オイラはサンズ。アビドスの生徒だ 作:今日はステキな日だ
『────カタカタヘルメット団残党、校外エリアに撤退中』
ホログラム状で、戦場に居る先生とその他少女たちに、ドローンから確認出来る戦場の状況をメガネを掛けた少女が伝える。
「わぁ☆私たち、勝ちました!」
「あははっ!どうよ!思い知ったか、ヘルメット団め!」
その報告に、先生の指示の元にヘルメット団と戦闘をしていた少女たちは歓喜に震える。
『よう、お疲れのようだな?』
そこに先程までメガネの少女のホログラムだった物が切り替わり、白髪の青年のホログラムへと切り替わる。
「あっ、サンズ先輩」
「うへ〜、本当に疲れたよ〜」
そんな彼の労いの言葉にホシノは反応し、少女たちはそれに同感していた。
「ん、サンズは私たちが戦ってる時何してたの?」
そんな中、ケモ耳オッドアイの少女の頭にふと湧いた疑問が彼に投げ掛けられる。
「あっそういえば………」
「サポートすると言いつつ何もしてなかったような?」
そんなケモ耳オッドアイの少女から投げ掛けられた疑問を聞いた各自は、少し前の記憶を振り返り、そういえば……と思い出す。
『ん?オイラが何をしてたかって?それは勿論ガキンチョ共をサポートしていだぞ』
「因みに何のサポートなの?」
『応援』
「サポートなんてしてないじゃない!!」
黒髪ツインテールの少女が彼に憤慨し、まるで動物の威嚇を想像させるようにケモ耳と尻尾がピンッとする。
「セリカ、落ち着いて」
「うへ、因みに誰を応援してたの?」
『カタカタヘルメット団』
「応援すらちゃんとしてないじゃない!!」
黒髪ツインテールの少女のケモ耳と尻尾が再度ピンッとする。
『よく考えてみろ?オマエさんたちみたいな万全の状態のバトルファンキーとカタカタヘルメット団が戦ったら結果なんて目に見えるだろ?
「それでカタカタヘルメット団を応援したと?」
「ああ、そうだが?」
「────サンズ君。後で大切なお話しをしようか」
「ジョークだ。ジョーク」
ホシノから彼に向けて黒いオーラが発せられる。ホシノに関してはカタカタヘルメット団と戦闘前の事もあるから尚更だったのだろう。
”ははは………”
『サンズ先輩変わってください!!』
彼のホログラムが切り替わり、メガネを掛けた少女のホログラムへと戻る。
『…………ふぅ。それじゃあ皆さん、お疲れ様でした。学校に帰還しましょう』
▼▼
「いやぁ~、まさか勝っちゃうなんてね、ヘルメット団もかなりの覚悟で仕掛けて来たみたいだったけれど」
「まさか勝っちゃうなんて、じゃありませんよホシノ先輩……勝たないと学校が不良のアジトになっちゃうじゃないですか」
戦闘が終わり、自分たちの部室へと戻って来た彼女等は、自分たちの疲れを癒す為にそれぞれの椅子に深く腰かける。
「ん、先生の指揮が良かった」
「確かに私たちだけの時と全然違ったですよね」
それぞれが先程のカタカタヘルメット団との戦闘を思い返し、私の事を賞賛する。
「これが大人の力………。すごい量の資材と装備、戦闘の指揮まで。大人ってすごい」
“私はそんな大した大人じゃないよ”
そんなシロコからの賞賛に私は謙虚に反応をする。
「今まで寂しかったんだね、シロコちゃん。パパが帰ってきてくれたおかげで、ママはぐっすりと眠れまちゅ」
ホシノはそんなシロコを揶揄う為に割ととんでもない発言をシロコに向けてする。
「いやいや、変な冗談はやめて!先生困っちゃうじゃん!それに委員長はサンズ先輩と一緒でその辺でしょっちゅう寝てるでしょ!」
「そうそう、可哀想ですよ」
“ははは……”
「あれ、そういえばサンズ先輩は?」
そういえば先程から彼が見当たらないなと思いながら辺りを見渡す。彼は一体何処に行ったのだろうか?
「ん、サンズはホシノ先輩に隣の部屋に連れてかれてた」
“あっ………”
私はそっと心の中で彼に合掌をしておいた。
「……さて先生。少し遅れちゃいましたけど、改めてご挨拶します」
メガネを掛けた少女が先生と言葉を繋げながら、私にしっかりと顔を向ける。
「私たちは、アビドス対策委員会です。そして私は、委員会で書記とオペレーターを担当している一年のアヤネ……。こちらは同じく一年のセリカ」
「どうも」
メガネを掛けた少女、アヤネが自分の自己紹介をし、続いて黒髪ツインテールの少女、セリカの紹介をする。
「二年のノノミ先輩とシロコ先輩。そして今、あちらの隣の部屋に居るのがサンズ先輩」
「よろしくお願いします、先生〜」
「ん、よろしく」
そのまま続けてアヤネが、胸部が「エッッ」な少女、ノノミとケモ耳オッドアイの少女、シロコの紹介をする。
「そしてこちらが委員長の三年のホシノ先輩です」
「いやぁ〜よろしく、先生ー」
そして最後にピンク髪の小柄な少女である、ホシノの事をアヤネが紹介する。
「ご覧になった通り、我が校は現在危機に晒されています………。その為《シャーレ》に支援を要請し、先生がいらしてくれた事で、その危機を乗り越える事が出来ました。先生がいなかったら、さっきの人たちに学校を乗っ取られてしまったかもしれませんし、感謝しても仕切れません……」
アヤネからは私が先程のカタカタヘルメット団の襲撃の対処や支援をした事などの感謝を深くされる。
“因みにその対策委員会ってのは?”
「そうですよね。ご説明いたします。対策委員会とは……このアビドスを蘇らせる有志が集った部活です」
「うんうん!全校生徒で構成される、校内唯一の部活なのです!全校生徒といっても、私たち6人だけなんですけどね」
「他の生徒は転校したり、学校を退学したりして出て行った。学校がこんな有様だから、学園都市の住民も殆ど居なくなって、カタカタヘルメット団みたいな三流のチンピラに襲われる始末なの。現状、私たちはだけじゃ学校を守り切るのが難しい」
在校生としては恥ずかしい限りだけど、とシロコが暗い顔をして言葉を続けながら言う。
「もし《シャーレ》からの支援がなかったら………今度こそ、万事休すってところでしたね」
「だねー。補給品も底をついてたし、流石に覚悟したね。なかなかいいタイミングで来てくれたよ、先生」
「うんうん!もうヘルメット団なんてへっちゃらですね!大人の力って凄いです☆」
どうやら予想通り、彼女たちはギリギリの戦いをしていたようだ。そんな中に私が来れたのは不幸中の幸いという事か。
「かと言って、攻撃を止めるような奴等じゃないけど」
シロコがノノミの言葉に反応し、それぞれがカタカタヘルメット団の事を考え出す。
「あー、確かに、しつこいもんね、アイツら」
「こんな消耗戦を、いつまで続けなきゃいけないのでしょうか……。ヘルメット団以外にもたくさん問題を抱えているのに………」
アヤネがヘルメット団の問題に頭を抱える。
「そういう訳で、ちょっと作戦をねってみたんだー」
そこにホシノがある作戦をみんなに提案していた。
▼▼
その頃、サンズはホシノによってお話アイアンクローをされて隣の部屋で気絶していた。
「…………?」
そこに彼は隣から聞こえるセリカたちの騒がしい声によって目覚める。
何を話してるんだ?
サンズはそれが気になり、ゆっくりと立ち上がり隣の部屋に居る、ホシノたちの会話を盗み聞く。
「だから、このタイミングになってこっちから仕掛けて、奴等の基地を襲撃ちゃおうかなって────」
どうやら彼女たちはカタカタヘルメット団の本拠地に攻め込むみたいだ。
そこでもちろん彼が考えた事は………
────めんどくさい
彼は再び身体を横にして瞼を閉じる。先程と違う点は強制的に意識を落とされていない点だ。
「ZZZ…………」
そして彼は、ホシノやシロコたち先生がカタカタヘルメット団の本拠地に攻め込みに行っている間、そっと意識を手放して眠った。
基本、サンズが余り介入しない戦闘はカットしていきます。決っして作者がめんどくさいって訳ではないからね?
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