ホシノ「私で童貞捨てたくせに……」「童貞ですけど!?」 作:群缶
日付が変わっているので、実質初投稿です。
1番下にあるアンケートは、ゲームでよくある分岐選択肢です。このIFルートではちょこちょこやります。
プロローグ[Vol.1 2話からの分岐]:Youはいったい、どの学校へ?
「うーん……」
「まだ悩んでるんですか?」
「そりゃな」
ブラックマーケットから少し離れた場所にある公園のベンチにて。
ちゅーっと紙パックのジュースを飲みながら、
隣には昨日の今日でたまたま会ったヒフミが、覗き込むようにしながら資料を見ている。
「シュウくんはここがいい、みたいな場所はないんです?」
「うーん……そうだな。特に希望があるわけじゃないけど、せっかくの機会だし。ちゃんと選ぼうかなって」
先生から渡されたのは、簡単な学園の詳細と特徴がまとめられたペラ1枚の紙。
ざっと見たけど、いくつかは知っている学校もあった。たとえば。
「トリニティ総合学園ってヒフミの通ってるとこだよな」
「はい。とっても大きくて綺麗な場所ですよ」
「あとナギさんもだっけ」
「あ、あはは……。そうですね。……その、あまりその呼び方は外でしない方がいいかもです」
「え、なんで?」
「い、いえ!? (うぅ……シュウくんには“立場を内緒に”って言われてますけど、ちゃんと教えた方がいいのかな)」
焦ったように手を振って、“なんでもない”と言われるが気になるなぁ。
まぁ、今はいっか。それで、えっとトリニティのことだよな。
「ヒフミ」
「は、はい! なんでしょう!?」
「何テンパってんのさ……落ちつけって。飲む?」
「うぅ……ありがとうございます……」
オレンジジュースを手渡すと、両手で受け取ってどこかしょぼくれた顔で、じゅ〜っと音を出しながら飲み始めるヒフミ。
何をそんなに慌ててるのやら。
「それでトリニティのことなんだけど、ぶっちゃけどんな場所?」
「う〜ん、そうですね……」
ヒフミから聞いたトリニティ総合学園の内容。
この学園都市キヴォトスでもかなりの力と規模を持つ場所で、結構古くからある場所らしい。
施設としては礼拝堂や古書館といったものがあるらしく、通っている生徒にはシスターなんてものもいるとか。
正義実現委員会やシスターフッド、救護騎士団なんてたいそうな名前がついた委員会もあるそうで、どことなく厳しそうなイメージが湧く。
実際、ヒフミから簡単に聞いた各委員会の活動や功績からしても、大きな権力と力を持っていることは間違いなさそうだった。
で、そんなトリニティをまとめている生徒会がティーパーティーと呼ばれるグループだとか。
「そんなヤバそうな人たちをまとめてるとか、絶対怖い人たちなんだろうなぁ」
「あはは……そんなことない、ですよ?」
「そうなの? というか、その人たちの名前って————」
「しゅ、シュウくんはトリニティに興味があるんですか?」
何やら食い気味に質問されて、聞こうとしていた言葉が喉の奥に引っ込む。
興味があるかないかと問われれば、そりゃもちろん。
「あるよ、ヒフミが通ってるところだし。一緒に学校へ行けたら楽しいだろ」
「えへへ。その……私も内心ではちょっと期待してたりします」
「あとぼっちになる心配ないし。ヒフミがトラブったときもすぐ行けるじゃん」
「……ちょっと複雑です」
照れ笑いから一転して、口をへの字にして眉を下げたヒフミ。
そんな顔してるけど、今日だってトラブったあとだからね、キミ。
「でも、私もシュウくんと一緒に学校へ行きたいのはホントです」
「別に疑ってないけど。まぁ、ありがとう」
「はい! でも、私のことは気にせずに気になる学園があれば、そちらに行ってくださいね」
「と、言われてもなぁ」
視線を再び手元へと戻す。
多くの学園が記載された資料の中で、他に見覚えのあるものは……あ。
「ミレニアムサイエンススクールか」
「あー、機械とかがすごい発達してるところですね」
学園というよりは研究所みたいなところだった気がする。
まだシャーレに来たばかりのころ、先生とともに軽く見て回ったけど凄そうなロボットや、でっかい銃なんかが置いてあった。
外観も他の場所に比べると近未来的で、学園なのにロビーとかどこぞのオフィスビルみたいだったし。
「うん。ここもちょっとだけ知り合いがいてさ」
「そうなんですか」
シャーレで割と頻繁に顔を合わせ、気づけば世話を焼かれていたオカンみたいな会計の子とか。
あとはその子とよく一緒にいる、優しいけどちょっと意地悪な書記さんとか。
どっちとも、それなりに先生を通して事件解決のために協力したり、軽くご飯とかもいってたりする。
他には特にないけど、前にゲーセンでひょんなことから知り合って、遊んだ子もミレニアムだっけ。
「シュウくん、先生のお手伝いで色々な方と顔見知りですよね」
「別にそこまでではないけど、ちょこちょこ交流がある人はいるんだよなぁ」
「それで言うと以前に公園でお話ししていた方も?」
「うん。とはいっても、あれはちょっとしたすれ違いで起きたトラブルなんだけどな」
とある公園にて出会った1人の少女。出会い、というよりは勘違いで戦闘になりかけたんだけどね。
なんか俺をどっかの警察と勘違いしていたようで、ひどく警戒されたのを覚えている。
こんなところにテント張ってる人がいるのか、と眺めていたら急に銃を向けられたし。
スパイだとか言われたけど、頑張って潔白を証明してことなきを得た。
「でも、一緒にカップラーメン食べてませんでした?」
「あー……うん」
めちゃくちゃシリアスな顔で“ですが、まだ信用できません”と言い放たれた直後に、可愛らしいお腹の音が聞こえてね。
気まずい空気の中でコンビニで買ったカップ麺をお裾分けした。
……むっちゃ警戒しながらも、食欲には勝てなかったようで。こっちを睨みながらずるずると麺をすすっている姿は、懐かない小動物みたいで可愛かった、というのは心の中で留めていたけど。
「と、これくらいかな」
「他にもゲヘナ学園や百鬼夜行連合学院とかもありますよ」
「その辺は、あんまり知り合いがいないんだ」
というわけで、この中から……もしくは先生から提案があったアビドス高等学校が選択肢になるわけだが。
「どうしようかな」
「え、今決めるんですか?」
「うん。先生からなるべく早めにって言われてるしな」
「そういえばそうでしたね」
さて、俺は。
・トリニティを選ぶ
・ミレニアムを選ぶ
・自分で学園を見て回る
・(先生に無理を言って)シャーレに残留する
ルート分岐のプロローグでした。
多くのコメント、お気に入り、評価をしてくれた読者の方々への感謝として早めに上げておきます。
本当にこれでストックとか全部吐ききったので、今後はちょこちょこ書いては更新になると思います。
どれから更新するからは決めてないので、コメントとか見て適当に決めます!
【追記】
アンケートになってたみたいで、どうやら規約違反の模様。申し訳ない!!
指摘してくれた方々、ありがとうございますー!