イヴ以外の戦いは決着
残るはイヴVSエア
えー、随分とお久しぶりでございます…
今回はかなりの難産となりました…
しかも、構想を練っている間に、このサイトそのものがサイバー攻撃を受け、様子見をしている間に、某ゲームのDLCが来てしまい…
ひとまず落ち着いたので、こうして戻ってくることが出来ました
大変、お待たせ致しました…
何せ、今回は対策委員会編の終盤を飾る戦いであり、エアとレイヴンというカードですから、自分が納得の行く始まり方を描きたかったのです
どうにか、自分が納得の行く形には仕上げられたので、こうして更新することが出来た次第です
次々と襲い来るミサイル。
それに重ねて殺到する無数の銃弾。
その
弾速、精密性、射程距離。
それらもまた、通常のパワーローダーとは比較にならない強化を受けている。
それは、“エア”という、コーラルの全てを掌握し、指揮し、操作出来得る者がこの場に存在している事が、紛れも無い理由と言えるだろう。
簡潔に言えば、私は今、追い詰められつつあった。
“猟犬の耳”、“鴉の眼”、“共鳴の幻視”を以ってしても尚、私は、エアが繰り出す変異コーラルに侵食されたパワーローダーを相手に、苦戦を強いられていた。
相手の全ての攻撃が、エアの支配の下、私へと追従する。
避けたと思っても、背後から迫る銃弾やミサイルの気配を“耳”が捉える。
故に、ギリギリまで引き付け、周囲の壁や柱、地面に衝突させて爆発させでもしなければ、私を常に追い続ける。
幸い、機動力、敏捷性に於いては、私の方が勝っている。
相手の攻撃を潜り抜け、懐に入り込むのは容易い。
無防備な胸部へと銃撃を叩き込む。
だが、その攻撃は、コーラルにより形成されたパルスシールドで防がれ、ダメージには至らない。
それでも、少しずつシールドを削ってはいるが、かなり強固なシールドだ。
生半可な攻撃ではシールドを破ることは出来ない。
そのように攻めあぐねていれば、今度は相手のターンを許してしまう。
足元に潜り込んだ私を拒絶するように、コーラルが集中し、真っ赤に染まった片脚で大地を踏み締める。
その踏み付け──ストンプそのものも爆発を伴い強力だが、何よりも厄介なのが、それと同時に広範囲に拡がり、地面を覆い尽くす炎の波だ。
回避は容易く、ジャンプすれば直撃は避ける事ができるが、滞空出来ない私は、地面に残った火にジワジワと体力を削られる。
しかも、連続で使用して来る。
二回、三回、と続けて左右の脚で地面を踏み付け、広範囲を炎の波で吹き飛ばし、飲み込む。
タイミングよくジャンプして直撃だけは逃れるが、炎が残る地面に着地してしまい、僅かながらでもダメージは免れない。
幾ら外の世界の常人に比べて頑丈なキヴォトス人の肉体と言えども、炎に炙られて無傷ではいられない。
その熱ダメージが、ジリジリと少しずつ私を追い詰めていく。
それに何か、この“コーラルの炎”は、
更にそこへ畳み掛けるように、両肩部から連装ミサイルがコーラルの炎を噴いて射出される。
右腕のガトリングから、銃弾が発射される。
左腕からはグレネードが発射される。
地面を蹴り、コーラルの深紅を纏ったそれらを“猟犬の導き”に従って掻い潜る。
それでも尚、私に追い縋るミサイルと銃弾。
流石にグレネードまではホーミングして来ることは無いが、発射ギリギリまで狙いを定めていた為、私の真横を通り過ぎ、背後で爆炎を迸らせた。
私は迫り来るミサイルと銃弾に、手榴弾を放つ。
“共鳴の幻視”で強化し、真紅に染まった手榴弾は、私の両手の銃と同じ《コーラル特効》の特性を付帯され、その爆炎はコーラルを焼滅させる。
それでも、近距離で爆発させれば無傷という訳にはいかず、直撃は避けても、爆風に煽られ、吹き飛ばされる。
どうにか空中で体勢と体幹を掌握し、受け身を取って着地する。
私が顔を上げた先で、パワーローダー──エアは、こちらの様子を窺っていた。
『…やはり、レイヴン。貴女のその“真紅の粒子”は、厄介極まりないものです。コーラルに似ていながら、明確に異質なモノ。コーラルに触れると、コーラルそのものを
文字通り、コーラルの体現者たるエアが言うのであれば、その通りなのだろう。
こう言ってはなんだが、私自身、この力を良く理解して振るってはいなかった。
それでも、武器の攻撃を強化し、コーラルに特効を持ち、コーラルを滅ぼし得る、私の武器であるとの認識はあった。
改めて、こうしてエアに言及される事で、更に理解が深まった。
だが、それは相手も同じ。
私の思想が反映されていると言うべきこの力を目の当たりにし、エアの操るパワーローダーから放たれる圧が一層、強くなった。
エアもまた、私をより倒すべき“敵”として、再認識し、これまで以上に熾烈な攻撃を繰り出して来るだろう。
『レイヴン…あなたは、私にとって、私達コーラルにとって、不倶戴天の“天災”です…!』
その声は、かつてルビコンで敵対した時と同等か、それ以上の憎悪を孕み、低く、威圧的なものだった。
不倶戴天、か。
私とエアを表す言葉として、これほど綺麗に当てはまる言葉もそうそう無いだろう。
「…私も同じ気持ちだよ。エア」
コーラルとは、エアとは、共に歩むことは出来ない。
それは、ルビコンから続く、私自身の選択だ。
「あなたは──コーラルは、私が此処で…この手で、滅ぼし尽くす。同じ空の下には、いられない」
そうして再び、パワーローダーが動き出す。
ミサイルとガトリング。
一見、バカの一つ覚えのようだが、しかし、それらは私の神経を削ぐという意味では割と意味がある。
それらで私を牽制しつつ、足のストンピングで炎の波を発生させ、燃える床で着実に私を追い詰める。
そこへ、狙いを定めてグレネード発射。
エアも、此処で私を倒せるとは思っていないだろう。
だが、もし何かの間違いで、そのチャンスが訪れれば、確実に獲りに行く。
それだけの気概を感じている。
だが、そうさせる訳にはいかない。
私の敗北は即ち、キヴォトスのコーラルによる汚染。
そんな結末にはさせない。
エアも、コーラルも、この場で葬り去る。
パワーローダーのグレネードをギリギリで躱した後、背後で爆発したのと、迫るミサイルと銃弾を把握しながら、強く地面を蹴る。
アサルトブーストの如く、疾風となって滑空するように突進し、パワーローダーへと突進する。
当然、その後ろにミサイルと銃弾を引き連れて。
パワーローダーは私を捕まえようと両腕を広げるが、私はギリギリで体を
私は辛うじてパワーローダーの巨体に激突せずに済んだ。
だが、私を追っていたミサイルや銃弾は、その限りではない。
外れるものもあったが、その多くは、その勢いのままにパワーローダーに直撃し、爆炎を上げた。
コーラルによる攻撃と言えど、銃弾は銃弾だし、ミサイルはミサイルだ。
攻撃を無効化出来るハズは無いと踏んでの賭けだったが、どうやらその賭けには勝ったらしい。
パワーローダーが纏うシールドが、自らの銃弾とミサイルの自爆によって、揺らいでいる。
そこへ更に畳み掛ける為に、私は着地と同時に地面を踏み締めて急ブレーキを掛け、地面を削りながら滑り、滑空の勢いを削いだ後、再び地を蹴ってパワーローダーへと突進した。
ガラ空きの背中──その表面を覆うシールドに突進の勢いを乗せた蹴りを叩き込み、更には至近距離で左手のショットガンを撃ち込む。
そこでパワーローダーが振り向き様に勢い良く腕を薙ぎ払うが、それは読めていた。
一足早く、攻撃しながらの飛び退き回避──《狼騎士の旋回》で腕の薙ぎ払いから逃れつつ、アサルトライフルの二重掃射を見舞い、着地と同時に、左手のSGをスナイパーライフルへと持ち替え、狙撃する。
その一撃により、パワーローダーが纏うコーラルシールドが霧散し、その直後、無数の爆発がパワーローダーを飲み込む。
蹴りの直後に、パワーローダーの足下に落とした手榴弾が爆発したらしい。
シールドが解け、
それなりにダメージは入っただろうが、それでも相手は変異コーラル侵食第二段階──エアが言うところの変異コーラル感染体だ。
かなりの耐久力を持っているだろう。
それでも、コーラル侵食体には、固有の弱点がある。
機体制御の負荷限界とは別に、一定のダメージ蓄積によるコーラルの自爆現象。
それに加えて、私の“共鳴の幻視”による特効。
それらが合わさり、パワーローダーの装甲を確実に削れる筈だ。
手榴弾による爆炎が収まったのを見計らい、更に追撃を仕掛けるべく、私は地面を蹴り、パワーローダーへと突進する。
パワーローダーは未だにスタッガー状態、隙を晒している。
停止した無防備なところへと肉薄し、攻撃を見舞う。
──その瞬間、私の思考が捉えたのは、危機感。
これまで、キヴォトスでは初めての、濃厚な“死”の予感。
だが、引き返すには時既に遅く、また、“ソレ”は、私を逃さなかった。
パワーローダーを侵食するコーラル──その深紅が、激しく瞬く。
目映い光が見えた直後、深紅に燃え滾る稲妻が、球状に迸り、私を飲み込んだ。
それは、コーラルエネルギーを内包する爆発的な攻性のパルスアーマー──《アサルトアーマー》だった。
深紅の閃光が、周囲の基地の建造物諸共、地面を吹き飛ばし、砂漠を煌々と染め上げた。
アサルトアーマーに巻き込まれたイヴの命運や如何に
次回は出来るだけ早く更新出来ると良いなぁ…
……気長にお待ちください…