金色の英雄 IS 【更新凍結中】   作:ソウソウ

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今回からちょっとしたコーナーを始めてみました。初めはこれからの予告のようなものなので最後までお付き合いください。

───では、始めます!!


3章 臨海学校
第24話 シャルルの決意


《パパ、こんな時間だけどいいの?》

 

「お……こんな時間か……」

 

 部屋で麒麟についてのある程度の資料をまとめていると思っていたよりも時間が過ぎていたことに気づいた俺は浴場へとむかうことにした。

 大浴場の前には山田先生が立っていた。女子達が余計なことをしないようにと見張りをしているだろう。

 

「山田先生、入ってもいいですか?」

 

「はい、構いませんよ。ただ、織斑君とデュノア君が入っているままですけどね」

 

 おい、駄目だろ。

 なんでシャルルが男子の大浴場に入っているんだよ。思わず突っ込みたくなった。

 一夏のことだから多分、シャルルが後から大浴場に潜入したってところだろうか。

 

「何か、言いました、波大君?」

 

「え、いや。何もないですよ」

 

 声が少し漏れていたらしく山田先生に聞かれそうになった。

 大浴場に入り、着替えを置くと、服を雑に脱いで篭に入れた。

 麒麟の待機状態であるペンダントも置こうとしたのだが…………。

 

《パパ!私を置いていくの!》

 

「いや、そうじゃないから」

 

 何故か怒られてしまった。

 ユカを風呂に連れていくのも………どうかと迷ったが視界は遮断しておけば大丈夫だろうと判断してペンダントは付けたままでドアの前まで行く。

 ドアを開けようとしたとき、ドア越しに声が聞こえた。

 

『と、と、ところでだな。あの、いつまでもこの体勢でいられると、正直色々マズイ事態が起こりうるんだが………』

 

 一夏の声だ。

 ───というよりもこの体勢ってどの体勢だよ。一体何がこのドアの向こうで起きてるんだろうか。開けようにも開けがたい。

 

《ん~、背中会わせて体操座りしているみたいだね》

 

 脳に直接聞こえるユカの声。

 視界は遮断しているはずなのに。何故分かる。

 

「勝手にセンサー使うなよ」

 

《ごめんなさーい》

 

 まだ健全で幼いユカに見せるのは早い。いや、視界は遮断してるから見えないか。

 けど、ここまで来て風呂に入らずに引き返すのも気が引ける。

 だったら───

 

「何をやっている、お前らー」

 

「うわ、蒼星!」

 

「蒼星のエッチ……」

 

「いやいや、逆だろ!なんでシャルルがこんなところにいるんだよ!」

 

 こうして大浴場は混浴状態に飲み込まれるのだった。

 

《パパ、浮気駄目だよ》

 

 ───だから、なんだよ、それ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日。朝。

 

「皆さん…おはようございます…」

 

 いつにもまして元気がない状態の山田先生が教室へと入ってきた。「はぁ……部屋割りが…」と呟いているが生徒全員が頭に疑問符を浮かべている。

 

「……今日はみなさんに転校生を紹介します。けど紹介は既に済んでいるといいますか……」

 

 朝のホームルームで山田先生が訳の分からない事を言っていた。

 すると、教室の扉が開いて一人の生徒が入ってきた。それも見覚えのある生徒。

 その生徒はなんと、シャルルだった。

 しかも女子の制服を身に付けてだ。

 

「シャルロット・デュノアです。皆さん、改めてよろしくお願いします」

 

 自己紹介が終わるとシャルル───シャルロットは頭を下げるがクラスの皆はポカーンと口を開けて見ていた。

 

「ええっ…と。デュノア君はデュノアさんってことでした……はぁ…また部屋割りが…」

 

 だから、山田先生が落ち込み気味になっていたように見えたのか。

 部屋割りといっても確実に俺と会長は一緒の部屋だろう。あの人、会長権限なんて卑怯な手を使ってるんだから。

「え?デュノア君って女の子……?」

 

「美少年じゃなくて美少女だったのね」

 

「って、織斑君、同じ部屋だったから知らないってことは───」

 

 そこまで言ってクラス内がざわめきだした。嫌な予感しかしない……。

 俺はガン!と頭を抱えて寝たふりをした。

 

「おい!蒼星。ずるいぞ!」

 

「一夏…何も言わないでくれ……」

 

 前の方から一夏の文句も軽くあしはらって何も考えないようにする。

 そしてついに放たれてはいけない言葉が放たれる───

 

「ちょっと待って!昨日って確か、男子が大浴場使ったわよね!?」

 

 ………終わった。

 クラス中が喧騒に包まれてしまいもう混乱状態だ。

 

「一夏ぁっ!!!」

 

 予想通り、一夏愛好家の一人である鈴が教室のドアを蹴破って登場した。それもISの甲龍を纏って。

 

「死ね!!!!」

 

《パパ、助けなくていいの?》

「いい機会だ。そのまま吹き飛ばされてしまえ」

 

 そのまま一夏に向かっていくが───

 

「あれ?………あ、ラウラだ」

 

「ら、ラウラ!?」

 

 本来聞こえるはずの衝撃音が聞こえずに疑問に思い、顔を上げた。

 突然一夏と鈴の間に割って入って来たラウラが一夏を助けていた。『シュヴァルツェア・レーゲン』を纏ってAICで相殺して。

 そんなラウラに一夏はすぐに礼を言おうと近付く。

 

「助かったぜ、サンキュ───むぐっ!?」

 

「…………へ?」

 

 礼を言ってる一夏にラウラが突然、一夏の胸倉をつかんで引き寄せてキスをした。 余りの超展開に俺は目が点になって呆然としていた。それは俺だけじゃなく、鈴やこの場にいる全員があんぐりとしている。当然当の本人である一夏もだ。

 

「お、お前は私の嫁にする!決定事項だ!異論は認めん!」

 

「……嫁?婿じゃなくて?」

 

「いやいや一夏、突っ込むところはそこじゃないだろ……」

 

「日本では気に入った相手を『嫁にする』と言うのが一般的な習わしだと聞いた。故に、お前を私の嫁にする」

 

「それどう見たって立場が逆だろ…」

 

 何があったのかは知らないがラウラがおかしくなってしまったかもしれない。

 すると、ラウラが俺の方へと向いた。

 

「そ、それと……波大蒼星!その……私を妹にしてくれ!」

 

「妹………」

 

 誰だ。ラウラに間違った日本の知識を教えてやがるのは。

 妹にしてくれって頼むやつが日本にいるのだろうか。いや、いない。

 

「お兄ちゃん」

 

「───っ!」

 

 一瞬、悪くないな、って思ってしまった。仕方ないじゃないか、ラウラは見た目はとても可愛いんだから。

 

《ユイ姉に怒られるよ》

 

 いや、駄目だ。俺にはユカと同じユイという少女から兄として慕われているじゃないか。

 

「せめて、兄貴とか兄様あたりにしてくれ……」

 

「承知した。では兄様と呼ばせてもらう」

 

「「「「「「「「きゃぁぁぁぁぁああああああああああああああ!?」」」」」」」」

 

 阿鼻叫喚。今の現状にぴったりの言葉だ。

 最早クラス中とんでもない事になっていた。ラウラは素早いことにISを解除して一夏の右腕に抱きついている。セシリアと鈴は一夏にすごい勢いで噛み付いてる。箒は一夏の左手をちゃっかり握りながらラウラに威嚇している。

 一夏は噛み付いてくる二人に反応しながらも混乱していた。

 クラスメイトたちは完全に今、目の前で起こった現実に一夏と同じように混乱して騒いでいる……山田先生まで混乱して一緒に騒いで誰も止める人がいない。

 こりゃ織斑先生以外どうしようもないな…そう思ってシャルロットの方を見ると完全に雰囲気に呑まれてポカーンとして口を開けていると思いきやの、それは一瞬のことでシャルロットも地味に参戦していた。

 そんな中、接近してくる影が一つ。

 

「ねぇ、ソウ君。ちょっといい?」

 

 声だけで怒っていることが分かってしまった。振り替えるとやはりそこには璃里亜がいた。

 

「なんでラウラちゃんを妹にしてるのかな?」

 

「してないです。ただ、ちょっと欲が入って……」

 

「まあ、それはいいの」

 

 良いのかよ!?と思ったがここで口に出してしまえば後が見えなくなる。

 璃里亜は何故か体をもぞもぞし出した。そんなに言いにくいことなのだろうか。

 

「ソウ君は………入ったの?」

 

 もしかしてお風呂のことだろうか。いや、そうに違いない。

 

《ユカ、何も言うなよ。ママ、怒ると怖いからな》

 

《了解しましたであります》

 

 いつ覚えたのか分からない口調で答えるユカに不安を感じながらも答える。

 

「いやいや………入ってないから……多分」

 

「むっ……後でしっかり話してもらうからね」

 

 そう告げると璃里亜は席へと戻っていった。

 一夏の方はというと未だに専用機持ち達が争っていた。

 皆が皆、専用機を展開しており誰にも止められそうにない状態になっていた。

 けど、織斑先生の登場によってあっという間に場は静まり、一夏達は説教を食らうはめとなった。

 俺と璃里亜は自分の席について知らないフリをしていたので何とか免れた。そのせいで一夏からジト目で睨まれてしまったが、自業自得だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝のトレーニングを終わらした俺は部屋へと戻ろうと歩いていた。

 なんでも会長が「蒼星君の実力はまだまだよ!」とか何とか言いながら紙を渡してきた。紙にはトレーニングの内容について書いてあった。

 まあ……やってみるのも良いかと始めてみたのだが思ってよりもハードだった。朝から何日かやっていくにつれてだんだんと慣れていった自分に驚きながらもトレーニングをこなしていた。

 部屋割りについてだが、やはり俺の願いは空しく会長と同じ部屋のまま変わらない。一夏は同じ部屋になれずに嘆いていたが、自分としてはどうでも良くなってきた。

 たまに会長がベッドに潜入してくるときがあるがその時はそく退場してもらうので問題はない……はず。

 

「一夏!?ななっ、何をしているこの軟弱者!?」

 

「ん……一夏の部屋からか?」

 

 一夏の部屋方向から箒の声が聞こえた。自分の部屋に行くには一夏の部屋の前を通らないといけないので必然的に目撃することになる。

 

「ま、待て箒!これは違うぞ!」

 

「どっかの浮気がバレた夫だな」

 

《パパも将来言いそうだね》

 

「いや、言わねーから!」

 

 最近、うちの娘が辛口になってきているような気がする。

 一夏の部屋へと向かう。中に入ってその光景を目撃した瞬間、俺はユカの視界を遮断した。

 

《うわー、パパー何するのー》

 

《幼い子には早いから駄目》

 

 部屋の中には刀を持った箒。危ない。

 そしてベッドに寝転んでいる一夏。その隣にはラウラがいるのだが……。

 

「蒼星!いいところに来た!助けてくれー!」

 

「朝から何してるんだよ……というより箒。状況説明を求む」

 

「私に聞くな!私とて食事に誘いにこれば……」

 

「分かった。助ける前に一ついいか」

 

 そして俺は深呼吸をして自分の心を落ち着かせる。

 

「なんで!ラウラ!!生まれた時のままなんだよ!?」

 

 ラウラは全裸の姿のままだ。俺は見ないように背中を向けた。

 

「む、兄様。何故こちらを向かないのですか?」

 

「向くか!取り敢えず服着ろ!」

 

「兄弟関係と言うのは、裸の付き合いをするほど強い絆で結ばれているものだと聞ききました。だからコッチを向いてください兄様」

 

 なんていうかもう何を言えばいいのか分からなくなってきた。

 

「服を着ろって!」

 

「部屋に置いてきました」

 

「何故に!?っておい、こっち来るなぁー」

 

「避けないでください、兄様」

 

「ラウラぁ~、いるの~───って、えぇ!何この状況!?」

 

「リリー!それは!」

 

 璃里亜の手に握られているのは運の良いことにラウラの制服だ。

 璃里亜はラウラを探して一夏の部屋に来たみたいだ。璃里亜は積極的にラウラと仲良くしようとしている。

 

「早くラウラに!」

 

「えっ!あ……うん。分かった。ほら、ラウラ、制服着ないと駄目でしょ」

 

「む……だが……」

 

「服を着ろって!服をぉ!?」

 

「兄様がそう言うなら………」

 

「はぁ……助かった……」

 

 ラウラが璃里亜から服を受けとり着替え始めたのを確認した俺と一夏は安堵のため息をついた。

 そしてラウラが着替え終わると同時に一夏が唐突に───。

 

「ん?ラウラ、今更気付いたんだが、眼帯外したのか」

 

 一夏が少し驚くようにそう言ったので俺も不意にラウラの左目を見た。それは金色に輝く左目だった。

 確かあの目は特殊なナノマシンを注入して疑似ハイパーセンサーとなったが、事故によって目の色が金色に変化したとラウラから昨日俺に教えてもらった。変化と同時に常に稼動状態のままカット出来ない制御不能であると。故にラウラはそれを防ぐ処置として眼帯をしているそうだ。

 それを聞いた俺はふと『じゃあ何故トーナメントでそれを使わなかったんだ?勝ちたいんじゃなかったのか?』と尋ねた。

 俺の不謹慎な問いにラウラは『この目は嫌いだから使いたくなかった』と答えた。

 

「確かに、かつて私はこの目を嫌っていたが、今はそうでもない」

 

「へぇ、そうなのか。それは何よりだ。うんうん」

 

 どうやら今のラウラはもうそんなに嫌っていないみたいだ。

 頷いている一夏にラウラの顔が何故か桜色に染まった。

 

「よ、嫁がきれいだと言うからだ……」

 

 ………もう、完全にラウラは恋する乙女になったみたいだ。この前の刺々しい態度はどこに行ったのか一変して一人の女の子だ。良い傾向だ。

 

「俺、お邪魔みたいだからとっとと退散することにしますわ」

 

「蒼星!最後まで助けてくれよー!」

 

「嫁よ。兄様が気を利かしてくれたのだ。それまで二人だけの時間を過ごそうではないか」

 

「一夏ぁーー!」

 

 俺が部屋から出ると同時に箒が詰め寄った。いつもと変わらず片手にはとても怖いものが握られている。

 隣には怪しいとばかりに目を細めてこちらを見てくる璃里亜。

 

「………ねぇ、ソウ君」

 

「………何かな……?」

 

 ………今日もIS学園は平和である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後はなんとか、騒動が大袈裟になって事態がややこしくなる前に引き上げた。というより逃げた。

 現在いるのは1年寮食堂。

 俺と璃里亜が一夏騒動から巻き込まれないように先に避難して朝御飯を食べていたら、遅れて一夏に箒、ラウラがやって来た。

 俺と璃里亜は驚くことに朝からラーメンと言う普通の生活では有り得ない選択をしている。と言っても、器がいつもより一回り小さいお得サイズなのだが。それを見た一夏に「朝からヘビーなの、食べるなよ」と言われて、俺と璃里亜は二人で苦笑した。

 一夏と箒は和食を選択。ラウラは洋食を選んでいた。

 席は俺の右隣に璃里亜。左隣に一夏。一夏の正面に箒。璃里亜の正面にラウラが座っているという構図だ。

 俺は醤油ラーメンの麺は腹の中に吸い込まれてしまっているので、残ったスープを啜っていた。これが意外にも美味しい。一夏は何を思ったのかラウラの料理を見つめていた。

 

「ん、欲しいのか?」

 

 視線に気づいたラウラはパンを口にくわえた。そして、くわえたまま一夏に接近する。一夏も流石に驚く。

 

「ん………。どうした、かじってもいいぞ?」

 

「ラウラちゃん………。それは大胆過ぎると思うよ」

 

「どういう事だ、リリー?」

 

 璃里亜の言ったことがあまり理解出来なかったのか、ラウラは首を傾げた。

 ラウラが璃里亜をリリーと呼んでいるのは親しくなった証とばかりに璃里亜本人が喜んでいたのは記憶に新しい。

 

「り、璃里亜の言う通りだ!一夏にそんな食べ方が出来るか!それでは、まるで──」

 

 最後まで言い終えることなく、箒は力を込めてテーブルを両手で叩き付ける。

 叩いた衝撃で器の中のスープが溢れそうになるのを俺は持ち上げることで阻止。璃里亜は既にスープを飲み終えているので何もしない。

 最後まで言い切れなかったせいで箒がテーブルを叩いたのだが、そのせいで周りの目線を一気に集める結果となる。

 

「うおっ、危ないな………。少しは落ちついたらどうだ」

 

「全くだ。食事の時ぐらい落ち着いたらどうだ……?」

 

 俺が宥めようとしたら、ラウラが余計な発言をして追い打ちをかける。

 箒の顔はひくひくと口元が上がっており、笑顔がとっても怖いことになっている。

 それを見たラウラはさらに一言。

 

「ふむ。嫉妬か……」

 

「なっ!?」

 

「自分が出来ないものだから、羨ましいとでも思っているのか」

 

 ここで素直に認めれば良いものを箒は意地を張ってしまい言い返してしまう。

 ラウラと箒の間で火花が散る。無論、席に座ったままなのだが。原因の一夏は気付く素振りをまったく見せない。

 ここで、俺は璃里亜にアイコンタクトを送る。俺に気付いた璃里亜がこちらと目線を合わせて会話を開始。

 ───間に入って、二人を大人しくさせるべきか。

 ───面倒くさいので、相手にせずに先に教室に移動する。

 ───面白そうなので、あえて見守る。

 

「………これ!」

 

 璃里亜は人差し指と中指を伸ばした。2個目。つまり、お先に失礼してしまえということだ。

 同時に頷くと、俺と璃里亜はこっそりとその場を立ち上がった。

 食器をしっかり返却してから食堂を出ようとしたのだが、そこで慌てるように向こうから走ってくるシャルロットの姿が見られた。

 

「あ!蒼星に、璃里亜ちゃん。おはよう!」

 

「おはよう。シャルロットが寝坊とは珍しいな」

 

「ちょっと、二度寝しちゃって」

 

「シャルロットちゃんも二度寝するんだ~」

 

「夢を見ちゃって」

 

「夢?一夏と何かしている夢でも見たのか?」

 

「~~っ///」

 

 何気無く言った俺の一言にシャルロットは顔を真っ赤にしてしまった。当たっていたらしい。さらに璃里亜は微笑ましそうにして、頷いていた。

 

「私もよくあるよ。気にしない、気にしない、シャルロットちゃん」

 

 助言にしては些か、変だがそれでもシャルロットには効果覿面だったようだ。

 

「じゃあ、またね!」

 

 急ぐようにして立ち去っていったシャルロットの後ろ姿を見送って自分達も早めに教室に向かう。

 今日は確か、織斑先生がSHRの担当のはず。つまり、遅刻するということは死を意味しているということになっている。

 これが、1年1組の中での最悪の方程式なのだ。

 もうすぐ予鈴が鳴ってしまうが一夏達の身がどうなるかは正直、今は知ったこっちゃない。

 ………自業自得というやつだ。

 

 

続く───────────────────────────




リリー「では!!始めます!!」

ソウ「………何をだ?」

リリー「ソウ君!!私達の裏事情についてだよ!!」

ソウ「あ~………あれか。本編では描写しにくいSAO要素についてか?」

リリー「イエス!!でも、今回は何もない………」

ソウ「テンション高いな………」

リリー「ゲストも呼ぶつもりだかね。テンション上げていかないと、緊張で………」

ソウ「あ、そう。ゲストって言っても別に知らない人でもないんだろ。普段通りにいけばいいさ」

リリー「うん。分かったよ」

ソウ「なら、今回はこれで終わりだな。次回も楽しみにしておいてくれ!!では、また!!」

リリー「あ!!私の台詞言わないで────」

 ───以上。


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