兎は炉神に想いを捧ぐ   作:自堕落無力

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百六話

 

 オラリオにおいて、実質的に頂点に座している権威と勢力を有している大派閥の【フレイヤ・ファミリア】とダンジョンで遠征をしている【ヘスティア・ファミリア】のベルとリリルカ。

 

 一同はダンジョンが魔窟としての真の脅威や本領を発揮する『深層域』の始点である37階層に到達した。

 

 深層域の始点というだけでなく、40階層以上の階層においては異様にモンスターが出てくるし、交戦機会も多い階層だ。

 

 だが、当然ながら【フレイヤ・ファミリア】においても少し前に同行した【ロキ・ファミリア】と【ヘファイストス・ファミリア】の連合派閥との遠征で37階層の探索をベルもリリルカも経験しているので問題はない。

 

「はあっ!!」

 

 更に言えば連合派閥との遠征よりもベルは強くなっており、モンスターとの戦闘においては相当に強化される【スキル】も発動するのだ。

 

 そうして、【フレイヤ・ファミリア】の団員達と共にベルは迫りくる37階層のモンスターの群れに対し、縦横無尽に駆け跳ねながらその勢いを利用して≪神の片手剣≫と『不壊属性』の≪サーベル・ローラン≫の片手剣の二振りを操る事による鋭く流麗な剣閃乱舞を繰り出す事でモンスターを解体し、斬滅した。

 

『(ドロップアイテムの数が凄い)』

 

 ベルはモンスターの核である魔石ごと切り裂く事でモンスターを滅しているがその度に高頻度で『ドロップアイテム』が出た。

 

 ベルが戦闘した場合の恒例のそれを見て、改めてベルがいると『ドロップアイテム』の数が凄い事になると【フレイヤ・ファミリア】の団員達が実感した。

 

 ともかく、まだ階層主である『ウダイオス』も産出されない期間であったのでベル達は37階層を越える。

 

 38階層ではまた階層の風景が変わった。『白宮殿』は37階層だけの層域なのである。

 

 そうして、この階層においても通路の幅も天井の高さも遥かに巨大な作りだ。

 

 強力で厄介なモンスターが産出されるし、次産間隔も短いという厄介な問題はあるが少なくとも移動においては先遣部隊に輸送部隊が連なって移動できるだけの広大さはあるのだ。

 

 そして、まだまだベルとリリルカ、【フレイヤ・ファミリア】にとっても問題になるような階層では無いし、異常事態も起こらなかったので38階層も突破。

 

「流石に処理した方が良いな」

 

 ベルがいる都合上、『ドロップアイテム』は溜まっていくし、深層域は大量のモンスターと戦闘する事になるのでやはり、凄い勢いで『ドロップアイテム』は溜まる。

 

『魔石』なら砕いて処理できるが、『ドロップアイテム』は拾うしか無い。

 

 残しておけば冒険者達に要らぬ警戒をさせる事になるからだ。そうして、、『深層域』の最初の『安全階層』である39階層にして、『迷宮の灰橋(アンダーブリッジ)』にて野営しつつ、18階層の『リヴィラの街』へと『ドロップアイテム』を証文に代える処理をしにいく【フレイヤ・ファミリア】の団員達を待つ事になるのであった……。

 

 

 

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