ブルーアーカイブ -灰の翼-   作:空素

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あらすじ

レイヴンの元にゲヘナから依頼
ナギサとミカの微笑ましい()会話

今回はレイヴンの依頼編!

そう言えば、生徒のヘイローについて、公式から情報が開示されましたね
なんでも、生徒同士でヘイローの存在は認知しているが、形状については形状までは細かく認識していないのだとか…
呼吸のようなものなのだとか…

当作では、イヴのヘイローについて他の生徒が言及するシーンがあるので、『イヴは先生と同じように生徒たちのヘイローを一人ひとり区別できる。一方で、生徒からは他の生徒のヘイローは原作と同じく形状を認識できず、イヴのヘイローだけは形状まで細かく認識できる』ということで

イヴが他の生徒とは違う存在であることも強調できますし、そのような設定ということで


EP-2 ゲヘナ区内過激派デモ部隊鎮圧

 

目的地へ到着する。

 

今回の依頼では、ゲヘナ学園の風紀委員会本部ではなく、現地集合となっており、場所はスラム街に臨した繁華街。

 

事前の打ち合わせ通りの時刻の五分前の到着だが、現場では既に銃声や爆発音、それに混じって怒号や悲鳴が響き渡っていた。

 

「こちらレイヴン、現着した」

 

人耳に取り付けたインカムの電源を付け、風紀委員会のイオリに連絡を入れる。

 

『来たか!レイヴン!予定より五分早い到着とは感心するが、見ての通り、現場は既に戦闘を開始している!血の気の多い連中が逸ったみたいだ!行けるか!?』

 

横転したトラックを遮蔽に身を隠しつつ、繁華街の大通りを覗き込めば、そこではどこかのヘルメット団と柄の悪そうなゲヘナの制服を着た生徒、更には風紀委員会までもが入り混じり、混沌とした惨状を作り出していた。

 

「問題ない。交戦を開始する」

 

武装の最終確認をし、私はトラックの陰から飛び出した。

 

『今回も期待しているぞ!レイヴン!』

 

イオリの期待と喜びが入り混じった声を最後に、通信が切れる。

自分で言うのもなんだが、イオリからの信頼は篤く、また友好的だ。

それは恐らく、私の働きが彼女の激務を大幅に緩和しているからだろう。

最初こそ警戒心は強かった彼女だが、何度か自治区内の治安維持に協力し、現場でも共闘する内に、すっかり親しくなっていた。

それだけ、風紀委員会の治安維持業務に於ける彼女への負担は重く、また、それを軽減してくれる私という存在を駒として重宝してくれているのだろう。

一応、傭兵の身としては、非常にありがたい対応だ。

 

今回もイオリを助けるべく、私は意識を切り替える。

 

乱戦状態の大通りでは、鎮圧対象のヘルメット団と過激派生徒が周囲に銃撃をばら撒きながら暴れ回り、風紀委員会は遮蔽に隠れ、少しずつ追い詰めようとしている。

 

「ひゃぁははははぁー!!エデン条約がなんぼのモンじゃあ〜!」

 

過激派生徒が両手にサブマシンガン二丁を持ち、周囲にばら撒いている。

 

「そんな甘ったれた生温いモンはゲヘナに相応しくないぜぇ〜!!」

 

また他の生徒は火炎放射器を頭上に吹き上げて威嚇している。

 

「トリニティと和解なんてそんなモン、死んでもお断りだヴァーカ!!」

 

また、そんな過激派連中に刺激されてか、ヘルメット団の連中も便乗する。

 

「そうだ!お前ら中々、見込みあんじゃねぇか!闘争!混沌!暴力こそが!あたしらゲヘナに生きるもの達のの誇りだろうがよぉー!!あたしら、《メギャメギャヘルメット団》は屈しねぇ!いつまでも抵抗を続けてやるぜぇ!!」

 

個人的には、どんな思想だろうと、どんな形での主張だろうと、大いに結構。

──それを押し通すことが出来る力があるのであれば。

 

私はデモ部隊の前に姿を現す。

 

「レイヴン…!風紀委員に飼い慣らされた飼い犬風情が!」

 

過激派生徒の一人が、憎々しげに私を睨み付ける。

 

「連邦生徒会とシャーレのお膝元でぬくぬくとしているお前が!私らの自由を奪うっていうのかよ!?」

 

・・・否定はしない。

実際に、先生やリン先輩に様々な便宜を計ってもらったことで、私はこうして活動できている。

そう思っているのであれば、私に否定することはできない。

──ただし。

 

「一つ言わせてもらう。これは私が選び、選択した結果だ。そして、あなた達の今の現状も、これからも、全てあなた達自身の選択の結果だ。そして、“自由”は、他人に依らない。全て、自己責任だ」

 

“自由”とは、自ら選び、選択すること。

その結果、どんな結末に至ろうとも受け入れる覚悟を決めることだ。

そんな覚悟もなく、自由を語ることは、結局は自分に都合よく好き放題に身勝手を行使する為の解釈でしかない。

 

好きなように生き、理不尽に死ぬ。

それこそが自由であり、選び、選択する者の意味だ。

 

それをこいつらに刻み込んでやろう。

 

「お前たちの意志を通したければ力を示せ。今この瞬間は、お前たちの望む、闘争、混沌、暴力が全てだ」

 

地面を蹴り、デモ部隊へと突撃する。

無数の銃口が私へと狙いを定める。

だが、それと同時に、その弾道の予測が線となって私の視界に浮かび上がる。

 

「蜂の巣になりなぁ!!」

 

リーダー格と思しき生徒が叫ぶ。

その直後、私に向いている銃口が火を噴いた。

瞬く間に弾幕となって殺到する銃弾。

 

私はその中を間隙を縫うようにすり抜けていく。

 

「はぁっ!?なんで…掠りもしないんだよ!?」

 

驚いているところに悪いが、次はこっちの番だ。

遅れて発射された火炎放射器の火炎をアサルトライフルによる《狼騎士の旋回》によって、右方向に逸れるように身を翻して躱しつつ、二度の銃撃を見舞う。

新機能の速射を遺憾なく発揮し、無数の銃弾を放射状にばら撒く。

 

だが、これは本命ではない。

攻撃の起点に過ぎない。

狼騎士の旋回でデモ部隊の向かって右方向から、ショットガンを二連射する。

SGは、遠距離では瞬間的衝撃によって動きを止め、近距離では単純に威力が高くなる。

 

二連射の後、《クイックリロード》で一発だけ素早く弾薬を込め、続けて二連射を叩き込む。

計四連射によって畳み掛けられた部隊は半壊しつつある。

 

それでも、このゲヘナで生きてきた気概と根性は本物なのだろう。

心折れるどころか、逆上する勢いで奮い立ち、私へと向かってくる。

 

「クソッタレが!この程度で私らが諦めると思ってんのかよ!?」

 

思っていない。

だからこそ、あなた達には、とっておきの()()()()()を贈ろう。

 

私への攻撃が再び展開されるが、先程よりも密度は薄い。

軽いステップだけで躱し抜けられる。

私はARを一旦、腰のホルダーに納め、右手をおもむろに胸元に突っ込むと、あるものを取り出し、向かって来る連中へと放り投げる。

 

それは、今朝、レンカから渡された特製手榴弾。

通常のものよりも、外殻が真っ黒に染まっている。

漆黒の手榴弾に気付いた連中が、慌てて散開する。

 

その間に、私は悠々と弾薬を消費した銃をリロードした。

その直後、地面に落下した手榴弾が爆ぜ、爆炎が迸った。

その威力と範囲は、従来のものよりも強力だ。

 

《強化手榴弾:黒火炎(Black Flame)》、通称、《黒火炎弾》。

それが、あの漆黒の手榴弾の名称だった。

 

悪くない威力だが、むしろ人相手には過剰な気がする。

戦車やヘリなどの兵器に使った方が良さそうだ。

黒火炎弾は残り二つ。

これは後に取っておこう。

 

「うおぉぉぉぉっ!レイヴンに続いて畳み掛けろぉぉぉぉっ!!」

 

これまで銃弾の雨と火炎放射によって遮蔽から地道に射撃するしかなかった風紀委員会メンバーが、私が吹き飛ばし拓いた活路からデモ部隊を追い立てる。

 

どうやら、この場にはイオリはいなかったようだ。

まあ、イオリの性格からして、真正面から突っ込むタイプだろうし、彼女の技量であれば、そっちの方が手っ取り早いだろう。

この繁華街は路地裏もあり、イオリは他の場所を当たっているようだ。

 

風紀委員会メンバーも精鋭揃いのようで、デモ部隊は瞬く間に追い詰めて行く。

この様子ならば、この場所ももう大丈夫だろう。

 

「くそっ…こんなところで捕まる訳には…!おいっ!()()を出せッ!」

 

それは、銃声と怒号の中でも、はっきりと私の耳に届いた。

私は素早く、懐からハンドガンを取り出し、その言葉を発した人物──リーダー格の過激派生徒を撃った。

その生徒は力尽きる。

しかし、その口元には、笑みが浮かんでいた。

 

「グフッ…風紀委員の犬ども…気取ったカラスが…せいぜい苦しめ…」

 

その生徒の言葉に、周囲の風紀委員は怪訝な表情を浮かべている。

私は急ぎ、インカムを繋いだ。

 

「イオリ、そっちの状況は!?」

 

あの生徒の企みは分からないが、イオリにも連絡し、全体に警戒を促さなくてはならない。

 

「……あぁ…レイヴンか…」

 

だが、それ以前に、インカムから届いたイオリの声には、先程の覇気が感じられなかった。

 

「すまない、しくった…」

 

まさか、こんなにも早く、ヤツの企みにイオリ達の部隊が巻き込まれたのか?

それとも、また別の不測の事態に巻き込まれたのか?

 

「何があった!?」

 

ひとまず、今はまだ見ぬ脅威より、イオリの救出が最優先だろう。

 

「…私のことはいい…それよりも、目的の遂行を…」

 

それほどまでに状況が切迫しているのか。

 

「諦めるな!何処にいる!?」

 

私は“猟犬の耳”の感覚を研ぎ澄ました。

“歯車”を回す限界まで、それでも足りなければ、“歯車”を回す覚悟で。

私の“耳”は、イオリの気配を探知した。

その場所へと、即座に向かう。

 

イオリの気配は、繁華街の東の路地裏から発されていた。

そこへと建物の壁を蹴って屋上に上がり、屋上を渡って時間を短縮し、その入り組んだ路地の一つに私はイオリの姿を見つけ、降り立った。

 

「イオリ……」

 

私の目の前で、イオリは──。

 

「…何してるんだ…?」

 

地面の穴に嵌っていた。

 

「………」

 

当の本人は、顔を耳まで真っ赤にして、涙目になっていた。

 

「っくッ…!だから私のことは良いって言ったのに…!もう良いっ!来たんなら早く助けろっ!!」

 

これは私が悪いのか?

釈然としないが、取り敢えずイオリを穴から脱出させる。

どうやらイオリが嵌っていたのはマンホールだったようだ。

 

「イオリ…もしかして──」

 

私が何か言うよりも早く、イオリは振り向き、羞恥と怒りが入り混じった表情で睨み付けてきた。

 

「何も言うな!何も聞くな!何も考えるな!!」

 

というように、イオリは私が“代行”という正式な委員では無いことを良いことに、権力を振り翳して隊長命令を行使してきた。

これではもう私は何も言うことができない。

 

仕方ない。

このまま仕事が立ち行かなくなっても困るし、この件は置いておくとしよう。

そんな時に、他の風紀委員会のメンバーが現れた。

恐らく、イオリの付き添いだったであろうメンバーだ。

 

「あれ、イオリ先輩、いつの間にかいなくなったと思ったら、こんなところにいたんですか?」

 

メンバーの言葉に、イオリがビクッと跳ね上がる。

 

「も〜またですか〜?いい加減、学習してくださいよね〜」

 

そのメンバー達を前に慌てふためくイオリ。

 

「自信満々に突っ込んで、足元の手榴弾に気付かず、そのままマンホールにホールインしちゃったなんて〜」

 

私が何も言わずとも、事の顛末を詳細に晒され、イオリはその場に崩れ落ちる。

 

・・・なんとも不憫なことだ…。

 

やがて、イオリは肩を震わせながら立ち上がり、顔を上げた。

 

「お前ら全員、持ち場に戻れぇーーーーーーーーーーーーっ!!!」

 

風紀委員メンバーはイオリの怒りをものともせず、軽く流しつつも、この場から立ち去る。

 

イオリの視線が私にギロリと向く。

 

「お前にも言ったつもりだったんだけど…?」

 

気持ちは分かるが、今は優先すべきものがある。

 

「そんなことは置いといて──」

 

「そんなことぉっ!?」

 

尚も食い付いて来るが、もうこの際、無視だ。

 

「イオリ、私の方でさっき制圧したデモ部隊のリーダー格の生徒が何かを呼び込んだかもしれない。急いで全体に警戒するように伝えてくれ」

 

私の言葉に、イオリは我に返り、冷静さを取り戻す。

 

「何か、っていうのは、兵器とかそういう事?」

 

イオリの問いに、私は返せる答えを持ち合わせておらず、言葉に詰まる。

だが、思ったままのことを伝えるしかない。

 

「分からない。けど、何かあってからでは──」

 

その直後、繁華街の方角から、火の手が上がった。

それは爆発であり、その衝撃が振動として足元から伝わってくる。

 

──遅かったか…!

 

そして振り返った先には、()()()()と青みを帯びた黒煙が立ち昇っていた。

 

「あれは…!?」

 

イオリもまた、それを目にして驚愕している。

 

「取り敢えず行こう!」

 

私たちは煌々と光を放つ青い炎を目印に、その元へと駆け出した。

 

幾つもの路地を駆け抜け、角を曲がった先に広がっていたのは、ロボットと風紀委員会の戦闘。

そのロボットは、これまでキヴォトスで何度も目にした、パワーローダー。

 

しかし、私が知っているパワーローダーとは異なり、黒と青に染まり、青白いオーラのようなものを纏っていた。

そのパワーローダーのガトリングの銃撃が、ミサイルの爆撃が、青白い炎を立ち昇らせていた。

 

コーラルではない。

だからこそ、得体が知れない。

 

だが、取り敢えず今は、何であろうと応戦するしかない。

 

私たちが辿り着く前に、風紀委員会の他のメンバーも応戦してはくれていたようだが、青白いパワーローダーの暴れ狂う猛攻を前に、一人、また一人と力尽きて行く。

 

このままでは全滅だ。

 

「なんだアイツは…!?」

 

驚愕するイオリへと、私は声をかける。

 

「イオリ、私がヤツの気を引く。どうにかみんなでダメージを与えてくれ」

 

得体は知れずとも、基本はパワーローダー。

基礎的な攻撃パターンは一緒のはずだ。

それならば、変異コーラルで超強化された個体と戦った経験のある私であれば、注意を引き付けることができるかもしれない。

 

「分かった!心配はいらないと思うが、気を付けろよっ!!」

 

私とイオリは、同時に地面を蹴り、動き出した。

 

私は真っ直ぐ、パワーローダーへと突進する。

勘付かれるが、向こうの赤熱しているかのような青白く発光するガトリングの銃口が私を捉えるより早く、蹴りを叩き込む。

勢いを乗せた渾身の蹴りは、パワーローダーを僅かに怯ませる。

更にそこへ、空中で体勢を整え、SGを一発浴びせ、着地する。

 

その直後、周囲の風紀委員会からの支援射撃がパワーローダーへと殺到する。

更に、その合間を縫うように、イオリが後方から連続狙撃をパワーローダーへと叩き込む。

 

このままでは、敵視がイオリ達に向いてしまいそうだ。

 

そうなる前に、攻撃しなくてはいけない。

・・・だが、それと同じように、一つ気になることもある。

それももう一度攻撃してみれば分かることか。

 

パワーローダーが私を狙って、その剛腕を振るう。

()()()()、鋼鉄製と思われるその直撃を受ければ、その質量と勢いも相まって、私の場合はノーダメージとはいかないだろう。

 

《狼騎士の旋回》によって、右手のARを薙ぎ払いつつ身を翻して飛び退き、慣性のままに着地と同時に右腕を振り抜き、再び掃射を見舞う。

 

そして、私は左手のSGを背中のスナイパーライフルと切り替える。

 

先程、私が目の前のパワーローダーを攻撃して感じた()()()

手応えが妙だった。

実際は蹴りだったので手ではなく足なのだが、それはさておき。

 

その手応えというのが、非常に表現しにくいのだが、実体があるにも関わらず、内側は全く何も詰まってなさそうというか…。

そこにいるはずなのに、まるで実体のある幻を攻撃しているみたいというか…。

この感覚は言葉で表現するには難しい。

 

狼騎士の旋回によってパワーローダーの剛腕を躱し、間髪入れずに、SRの狙撃を見舞う。

このミレニアムのエンジニア部製の狙撃銃もまた、以前に比べて進化している。

以前は、銃撃が着弾すると電撃を迸らせた。

今も、その基本的な性能は変わらない。

だが、それに併せるように、エンジニア部はとんでもない機構をこのSRに取り付けた。

 

その機構とは──チャージ。

感覚的には、ルビコンでのリニア・バーストライフル系のチャージショットに近い。

足を止めることにはなるが、それを代償に高威力の一撃を見舞うことが出来る。

そして、そのチャージによって発生する攻撃は、言わば超高速の光線(レーザー)攻撃だった。

 

アリスの持っていた艦載砲──光の剣:スーパーノヴァを彷彿とさせるが、流石に威力と着撃時の衝撃拡散範囲は遥かに向こうが上だ。

こちらは、それを参考にして、より取り回しやすくしたような性能をしており、威力は見劣りするがあくまでも向こうは兵器であり、銃器という括りでは十分過ぎる。

射程距離も十分に長く、一長一短だろう。

 

パワーローダーへと銃口を定めるSRの銃身が青白い稲妻を迸らせ、間も無く、銃身が淡く発光する。

そのタイミングで引き金を離せば、青白い閃光が一筋の線となって放たれ、パワーローダーの肩部を貫く。

光線が貫いた箇所は、炭化したかのように黒ずんでいた。

 

それと同時に、パワーローダーが膝を突く。

これまでの攻撃によって蓄積した衝撃が限界を超え、負荷限界(スタッガー)に陥ったようだ。

 

「今だ!畳み掛けろ!!」

 

私が叫ぶと、この場の風紀委員会全員の銃撃がパワーローダーへと降り注ぐ。

イオリも連続狙撃を叩き込んでいる。

私もその場所から動かずに、再びSRのチャージショットによるレーザー攻撃を二回ほど見舞う。

 

パワーローダーは今際の際で連装ミサイルを撃とうとするも、その機体は一切、火花も黒煙も立たせず、炭化するように黒い塵となって消えていく。

 

パワーローダーの姿が消えても、風紀委員会一同、喜ぶ者は一人としておらず、ただ得体の知れない不気味さだけが、漂っていた。

 

デモ部隊の連中は、恐らくパワーローダーの広範囲攻撃に巻き込まれたのだろう。

通りの端の方で伸びていた。

 

その後、負傷がない者で手分けしてデモ部隊の残党や万が一、パワーローダーのような敵の有無を繁華街や周辺の路地を隈なく捜索し、確認した。

幸い、残党の多くは捕縛されており、取り逃しも無さそうであり、パワーローダーのような敵の姿も見受けられなかった。

一先ずは一件落着という事で安堵するも、私の胸中には暗雲が立ち込め、イオリや風紀委員会のメンバーの表情も同じように曇っていた。

 

晴れぬ不快感を抱きつつも、任務は達成することができたということで、私たちは風紀委員会本部へと帰投することにした。




イヴとイオリが戦ったのはいわゆる、特殊装甲の暴走パワーローダーくんですね

任務進めていたら、それまでとは毛色の違う敵が出てきて「なんだこいつら!?」となった思い出…

しかもその時はまともな神秘アタッカーを持っていなかったので、レベルも相まってとても苦戦した記憶があります…
…ほんの四か月くらい前のことになります…
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