兎は炉神に想いを捧ぐ   作:自堕落無力

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百十五話

 

 ベルと【フレイヤ・ファミリア】の主力陣であり、団長のオッタルに副団長のアレンとそれぞれ、幹部であるヘディンとヘグニ、ガリバー四兄弟からLV.4の準幹部がヴァンにラスク、レミリアにメルーナにヘイズ達、未到達領域探索パーティにして少数精鋭である者達は『根拠地』に定めた深層域の『安全階層』、50階層より探索を始めた。

 

 

 51階層に到達すると迅速な勢いで探索をしていき、道中、溶解液を有し吐き出す厄介な新種の芋虫型の襲撃に遭ったが、連携力に優れた【ロキ・ファミリア】に対し個人戦闘力に優れた【フレイヤ・ファミリア】の冒険者にとっては問題無かった。

 

 無論、一度【ロキ・ファミリア】の遠征に同行した事で芋虫型の新種に対して対応法を持っているベルからの情報もあるからではあるが……。

 

 早い速度でベル達は52階層へと進んでいく。

 

 しかし、52階層からは厄介な問題が存在する。

 

 

 

 

 58階層から砲竜である『ヴァルガング・ドラゴン』が階層無視の強烈であり、凄まじい火炎攻撃を放ち、狙撃をしてくるのだ。

 

 

 なので本来、この階層を捜索する冒険者達は常に足元から来る火炎攻撃に気を付けながら階層を進まねばならない。

 

 だが、【ロキ・ファミリア】との遠征がそうであったようにベルに許された対処法があった。

 

「【聖火降臨《フローガ》】――【ファイアボルト】」

 

 ベルは己が【スキル】による効果で自分の魔法の性質を変化させて付与魔法にすると聖なる炎雷を纏った。

 

 この炎の加護と【スキル】の効果による炎に対する耐久性があり、『ヴァルガング・ドラゴン』の火炎攻撃はベルに通用しない。

 

 

 

 故に……。

 

「では、いってきます」

 

 ベルは『ヴァルガング・ドラゴン』の攻撃によって生じた階層の穴より、飛び降りる。

 

『オアアアアアア!!』

 

 そんなベルへと飛竜である『イル・ワイヴァーン』の群れが襲い来る。

 

「はああああっ!!」

 

 ベルは≪神のサーベル≫と≪サーベル・ローラン≫の2刀による斬閃を舞い踊るように繰り出して襲ってきた『イル・ワイヴァーン』の群れを解体しつつ、その死体を足場にして縦横無尽に跳ねながら、飛竜の群れを解体して58階層へと降下していく。

 

「加勢するぞ、ベル」

 

「ちっ!!」

 

 58階層の『ヴァルガング・ドラゴン』を倒して火炎による狙撃を止める役割を有するのはベルとヘグニ、そしてアレンである。

 

 とはいえ、ベルを唯一無二の親友と認定しているヘグニは喜んでベルに続いたが、ベルとはなるべく交流を避けているアレンは不快げで舌打ちをし、追い抜くために超速を発揮するのであった……。

 

 

 

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