ガンダムSEED DESTINY 優しくて、暖かい世界   作:^U^

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日に日に投稿する間隔が長くなっているので初投稿です

最初は某所にあげてた内容そのまま貼り付ければすぐやろとか思ってたのにどんどん長くなったり手直ししたりして全く思うようにいきませんでした


14話

 

 

 

 

 

突如現れた地球軍の巨大兵器

それによって行われる都市を巻き込んだ都市防衛軍は、その攻撃により壊滅へと追い込まれていた。

現在はベルリンまで侵攻を続けるそれを前に、軍司令部は現場への対応、そしてプラント最高評議会ではそのあまりにも突然に始まった暴虐に対する軍の対応の話し合う緊急の会議が始まり、困惑と怒りが渦巻いていた。

 

地球軍は何を考えているのかと呟く者。

何の勧告も無く行われた攻撃に怒りを示す者。

軍をどう動かすか、動ける戦力はあるのかを話し合う者。

 

「議長!ここは一度撤退すべきでは!?」

 

巨大兵器を映した映像を映した端末を片手に硬い表情をした議長と呼ばれた黒い長髪の男、ギルバート・デュランダル。彼に対し1人の議員が彼に体制を整えるため軍を撤退させるべきかを進言した。

だがデュランダルはそれを了承することは無かった。

 

「だが、逃げてどうなる?」

 

端末から目を離し、議員対して発したその一言に撤退を進言した議員だけでなく言い争いをしていた周囲もハッとした表情でデュランダルを見た。

その反応に対し、それは正しいと言うように頷きデュランダルは言葉を続ける。

 

「今この脅威を放っておけば奴らは益々図に乗って、更に被害を増やすだろう!!……ミネルバは今何処に!?」

「艦隊司令部からの命により現在ベルリンへと向かっている様です。しかし……あの艦も度重なる戦闘で疲弊しており戦力も……」

「それでも、やらねばならん!この様な蛮行、決して許してはならない!」

 

議長であるデュランダルがそう言ったあと、軍をどう動かすのか、方針がハッキリとした事で話は進みそのまま議会は終わった。

 

デュランダルは、自らの部屋である執務室へと歩を進めながら、再び端末に表示される資料を見ていた。

 

「………これだけの機体をただのナチュラルでは動かすことはできない。報告では奪われたカオスの姿も確認されている……ならば、動かしているのはやはりあの部隊、そして……」

 

呟きながら、端末を操作する。

 

強化人間(エクステンデッド)

 

切り替わった画面には、今現在都市を巻き込み軍を蹂躙している巨大兵器の、『デストロイ』と名付けられた名前、そしてその詳細なデータと、

そのパイロットに最も相応しいとされる人物のデータが表示されていた。

そこに映されていたのは、ミネルバ所属のパイロット、シン・アスカによって保護された後貴重なサンプルとしてプラントへ移送される筈だった強化人間(エクステンデッド)、ガイアを強奪し、そのパイロットとして幾度もミネルバと交戦していた少女、ステラ・ルーシェであった。

「報告によれば、シン・アスカと彼女は密接な関係にあった、との事だった」

 

彼が連れ帰った少女はシン・アスカと知り合いであり、シンを見た途端抵抗を激しくし、シンが居なければろくに検査すら出来なかった、とも報告があった。

 

「さあ、どうなるかな?賭けだからね。間に合えば良いのだが……」

 

前大戦末期にも投入されていたらしい存在、強化人間(生体CPU)のデータはプラントとしても、デュランダル個人の思惑としても、是非確保したいところだった。

特にその存在が、兼ねてよりデュランダルが目に掛けている戦士、シン・アスカに対して有用であるならば、尚更。

 

自らの思惑に思わぬ好機が訪れた事に対し楽しそうにデュランダルはそう呟き、資料が映された画面を閉じた。

 

「生体CPU、人の愚かな欲望が生み出したもう一つの業……この件が上手く運べば絶好のカードになる」

 

願わくば、良き結果が齎されんことを。

 

その少女とシン・アスカの関係を知った直後、彼が打った一手が上手くいくよう祈るように、楽しむように、気づけば部屋の前まで辿り着いていたデュランダルはそう思いながら、扉を開いた。

 

 

 

 

───

 

 

 

 

いくつもの街を通った。

その度にそこにいるザフト(わるいやつら)が消えていく。

今はベルリンという街に居る。ネオがそう言ってた。

そこでまた、同じ事を繰り返している。

 

「らん♪らら♪ららららら♪」

 

勝てっこ無いのに、デストロイ(この子)に向かって、効きもしない攻撃を延々しかけてくる。

 

「ららん♪ らら♪らららららんら♪」

 

そんな目障りな羽虫(ディン)を無数の(ビーム)が貫き、足元に潜り込もうとする鬱陶しい(バクゥ)をそのまま踏みつぶす、そんな作業を繰り返す。

気分が良い。お歌を歌ってしまうくらいに。

 

私の邪魔をして、シンを利用する邪魔者(わるいやつ)がプチプチと消えていくのがとても気持ちが良い。

 

この子を使って、戦わないと皆が死ぬ。

そうネオに言われたけれど、正直そんな命令、どうでもいい。

ネオもスティングも『すき』だけど『好き』じゃ無い。

それがわかった。だからもう、どうでもいい。

 

そんな事よりもシン。

シンはどこにいるの?いつになったらシンに会えるの?

はやく、来て?あなたを苦しめてる奴ら、みんな私がやっつけてあげるから!私がシンを守るから!!

 

そんな事ばっかり考えながらそこら中にいるザフトを攻撃するため、引き金を引く。

 

「らんら〜ら、ら〜……………シン、まだ来ない」

 

デストロイ(この子)の指先から放たれる光に当たり爆散していく羽虫から視線を外しシンを探すけれど、まだ彼は来ない。

 

彼が来るのを待ちながら、羽虫や犬がまた現れそれを踏みつぶし、撃ち落とす。その繰り返し。

邪魔者が消えるのは良いけどずっと続けば流石にうんざり。

 

「……あの女でも混じってるなら、もう少しやる気、でるんだけど」

 

ずっとお歌を歌うのも、もう飽きちゃった。

まだかな、シン。どこ、いるのかな。

 

……来て、くれるのかな…

 

もう時間がない。私はもう長くない。

なんとなくだけどわかる。

もう少しで死んでしまうんだって

 

何度も何度考えていた事を、また考えてしまう

 

「嫌……1人で死ぬの、嫌……!私だけ死ぬ、それは、嫌……!!」

 

乗り越えたと思った恐怖が、またやってきた。

せっかく怖くなくしてくれたのに

あなたが魔法を掛けて(守ると言って)くれたのに

あなたがいないなら意味がない。

 

「……シン…!」

 

だから、早く来て。

その真っ赤な瞳で私だけを見て。

出会った時みたいに私を抱きしめて

 

死んで私と添い遂げて(私を守って)

 

「………シン、どこ……!?」

 

ザフト(コイツら)は許せないけど、簡単に潰せるから、いい。むしろ、うじゃうじゃ沸いててウンザリしてきたから、はやく消えて欲しい。

 

……でもこうしていればきっとシンは来てくれる。約束したから。

そう信じて、引き金を引き続ける。

 

「あ」

 

ピピピ、とコックピット内に音が鳴り響いた。

敵が来るのを知らせる音だ。

 

今度こそ、シンが来たかな?

期待を込めてモニターを見るとそこに映るのは───

 

「………ちがう」

『ステラ!今度のは手強いぞ!フリーダムだ!!』

 

紛らわしい。

落胆と同時にネオから声がかかる

 

『フリーダム』

1度だけ見た青い羽根の生えた(こわいもの)

 

……どうでもいい、もう面倒だからアイツ呼びでいい。

 

それよりシンはどこ?

 

「シン…!はやく、きて…」

 

愛しい人がくる事を待ち望みながらデストロイ(この子)腕をアイツに向け、その指先から何本もの(ビーム)を放った。

 

それを何でもないかのようにヒラヒラと避けたアイツからお返しとばかりにその羽根から赤い光が放たれる。でも、

なんとか(陽電子)リフレクター?があるデストロイ(この子)にはそんなものは通じない。

 

…鬱陶しい

こんなやつ、早くやっつけてシンを探さないといけないのに、どうして邪魔するの?どうして私をいかせてくれないの?

 

指の(ビーム)だけじゃダメだとわかった、だからアイツに向けて背中から大量のミサイルを飛ばしても当然の様に撃ち落とされ、爆発した煙の中から飛び出したフリーダム(アイツ)(ビームサーベル)を抜き放ち突っ込んでくきた。

 

でもそれは横からカオス(スティング)がアイツに攻撃した事でその動きを止め、ウィンダム(ネオ)フリーダム(アイツ)に機体をぶつけてその体勢を崩した事で近づかれる事は無かった。

 

『今だステラ!』

「落ちろ!!!」

 

両手の指をフリーダム(アイツ)に向け引き崩れた体勢を撃ち抜こうとした瞬間、そのまま腰に付いた砲で、崩された体勢ねまま無理矢理撃っているとは思えないほど正確な狙いでこっちを撃ってきたので慌てて両腕のリフレクターを起動し防御した。

 

「こいつぅ!!」

 

───本当に、邪魔!こいつ、しぶとい!!

こんなヤツより早くシンに会いたいの!!

アンタなんてどうでもいい!!

だから、早く!!

 

「早く、消えて!!」

 

叫びながら指の(ビーム)だけじゃなく口のビーム(スーパースキュラ)も一緒に撃ってもダメだった。

何をやってもヒラヒラ動いて当たってくれない。

 

───イライラしてきた

 

(……いい加減、面倒。シン……来ないならもう、皆吹き飛ばす。この子の武器、ありったけ使う。もう知らない!全部、壊す!!!)

 

だから、そう思い使用する武器を呼び出そうとした時、

 

何となく、予感がした。

 

「……!シン?」

 

直後、ピピピ、とまたアラートが鳴り響いた

 

今度こそ、モニターを見るとそこにはやっぱりいた。

さっきまで抱えてた不安も、邪魔なアイツ(フリーダム)へのイライラも、吹き飛んだ。どうでも良くなった!

 

鮮やかな色で彩られた、私を乗せて一緒に飛んだあの機体

 

間違い、ない!

 

「シン、きた!ステラに、会いにきた!」

 

 

 

 




いくつもの都市を壊滅的な被害に追いやったステラデストロイですが、本作は怖い物は全部壊す!という恐怖心が無くある程度理性的なので多少被害はマシみたいなイメージです
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