いているとか。
ある意味、X世界にしてみれば幸運な毎日である……と言ってもいいのかもしれないな。
何しろ残っている唯一の敵が、自分達だけで必死になって仲間内で争っているのだから。
ちなみに宇宙革命軍の方は、予想よりスムーズにランスローが纏め上げているらしい。
とはいえ、こちらもザイデルの派閥だった者達が完全に大人しく従っているかと言われれば、その答えは否だ。
それ以外にも、ザイデルの派閥ではないにしろ、ランスローが気にくわないと思う者もいるだろう。
人というのは、理由もなく……ただその存在が気にくわないと思う者もいる。
あるいはランスローが出来る男だから気にくわないといった嫉妬から嫌う者もいるだろう。
人の成功を喜べない者というのは、世の中には一定数存在するのだから。
そのような者達がいるものの、それでも新連邦に比べるとまだマシなのは事実。
結果として、北米連邦が主導となって新連邦や宇宙革命軍と接触していく事になる。
そう説明するが……
「……」
「セイラ?」
何故かセイラの視線は、俺の説明に納得したというよりはジト目という表現が相応しいものだった。
一体何故そんな視線を向けてくるのか、理解出来ない。
ただ、何か思うところがあるのは間違いないだろう。
数分、お互いを見ながら沈黙の時間が続く。
そんな沈黙を最初に破ったのは、セイラだった。
「はぁ。アクセルに女心を期待した私が馬鹿でしたね」
「……セイラ? 一体どうした?」
「私が聞きたかったのは、X世界がどうという事ではないわ。いえ、勿論それも気にならないと言ったら嘘になるけど。それより気になったのは、アクセルがシーマ、モニク、クスコ、クリスの4人と付き合うという事よ」
「あー……そっちか」
セイラが何を言いたかったのかを理解し、少し困る。
どうやらそっちの方についても、しっかりとシーマ達から聞いていたらしい。
とはいえ、シーマ達にしてみれば自分が俺と……ルナ・ジオンの上位組織とでも呼ぶべきシャドウミラーの代表と付き合う事になったのだから、その辺についてはしっかりと話しておく必要があると判断するのはおかしな話ではない。
「ええ、そうよ」
「悪いな」
「……その謝罪は、一体どういう意味なのかしら」
ん? 何でセイラが不安そうな表情を浮かべるんだ?
そんな疑問を抱きつつ、俺は口を開く。
「その、ルナ・ジオンにとってシーマ達は非常に重要な者達だろう? そんな相手を恋人にしたとなると、ルナ・ジオンで面倒な事になってもおかしくない筈だ」
「え?」
「は?」
俺の言葉に意表を突かれたかのような、セイラが出したとは思えないような間の抜けた声が上がる。
そんなセイラの様子に疑問を覚え、俺の口からもそんな声が漏れる。
『……』
お互いの間の抜けた声を出した事で、何となくやりづらくなって俺もセイラも沈黙する。
そのまま数分、何故か俺もセイラも黙って相手の顔を見つめるといった行為を行っていた。
こうして見ると、セイラの顔ってやっぱり整ってるよな。
可愛い系ではなく、美人系と呼ぶに相応しい。
そんな風に思っていると、不意にセイラの頬が薄らと赤く染まる。
セイラは肌が白いので、今のようなに頬が赤くなるとすぐに理解出来てしまう。
本人がそれをどう思っているのかは分からないが、それでも今は自分の頬が赤くなっていると気が付いたらしい。
「何よ?」
「……いや、何でもない」
その辺について話すと、間違いなく面倒な事になる。
そんな訳で話題を移す事にする。
「そう言えばこれからコロニーレーザーを設置するんだが、問題ないよな?」
「ええ、私達には問題ないわ。けど……」
話題が移った事を喜ぶ様子を見せるセイラだったが、言葉が濁された事に疑問を持つ。
「けど?」
「連邦軍のタカ派が最近増えてるから、それで何か言ってくるかもしれないわ。他にも、ジオン軍……ジオン公国軍の残党も動いていると聞くし」
「それは、また」
呆れるように呟く。
現在のジオン共和国はガルマが代表をしている。
それでも動いているという事は、ギレンの派閥か、もしくはキシリアの派閥か。
特にキシリアの派閥の場合は、キシリア本人が生きているだけに厄介極まりない。
そんな風に思いながら、俺はセイラと会話を続けるのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:2225
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1812