金色の英雄 IS 【更新凍結中】   作:ソウソウ

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活動報告の欄にて、要望受付中なのでそちらの方にも目を通して頂ければ……。

そういえば後書きでやっているあれの正式名称を決めてみましたけど、正直どうでもいいですね\(^-^)/

───さて、行くか!!


第27話 初夜の晩餐

 夕刻になり、一行は夕食をご馳走になろうとしていた。

 テーブル席と座席を自由に選択出来る仕様になっているようだが、蒼星はテーブル席の方を選んだ。

 理由は至極簡単。こちらの方が人数が少ないからである。一夏が座席に座っているので、そっちにある程度の人数が集中している。それでも、正座の苦手な人はテーブル席に座っているが。

 ふと刺身をかぶりつきながら一夏の様子を見てみると、隣のシャルロットに山椒の説明をしているようだった。するとシャルロットは勇敢にも山椒の山をそのまま口の中へと入れた。蒼星はあんなことをする人を始めて見た。

 一夏はこちらの方を指差して何かを言っている。

 

「ほら、蒼星みたいに食べるんだよ」

 

 確かに刺身に山椒を少し付けて食べていたが、わざわざ手本にこちらを指差す必要はない。一夏が直接教えればシャルロットも満足だろうに。

 隣の離里亜も首を傾げている。

 ちなみに蒼星の向かい側に簪。彼女の隣には本音が座っている。

 

「セシリアちゃん、大丈夫なのかな?」

 

 離里亜が首を傾げた理由はまた別の理由のようだった。

 一夏の隣に正座で座っているセシリアは、離れて見てもキツそうだった。

 本来なら蒼星が座る予定だったのだが、蒼星があっさりとセシリアに譲った。セシリアは食い付いて必死に一夏の隣を守ろうとしている。それでも、まだ正座には慣れないようだ。

 一夏も気付いたようで、心配そうに声をかける。

 

「セシリア」

 

「移動は………しませんわ」

 

 ただ名前を呼んだだけなのに、脚下されてしまった一夏。

 

「大丈夫なのか?もし、食べにくいのなら食べさせてやるぞ?前にシャルに───」

 

「一夏!」

 

「………スマン」

 

 爆弾発言をした一夏が小さくなっていく。蒼星は知らないが、そんな機会があるとすれば多分シャルロットが体調崩したふりをしたときぐらいだろうか。

 勿論、セシリアが聞き逃さないわけがない。

 

「い、一夏さん!?今のは本当ですの!?」

 

「えーと、あの時はシャルが体調を崩して………」

 

「シャルロットさんの事はいいんです!そ、その、食事を食べさせてくれるというのは…!」

 

 少しずれているようだが、セシリアにとってはそこが大事なのだろう。

 

「う、うん?別に、いいぞ。足のしびれが取れるのを待っていたら料理が冷めるだろ。それに刺身、カワハギだぞ。鮮度が落ちたら勿体無いしな」

 

「そ、そうですわね!ええ、ええ!せっかくの料理が痛んでは、シェフに申し訳ありませんものね!」

 

 今のセシリアにとってはそんなことを考えている余裕はないはずだ。セシリアの頭のなかは食べさせてもらうことでいっぱいなのだ。

 セシリアの台詞に呆れている蒼星はカワハギを食べていると、セシリアは一夏に箸を預ける。それを受け取った一夏は早速刺身を一切れ摘まむ。

 

「セシリア、わさびは平気だったか?」

 

「わ、わさびは、少量で……」

 

 シャルロットが丸々食べていたことを思い出したのだろうか。遠慮ぎみになっている。

 そう思ってる中、一夏がセシリアに刺身を食べさせていると、反応するのは周りの女子。

 

「あああーっ!セシリアずるい!何してるのよ!」

 

「織斑君に食べさせてもらってる!卑怯者!」

 

「ズルイ!インチキ!イカサマ!」

 

 他の女子達が気付いて猛抗議した。並んで座っているので気付くのは時間の問題。

 さらに蒼星にとって起きてほしくない事態が発生する。

 隣の離里亜と前の簪が何かを訴えるかのようにこちらを見ているのだ。にこにこ笑顔な本音は助ける様子など一切ない。

 

「「………」」

 

「………一回だけだぞ」

 

「え!?本当!?」

 

 呆れ混じりに呟いた一言に食いついた離里亜は表情が一変して明るくなる。

 蒼星は箸で適当に刺身を掴むと離里亜の口元へと持っていく。それを羨ましそうに見ている簪。

「とでと言うと思ったのは後の話」

 

「………え!」

 

 刺身は離里亜の口ではなく、蒼星の口の中へと吸い込まれていく。直前で彼の箸の行き先が変更されてしまい、離里亜の期待していたものは初めから計画になかったというわけだ。

 簪は何故か安心したかのように、また食べはじめる。騙された離里亜は顔を真っ赤にして抗議する。

 

「むぅ!ソウ君のけち!」

 

「ほらほら、怒るなって」

 

「っ!」

 

 ポンポンと離里亜の頭を軽く叩く。これを蒼星は離里亜の機嫌が悪くなる時に、いつもの癖でやっているのだ。これには離里亜も怒る気が失せたようだった。

 だが、逆に簪の目線が鋭くなる。

 

「ん?どうした?簪ちゃん」

 

「……何もない」

 

 蒼星は簪の様子に違和感を感じたので、聞いてみたが簪は首を横に振って否定する。蒼星は府に落ちないものの、本人がそう言ってるのだから気にしないことにして早くご飯を食べ終えることに専念する。

 終始、離里亜の機嫌は上々で簪の機嫌は下々だったのに気付いたのは本音だけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 食事を終えて、部屋でのんびりしていた。持ってきた雑誌は既に読み終えてしまい、後は何もないというのが現実というものだ。

 だったら、折角ここまで来ているのだから温泉に浸かることにした蒼星は温泉に向かった。

 誰もいない中で、脳内のユカの楽しそうな話を聞きながらのんびり過ごしたのは先程までの話だ。

 そもそも一夏がいないのだから、温泉に誰もいないのは当たり前である。もうしばらくは温泉に入れる男子の時間は余裕がある。

 そしてその帰り道に蒼星は遭遇してしまったのだ。具体的には織斑先生と一夏がいる部屋の扉に張り付いている箒、鈴、シャルロット、ラウラ。そして離里亜の面子だ。後は簪が見守るように離れて立っている。

 

「……何してるんだ?」

 

「「「「「っ!?」」」」」

 

「ソウ君だ」

 

「あ、波大君………」

 

「んでそこから面白いものでも聞こえるのか?」

 

「うん!とっても───」

 

「リリーは余計なことを言わない!」

 

 扉から離れて蒼星の質問に答えようとした離里亜だったが、鈴に口元を塞がれてしまった。

 鈴は軽く離里亜に耳打ちをして、離里亜は頷く。すると鈴は塞いでる手を解放した。

 

「知らないよ!知らない!うん!」

 

「………簪ちゃんは?」

 

「知らない」

 

「あ、そうなの………」

 

 よく耳を塞いでみると、セシリアのあえぎ声らしきものが聞こえてくる。

 もしかして一夏はセシリアにあれをしているのだろうか。蒼星も一度やれたことがある。だとしたら、今の盗み聞きしている集団は大きな勘違いをしていることになる。

 突然、扉が勢いよく開いた。簪と離里亜は扉から離れていたので無事だが、残りの面子は部屋へと雪崩れ込む。

 

「「「「「うわぁ!」」」」」

 

 中には呆然と箒達を見ている一夏と、扉を開けた張本人の織斑先生だ。それにうつ伏せになっているセシリアの姿も見られる。

 

「………4人とも何をしていたんだ?」

 

「な、なんにもないわ!」

 

「ならなんでそんなところに?」

 

「一夏、マッサージはもういいだろう。ちょうど、いい。お前ら全員、好きな所に座れ」

 

「はーい」

 

「はい」

 

 織斑先生の指示に普通に動いていく離里亜と簪だが、まったく別のことを考えていた人達は固まってしまっている。

 

「「「「は、はい………」」」」

 

 謎の間を置いてから、同時に再起動した4人はそそくさと座る。

 

「ふー。流石に2人連続ですると汗かくな」

 

「手を抜かないからだ。少しは要領よくやればいい」

 

「いや、そりゃせっかく時間を割いてくれてる相手に失礼だって」

 

「愚直だな」

 

「千冬姉、たまには褒めてくれてもいいだろ?」

 

「どうだかな」

 

 その時、遅れて蒼星は気づく。

 

「流れ的に俺も座った方が良さそうだな………」

 

 蒼星も離里亜の隣に腰をかける。

 

「は、はは……はぁ」

 

「ま、まぁ、あたしはわかってたけどね」

 

 マッサージをしてると分かった箒はズルリと脱力し、鈴は妙な強がりを見せてる。鈴は今更そんな強がったところで誤解してたのはバレバレである。

 

「「………………」」

 

 そして、ついさっきまで聞き耳を立てていたシャルロットとラウラは、顔を真っ赤にして俯いていた。この二人も箒達と同じくエッチな事をしてると誤解してたのだ。

 

「ねぇ、かんちゃんは分かってた?」

 

「なんのことです?」

 

 離里亜と簪は別に平気な態度を示していた。というよりかは離里亜は興味本意で盗み聞きしていたようだし、簪は何のことかすら分かっていなかったようだ。

 さらにいつの間にか離里亜の簪に対する呼び方が変わっている。

 

「まあ、一夏は御風呂にでも入ってこい。部屋を汗臭くされては困る」

 

「ん。そうする。蒼星はどうする?」

 

「俺はもう行ってきたんだけど」

 

「波大も行ってこい」

 

「へ?何故ですか?」

 

「なに、たまにはコイツらと女の話をするのもいいと思ってな。お前も参加するつもりなのか?」

 

「………二度風呂も悪くないかなぁ~」

 

織斑先生な鋭い目線に蒼星は大きく背を伸ばした。そして次の瞬間、駆ける。

 離里亜と簪は、今の蒼星は完全にここから逃げたと思った。あっという間に蒼星は部屋から退散していく。その動きは俊敏で、気付いたときにはもう姿はない。

 普段ならさっきの行動に対して、誰か一言口にするのだが、今回は違う。

 静寂が部屋を包み込み、誰も声を発っしようとはしない。

 

「どうした?おいおい、葬式か通夜か? いつもの馬鹿騒ぎはどうした」

 

「い、いえ、その………」

 

「お、織斑先生とこうして話すのは、ええと………」

 

「は、初めてですし………」

 

「私、意外と人見知りなんです」

 

「私も………」

 

「まったく、しょうがないな。私が飲み物を奢ってやろう。篠ノ之、何がいい?」

 

「えっ!?えっと………」

 

 箒がいきなり話を振られ戸惑い何も言えない。その間に織斑先生が備え付けの冷蔵庫にから飲み物を7人分取り出す。

 

「ほれ、ラムネとオレンジとスポーツドリンク、コーヒーにコーラ、紅茶と緑茶だ。それぞれ他のがいい奴は各自で交換しろ」

 

 順に彼女達は受け取っていく。交換はされなかった。離里亜はコーラの缶を手にしたが、どちらかというと鈴のラムネが良かった。そんなことは空気が重いので言えるわけがない。

 

「「「「「い、いただきます」」」」」

 

 全員が飲み物を口にする。それを確認した織斑先生はにやりと笑った。

 

「…飲んだな?」

 

「は、はい?」

 

「そ、そりゃ、飲みましたけど…」

 

「な、何か入っていましたの!?」

 

「そんなわけがないだろ馬鹿め。単なる口封じだ」

 

 そんなことを言うと、織斑先生は錯覚しているのでないかと思うほどの物騒なものを取り出してきた。

 

「「「「「っ!!」」」」」

 

 ビールだ。あのアルコールが含まれていて、大人にしか飲めない代物。

 全員が驚愕して織斑先生を見つめる。特にラウラはこれが夢だと思いたいのか何度も瞼をパチクリさしている。

 

「おかしな顔をするなよ。私だって人間だ。酒くらいは飲むさ。それとも、私は作業オイルを飲む物体に見えるのか?」

 

「い、いえ、そういう訳では…」

 

「ないですけど…」

 

「でも、その、今は…」

 

「仕事中なんじゃ…?」

 

「堅い事を言うな。それに、口止め料はもう払ったぞ」

 

「「「「「!!!」」」」」

 

「………やっぱり、そんなことだろうと思いました」

 

 離里亜の言葉に織斑先生は満足そうな笑みを浮かべる。

「さて、前座はこれくらいでいいだろう。肝心の話をしようじゃないか。………………遠堂と更識を除いてのお前ら、アイツのドコが良いんだ?」

 

 アイツと言われて誰のことを指しているのかは誰もが瞬時に理解している。今回、離里亜と簪の二人は関係ないため見守る体勢に入っている。

 まず、答えたのは箒だ。そして鈴、セシリアと続く。

 

「わ、私は別に………以前より腕が落ちているのが腹立たしいだけですので」

 

「あたしは、腐れ縁なだけだし………」

 

「わ、私はクラス代表として、もっとしっかりしてほしいだけです」

 

「ふむ、そうか。では、そう一夏に伝えておこう」

 

「「「言わなくていいです!」」」

 

 即答で答える3人。

 もはや、完全に遊び半分で聞いている織斑先生は楽しそうである。

 

「はっはっは!で?デュノアはどうだ?」

 

「僕………わ、私は、その………や、やさしい所です」

 

「ほう。しかしなぁ。あいつは誰にでも優しいぞ?」

 

「そ、そうですね。そこが、悔しいかなぁ…」

 

 健気なシャルロットの一言に周りの皆は同情した。

 これで残ったのは後一人。

 

「で?お前はどうだ?ボーデヴィッヒ」

 

「つ、強いところが…でしょうか」

 

「いや弱いだろ。同じ環境下では波大の方が明らかに強い」

 

「つ、強いです。少なくとも私より」

 

「そうかねぇ………」

 

 意味深なことを呟きながら、織斑先生は2本目のビールへと手を伸ばした。

 

「まぁ強いかは別にして、だ。あいつは役に立つぞ。家事も料理も中々だし、マッサージだって上手い。先程のセシリアを見れば分かるだろ?な?」

 

「は、はい………///」

 

「と、いうわけで、付き合える女は得だな。どうだ?欲しいか?」

 

「「「「「くれるんですか!?」」」」」

 

「やるかバカ」

 

「「「「「そんなぁ~」」」」」

 

「女ならな、奪うくらいの気持ちで行かなくてどうする。自分を磨けよ、ガキども」

 

 一夏のことになると息ぴったりな態度を見せる四人に織斑先生はからかって満足そうな表情になる。

 今度は笑いを堪えている離里亜と、他人目線のような視線をしていた簪に話をふる。

 

「さて、まず遠堂。波大のどこがいいんだ?」

 

「それは………いざって時には期待に答えてくれるところ………でしょうか」

 

「もっと詳しく言ってみろ」

 

「普段のソウ君は、自由気ままに行動していて私の相手とかしてくれない時が多いんですよ。でも、本当に必要となったときには必ず手を差し伸べてくれるんです。昔から変わらないままです」

 

「なるほど。更識はどうなんだ?」

 

 よくよく考えてみると離里亜は簪が蒼星に惚れる理由を知らなかった。なので、耳を澄まして答えを聞き取ろうとする。

 

「えっと………優しくて………強くて……それで………」

 

「「「「「それで?」」」」」」

 

「一緒にいると安心する所です………」

 

「ふむ。私から見ても確かに持ってそうだな」

 

 簪の言うことは一理あるような気がする離里亜。よくいなくなることが多い蒼星だが、数年前自分が寂しい思いをしていた時には黙って隣にいることもある。その時は自然と心が落ち着いた。

 

「この際、ちょうどいい。波大について聞いておきたいことがあった」

 

「え?ソウ君のことで?」

 

「私………あまり知らないわよ」

 

「私もだ」

 

 箒と鈴はまだ会ったばかりなので蒼星のことについて聞かれても答える自信がないのは当たり前だ。

 

「あいつのISの戦闘を見ても分かるが、異常に勝負慣れをしているような感じだ。そのことについて何か知ってるか?」

 

「いえ。僕が似たようなことを聞いても、はぐらかされました」

 

 数日前にシャルロットは一度蒼星に「なんでそんなにISの操縦が上手いの?」と尋ねていた。

 蒼星は「日々の努力たりもの」と拳を握りながら言っていたが、言葉が濁っていたために怪しい。彼の答えは嘘ではないが、根本的なものが違うとシャルロットはそう結論付けていた。

 

「そうか………遠堂は知らないのか?」

 

「ゲーム好きで色々とやってたからじゃないですか?」

 

 離里亜の答えは蒼星の強さの秘訣に半分は合っているが、もう半分は違うようなものだった。

 織斑先生も流石にそこまでは勘づけないので、納得したかのように頷いた。

 

「波大は強い。力だけではなく心もな。試験の時なんて剣さばきに度肝を抜かされたほどだ」

 

「織斑先生って蒼星の試験を担当したと聞いたんですけど本当なんですか?」

 

 箒はこの際気になっていたことを尋ねた。蒼星はIS学園の試験では織斑先生と手を合わせているのだ。

 

「ああ、そうだ。思わず本気になってしまいそうだった」

 

 あの世界最強の織斑先生を不意打ちとはいえ、本気にさせるとは既に蒼星はその頃から実力の一片を出していたのだ。

 それに最も同意したのはセシリアだ。

 

「蒼星さんのあれは異常ですわ!」

 

「そうよ!特に近接なんて無敵すぎるわよ!」

 

 蒼星に近接で1回でも良いから勝ってみようとするのは至難の技とも言える。同じタイプの一夏の単純な戦闘方法とは違って、彼はまるで技を使ってくるのかような先の読めないスタイルで勝負をしている。

 

「確かにAICで動きを捉えようとしても、すぐにかわされる」

 

「銃弾もたまに斬っちゃうし、あんなのアリなの!?って思うくらいだよ」

 

「でもソウ君、遠距離戦はあまり得意じゃないよ」

 

「確かに蒼星はどちらかと言うと近接タイプだ。あの歯車があるにも関わらず」

 

 唯一の麒麟の装備のなかで遠距離武器の電子粒砲を蒼星が使うことはなかなかない。主に敵への牽制目的での使用が多く、他には確実に相手に命中させるときにしか使ったことがない。

 

「………遠距離戦は滅多に経験したことがないって言ってた」

 

 簪は自身のISの製作を手伝ってもらっていた際に蒼星がそのように愚痴っていたことが記憶にあった。だからと言って、自ら遠距離戦をやりたいというわけではないらしい。

 途中から、蒼星をどうやって倒すかの作戦会議のようになってしまっている。

 今まで黙って聞いていた織斑先生が話に入る。

 

「そこまでだ。話を戻すが、結局はあいつら次第だがな。波大はともかくあのバカは、お前らの気持ちに気付いていないからな。まずはそれをなんとかせねばな」

 

 全員が織斑先生の格言に頷いた。

 

 

続く───────────────────────────




 “SAO帰還者内密談笑会”

ユカ「では、始まるよー」

ソウ「今日はユカが司会なんだな」

ユカ「うん。ママは今日はお休みだって~」

ソウ「それじゃあ取り敢えず、進めようか」

ユカ「なら早速、ゲストの登場でーす!!」

キリト「………よろしく」

ソウ「また、お前か」

キリト「俺だって飽きたよ」

ソウ「まぁ、別に今回は特に取りあげる点もなかったからキリトでも良いや」

キリト「良いのかよ!!」

ユカ「パパ、お題あるよ」

ソウ・キリト「「あるの!?」」

ユカ「じゃじゃーん!!“入学試験疑惑”です!!」

キリト「ソウ………不正行為でもしたのか………!!」

ソウ「してないからな。そもそも相手が織斑先生にどうしろってんだよ」

キリト「え?筆記試験じゃないのか?」

ユカ「パパの場合は模擬試合でのテストをしていて、筆記試験はパスなんだよ。時間もなかったからね」

キリト「へぇ~、そうなのか」

ソウ「キリトも勝てないぞ、あの鬼には」

キリト「ソウがそこまで言うのなら、やってみたいな」

ユカ「ねえねえパパ、今の台詞って戦闘狂って言うの?」

ソウ「ユカは流石だな、正解だ。ほーら、よしよし~」

ユカ「へへへ~」

キリト「ちょっと待て!!なんでそうなる!?」

ユカ「あっ、時間だ。では、皆さんさようなら~」

キリト「人の話を聞い──────────」

 ───以上。
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