転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3623話

「ほう、ここがジュネスか。……特に変わったところがあるとは思わんが」

「確かにこう見る限りでは普通の店にしか見えないな」

 

 ムラタと五飛がジュネスを見て、それぞれ呟く。

 まさかこの2人だけでジュネスに行かせる訳にもいかず、当然ながら俺も一緒にいる。

 この世界の常識とかが分からなかったりするかもしれないし、何よりこの2人には金がない。

 いやまぁ、いざとなれば俺が持ってる金を渡してもいいとは思うんだが。

 ただ、カードを使った方が手っ取り早いのも事実。

 そして俺の持っているカードは桐条グループのブラックカードという、それこそ東京であっても持ってる者は極めて少ないカードである以上、そのカードを渡して使ってこいと言う訳にもいかない。

 桐条グループのブラックカードを持っているという事で、俺は何気にジュネスの従業員から注目されている。

 そんな中で、俺が持っているブラックカードを外見からしてその筋の者であると認識してしまうムラタが使おうものなら、即座に稲羽署に連絡が行って警官がやって来るだろう。

 あるいは現在ジュネスにはそれなりの数の私服警察官がいるので、そのような者達が駆けつけるか。

 そうなると色々と面倒な事になるのは間違いないし、その隙を突いて足立が行動を起こす……という可能性も十分にある。

 だからこそ、現在のジュネスで今はあまり騒動を起こしたくなく、俺がムラタや五飛と一緒に行動するのは当然だった。

 

「それにしても、買い物客はそれなりに多いな。この稲羽市は人口がそこまで多くなかったと聞いているが?」

 

 ムラタがジュネスにいる客達を見て呟く。

 五飛は特に何も口にはしていないが、それでも似たような事を思っているのは間違いないだろう。

 

「夕方だからな。夕食の材料とか、明日の朝食や昼食の材料を買いに来る奴もいるんだろ」

 

 夕方になれば客が多くなるのはジュネス側でも分かっているので、タイムセールとかそういうのも行われる。

 これでもっと後……午後8時とかその辺になれば、割引シールとかが貼られるようになって、また客が増えるのだろうが。

 それにジュネスの食料品を扱っている場所は、さすが全国展開しているデパートと言うべきか、惣菜とかもかなり美味いものが多い。

 この辺は全国区のデパートだからこそ、一括で大量の食材を仕入れられるから、個人経営の店では使うのが珍しい品質のいい食材や、珍しい食材も使われているのだろう。

 また、系列企業同士で調理技術の供給とかもされてるんだろうし、そうなると惣菜とか弁当とかは美味くなる。

 商店街にあるような個人経営の店がジュネスに対抗するには、普通ではない事をやって、その店の料理に付加価値をつける必要があるだろう。

 少なくても俺が商店街で食べた料理は、可もなく不可もなくといった感じだったので、それでジュネスに対抗するのは難しい。

 商店街の利点を挙げるとすれば、住宅街の近くにあるので買いに行きやすいといったところか。

 とはいえ、ジュネスだって別に郊外にある訳ではない以上、その程度の差はそこまで大きくはないのだが。

 ……うん、やっぱり商店街が……それも惣菜とか食料品とかを扱っている店がジュネスに対抗するのは難しそうな気がする。

 

「アクセル、それでこれからどこの店に行くんだ?」

 

 ムラタの言葉に、惣菜とかについて考えるのを止める。

 ジュネスの惣菜とかは美味かったので、出来れば今も購入したかったのだが……夕方で客の多い時間に数万円規模の買い物をするのは店の迷惑でしかないので止めておく。

 

「取りあえず着替えとかだな。歯ブラシとかそういうのは……一応天城屋旅館でも用意されてるけど、品質はそんなによくないから、きちんとしたのを買った方がいい」

 

 旅館で使われる歯ブラシとかは、基本的に使い捨てだ。

 そうなると、どうしても値段が安い物が多く、品質も悪い。

 勿論、もっと高級な旅館とかホテルとかなら、使い捨てであってもしっかりと高品質な物を使ったりするんだろうが。

 そういう意味では、天城屋旅館は老舗旅館で全国的に有名であっても、本当の意味での高級旅館……それこそ一般人には泊まれないような宿泊料金が必要なレベルではないのだろう。

 天城屋旅館は天城屋旅館で、一般人が気軽に泊まれるような場所ではないのだが。

 

「分かった。じゃあ、行くとしよう」

 

 そうしてまず向かう事になったのは、ドラッグストア。

 ドラッグストアという名前だが、普通に薬以外の商品も売ってるんだよな。

 惣菜パンとか飲み物とかアイスとかお菓子とか。

 着替えの類も最低限はあるので、贅沢を言わなければジュネスの中にあるドラッグストアだけで全てが揃ったりする。

 ……ちなみにペルソナ世界だったか、ネギま世界だったかはちょっと忘れたが、ドラッグストアだというのに普通に生鮮食品が売っていたりする店もあるらしい。

 肉とか魚とか野菜とか。

 それはもうドラッグストアじゃなくて普通のスーパーじゃないのかと突っ込みたいのだが、それもまた店の戦略なのだろう。

 実際に色々な店に行かなくても、1つの店で大体の物が購入出来るのなら、それはかなり便利なのは間違いないし。

 もっともジュネスの中にあるドラッグストアは、さすがにそこまで色々な商品は売ってないだろうけど。

 というか、そこまでするとなるとジュネスの中に色々な店が入った意味がなくなってしまうので、契約違反といった形になりそうな気がする。

 実際にはどうなのか、契約をしている訳ではないので分からないが。

 

「アクセル、俺はこれでいい」

 

 ドラッグストアの中に入ると、五飛は素早く必要そうな物を買い物籠に入れていく。

 五飛にしてみれば、自分の使う物に特に拘りがある訳でもないのだろう。

 あるいはこれが、修行に使う何かだったら、もう少し話は別だったかもしれないが。

 

「ムラタは……こっちも同じか」

 

 五飛よりは遅れたものの、ムラタも歯ブラシや下着といった諸々を適当に籠に詰め込んでいた。

 その料金をブラックカードで支払い、次に向かうのは服屋だ。

 とはいえ、ブランド物とかそういうのを売ってる場所ではない。

 安い服を売ってる店となる。

 ムラタも五飛も、ブランドに拘ったりとかはしないし。

 普通に着る事が出来て、周囲から妙な視線を向けられないのならそれで問題はないと。

 ……もっとも、童顔の五飛はともかく、ムラタは見るからに筋者といった雰囲気だ。

 いっそ、こういう店の服ではなく、スーツを着せたらどうだろうな。

 勿論スーツだけではなくサングラスも。

 そうなったら、余計にムラタの迫力が増す。

 まぁ、ムラタは別に人から情報を聞き出す役目ではなく、あくまでも純然たる戦闘役だ。

 ムラタが周囲から怖がられても、全く問題はない。

 あ、いや……でもムラタと一緒にTVの中の世界を探索する者は、ムラタと知り合いだったらともかく、それ以外の者だったら間違いなく怖く思って、ろくに連携が取れなくなりそうな気がする。

 まぁ、それはそれ。

 俺や五飛や美鶴がムラタと一緒に行動すればいいか。

 もしくは俺が召喚した刈り取る者や狛治、グリといった面々と。

 刈り取る者やグリはともかく、狛治はムラタと似た場所があるので、それなりに上手くやれそうな気がする……と思う。

 あくまでも俺の予想だが。

 

「よし、服はこれでいいな。後は……何かあるか?」

「それを俺に聞かれても困る。アクセルは分からないのか?」

「いや、五飛が泊まるのに使う諸々だぞ? それを俺に聞かれても……まぁ、なければないで、天城屋旅館の方である程度何とかして貰えると思うし、それでいいか。ムラタはどうだ?」

「下らない事はなるべく早く終わらせて、俺に向こうの世界を見せてくれ。話には聞いてるが、それが具体的にどのような場所なのかはまだ分からん」

 

 うん。ムラタに聞いた俺が間違いだったな。

 

「じゃあ、もう何もないという事で、清算が終わったら戻るぞ。夕飯までは少し時間があるし、天城屋旅館に戻ったら向こうの世界に一度行ってみるか。ただ、向こうにいられる時間はあまりないけどな。もしゆっくりと向こうの世界を見たいのなら、夕飯を終えてからになる。どうする?」

「夕飯の前でいい」

「俺もだ」

 

 ムラタにしろ、五飛にしろ、どうやら少しでも早くTVの中の世界を見てみたいというのは変わらないらしい。

 とはいえ、それは悪い事ではないか。

 シャドウと戦うのは向こうの世界でだ。

 なら、少しでも早く向こうの世界について知っておいた方がいいのは間違いないのだから。

 もっともTVの中の世界は公園だし、その周囲には濃霧があってどうにも出来ないが。

 それでもこれからTVの中の世界で戦っていく以上、戦いになる場所をしっかりと確認しておいた方がいいのは間違いない。

 

「分かった。じゃあ、そうするか。……ただ、一応言っておくが向こうの世界の事はまだ殆ど何も分かっていない。場合によっては、いきなり強敵と戦う事になるかもしれないが……お前達にとっては、寧ろ望むところか」

 

 俺の言葉に、ムラタも五飛も笑みを浮かべる。

 もっとも笑みとはいえ、その意味は異なるが。

 ムラタは獣染みた獰猛な笑み。

 それに対して、五飛はやる気はあるが、その気配を周囲には出していない、そんな笑みだ。

 笑みの違いは、この2人の戦闘スタイルとか戦闘をする際の心構えとか、そういうのにも影響してるのだろう。

 ジュネスの客のうち、近くを通り掛かった何人かが、ムラタの笑みを見ると足早にこの場を後にし、五飛の笑みに目を奪われている者がいた。

 いやまぁ、五飛は童顔だが顔立ちは整っているので、そういう者がいてもおかしくはないが。

 

「アクセル、行くぞ」

 

 そんな周囲の様子に気が付いたのか、五飛は笑みを消して無愛想な様子で俺にそう声を掛けてくる。

 ムラタもそんな五飛の言葉に頷き、俺達はジュネスを出るのだった。

 

 

 

 

 

「ここでいいのか?」

 

 空間倉庫から取り出して渡した日本刀を手に、ムラタが尋ねる。

 周囲にあるのは、既にかなり暗くなっている山。

 いや、山の中だからこそ、街中よりも余計に早く暗くなってるように思えるのかもしれないが。

 

「ああ、これは知ってるかどうか分からないが、TVの中の世界というのは、そのTVによって変わる。つまり、ここからTVの中の世界に入ろうが、天城屋旅館でTVの中に入ろうが、同じ場所に出る。なら、万が一にも人に見られないよう、こういう場所で中に入った方がいいだろう?

 

「日中ならともかく、夜に山の中に入ってくる者は……いないとは限らないが、それでも数が少ないのは事実か」

 

 こちらは青竜刀を手に、そう言う五飛。

 山の中だからこそ、そしてこれからTVの中に入るからこそ、2人には預かっていた武器を返している。

 同時に、ジュネスで買った諸々はそれと入れ替わるように空間倉庫の中に入れていた。

 

「そうなるな。もっとも、山の中でキャンプをするというのは珍しい話じゃない。もしかしたらそういう連中がいるかもしれないから、完全に油断するような事は出来ないけどな」

 

 今は春で、キャンプをするには悪くない季節だ。

 それなりに虫はいるだろうが、それでも夏程に蚊を始めとした虫が出て来たりはしないし。

 キャンプをやる上で一番厄介なのが虫だ。

 普通なら熊とかいう奴もいるのかもしれないが、俺の場合は寧ろ熊が出てくれば狩って食料にしてもいいし、あるいは野生動物だけに俺には勝てないと考えて近寄らない可能性も十分にあった。

 そんな動物とは違い、虫は力の差とかそういうのは理解出来ないんだよな。

 だからこそ虫は平気で俺の身体に纏わり付いてくる。

 混沌精霊である以上、身体を白炎にして近くにいる虫を全て焼き殺すのは難しくはないが、そうやって殺してもすぐに他の虫が近付いてくるので、どうしようもない。

 技術班の力で、虫とかが近付いてこないようにする何かを作って貰えばいいのかもしれないが。

 後で技術班に頼んでみてもいいかもしれない。

 その手の機械なり薬なりがあれば、シャドウミラーの技術班が作ったというネームバリューもあってかなり売れるだろう。

 蚊取り線香とかの強力版……もしくは虫除けスプレーの強力版?

 蚊取り線香とか虫除けスプレーも、多少は効果があるだろうが、それでもやっぱり完璧ではない。

 虫を完全に近づけないという意味では、もしそういうのを作れれば、かなりの売り上げになるだろう。

 ホワイトスターに来るのは色々な世界の企業の人間もいるので、商品の仕入れ的な意味でも売れる可能性は十分にある。

 そう考えつつ、俺は映像スクリーンを空中に展開した。

 その光景には、ムラタも五飛も驚く様子はない。

 シャドウミラーに所属している以上、映像スクリーンは見慣れたものなのだから当然だろう。

 もしかしたら最初に見た時は驚いたかもしれないが、シャドウミラーに所属するようになってからそれなりに時間が経つ以上、それで驚くような事はなかった。

 

「よし、行くぞ。身体に魔力……いや、気を纏え」

 

 俺は2人に向かってそう指示を出すのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:2295
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1820
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