ガンダムSEED DESTINY 優しくて、暖かい世界   作:^U^

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あーでもないこーでもないと少しずつ書いたりプラモ組み立てたりして暫くしてたら種自由配信されましたね

デスティニー無双何回も再生してます

という事で初投稿です


8話

 

 

「それで、結局今回もシンが倒したってこと?敵部隊」

「敵『艦』隊!もうズバ〜って凄かった!」

「あとアビスも倒したんだっけ」

「そう!アスランさんがフリーダムに掛かりっきりでシンまで海に落ちて、もうダメだーって思ったらアビス倒して戻って来たんだから!」

「へー!すごいじゃん!」

 

ミネルバの休憩室で俺とヴィーノ、そしてメイリンが今回の戦闘でのシンの活躍ぶりを話し合っている。

 

「おっかなくてなんか怖いけどこの所すごいよ、シンがいなきゃミネルバの被害、もっと酷かったんだから」

「まさにエースって感じだなあ!」

 

 

「んで、そのシンは今日もお姫様の所か……」

 

 

ヴィーノとメイリンが盛り上がる横でそう独りごちる。

 

アイツが連れてきた連合の少女は知り合いで、

その直後はその子も目を覚ます度にシンを出せと興奮しっぱなしだったらしい。

最近はその子が弱っているのもあってかアイツも医務室にいる事の方が多いのだ。

 

「あの子、やっぱり好きなのかな?シンの事」

 

独り言が聞こえてたらしく、そういうのに一番興味を示すメイリンが反応した。

艦内の皆は怖がって近寄らないが、シンだけはあの子をずっと気にしてるのもあってか余計気になるらしい

 

「だってさ……」

「姉が怪我したってのに見舞いにも来ないで、他人の恋バナとはいい身分ねーメイリン?」

「あ、お姉ちゃん」

「はぁ……この子ったら……まあ、いいわよ」

 

話している途中、ルナマリアが会話に割り込んできた。

腕や額には包帯が巻かれ、痛めているのか腕は固定されていた。

 

「怪我、大丈夫?」

「見た目よりはね。それよりアスラン、知らない?………あんな事になってたなんて知らなかった…」

 

先に被弾して収容されたからか、アスランさんが落とされたことを知ったのは後からだった様で、

会話に入ってきたのはそれを聞きにきたからだろう

 

「いや、怪我とかは無いから多分部屋にいるんじゃって事しか知らないなぁ。ヨウランは?」

「いや、俺もお前と同じ様な事しかわからん」

 

半ばわかっていたのか、ルナマリアはその答えに特に何も言わず踵を返した。

 

「そっ、じゃあシンにでも聞いてみるわ。……医務室よね?」

「あ、うん。その筈」

「ありがと」

「なんか不安そうだけど、大丈夫…?」

「……別に?なんでも無いわよ」

 

シンは医務室に居る。そう聞いた途端心なしかルナマリアはその表情を曇らせた様に見え、同じ事を思ったのか、ヴィーノが尋ねたけどなんでも無いと言われただけだった。

 

「…ま、無理すんなよ。シンのやつだって心配してたしさ」

「ありがと、ヨウラン。 じゃ、行くわね」

 

ルナマリアが部屋を出る直前、メイリンがふざけた様子で声をかけた。

 

「愛しのお姫様と密会中らしいから邪魔しちゃダメだよお姉ちゃーん」

「うっさい!!」

 

 

 

 

──────

 

 

クレタ沖での地球軍、オーブ軍との戦闘に勝利したが、ミネルバはジブラルタルを目前に補給や整備の為その足を止めていた。

 

レイやルナのザクは両腕を被弾し中破、アスランのセイバーもフリーダムに派手にやられてバラバラになった、らしい。

俺が艦隊を落とすのがもう少し遅ければミネルバは沈んでいたのかもしれないとの事だった。

 

俺は戦いの前にステラと約束した必ず彼女のもとに帰る事を果たす為、そして彼女が伝えたかった事を聞く為に医務室へと足を運んでいた。

そこには相変わらず……いや、出撃する前に話していた時より苦しそうにしているステラの姿がそこにあった。

 

「ただいま……ステラ……」

「……うぁ……はぁ…ハぁ……」

 

しかし、そこに居たのは出撃する前と変わらず

……いや、その時よりもっと苦しそうに眠っているステラの姿だった。

 

連合の強化人間

特殊な措置を施され、それを受けなければいずれ死に至る道具

戦わなければ生きる事すら許されない存在

……ふざけるな。

この子は人間だ。

死ぬのが怖くて、海を見るのが好きで、綺麗な貝殻を拾うような、普通の女の子なんだ。

きっと俺が殺してしまったアウルという少年だって……

それをこんな……!

 

「……約束、守ったよ。君のもとに、君が伝えたかった事、聞きに帰ってきたよ……」

 

沸き立ちそうな怒りを抑え、ステラに声をかける。

少しでも楽に、安心できるように

ステラから貰った貝殻を入れた瓶を片手に彼女へと語りかける。

こんな事をしても気休めにもならないだろうが、それでも何かせずに居られない。

 

「君の友達を殺して、君まで死なせてしまったら俺は……」

 

「…………し…ン……?」

「…ステラ……!」

 

ステラの友達を殺した罪悪感と彼女に何もできないもどかしさを感じていた時ステラが目を覚ました。

 

「大丈夫?」

「……う…ん……!」

 

大丈夫な訳がない。

誰が見ても苦しいのを必死に我慢しているようにしか見えない。

なのにそれでもステラは俺を見て嬉しそうに笑う。

 

……不謹慎だけど、そんなステラの姿を見て嬉しいと思った。

 

「……あ…それ……」

「あ、これ?うん、君がくれたやつ。大事にしてるよ」

「…!う、ん……!」

 

ステラが俺が持っていた瓶に目をやり、俺はそれを彼女に見せる。

自分のあげたものを大事にしてもらえている。

そのことにステラはとても嬉しそうに笑ってくれた

 

……大事なもの、といえば一つ思いだした。

 

「そうだ、これ」

「そ…れ……」

「ずっと肩に巻いてて汚れてたでしょ?洗っておいたんだ……。これで、よし」

「ふふ……ありが…と……ふふふ……」

 

怪我をしていたステラにあげたハンカチ、彼女はそれをずっと大事にしてると話していた。

ガイアに乗っていた時も彼女の右肩に巻いていたのを見るに本当にずっと身に付けていたのだろう。

洗って綺麗にしたそれを、腕に巻き直してあげればまた喜んでくれた。

本当に、この艦を守れて良かった

 

「そうだステラ、君が言いたかった事、聞きにきたんだ」

「ぁ…!」

「聞かせてくれないかな?」

「うん…!…あの…あのね…!ステラ、ね!シンの……ケホッ! ケホッ」

「落ち着いて!ちゃんとき」

 

弱っているのに興奮したせいで咳き込むステラ。

それ程俺に伝えたい事とは彼女にとって大事な事なのだろう。

 

「大丈夫。ゆっくりでいいから、ね?」

「ハァ…ハァ……う、…うん……ハァ…ハァ…」

 

急かさないように、落ち着いて彼女の言葉を待とう

今俺に出来る事は結局それだけなのだから

 

 

───

 

 

嬉しい

 

シン、約束通り帰ってきてくれた。私のとこに帰ってきてくれた。

守ってくれた。

私があげた綺麗な貝殻、大事にしててくれた。

私にくれたハンカチ綺麗にしてくれた。

また、私に巻いてくれた。

優しいシン、ステラの欲しいをくれるシン

好き。やっぱり私は、シンが好き

 

「じゃあ…言う、ね?」

「うん、どうぞ」

 

苦しくてちゃんとお話しできないのにシンはずっと私の言葉を待ってくれてる。

 

「……すき」

「え……」

 

だから、言う。

シンが好きだって気持ち、

ちゃんと伝えて、シンにも好きになってもらう。

 

……顔が、熱い。

 

「ステラ……ね…シンが…!好き……!」

「………へ」

 

あ、シンの顔、真っ赤になった。かわいい。

優しくてかっこいいシン、私の知らないシンの顔を知る事ができた。うれしい!

 

「まえ……シンに、ちゅー、した……覚えてる?」

「ぁ、うん……」

 

あの日のこと覚えてくれてるの、嬉しい。

 

「シン…守るって…言って、くれた…だから

………」

 

あの日シンに会えたから私は昨日を手に入れた。

シンが私に昨日をくれた。

 

 

でも私に明日は無い。

 

 

なんとなくだけど、わかる。

ずっとずっと続いてるこの苦しい感じのせいじゃない。

もうすぐやってくるって、わかる。

怖くて怖くて仕方ない、死が

 

「だから…ね?」

 

でもね、怖くなくなったの。

シンが好きを教えてくれたから、シンが居るから、死ぬのが怖く無くなったの。

 

「シンのこと、好き、なったの」

「ステラ……」

 

あなたが好きです

 

「だから……だから……!」

 

私と一緒に、なってください

 

私と一緒に、居てください

 

私と一緒に、死んでください

 

さあ言え

言うんだ

 

「ステラと……」

「ありがとう、ステラ」

 

……むぅ

せっかくシンに全部伝えようとしてたのに。

 

 

「君がそんなに俺の事想ってくれて、嬉しい」

「なら…」

 

「でも、ダメだ。……俺は、君に応える資格が無い」

 

………???

しかく?何それ?

シンは何言ってるの?

 

「…………っ、俺、アウル…君の…!友達を……!」

「ぇ……?」

 

 

アウル、死んじゃったんだ。

おかあさん無事って教えてあげたかったな。

 

でも、何でだろ?

かなしいけど、かなしくない。

 

()()()()()()()。さっきまで揺れてたのはやっぱりシンが戦ってたんだと言う方が気になってる。

 

シンはお手伝いに行くって言ってたけど、やっぱりアイツらにやらされてたんだ。

 

「ごめん…ステラ……!ごめん……!」

「シン……」

 

許せない

 

シンを悲しませるなんて、

許せない!許さない!!

私は気にしてなんか無いのに!シンにこんな事言わせるなんて!!

 

「…ぅう…!ハァ……ぁあ……!!」

 

せっかく苦しいの我慢して、お話ししてたのに、また

ピーピーと急にうるさくなった

何これ?私とシンのお話の邪魔しないでよ!!

 

「ステラ!?どうしたの!?ステ「退いて下さい!」」

 

何処からか沸いてきた女がシンを押し退け私に注射を射つ。

いつもの眠たくされるやな薬だ。

これのせいで私はシンとお話しできなくなる。

 

「あがぁ……!!ァ…!ハァ…ぃゃ…!しん……!」

 

まだ、シンに全部伝えられてないのに!

まだ眠たくなんかなりたくないのに!!

 

縛られた腕を伸ばそうと踠いてみても、やっぱり動かせない。

そうして眠気に必死に逆らってると、部屋に誰か入ってきた。

 

「……シン」

「ルナ…?どうしたんだよ…?」

「いえ…ちょっとシンに聞きたい事あって……。そしたら機材の音が……」

 

あの日シンと一緒に居た時出てきたあの赤毛の女だ。

すぐ分かった、アイツが邪魔したんだ。

私たちの邪魔、したんだって!

 

「ごめん邪魔だった?」

「や、助かったよ。人いなかったから…」

 

ちくしょう

お前がいなければ、シンは!

 

「し…ん……」

「ステ───」

 

駄目、眠くて苦しくてシンの声、ちゃんと聞こえない

 

諦めない…

絶対あいつにシンは渡さない

お前なんかにシンは相応しくない!

ステラが!シンと結ばれるんだ!!

 

絶対に諦めない、そう決意を胸に

ひとまず眠らされるのを受け入れる事にした

 

 

 

「……ずっと睨まれてたわね、私」

「多分、怖いだけなんだと思うけど……それで?聞きたい事って何なんだよ?あと怪我、大丈夫なのかよ」

「……見た目よりは平気よ。ただ、そう、アスランどうしてるかなぁ、って…」

「アスラン?」

「ええ、セイバーやられたらしいじゃない」

「………さあ、部屋にいるんじゃない?」

「うーん、やっぱそうなのかしら」

「見かけたら伝えとくよ……」

「そう?ありがと……ねえシン」

「なんだよ」

「その……いえ、何でもないわ」

「ふーん……じゃ」

 

 

「気をつけてね、シン……」

 

 

 

 




原作ではシンがアスランに失望し出したタイミングであるセイバー達磨事件は
自分が1人で艦隊落としてる横で知らない内になんかアスラン落ちてたのが大きいと思ってるけど
とりあえずフリーダムを抑えてたという話は聞いていればそこまで失望しないんじゃないかと思いました

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