兎は炉神に想いを捧ぐ   作:自堕落無力

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百十六話

 

 ベルと【フレイヤ・ファミリア】の主要幹部に準幹部で構成された未到達領域探索パーティの目的としては【ロキ・ファミリア】が現在更新している59階層より一つ多い階層、60階層を最低条件としている。

 

 そうして、新種の芋虫型による襲撃を簡単にいなしながら51階層を突破して52階層に到達する。

 

 52階層からは深層域の中でも過酷な探索となる。それは58階層という7階層も下の階層から砲竜の『ヴァルガング・ドラゴン』が強烈な火炎による砲撃で52階層までをぶち抜いてくるからだ。

 

 無論、その砲撃を受ければただでは済まない。

 

 そして、それだけではなくその穴を通って来る飛竜の『イル・ワイヴァーン』も飛行しながら攻撃してくるので本当に過酷である。

 

 そんな厄介な問題を解決するために炉神への想いが糧となっている【聖火英雄】によって炎攻撃に強い耐性を有し、更に【ファイア・ボルト】を付与魔法に変化させる事が出来、更にその魔法を【継鐘響鳴】で強化出来る。

 

 これを活かしてベルは【ファイア・ボルト】を鎧として纏うように付与魔法化すると『ヴァルガング・ドラゴン』の炎攻撃が開けた穴から飛び降り、そうして落下するベルに襲ってくる『イル・ワイヴァーン』の群れを逆に足場としながら駆け跳ねながら降下速度を上げつつ、イル・ワイヴァーンを屠っていく。

 

 そんなベルの加勢のためにヘグニとアレンも穴から飛び降り、ベルと同様の方法でイル・ワイヴァーンを足場にして、駆け跳ねて降りながら、イル・ワイヴァーンの群れを屠ったのだ。

 

 

 

 そうして皆で58階層の地面に着地した。

 

 

 

『グルゥゥゥゥゥッ!!』

 

『ヴァルガング・ドラゴン』の群れがベル達を威嚇するものの……。

 

「【聖火降臨《フローガ》】――【ファイア・ボルト】!!」

 

 ベルは鎧としている炎雷を解除すると幾百の炎雷の弾幕として放ち、目の前に立ちはだかる『ヴァルガング・ドラゴン』を焼滅させる。

 

『ガアアアッ!!』

 

 少しして産出される『ヴァルガング・ドラゴン』の群れに天井の大穴からワイヴァーンの群れ、更に新種の芋虫型の群れもベル達を襲撃するために現れる。

 

「さあ、かかって来い」

 

「死にたいのならな」

 

「轢き殺す」

 

 そんな怪物の群れたちをベルにヘグニ、アレンはそれぞれ超速で縦横無尽であり、自由自在に動き回りながら剣舞に槍舞を繰り出し、魔法も放つ事で滅していく。

 

 三人の武威によって、モンスターは52階層から進む者達に意識を割く事など出来ないのであった……。

 

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