ティーパーティー所属、セイア様の付き人です。   作:音無葵

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お久しぶりです!
単純にゲームやったりほかの方の作品呼んだりダラダラしていました。
ごめんなさい!

せっかくなのでミカの誕生日を組み込もうと思った結果、時系列に無理が出た気がしますがまあいいでしょう(V.Ⅱ並感)
みんな優秀だから2年のころからティーパーティーを任されていたということで……ホストが一定期間で交代するとかあるから無理なのは承知ですがw





05:これって、実質デートじゃん?

5月中旬の休日、突然ですがわたくしは、ミカ様とお出かけ(ミカ様いわくデート)にきています。

どうしてこうなってしまったんでしょうか?

 

そう、あれは少し前のこと……具体的に言うと5月8日のことですわね。

ご存じの方はご存じでしょう、その日はなんとミカ様の誕生日だったのです。

 

いつものように御三方(+わたくし)で、放課後にお茶会をすることになっていました。

なぜかいつの間にか、ほぼレギュラーみたいな扱いをされてしまっていることには目をつむりたいですわね。

正直な話、ほかの皆様方からの嫉妬の視線が痛いんですよね。

 

まあ、お話しすることは好きですし、おいしいお茶菓子にありつけるのは役得ではあるのですが。

 

それはさておき。

 

最初はいつも通りに他愛のない話をしつつ、お茶をしていたのですが、ナギサ様の合図とともにすべてが始まりましたの。

そう、ミカ様のお誕生日会が。

 

聞いておりませんが???????

 

ナギサ様の合図に従い、既に出ていたお茶菓子が下げられ、代わりにバースデーケーキが出てきましたわ。

タイプとしてはオーソドックスなショートケーキタイプですが、おそらくトリニティの有名店に依頼したものでしょう。

乗っているイチゴの瑞々しさも、生クリームのきめ細かさも段違いでしたわ。

 

そういえば、昔わたくしもロールケーキを作ったことがあるのですが、生クリームって作るの大変なんですよね。

腕が腱鞘炎になるかと思いましたわ。

 

などと、現実逃避をしている間にもてきぱきと準備が進められていき、全員にクラッカーが手渡されケーキのロウソクに火が灯される。

 

「ハッピーバースデー、ミカさん!」

「「ハッピーバースデー!」」

 

ナギサ様に続いて、わたくしとセイア様はお祝いの言葉を口にし、クラッカーを鳴らす。

そして、ミカ様がロウソクを吹き消す。

お嬢様たちの集まりであっても変わらぬ、いたって普通な誕生日の祝い方でしたわ。

 

「わーお。みんな、ありがとうね!」

 

ミカ様が嬉しそうで何よりですわ。

ですが、おそらくこの後は……。

 

「では、私からはこちらを」

 

そういってナギサ様は、大きめの正方形の箱をミカ様に手渡す。

 

「開けてもいい?」

「ええ、もちろん」

 

ミカ様が箱を開けると、そこには高級そうな香水が入っていました。

これは……もしや、高級化粧品メーカー『サミュエラ』のザ・ビヨンドでは?

 

「これ、欲しかったやつじゃん。覚えててくれたんだ」

「当然です」

 

幼馴染の二人は、今日も仲がよさそうですわね。

そして、次はセイア様の番だ。

 

「私からはこれを。最近トリニティで有名な高級スイーツバイキングのチケットだ」

 

まさか、クラスでも話題になっているあの!?

値段もさることながら、人気さからチケットを買うことすら難しいという噂ですわ。

 

「わー、セイアちゃんにしては無難でいいチョイスだね☆」

「ミカ、君はいちいち喧嘩を売らないと気がすまないのかい?」

 

セイア様はやれやれ、といったポーズをしているが、顔は楽しそうだ。

なんだかんだ、このやり取りも恒例となっていて、今回の場合はミカ様の照れ隠しのようなものですしね。

 

ナギサ様、セイア様ときて次は……。

 

「サマナちゃんは、何か用意してくれてるのかな?」

 

うう……知っていればどうとでもできたのですが、今さっき知ったのではどうにもなりませんわ。

 

「その……申し訳ございません。いまさっき知ったもので持ち合わせが」

 

どうしてセイア様は教えてくださらなかったのですか、という気持ちを込めてチラリとセイア様の方を見る。

あ、目をそらされましたわ。

 

「そっか……そうだよね。私みたいなめんどくさい女のお祝いなんて嫌だよね。迷惑ばかりかけてごめんね」

 

と、ミカ様が拗ねてしまいました。

重い女というのは否定できませんが、迷惑だなんて思ったことは一度もありませんわ!

 

「あーあー、ミカが拗ねてしまった。こうなると長いぞ~?」

 

セイア様!?

もとはといえば、セイア様が教えてくださらなかったのが……いえ、皆様のプロフィールを把握してないのはわたくしが悪いですね。

セイア様の付き人ともあろうものが不覚でしたわ。

 

どう、しましょう。

ミカ様がこんなに落ち込んでしまっているのは初めてですし、どうすれば機嫌を直してくれるのやら。

などと、おろおろしていると、

 

「ふ、ふふふ」

「ぷ、ぷくく」

「ははは」

 

御三方が急に笑い始めましたわ。

え、何ですの?どういうことですの?What's?

 

「あはははは!もう無理~~~☆」

 

さっきまでのとてつもない落ち込み方(メンヘラムーブ)が嘘のように急に元気になりましたわ。

まさか……セイア様!謀りましたね、セイア様!!!

 

「いや、すまないね。ミカの発案だから、文句はそっちに言ってくれ」

「あ、セイアちゃんずるーい!セイアちゃんだってノリノリだったじゃんね☆」

 

どうして……。

 

「ナギサ、しれっと自分は何もしてませんよという顔をしても無駄だ。場を整えたナギサが知らないなんて、嘘はまかり通らない」

「ふふふ、失礼しました。ミカさんがあなたの話ばかりするので、すこし、いたずらしてみたくなってしまって」

 

なんだか意外ですわね。

ナギサ様はそういった、おふざけ的なことはあまりしないと思っていましたのに。

 

いえ、よく考えてみればまだまだ皆様のことを全然知りませんのね。

これから、どんどん知っていきたいと思いますわ。

 

「これは提案なんだが……」

 

そういって、セイア様はミカ様に渡したのと同じチケットを取り出す。

 

「私と一緒じゃ嫌?」

 

っっっ……!!!!

そんな上目遣いで言われたら断れるわけないじゃないですか!

そもそも断りませんけど!

 

「ぜひ、ご一緒させてください」

 

こうして、わたくしとミカ様は1日一緒に過ごすことになりましたの。

 

ということで、ミカ様と遊びに来ているわけなのですが……。

 

トリニティの中でも高級店ばかりが集まる区画なせいで、なんだか落ち着きませんわ!

ミカ様は、勝手知ったるという感じでわたくしを先導していますが。

 

「さーて、今日はどこに行こうかな?サマナちゃんはどこか行きたいところある?」

「はじめて来るので、ミカ様にお任せしますわ」

「もー硬いよー!」

 

うりうりー、といいながらわたくしのほっぺたをむにむにしてきましたわ。

楽しいのでしょうか?

 

「マシュマロみたい!ねえねえ、どこの化粧水使ってるの?」

「お恥ずかしながら、その辺の量販店の普通の化粧品ですわ」

「うっそだー!?ずるい、それはずるいよサマナちゃん!」

 

そう、なのでしょうか?

最低限身だしなみが整ってればいいと思って、とくに意識してこなかったのですが。

 

「決めた!まずは、服を買いに行こう!これだけいい素材なんだから、オシャレしなきゃ神への冒涜じゃんね☆」

 

着せ替え人形ルートが確定してしまったようですわ。

わたくし、そんないい服が似合うような人間ではないと思うのですが……。

 

うん、今日もこの前と同じでオーバーサイズのパーカーでラフな格好してるだけですし。

 

対するミカ様は、フリッフリのピンクの服に黒いスカート。

俗にいう、地雷系って感じの服を着ていますわね。

なぜだかすごく様になっている気が。

 

「まずはここ!」

 

そういって連れてこられたのは……めちゃカワフリルマシマシって感じのゴスロリ系の服屋でしたわ。

まずは小手調べと、ミカ様と同じような服を着せられましたわ。

 

「ううーん、かわいいけどなんか違うなあ」

 

最初はミカ様と同じような、地雷系コーデを着せられましたわ。

なんだか落ち着かないですわね……。

 

「次はこっちの店に行こっ!」

 

何着かそれからも着たものの、ミカ様のお眼鏡にかなうようなものはなかったようで、別の店へと向かった。

 

次に向かったのは、ゴスロリ系ではあるものの、軍服系?のかっこいい感じのお店でしたわ。

 

「ここはね、かわいい系のお店なんだけど、戦闘用にも使えるって感じのところなんだ!私の制服もここで改造してもらったの!」

 

確かに、かっこいい系のデザインというだけでなく、動きやすさも重視されているように感じますわね。

 

「これとかどうかな?」

 

そういって着せられたのは、上は俗にいう軍服ワンピースのようなものですわね。

フリルの付いたワイシャツのようなものに、膝上丈のスカートが組み合わさったものに、丈の短いジャケットを羽織る感じですわ。

ワイシャツは白、スカートとジャケットは黒でところどころアクセントとして紫が入っている感じ。

 

足元は黒のニーソックスに、ブラウンの編み上げブーツ……これ、すごい履き心地がいいですわね。

戦闘用、というのもあながち誇張でも無いようですわ。

 

それと、袖などところどころ蛇のような意匠が白で入っていますわ。

正直に言って、めちゃくちゃかっこいいですわ!!!

 

「いいじゃん!サマナちゃんも気に入ったみたいだし、これにしよっか!」

 

エッ、これ買うんですか?

今日はミカ様のお誕生日で来ているので、そんな訳には……。

 

「だーめ♡今日は私の言うことに絶対服従って話したじゃん?」

「聞いてませんが!?」

 

うう……セイア様に嵌められましたわ。

セイア様とミカ様は相性が悪いらしいというような話をした気がしますけど、やっぱり御三方は仲がよろしくていいですわね!

なぜわたくしを弄ぶ方向に向かってるのかは知りませんけど!!!

 

「さ、会計終わったからいこ。今日一日これ着て過ごしてもらうから☆」

 

銃一丁フルカスタムしてデコレーションまでしても、まだお釣りが出るほどの高額の服を着ていると思うと落ち着きませんね。

というか、これだけでもうミカ様のために用意したプレゼントよりも何十倍も高額なのですが……。

 

「えっと……こんな高価なもの体で払えばいいでしょうか?」

「うん、そうだね☆サマナちゃんの今日一日を買ったわけだから、これくらい普通じゃない?」

 

オカネモチコワイ。

いえ、わたくしも平均から見たらお金持ちなのですが、趣味兼実用の銃器のカスタムとかにお金が無限にかかるので手持ちはあまり……。

 

「よくわからないけど、防弾防刃の特殊な繊維で作ってあるんだって!だから、オシャレとしてだけじゃなくて戦う時にも使ってね!」

「そんな恐れ多いことできませんわ~!?」

 

そんな札束を着て戦うようなこと恐ろしくてとても……。

壊したら修理費がいくらかかるのやら。

 

何でしょう、今日は叫んでばかりな気がしますわ。

ふう、ふう、常に余裕をもって優雅たれ。

わたくしは、セイア様の付き人なんですわよ!

 

「うん、そろそろいい時間だし、スイーツバイキングいっくよー!」

「あっはい、待ってくださいまし~!」

 

置いて行かれないように必死について行って、目的地に着きましたわ。

 

「ん~!おいしい!」

 

いつものお茶会で出てくるようなスイーツに、勝るとも劣らない品々をいくらでも食べていいなんて幸せですわ。

楽園とは、こんな身近にあったのですね。

 

「でも、食べ過ぎて太っちゃいそうですわね。」

「え、そうかな?私、食べても太らないからわかんなーい☆」

 

なん……ですって……?

ミカ様、今あなたは全世界の婦女子を……いいえ、全人類を敵に回しましたわよ!

 

殺してやる……殺してやりますわ天の助!!!!

おっと、お口が悪くってしまいましたわ。

オホホホホホ。

 

そんなこんなでスイーツを半ばやけ食い気味に堪能したところ、バイキングの終了時間が来てしまいましたわ。

 

「お腹いっぱいだね!」

「少々食べ過ぎてしまいましたわ」

 

これは、もう今日は夕飯食べなくて大丈夫ですわね。

というよりも、摂取カロリー的にもこれ以上食べたらやばいですわ。

既にスイーツをパクパクですわ、したうえで夕飯も食べたらいろいろなところが太くなってしまいますわ。

 

「今日は楽しかったね!」

 

ええ、本当に楽しかったですわ。

さて、そろそろ頃合いでしょうか?

 

「これは?」

「開けてもらっても大丈夫ですよ」

 

わたくしが渡した長方形の箱から出てきたのは、金のブドウのネックレスでした。

 

「かわいい~☆ところで、何でブドウなの?」

「ああ、それはですね……」

 

わたくしがブドウが大好きだからですわ!

そういうと、ミカ様は驚いた顔でわたくしをマジマジと見つめてきましたわ。

 

「冗談ですわよ」

「びっくりした~!突然何を言い出すのかと」

 

まあ、ブドウが好きなのは本当なんですがね。

 

「ブドウは成功の象徴ともされているらしいので、ミカ様の成功を祈ってブドウを選びましたわ。

ミカ様、きっとこの前話していたアリウスとの和解をあきらめていないんでしょう?」

 

図星だったようで、どこか困ったような表情をしている。

 

「えっとね……ナギちゃんたちには」

「ええ、内緒にしておきますよ」

 

言ってしまえば止められてしまいますからね。

ミカ様に答えた通り、お友達が増えるのはいいことだと思うのです。

 

「そういえば、これは雑学なのですが。古文書にでてくる、知恵の実というのはブドウという説もあるらしいですわね」

「あー、あの食べちゃって楽園を追い出されたーってやつ?授業しっかり受けてないから、あんまり詳しくないけど」

 

そうそう、それですわ。

 

「ブドウを手渡すわたくしは、さしずめわるーい蛇さんというところでしょうかね?」

 

などどいいつつ、手を蛇のような形にしてシャーなどと言ってみる。

 

「あはは。何それ、変なの!」

 

とまあ、冗談はさておき。

ミカ様は少し向こう見ずなところがあるので、悪い人に騙されてしまわないか心配なのです。

 

「ありがとうね、心配してくれて。それに、プレゼントも。大切にするね」

 

ミカ様は我儘だとか、思いやりがないとかいうような人もいますが、わたくしはそうは思いませんわ。

だって、プレゼントでこんなにも喜んでくれる人が、悪い人なわけないですもの!

 

「ねえねえ、最後に一つだけお願いしてもいいかな?」

「はい、何でしょうか?」

「ミカ様じゃなくて、ミカちゃんって呼んで。2人だけのときだけでいいから」

 

ミカちゃん!?

 

「嫌……かな……?そうだよね、強引だったねごめん。今日もいっぱい振り回しちゃったし……」

 

ああ、もう!そんな風に言われて嫌と言えるわけないじゃないですか!

 

「いいえ、今日は楽しかったですよ。その……ミカちゃんと一緒におでかけできて!」

「本当?ありがとう!わーい、サマナちゃん大好き!」

 

ミカ様に……ミカちゃんに悲しそうな顔は似合いませんね。

あの、抱き着くのはいいのですが、つ……潰れてしまいますわ!!

 

あっだめ……意識が……。

 

その後、目を覚ましたわたくしはミカちゃんにすごく謝られましたわ。

 

流石にティーパーティーとして活動しているときは上下関係からは逃れられませんが、プライベートの時は立場を超えた友達というのもいいのでしょう。

 

話題に上げた古文書では、この世のすべては虚しいものだ(vanitas vanitatum, et omnia vanitas)などとも言っていましたが、わたくしはそうは思いませんわ。

だって、こんなにも幸せなことがあるんですもの!

 

これからもたまにお互い暇だったら遊びに行こうと約束し、モモトークを交換してその日は別れましたわ。

 

 

 




生徒会長3人から寵愛を受ける1年生とかいう結構やばいのが誕生してしまった気がしますが、まあいいでしょう。

アズサのコーディネートしたのがミカという説を見かけてなるほどな、と思ったので今回はサマナちゃんのコーディネートをしてもらいました。

せっかくなのでイラスト描きたい気持ちはあるのですが、デザインとか苦手で時間かかっちゃうんですよね……ただでさえ筆遅いのに。
まあ、気が向いたらということで。

そういえば、本作の裏話というほどでもないことなのですが、実は書き始めるときもう一個案があったんですよね。
原作知識ありの転生者がミレニアムでスーパーロボットつくってアヴァンギャルド君と戦うって感じの内容なんですけど。
これはこれで面白そうなので、こっちのが落ちついたら書こうかな?とか考えてたりします。

ちなみに、次回あたりからエデン条約編の時間軸に入ろうかなって考えています!予定は未定です。
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