転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3571話

 八十神高等学校の中を一通り見回ると、俺達は高校を出る。

 中をもう少し見回ってもよかったのだが、授業中の学校を見て回っても特に何かやるべき事はないしな。

 最後に美鶴が校長に挨拶をした事により、美鶴の用件は終わった。

 

「それで、これからどうする?」

 

 八十神高等学校から出て、そう尋ねる。

 既に午後2時を回っている以上、これからどこか遠出をするという気分にもなれない。

 だとすれば、どこかその辺で暇を潰す必要が出てくる。

 

「巽屋にでも……あ、でもそうね。どうせならジュネスにちょっと行ってみない? 特に何かこれといったものがあるとは思えないけど、それでも1度くらいは見ておいた方がいいと思うし」

 

 見ておいた方がいいというのはどうかと思うが、全国展開してるデパートだ。

 取りあえず一般的な物は売ってるだろう。

 

「まぁ、何かパンとかお菓子とか、そういうのを買い溜めしておくのはいいかもしれないな。他にも弁当とか」

 

 狛治がまだ猗窩座だった頃、味方に引き込むのに大きな役割となったのが、コンビニやスーパーとかで買い溜めしておいた食べ物や飲み物だった。

 また狛治の時と同じような事があるとは限らないが、ないとも限らない。

 そうである以上、購入出来る時に購入しておいた方がいい。

 ……別に狛治の時と同じように使わなくても、自分で食う分に回せばそれでいいのだが。

 幸い、金に余裕はある。

 桐条グループの力で、いわゆるブラックカードを用意してあるし。

 旅行に行くのにブラックカードというのは、ちょっと大袈裟すぎるような気がするが。

 桐条グループにしてみれば、別に今回の旅行の為だけで用意した訳でもないのだろう。

 桐条グループにしてみれば、シャドウミラーとの繋がりは非常に大きい。

 ペルソナ世界においては、シャドウミラーと繋がりがあるのは桐条グループだけだ。

 他の大きな会社とか財閥とか国とか、そういう連中とシャドウミラーの間に繋がりはない。

 つまり、現状においては桐条グループだけが異世界の商品の取り扱いがある訳だ。

 もっとも異世界の存在を公にする訳にもいかない以上、桐条グループが仕入れた商品を異世界の商品だと公表する訳にもいかないので、色々と誤魔化す必要が出てくるのだが。

 しかし、そんな風に誤魔化す事を考えても、シャドウミラーや他の世界との繋がりというのは桐条グループにとって美味しかったらしい。

 もっとも、異世界の商品だからといってネギま世界のマジックアイテムだとか、マクロス世界の圧倒的に発展した科学技術を使った機械とかを仕入れる訳にはいかない。

 また、マブラヴ世界のBETAの死体とかも……うん、もしペルソナ世界にそんなのが持ち込まれたら、それこそペルソナ世界は非常に大きな騒動となってしまうだろう。

 鬼滅世界からなら、大正時代の何らかの芸術品とか、もしくはレアアースやレアメタル何かは入手して売ったりは出来ると思うけど。

 

「ほら、アクセル。ジュネスに行くんでしょう?」

 

 そう言い、ゆかりは俺の手を引っ張る。

 ……ちなみに反対側の手は、美鶴が掴んでいる。

 こういうの、まさに両手に花と言うんだろうな。

 当然だがそんな様子で街中を歩いていると、人の注目を浴びる。

 あるいはこれが東京のようにもっと人通りの多い場所なら、もう少し話は違ったのかもしれないが、ここは田舎だ。

 街中の人通りは東京と比べると大分少なく、しかも今はまだ学生とかは学校に行ってる時間なので、どうしても人数は少なくなる。

 これが午後3時とか4時とかになれば、学校が終わった学生達でそれなりに人数が増えるんだろうが。

 そんな風に思いつつ街中を進み……やがてジュネスが見えてくる。

 

「へぇ、結構大きいな」

「そうね。もう少し小さいと思ってたけど」

 

 田舎で土地の値段が安いからだろう。

 そういう意味では、ジュネスが稲羽市に出店しようと考えたのは決して間違いではない。

 ただし、巽屋とかがある地元の商店街が結構な痛手を受けているが。

 いっそジュネスの中に商店街の店を入れるとかしたら……それはそれで難しいか。

 ジュネスは、こう言ってはなんだが一種のブランドだ。

 それこそ全国的に有名な店とか、そこまでいかなくてもこの辺り一帯で有名な店ならジュネスの中に店舗を用意してもいいのかもしれないが、商店街にある店は、巽屋や丸久豆腐店のような例外を除けば基本的にはどこにでもある店だ。

 その上、当然ながらジュネスに店舗として入るとなると、そこには家賃が発生する。

 商店街の店でそれを払える者が一体どれだけいるのか。

 その上、ジュネスに店を出すといった事をすれば商店街の他の店から裏切り者扱いされたりする可能性もあるだろう。

 それでいながら、そこまでしても成功するとは限らないのも事実。

 何しろ他の店は全国的に有名な店だったりするのだから、そこに負けないように行動する必要があるのだ。

 

「折角だし、今日はここで色々と見ていくか。ゆかりと美鶴も、この旅行で何か足りないと思った物があったら買ったらいいんじゃないか?」

 

 一応旅行という事で、ある程度の物は持ってきている。

 だが、それでも実際にこうして旅行に来ると実は何かが足りないといった事になってもおかしくはないのだ。

 そして幸い、このジュネスは敷地面積が広いという事は、品数が豊富だという事を意味している。

 何か足りない物を買うには悪くない場所だろう。

 

「そうね。私はちょっと化粧品を見てくるわ。美鶴さん、行きましょう」

「え? 私もか? いや、だが私は化粧品は……」

「ほら、いいから行きますよ。もしかしたら何かいい化粧品があるかもしれないですから」

「ちょ……おい、ゆかり!?」

 

 半ば強引に美鶴を引っ張っていくゆかり。

 相変わらずというか、美鶴はあまり化粧品に興味がないらしい。

 勿論、美鶴は桐条グループの令嬢である以上、大人になったのだから化粧はする。

 するが、それでも最低限だけだ。

 それでも十分に男……いや、女の意識も引き付けるだけの魅力があるのだから、天は二物も三物も四物も与えたらしい。

 そんな美鶴とは裏腹に、ゆかりはそれなりに化粧に興味はあるらしい。

 とはいえ、そこまで濃い化粧をしたりはしないのだが。

 

「頑張って来いよー」

 

 そう手を振って2人を見送ると、俺は食品売り場に行く。

 色々と食料とかを買い溜めしておく為だ。

 そう思って食品売り場に行ったんだが……

 

「地物野菜も売ってるんだな」

 

 食品売り場の一画には、稲羽市で農業をやっている者達の野菜が売られている。

 安全性を強調する為か、その野菜を作っている人達の写真まである。

 ジュネスは地元で商売をしている者達の事を全く考えていないと思っていたが、こういう事もしてるんだな。

 見る限り、地元の野菜を買っていく客も多いし。

 興味を覚えて地元の野菜を売ってるコーナーに行ってみると……

 

「なるほど、上手いな」

 

 とある一ヶ所にあるのを見て、そう呟く。

 俺の視線の先にあったのは、山菜。

 ただし普通の山菜ではなく、天城屋旅館と直接売買契約をしている人物が出している山菜だ。

 当然ながら天城屋旅館のネームバリューを使わないという手はないと判断したのか、山菜を採っている人物の写真のところに、『全国的に有名な天城屋旅館でも使われている山菜です』と明記されている。

 稲羽市で暮らしている者にしてみれば、天城屋旅館というのは非常に有名な場所……それこそ誇りに思っている者もいるだろう。

 そのような存在だけに、こうして書かれていれば買ってみようという気持ちになってもおかしくはない。

 実際に俺も買ってみようと思ったし。

 それ以外にもタケノコを始めとした山菜を手当たり次第に買っていく。

 今日ジュネスに野菜や山菜を出してる人達は、間違いなくいつもより大きな収入になると思う。

 もっとも、俺が買いすぎて後から来た客が買えなくなるかもしれないというのは、少し悪いと思うが。

 とはいえ、俺が知ってる限りだとこういうのって商品が少なくなってくれば店から出している人に連絡がいって、出している人に余裕があればすぐにでも補充される筈だ。

 その隙間の時間に買いに来た客には悪いと思うが、その時は運が悪かったと思って貰おう。

 ……もっとも、店から連絡がいくというのはあくまでも俺の知ってる限りだ。

 ジュネスがそういうシステムかどうかは分からない。

 もしかしたら、売り切れたらその日はもう追加がない……という可能性も否定は出来なかった。

 次に俺が向かったのは、惣菜コーナー。

 

「うん、このカツ丼は美味そうだな」

 

 惣菜コーナーに置かれていた上カツ丼は、見るからに豚肉が厚い。

 とはいえ、個人的にはカツ丼というのはやっぱり店で出来たての奴を食べた方が美味いと思う。

 こうして長時間経つのが前提としているカツ丼は、当然ながらカツの衣が出し汁を吸って柔らかくなってしまうのだ。

 だが店で食べるカツ丼は、出汁で煮込んでもまだカツのカリッとした食感が残っている。

 ……もっともこの辺はそれぞれ好みによっても違うし、また店によってもカリッとした食感がなくなるまで煮込んだりもするが。

 ともあれ、この上カツ丼は肉が厚くて美味そうなのは間違いない。

 上とつくだけあって698円と少し高いが……ブラックカードを持っている俺にとっては問題ない。

 そんな訳で、上カツ丼や498円の普通のカツ丼も購入し、牛すき焼き丼、弁当各種を適当に買っていく。

 おっと、寿司も忘れずに。

 スーパーで売っているパック寿司というのは、少し前はそんなに美味くないというのが普通だった。

 だが酢飯を握る機械が進化し、ネタとなる魚介類も新鮮なうちに届くようになり、その結果として海のない場所でも新鮮でそれなりに美味いパック寿司を食べられるようになった。

 この辺の進歩は俺にとっては嬉しい事だ。

 世の中には寿司というのはあくまでも職人が握ったものだけで、機械で握るパック寿司や回転寿司は寿司じゃないと言う奴がいるのも知ってはいる。

 実際に職人が握った寿司と機械が握った寿司では、寿司……というか口の中に入れた時に酢飯が解れたり、ネタとシャリの一体感が違う。

 だが、パック寿司はその辺のスーパーやコンビニで手軽に購入出来るし、回転寿司では本物の職人が握らないようなハンバーグ寿司とか寿司のバリエーションが多い。

 それに比べると、本物の寿司屋というのはそう気軽に行ける場所ではない。

 そんな風に考えつつ、寿司を適当に買っていく。

 他にも惣菜だったりおにぎりだったり惣菜パンだったりを買い物籠に入れ……

 

「17万3645円となります」

 

 田舎のデパートの食料品店で購入する金額とは思えない値段となる。

 もっとも、そのくらいの金額はブラックカードを持つ俺には問題なかったりするのだが。

 あまりの値段に頬が引き攣っているレジの店員にブラックカードを渡す。

 値段もそうだが、恐らくレジの店員はブラックカードそのものを初めて見たのだろう。

 戸惑っている様子だったが……

 

「1回で」

 

 そんな俺の言葉で清算を終える。

 買い物籠が複数存在し、そこから買い物袋に入れられた多数の袋を手に、俺はレジを出る。

 レジから移動する時、大量の買い物籠を持っている俺は当然のように目立つ。

 そんな中で食品売り場から少し離れた場所に移動すると、すぐに大量の袋は空間倉庫に収納される。

 さて、手も空いた事だし……ゆかりや美鶴と待ち合わせている屋上に行くとするか。

 一応防犯カメラの外で空間倉庫に入れたし、通行人とかもこっちを見てないのを確認してからの行動なので、俺が空間倉庫に収納した光景は見られていないと思う。

 そんな訳で俺が色々と購入したのを見た者が後で俺を見ても、何も持っていないのを見て、俺は購入した荷物を車にでも運んだと判断するだろう。

 ともあれ、荷物を何も持っていない俺はそのまま屋上に向かう。

 ジュネスの屋上はいわゆるフードコートになっており、幾つかの店が用意されていた。

 他にも舞台というかステージがあり、ヒーローショーとかそういうのをやるようになっているのだろう。

 そんな場所だけに、午後のこの時間も結構人の姿は多い。

 昼時になれば、それこそ食事をする者達でもっと客は多いのだろうが。

 また、学校の授業が終われば高校生とかの溜まり場になっていてもおかしくはない。

 ただ、今はまだ十分にゆっくり出来るのは間違いない。

 とはいえ……まだゆかりと美鶴の姿はない。

 巽屋でもそうだったが、女の買い物は長い。

 一軒であれだったのが、ジュネスは色々な店が入っている以上、巽屋の時より時間が掛かってもおかしくはなかった。

 だからといって、さすがに2時間も3時間も待たせたりはしないと思うけど。

 取りあえずただ待つのも暇なので、ソフトクリームとたこ焼きを買って少し待つ。

 あ、でも牛串とかも売ってるんだな。

 あれはちょっと美味そうだ。

 待っている間は暇なんだから、色々と購入してそれを味わうとしよう。

 ソフトクリームを食べ終わってからたこ焼きを爪楊枝で刺しつつ、そう思うのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:2295
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1820
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