回生の者とカルデア 作:……
立花へと迫ったラフムの背中に黄金の剣が突き刺さる。
「こればかりは
カルデアがこの第七特異点へとやって来てから何度も聞いて聞き慣れたそれよりも少しだけテンションが高い声が上空から響いた。
サーヴァントアーチャー/ギルガメッシュがこの場に顕現した。
「……そうだな、認めよう。私一人ではいつもこのような惨事を招きかける。──手を貸してくれるか?ギル」
「答えは言うまでも無かろう。背中は我に預けろ、貴様はあの女神を退けることのみを見据えるが良い」
「感謝する」
再び槍が輝きを纏う。
しかしそれは先ほどよりも数段と眩い、先ほどはもしものために残しておかなければならなかったリソースの全てを一度の宝具開帳へと集約しているのだ。
「〝──此処に我が力を示そう〟」
魔力が暴風となって吹き荒れ、それに呼応するようにティアマトが叫び声を上げる。
「〝久遠の生は此処に在り、無限の死もまた同じく〟」
彼女の左腕から胸にかけて血管のように浮かび上がり蠢いていた呪いがその勢いを増して、槍とは真逆の禍々しい気配と光を放ち始める。
「〝我が示すは、王たる力!〟」
他の誰をも寄せ付けないほどの暴威となって渦巻く魔力の渦の中心にて、彼女はたった一度、息を吐いた。
「名は、アイツから借りるとしよう」
大きく息を吸い込み、そしてその名を叫ぶ。
彼女の友である王と、そして美しき緑の人と同じ名前の宝具を。
「『
彼女がティアマトへ向けた槍を砲身として、周囲に渦巻く魔力と、彼女の内側に残る魔力と渦巻く呪い、その全てが圧縮され一筋の光線となって槍の先端から発射される。
彼女は魔力に長けていようとも、世界の法則を変えるほど大規模で特別な力は持ち得ない。
だからこそこれは、圧倒的な質量のみで世界を歪める力技。
凄まじいほどの魔力と矛盾を孕んだ呪いで相手を消し去る、死後に宝具として刻まれたそれはこれまで一度とて使われることのなかった彼女の切り札である。
ティアマトへ直撃したそれは、その体を貫き大きな爆発を起こした。
凄まじい爆発と閃光、それが立花とマシュや、そこに居た英霊たちが最後に見たものであった。
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「─────きろ、おい、起きろ。起きんか、藤丸立花」
「……はっ、えっと……え?」
目を覚ました立花が倒れていたのはジグラッドの床。
隣には立花を心配するように見つめるマシュが居て、立花を起こしたのなギルガメッシュだった。
周囲には今回の特異点で共に戦ったサーヴァントたちが集まり、その奥ではレイが何やら少しだけ不服そうな顔をしている。
よく見ると、彼女の白い衣や薄い金色の髪はそのところどころが焦げていた。
「あやつは初めて使う宝具の出力調整を誤ったのだ。おかげであやつまで焦げ……ふふ、黒焦げに……フハハハ!」
半笑いで説明するギルガメッシュ。
それを見た彼女は無言で額に青筋を浮かべる。
「……にしても、今回の彼女は割と酷かったよねえ。来るのも遅いし、良いとこは全部掻っ攫って行ったわけだし?」
「それくらいはわかっている。私とて本意ではない、それ以上言うな」
ギルガメッシュの言葉に青筋を立てたかと思えばマーリンの言葉に本気で落ち込んだ仕草を見せる彼女を見て
(……あれ?案外面白い人なのでは?)
と思い始めた立花をよそに、サーヴァントたちの間で軽い口喧嘩が始まりそうだったその時、レイは立花の前に立った。
その体はすでに黄金の粒子へと解け始めている。
「……藤丸立花。ここまでの旅、一先ずご苦労であった。この後に待つ最終決戦、お前のこれまでの旅路の全てが報われることを心から祈っているよ」
彼女は立花にそう言うと、背後で少しだけ眉間に皺を寄せていたギルガメッシュへと向き直る。
「仮にも王が、そのような顔をするな。最後の最後でもう一度、お前に背中を預けられた事、私は嬉しかったぞ。人類史の先は長い、きっと何処かでまた出会うだろう。その日までの別れだ」
「……あぁ」
「では、また会おう」
ギルガメッシュの肩を抱いた彼女は、そのまま黄金の粒子となって空へと消えていった。
その後、立花は残された面々と話をして、ギルガメッシュから聖杯を渡されてカルデアへと帰ることになった。
帰還の間際、マーリンが言う
「……ちなみに、君たちが出会った
話の途中で、立花はカルデアへと戻された。
番外編挟んで(1〜3話ほどの予定)終局特異点か、終局特異点から番外編か、悩んだのでアンケ置いときます
2部やるかは考えてないです