兎は炉神に想いを捧ぐ   作:自堕落無力

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百二十話

 

【フレイヤ・ファミリア】と【ヘスティア・ファミリア】の連合派閥は目標としていた60階層の攻略は無理だった。しかして派閥としての到達領域の更新は出来たので遠征の成功条件達成は何とか出来た。

 

【ロキ・ファミリア】と同じ59階層なので【フレイヤ・ファミリア】の者達は不服そうではあったが……。

 

 しかし、遠征をしただけの成果はあったのだ。何故なら、到達領域の後進は出来たのだから……。

 

 それになにより、ベルの『幸運』によって高額で買い取られる『深層域』に『下層域』のモンスターの魔石にドロップアイテムを大量に収穫できたので財政はかなり潤う。

 

 そう、【ゴブニュ・ファミリア】にオッタルとアレンにヘディンにヘグニ、アルフリッグにドヴァリンとベーリングにグレール達、八人分の『不壊属性』の武器を頼んだ分の支払いを含めても収穫の方が多いのである。

 

 元々、主神であるフレイヤの金遣いが豪快なので結構、財政が逼迫しやすいだ。

 

 その財政がベルがいると潤うためにこれに関してはベルを【フレイヤ・ファミリア】の全員が讃えた。

 

 そして今後もダンジョン探索する時にはベルとパーティを組む事を皆が決めているし、ベルに頼めば即座に許可したのでベルとの出会いにすら感謝したのだ。

 

 ベルを見込んだフレイヤへの忠愛も深まった。

 

 ともかく、59階層までのダンジョン探索を終えた派閥連合はバベルへの帰還を始め、帰るだけとなればその進軍速度は迅速であった。59階層から3日の強行軍でバベルまでの帰還を済ませた。

 

 【ロキ・ファミリア】との遠征においては下層域にて猛毒を有する蛆虫のモンスターである『ポイズン・ウェルミス』の広範囲にわたる継続的な増殖という『異常事態』が起こったのだが、用が済んだ以上、一刻も早くフレイヤの元へ帰還するという凄まじい気迫と共に迅速に進軍する連合派閥の武威や鬼気に恐怖したか、圧されたか『異常事態』も無かった。

 

 高額で買い取られる分の魔石にドロップアイテム、そして道中で収穫した資源の換金は翌日にするとして連合派閥は【フレイヤ・ファミリア】の本拠、『戦いの野』に帰還し……。

 

 

 

『フレイヤ様、ただいま戻りました。遠征も成功です』

 

「お帰りなさい、皆。遠征ご苦労様」

 

 まず、【フレイヤ・ファミリア】の団員達はフレイヤへと帰還の報告をしてフレイヤから微笑みと共に労いの言葉をかけられる。

 

『ヘスティア様、今、戻りました』

 

「うん、無事に帰って来てくれて良かったよ。ベル君、リリルカ君……ご苦労様」

 

 ベルとリリルカも自分達の主神であるヘスティアに帰還の報告をしてやはり、微笑みと共に労いの言葉をかけられたのであった……。

 

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