兎は炉神に想いを捧ぐ   作:自堕落無力

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百十三話

 

 【フレイヤ・ファミリア】とそれに同行している【ヘスティア・ファミリア】は『深層域』の『安全階層』である50階層に到達した事で目標とする未到達領域である60階層の踏破に向けて精鋭によるパーティを編成した。

 

 それはオッタルにアレンとヘディンとヘグニ、ガリバー四兄弟であるアルフリッグにドヴァリンとベーリングにグレール、そして、戦力としては勿論、今回59階層までの情報を持っている事で選抜されているベルの九人を主力に支援やサポーターを目的とてヴァンにラスク、レミリアにメルーナにヘイズとLV.4の精鋭たちで固めたのである。

 

 選ばれなかった者達はこの50階層に設けた『根拠地(ベースキャンプ)』にして、補給拠点を防衛する役目を担う事になった。無論、リリルカも此処で待機だ。

 

 そうして、主力陣として選ばれたベルは以前、【ロキ・ファミリア】に【ヘファイストス・ファミリア】との遠征で『不壊属性』の武器を渡されているのでそれを持っていくのは勿論、オッタル達も【ゴブニュ・ファミリア】が鍛造した『不壊属性』の武器を出し、装備する事になった。

 

 これは勿論、酸性の体液を有しそれを吐き出したりもする事で武器や防具を腐食させる厄介な芋虫型の新種への対策だ。

 

 作戦を決めると万全な調子でダンジョン探索を行うために就寝など長い休息をとる事になり、ベルはリリルカに今回、未到達領域の探索に挑むパーティの女性陣にたっぷり可愛がられ、甘やかされては愛される事で心身から心地良くさせられていった。

 

 そんな中で……。

 

 

 

「豊穣だからって……まさか、ないよな?」

 

「いや、無いだろう……そもそも、ね「「「それはフレイヤ様にも刺さるから止めろぉぉぉっ!!」」」」

 

 ガリバー四兄弟のグレールの疑問にベーリングが答えようとしたが急いでアルフリッグ達が止めた。

 

 しかし、『戦いの野』では……。

 

 

 

「……アルフリッグにドヴァリン、ベーリングにグレールにお仕置きしなくちゃね」

 

「きゅ、急にどうしたんだいフレイヤ!?」

 

 

 フレイヤがかなりの怒りを秘めながら呟いた言葉、醸し出す雰囲気に驚愕し怯えながらヘスティアは問いかけるという一幕が有ったとか無かったとか……。

 

 その後、長い就寝を終えてダンジョンでは時間など分からないので懐中時計が示す時計で判断し、地上においては明朝となろうという時間帯に起床し、身支度を整えると『満たす煤者達』――今回はベルが手伝おうとしたのをダンジョン探索をしなければいけないからと断り、ヘイズもまた同様の理由で二人以外、リリルカも手伝う中で朝食を取り……。

 

「では、出発する」

 

「はいっ!!」

 

 オッタルの言葉にベルだけが応じる中、未到達領域の探索パーティは51階層の連絡路へと向かうのであった……。

 

 

 

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