あ、それはそうと活動報告にてあるアンケートを行っていますので、一目でも見てもらえればありがたいです!!
───では、どうぞ!!
IS学園1年1組教室。
「………忘れとった」
とある席に座る彼は表情が点となってしまっていて動かない。周りのクラスメイト達が不安そうに彼を見つめる。
「蒼星の様子がおかしくないか?」
「いえ、私には普段通りに見えますわよ」
「どこか、魂が抜けたようになっているがな」
一夏やセシリア、箒も遠目から彼についての会話をする。
「なみむー、何かあったの?」
「今は近づかない方が良いよ」
彼に声をかけようとしていた本音を璃里亜が苦笑いしながら止める。
「「「「───っ!!」」」」
すると、唐突に彼が席から立ち上がる。何人かの生徒が椅子を引き摺った音に反応して肩がビクッとなっていた。
彼は天井に向かって叫ぶ───
「もうすぐテストじゃんかぁーー!!」
本日、期末テスト開始7日前。
◇
「ということで、どうしようか」
「いきなりだね」
昼休み。
食堂で俺と席を共にしているのは3人。
隣の璃里亜。さらにその隣の本音。俺の前には簪。ユカは本音の膝に座っている。俺はカレー、簪と本音は和風セット、璃里亜は洋風セットを食べている。
ふと、思い返すといつも彼女たちと一緒に昼を過ごしていると思う。一夏達の方はというと、俺の後ろの席にいる。
たまにはメンバーを変えてみるのも良いかもしれない。だが、自覚が皆無の一夏の修羅場の中には入りたくはないので難しい。
話を戻して、俺が言ったことに苦笑したのは璃里亜だ。話の内容は俺が今朝まですっかり記憶から抜けていたテストについて。
「なみむー、勉強出来ないんだ~」
「そう言う人よりは出来るはずと俺は自負する」
「この前のIS関連の筆記テスト、本音は平均92点だった」
「ふん!」
「………嘘ぉ」
因みに俺は82点。本音がまさかの予想を裏切る優等生ぶりに開いた口が塞がらないとはきっと、このことだ。
璃里亜は遠慮なしに尋ねる。
「一般教科は?」
「え………」
本音が言いずらそうに黙り混んだ。
俺は察した。彼女は一般教科は自慢できるほどではなかったのだろうと。整備科を希望している本音にとって、IS関連のテストで好成績を出すのは当たり前という認識なのだろう。その分、一般教科が疎かになってしまったという所だ。
「ふふん!!」
「分かった。悪かったんだな」
「悪くないよー!!語学が54点だって悪くないもん!!」
「誰もそこまで言ってない………」
簪がぐったり落ち込む。
自分のメイドがこんな自慢げに悲しげな点数を公表している姿は、彼女にとってはどのように見えるのだろう。
「話を戻すか」
「私だけ点数を言うのはズルいよ~。かんちゃんとリリーも白状しなさい」
「一般教科は平均90点。専門教科は94点」
「私の場合、一般教科は97点。専門教科は89点と言ったところだね」
「何この、優等生しかいない空間は」
「なみむーは?」
「71点と82点だ!!」
これ以上、過去の損害を大きくしてはいけないと俺の理性が抑制をかけてくる。
すっかり忘れていたが、簪と璃里亜は日本代表候補生なのだ。テストが出来るのは納得がいく。
「蒼星君、今回は大丈夫?」
簪が心配そうに見つめてくる。
自分よりも他人を心配する彼女の性格は本当に優しいとつくづく感じる。
璃里亜がわざとらしく言ってきた。
「難しいよね~。朝から叫んでいたようだし」
「あの時はビックリしたねー」
朝に叫んだのは流石に不味かった。
あの後、軽く軽蔑の視線を浴びさせられて、挙げ句の果てにたまたま教室に入ろうとしていた山田先生に熱があるのではないかと、保健室に連れていかれそうになった。
とまぁ、現実を見よう。
「IS関連は問題ないんだけどなぁ」
「私のお陰だね♪」
そう、ユカ───ISの張本人が直々に指導してくるので特に問題はないのだ。むしろ、この前の授業中に山田先生に当てられたさいに答えた解答がピッタリ過ぎて、逆に不信がられたほどだ。
因みにテスト当日、不正防止のためにユカは織斑先生に預けることになっている。
「問題は一般教科だ」
「特に?」
「社会」
「この前のは?」
「58。ラストセカンド」
因みに最下位は一夏の57点。
………危なかった。
「やばいね~」
「………なんで苦手なの?」
「覚えるのは全般的に苦手。地理は五十歩譲ってよしとする。歴史も起こったものは百歩譲ってまだ良い………だが!!何故、同じ年に起こらない!!バラバラすぎだろ!!フランス革命とか、産業革命とか、世界恐慌とか金融危機とか同時に起きろよ!!」
「無茶苦茶だね」
「………そうなったら、世界はもうないと思う」
「なみむー、大丈夫~?」
本音の心配はきつい。
何かが心に刺さったような気がする。
「大丈夫じゃないかもな………」
「なみむーーーー!!」
社会は苦手。
寝込んだ俺に本音は本格的な臨場感を持って叫ぶ。
「ソウ君、対策はどうするの?」
「………私、社会は出来るよ」
「なら頼む!!」
「うん」
「私は………自分ので手一杯だから、かんちゃんに任せっきりになるね」
「大丈夫、任せて」
ということで、社会は簪に教えてもらえることになった。彼女のことだから、一安心して大丈夫だろう。
今は………それよりも
「………」
「………」
璃里亜と簪の間にバチバチと火花が散っているのは気のせいだろうか。
………気のせいであってくれ。
「おぉ~、ビリビリ~」
そこのユカ、喜ぶな。
◇
簪の部屋。
「そこ間違えてる」
「あ、ホントだ」
「それも違う」
「………これだ」
「ブー」
「これか」
「ブー」
「………もしかしてっ!!」
「ブー」
「………教えてください………」
後に語る、蒼星の感想───
───『想像以上の鬼畜さでした』。
◇
「よっしゃあああーー!!」
期末テストが終わり、数日後。
念願のテストが返ってきた。
結果を見て、俺はたまらずガッツポーズ。
社会科───73点。
「ギりセーフ!!」
赤点は70点よりも低い点数。あと二問でも間違えていれば、危うく夏休みに補習という地獄に引き込まれていた。
簪がテストに出そうな所を纏めて一覧にしてくれたお陰で本番ではやまを外すことなく、用紙にすらすらと書けた。今度、お返しに何かをしないといけない。そうしないと、俺の気が済まない。
他の教科もこれと言って、特筆すべきほど悪かった教科はなかった。
「いいな、蒼星は………なのに俺は………!!」
現在、またしても昼休み。
食堂で俺と相席しているのはテスト前の時、自分から絡むのはめんどくさいと思った一夏。
他には………。
「アンタたち、横から見てるとレベルが低すぎるわよ」
「一夏さん。お困りでしたら、私が教えて差し上げますわよ?」
鈴とセシリアだ。
一夏は醤油ラーメン、鈴は豚骨ラーメン、セシリアはパンケーキセットを頼んでいる。俺はカツカレー。鈴はラーメンを食べていることが多いが、流石にそれ以外を食べているのだろうか。
何故、俺はカツカレーなのか。無論、テストに勝ったからそのお祝いに普通のカレーライスからカツカレーにランクアップしたからだ。
「おうおう一夏君、今回も最下位ですかぁー?」
「言い方が腹にくる………っ!!」
「だーかーらー!!もっと効率的に勉強しなさいって言ったでしょ!!」
一夏は残念だ。補習がある。あの織斑先生直々の補習だ。一部の人にとっては歓喜かもしれないが、俺は断固拒否。
鈴が飽きれ口調で言う。テスト前からある程度、アドバイスはしていたようだ。
セシリアはというと、自分の誘いがスルーされていたことに軽くショックを受けて、パンケーキを寂しく切り分けている。
鈴は俺の肩辺りを見ながら、言う。
「そういえば、ユカはどうしたのよ?」
「ユカならリリーのとこ」
「ホントに自由よね、あの子」
「ISの自我意識なんだよな。俺には普通の女の子にしか見えないが………」
璃里亜はシャルロットとラウラを合わせた珍しい組み合わせでいる。そこにユカの姿もある。
簪と本音は食堂に来ていないようだ。
一人で食べるのも良かったが、一夏が誘ってきたのでこうなった。
「まぁ殆ど人間に近いしな」
ユカは感情を持っていても不思議と納得できるほど、感情表現が豊かになっている。
悲しい顔も、怒った顔も、笑った顔も父親からしてみれば可愛いものだ。自慢できるほどに。
「ユカさんは私と初めて試合した時から居ましたのよね?蒼星さん」
「ん?………あぁ、そだな」
「ズルくありません?」
「今更、過ぎたことだ。それにその試合はセシリアが勝ったんだから問題ない」
「ふふ………それもそうですわね」
セシリアは納得した様子でパンケーキをかぶりつく。かぶりつくと言っても、その姿は気品を一切損なわない御嬢様。
一体セシリアはユカと俺を見て、何を思ったのだろうか。本人に直球に聞いてもはぐらかされそうなので止めておこう。
とにかく、今は思う存分弄んでやる。
「一夏のアホんだらぁー」
「~~~っ!!言い返せねぇーー!!」
これ以上は俺の正義感により遠慮しておいてやろう。
………また気が向いたらやるかもしれんが。
「そう言えば、もう一学期は終わりだな」
「そうね………思ったよりも早かったわね」
「ええ。あっという間でしたわ」
ゆっくりと思い返す。
クラス代表戦。クラス対抗戦。タッグトーナメント。臨海学校。
そして………IS学園で出会った彼女たち。彼女達と出会ったことは運命の糸に引っ張られてきたものによるものだ。数十億という人間が世界にいるなかで、二人が出会うというのは運命の他ならない。
最後に俺がSAO帰還者だということを信用できる皆に話したことは俺の中では結構一大事な出来事だったと思う。
今でもこうして、俺と気兼ねなく接してくれている彼女達には本当に救われているとつくづく感じる。
「そういやぁ、皆は夏休みは予定どうするんだ?」
一夏がそう言う。
「私はイギリスへ帰国するつもりですわ」
「そうね。私も一応、報告がてら中国へは戻るつもりよ」
代表候補生は何かと大変らしい。
「一夏は何かあるのか?」
「俺も家には戻るつもりだぜ」
「ふーん」
代表候補生とは無縁の一夏も里帰りするとのこと。となると、夏休みの間のIS学園は普段より寂しくなるようだ。
「興味なさそうだな」
「なさそうじゃなくて、ないから」
「だったら、蒼星も来るか?」
「一夏の家にか?」
「おう」
「そうだなぁ………気が向いたら」
行ってみるのも悪くないが、今の俺はそんな気分ではない。
と、あることを思い出す。
「あ、そういえばお前らに紹介しておきたい奴等がいるんだった」
「誰?アンタの友達?」
「俺とリリーの共通の友達」
「その方々はもしかして………SAOにいた方々ですか?」
セシリアが遠慮ぎみに聞いてくる。
俺の一線に触れないように彼女には気を使わせてしまっている。
「まぁな。夏休みの間に一度でも会ってみるように調整してみるつもりだ」
「そりゃあ、楽しみだな!!」
一夏がとても嬉しそうにしている。
そして、向こうからも紹介するように希望されている。特にあの調子者から。丁度良い機会だから、今度日程を組んでみよう。そいつらは今はそれなりに元気に過ごしているだろうし、俺自身しばらく会ってないので、会ってみたいという本音もある。
「それで、蒼星は他に予定とかあるの?」
鈴が聞いてきた。
あまり答えたくないが、この際だ。自慢げに言ってみる。
「寝る」
俺の返答に呆れた鈴が反応する。
「要するに、予定がないんでしょ」
「家帰っても誰も居ないしな」
「蒼星の両親がいるんじゃないの?」
鈴はふと疑問に思ったことをそのまま口にしたのだろう。
「おい、鈴!」
「私、変なこと言った?」
一夏が咎めるが、事情の知らない鈴は首をかしげる。
俺の両親について、確か一夏には言ったが他には誰にも言っていなかったはすだ。
「俺は昔、記憶喪失になったことがある」
「「───っ!!」」
セシリアも初耳だったようで、驚いている。
もしかしたら、生徒でこの話を知っているのは一夏と璃里亜だけなのかもしれない。
………あ、会長は知ってそうだな。
「小学2,3年生からの記憶はあるが、それ以前の記憶は全然思い出せない」
まるで記憶の入った箱に鍵がかかっているように、昔のことをまったく思い出せないのだ。何があったのかは不明だが、結構重大なことのような気がする。
その鍵さえ開ければ一気に思い出せるはずなのだろうが、鍵の見当は一切ないのが現状。今となっては半分諦めている。
「その時に両親とも別れ離れになったようで、代わりに親戚の老夫婦が俺を育ててくれたんだ」
老夫婦は優しかった。記憶喪失で困惑してあたふたしていた俺をそっと迎え入れてくれた。
老夫婦からの優しさを触れると同時に、何度もお前の本当の両親は自分達ではなく、他にいるんだと教えられてきた。二人とも、それなりに歳をとっていたので、いつ亡くなってもおかしくない生活だった。それ故に、俺が一人になっても心配することはない。お前には正真正銘の家族はいるんだと安心させようとしていたのではないか?と俺は思っている。
「二人とも俺がSAOに囚われている間に亡くなったからな。IS学園に来るまでは独り暮らしをしていた。近くに住んでいた友人に協力してもらいながらな」
どうして、必要以上に俺に家族の存在を知らせようとしたのか………真相は確かめようがない。
老夫婦の言う俺の家族が一体何者なのか、どこにいるのか。まったく情報はない。宛もないので、俺は探していない。
ただ………探さない理由は他にある。
最大の理由は、家族を見つけるのが怖いからかもしれない。そのせいで記憶が戻るのを本能的に避けたいのかもしれないからだ。
世界には冷酷な記憶など忘れておきたい記憶はいくらでもある。今回も俺が記憶喪失になった要因は自身の脳から無意識に忘れたかったかもしれない。だったら、無理に思い出すことはないのでは?と思ってしまう。
「ご、ごめんなさい………悪いことを思い出させちゃって………」
「珍しいな、スズーが素直に謝るとは」
「何よ!!私だって謝りぐらいするわよ!!」
鈴がばつが悪そうな表情をしていたが、俺が気にしていない様子が分かるとすぐに本来の彼女の姿に戻った。
ネガティブよりもポジティブに考えよう。
「それはそうと、せっかくだし一回ぐらい家には戻ってみるか。何かとほったらかしにしたままだし、掃除しておく必要もあるかもしれない」
「なら、俺も行っていいか?」
「構わんが………予定が合えばな」
一夏は掃除が得意なはずだ。彼を手取り足取り使って部屋の掃除でもさせようと俺は企む。
「アンタも物好きよね~」
「え?何が?」
「そんなに他人の家にお邪魔することが嬉しいの?」
「だったら、鈴も俺の家に来るか?」
「えっ!?………うん。日程が空いたら行こうかな………」
出ました。一夏の無意識な女の子落とし。今の、何かと問題発言に捉えられてもおかしくないのだが本人は気付かない。
鈴もこれには、予想外だったようで頬に熱が帯びている。すると、セシリアが隣の鈴を横目に負けじと名乗りだす。
「私も行っても良いでしょうか!?一夏さん!!」
「あ、あぁ………別に良いぞ」
セシリアの様子が少し変わる。彼女の脳内では、妄想を始めたようだ。
なんとなく、時間を確認してみると昼休みが終わりかけの時間帯に突入していた。
俺が食器を持って立ち上がると、一夏が不思議そうな目線を送る。
「蒼星、もう行くのか?」
「そろそろ時間だって。早く行かないと遅刻してまうぞ。それに次の授業の先生は───」
「千冬姉ぇだ!!」
青白くなった一夏は急ぐように残っていた料理を平らげていく。鈴とセシリアは既に完食していたので、とっとと教室へ向かう。
俺も教室へと向かったのだった。
◇
ピロン。ピッ、ピッ。
『もしもし~』
「じゃ、またな」
『ちょっと待て!!いきなりは無いだろ!!』
「俺………見知らぬ人とは話さない主義なんで」
『かけてきたのそっちだろ!?』
「ん?そだっけ?」
『数秒前のことぐらい覚えておけよ!!』
「わりぃ、わりぃ、それで何の用だ?」
『こっちの台詞!!』
「ん?そだっけ?」
『またやるのか!?』
「そうだな………それで何の用だ?」
『結局戻るのかい!!』
飽きたので、本題に入ろう。
「“
『予定?ちょっと待ってくれ。カレンダー見てくる………』
ふう………と電話相手が出なくなったので一息つく。
十秒後にまた画面から声がする。確認がとれたようだ。
『盆休みの前に空いてるぞ。大型のクエストも休み前ってことであまりないようだし、他のメンバーも多分、その日辺りは空いてるって言っていた気がするから皆集まれると思う。今からでも聞こうか?』
「んや、後で纏めてメールで送ってくれ。その後に日時は決めるから」
『了解。それで、最近はどうなんだ?』
「どうとは?」
『ソウ、この頃“ALO”にログインする頻度が減っただろ?やっぱり、そっちは忙しいのか?』
「そりゃね。ISの勉強は大変だ」
『はは、災難だな』
「他人事のように言うな。世界に二人しかいない男性操縦者の俺は予言するぞ、キリトもいつかISを動かす第三の男になるってな」
『それはそれで楽しそうだから、問題はないぞ。ISは男のロマンみたいに感じる』
………ポジティブ野郎。
『たまにはALOに顔を見せろって。シリカも寂しがっていたし、スグもソウと久しぶりに手合わせしてみたいって言ってたしな。あ、後、アスナもALOに近いうちに来るんだったらリリーも一緒に連れてこいって言ってた』
「はいはい、余裕が出来たら、そっちに行くって伝えておけ。リリーのことは知らん」
『アスナに怒られても知らないぞ?』
「………善処する」
『はは、来るんだったら予め連絡してこいよ。いつものとこで待ってるからな』
「あ~あそこか。んじゃ、またな」
『おう、バイバイ』
電話を切る。
ベッドに座っている彼女に尋ねた。
「ユカ、なんかあったか?」
「何もナッシング。盗聴されてるとかの異変は特に発見されなかったよ」
「そうか………毎度毎度、ありがとな」
「へへへ~パパの為ならユカは何でも頑張れるんだよ!!」
ユカは笑顔でそう言う。
「そういえば、夏休みにユイとも会えるかもしれないぞ」
「え!?ほんと!?やったー!!」
彼らとの邂逅も後少しである。
続く────────────────────────────
(-_-).。oO(久しぶりにソウ目線で書いたような気がする)