転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3576話

 刈り取る者のお陰で、この稲羽市で起きた事件……もしくは起きてる事件か? その事件にシャドウが関係してるのは明らかとなった。

 もっとも、実は山野真由美の事件にシャドウは関わっておらず、シャドウが関わっているのはもっと別の事……山野真由美の事件とは別という可能性もない訳ではない。

 だが、それはあくまでも可能性だ。

 実際にゆかり曰くトラブルを引き寄せる俺がここにいて、それで山野真由美の不自然な殺人があり、そこにシャドウの気配がある以上、それらが全く無関係といったことはまずない筈だ。

 それこそ俺が適当に考えた、実はこの場所で起きている事件が俺達が関わった影時間の一件の続編であるという可能性が非常に強くなってきた。

 そうなると、X世界でガロードを見つけたように、この世界の主人公も見つけたいところだが。

 まさかこの事件の主人公も有里湊だったりしないだろうな?

 ちなみに有里は月光館学園を卒業して普通に大学に通っている。

 勿論ペルソナ能力はそのままで、美鶴のシャドウワーカーの作戦にも今まで何度か協力したことがあると聞いていた。

 それだけに、呼べば来るとは思うが……大学生になったばかりでサボらせるといった事をする訳にもいかないだろう。

 ゆかりの場合は俺との関係があるので仕方がないが、それだってそう長くは出来ない。

 ……まぁ、いざとなったら俺が影のゲートで、大学の授業がない時、あるいは終わった後で送り迎えするといった方法もあるのだが。

 

「さて、取りあえず今回の件にシャドウが関係しているのははっきりしたな。……それがはっきりしたところで、一度天城屋旅館に戻らないか? いつまでも留守にする訳にもいかないだろうし」

「そうだな。それにここにいても少しずつ雨に濡れてしまう。こんなところで風邪を引いてはいられん」

 

 美鶴が俺の言葉に同意する。

 刈り取る者によって今回の件にシャドウが関係しているのが明確になったものの、そこまで動揺している様子はない。

 美鶴にしてみれば、そのような事になるのは予想出来ていたのだろう。

 もしくは単純に今までシャドウワーカーとして活動してきた事による経験からか。

 とはいえ、ゆかりの方も美鶴と比べると驚きは露わにしているものの、混乱して騒いだりといった事はしていない。

 何だかんだと、ゆかりもこういう騒動には慣れてしまったといったところか。

 

「そうね。いつまでもこうしている訳にもいかないし、戻りましょうか。アクセル、お願い出来る?」

「分かった。じゃあ、2人ともこっちに近付いてくれ。……行くぞ」

 

 ゆかりと美鶴が俺の側にやってきたのを確認すると、俺は影のゲートを展開し……次の瞬間には、俺達の姿は天城屋旅館で俺達が泊まっている部屋にあった。

 一応出る前に部屋の中の様子を確認したものの、そこには誰かがいるといったことはなく、俺達が山に行った時のままだった。

 

「はい、これ。サンダル」

「私も渡しておこう」

 

 ゆかりと美鶴から受け取ったサンダルを空間倉庫に収納する。

 

「それでこれからどうする?」

「すぐにシャドウワーカーに連絡をしよう。シャドウの関与が確定となった以上、より本格的にこの件に関わる必要がある。また、警視庁にも連絡をする必要があるだろうな」

「私は……どうしようかしら。私も戦いに参加するのなら、弓を始めとして武器を持ってきた方がいいと思うけど」

「いや、ゆかりは一度東京に戻った方がいいだろう。シャドウが関与しているというのは事実だが、具体的にどこでどのようにしてシャドウが関与してるのかが分からない。もし一般人がシャドウを見れば、間違いなく騒動になるだろう。だがそのようになっていない以上、影時間のようにシャドウが一般人に見つからないような何らかの理由があるのは間違いない筈だ。それが分かるまでは、ゆかりがいてもあまり意味はない」

 

 こう美鶴が断言出来るのは、俺の影のゲートを使えば一瞬にして東京と稲羽市を行き来出来るからだろう。

 もし俺がいない場合、ペルソナの能力として回復魔法や風の魔法を得意としているゆかりは、美鶴にとって非常に頼りになる存在だ。

 特に回復魔法は、これからの事を考えれば是非とも近くに置いておきたいだろう。

 だがそうすれば、ゆかりの大学生活も滅茶苦茶になる。

 ただでさえ、大学生活が始まったばかりなのに、こうして俺達と少し遅い卒業旅行をしているのだ。

 出来ればもっとゆっくりとゆかりには大学生活を楽しんで欲しいのだろう。

 美鶴は自分では納得してるのだろうが、シャドウワーカーの運営であったり、桐条グループの総帥の令嬢という立場もあったりして、大学生活は決して順風満帆といった訳ではない。

 ……それでもしっかりと好成績を残している辺りはさすがだと思うが。

 そんな理由によって、美鶴にしてみればゆかりに自分と同じような道を歩んで欲しくないのだろう。

 

「それは……」

 

 ゆかりは美鶴に対して反射的に何かを言い返そうとしたものの、美鶴の気持ちは十分に理解出来たのか、途中で言い淀む。

 この辺、ゆかりが成長したところだよな。

 もしゆかりが以前……初めて俺と会った頃なら、美鶴の気持ちを考えたりせず自分の気持ちをぶつけていただろう。

 そして後になって自己嫌悪したり。

 

「じゃあ、ゆかりの分だけ後でチェックアウトして、俺がゆかりを東京まで送ってくる。……言っておくけど、これはゆかりを邪魔者扱いしてる訳じゃない。何かこっちで動きがあったら、すぐゆかりにも連絡をするから、そのつもりでいてくれ」

「アクセルまでそう言うのなら……分かったわ」

 

 渋々といった様子だったが、それでも俺と美鶴の2人に言われれば、反対することは出来ないらしく、素直に従う。

 実際、ゆかりに言ったのは適当な言葉ではなく、俺が本当に思っている事だ。

 この稲羽市でシャドウが出て来た場合、それに対応出来るのは俺達だけなのだから。

 もっとも、本当に今回の一件が俺達の関与した影時間の一件の原作的な意味での続編だった場合、ここに主人公がいる可能性は十分にあったが。

 本当に、どうやって見つければいいんだろうな。

 そう思うも、X世界と違うのは今回の件はあくまでも稲羽市で起きているという事だ。

 X世界では、世界……それこそ地球と宇宙全てが舞台だったので、誰が主人公なのかというのは分からなかった。

 そういう意味では、ロッソと知り合い、その流れでジャミルやガロードと出会う事が出来たのは幸運だったのだろう。

 もし俺がロッソと知り合いになってなかったら、それこそジャミルやガロードと会う事はなく、俺が知らない場所でX世界の原作は進んでいただろう。

 俺にはX世界の原作知識がないので分からないが、それでもジャミル達が新連邦と戦っているといった情報は入手出来た……かも?

 もっとも北米連邦を建国のアイディアを出したのは俺なので、恐らく俺がジャミル達に関わらなければ北米連邦は建国されていなかっただろうが。

 ともあれ、そんなに広いX世界と違って今回の山野真由美の一件は稲羽市で起きている以上、主人公は稲羽市にもういる筈だ。

 あるいはこれは原作開始前の出来事で、もう少ししてから主人公がやってくるのか。

 はたまた、実はこの影時間の件から主人公は変わっておらず、有里がいずれ何らかの理由でここにやって来る……といった可能性も否定は出来ないか?

 

「有里を含めた他の連中にも連絡はしておいた方がいいかもしれないな。特に山岸はこういう時にかなり役立ってくれそうだし」

 

 山岸風花。

 それは影時間の件で俺達の仲間になった人物で、シャドウワーカーにも協力しているらしい。

 ただし、あくまでも協力者で所属はしていないとか。

 その理由としては、特殊部隊に所属するのは嫌だからという事らしい。

 ちなみにこの山岸、実はこの世界の主人公である有里の恋人でもある。

 ともあれこの山岸は、ペルソナ使いではあるが戦闘力という点では皆無に近い。

 本人の性格も大人しく、決して人と争うのが得意ではないのだが……代わりに、後方からのサポート能力は非常に得意だった。

 それこそ特別課外活動部の生命線であると言ってもいいくらいに。

 そんな山岸だからこそ、この稲羽市で起こっているシャドウの件では色々と情報を収集出来たりする可能性があった。

 上手くいけば、それこそすぐにでもシャドウを発見して稲羽市での事件を解決出来るだろう。

 ……そこまで上手くいくとは、正直思えないが。

 それでも今のような状況で山岸がいるのといないのとでは大きく事情が違ってくる。

 

「ふむ、そうだな。もしこの件が大きな出来事になれば、私達の時のように大きな事件になる可能性もある。そう考えると、アクセルの言うようにした方がいいか」

「いや、さすがにあそこまでの事にはならないと思うけどな」

 

 美鶴の言う大きな事件というのは、影時間の件だ。

 何しろこのペルソナ世界の月はニュクスという存在で、もし俺達の戦いが失敗していれば、このペルソナ世界の人間は全員死んでいた筈なのだから。

 世界の危機と呼ぶべき規模の騒動がそう頻繁に起きるとは限らないが、それでも可能性を考えるとそういう事になってもおかしくはないのか。

 

「ともあれ事件が発生した以上は動く必要があるな」

 

 そう言う俺の言葉に、ゆかりも美鶴も頷くのだった。

 

 

 

 

 

「分かりました、こちらは問題ありません。チェックアウトもすぐに出来ます」

 

 美鶴がシャドウワーカーを始めとして、様々な場所に連絡をしている中、俺は天城屋旅館の従業員にゆかりのチェックアウトを頼んだ。

 本来なら、向こう側としては途中でチェックアウトをすると、その分だけ儲けが減るから、やって欲しくないのだろうが……今朝起きた山野真由美の一件があるので、無理も言えないのだろう。

 俺は従業員達の話から知ったが、山野真由美が天城屋旅館で行方不明になったというのは、少し調べれば分かる。

 警察とかも事情を聞きに来たりしていたし。

 そうなれば、現在天城屋旅館に泊まっている客の中でも不安になって予定より早くチェックアウトをする者がいてもおかしくはない。

 従業員もそれについては十分に理解しているのだろう。

 だからこそ、ゆかりのチェックアウトをあっさりと受け入れたのだ。

 勿論、チェックアウトするのを無理に引き留めるような事は出来ないというのもあるだろうが。

 

「悪いな。俺と美鶴はもう少し泊まると思う。ゆかりはちょっと緊急の用事が出来たんだよ」

 

 そう誤魔化す。

 もっとも、美鶴がシャドウワーカーを呼んだ以上、いつまでも天城屋旅館を拠点とする訳にもいかないだろう。

 これが老舗旅館ではなく、もっと安い宿泊料金ならそこをシャドウワーカーの拠点とする事も出来るだろう。

 そうなると、まずはシャドウワーカーの拠点となる場所を確保する必要があった。

 幸い……という言い方は悪いが、巽屋とかがある商店街においては幾つか空き家となっている場所もあるし、それ以外にも探せばシャドウワーカーの拠点となるような場所はあるだろう。

 とはいえ、今の状況……山野真由美の死体が見つかってすぐにそういう行動をすれば、客観的に見た場合はかなり怪しく思える。

 警視庁からここの警察署に連絡がいくまで、怪しまれるような事になってもおかしくはないが。

 出来るだけ早く事態が落ち着けばいいんだけどな。

 そんな風に思いつつ、ゆかりのチェックアウトを終えると、俺は部屋に戻る。

 

「ゆかりのチェックアウトは終わったぞ。後は宿を出てから、東京に戻るだけだ」

「そう。ありがとう、アクセル。じゃあ……今すぐにだと難しいでしょうから、少し時間が経ってから行きましょう」

「そこまで気にする必要はないと思うけど。ゆかりがそっちの方がいいと判断したのなら、それはそれで構わない。朝食も食べたしな」

 

 ちなみに朝食はゆかりや美鶴との話が終わり、ゆかりがチェックアウトするという話をする前に食べている。

 こう言うのも何だか、山野真由美の一件があったにも関わらず美味い料理だった。

 個人的には湯葉が美味かったな。

 湯葉は京都といった印象があるが、考えてみれば大豆と水があれば湯葉は作れる。

 勿論、大豆や水の味によって出来上がりも大きく変わってくるのだろうが。

 とはいえ、朝から色々と動いていたので、出来ればもう少しガッツリしたのを食べたかったという思いもあるんだが。

 もっとも空間倉庫の中には昨日ジュネスで購入した弁当とか寿司が大量に入ってるので、いざとなったらそれを食べればいいだけだ。

 もしくは商店街に行って何か適当に買ってもいいし。

 ……あ、でも雨が降ってる中でわざわざ出掛けたいとは思わないな。

 そんな風に考えつつ、ゆかりや美鶴と少し話し……

 

「じゃあ、そろそろ行くか」

「そうね。……はぁ、折角の旅行だったのに、まさかこんな事になるとは思わなかったわ」

 

 大きく息を吐くゆかりに、俺も同意するように頷くのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:2295
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1820
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