兎は炉神に想いを捧ぐ   作:自堕落無力

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百二十六話

 

【ヘスティア・ファミリア】は大きく変わった。まず、本拠は神殿と生活できる屋敷が合わさった物となって数百は優に暮らせるくらいのものにリフォームされたのである。

 

 主に暮らすのはヘスティアにアルテミス、ベル・クラネルとリリルカだが廃教会をリフォームした【フレイヤ・ファミリア】の主神であるフレイヤにヘルンとヘイズ、その他【フレイヤ・ファミリア】の勇士も暮らしに来ている。

 

 フレイヤは廃教会のリフォームを【ゴブニュ・ファミリア】に頼んだし、リフォームの代金を立て替えたものなので少なくとも、立て替えた金額を返さない限り、フレイヤ達には逆らえない。

 

「おい、【ヘスティア・ファミリア】の本拠でフレイヤ様と【フレイヤ・ファミリア】団員達が暮らしているようだぞ」

 

「派閥関係、どうなってんだ」

 

 最大派閥が幾らオラリオで最近、話題に事欠かないとはいえ零細派閥と一緒に生活しているのはやはり、オラリオの者達にとっては驚くべきものであった。

 

 ともかく、今後のベル達の生活といえば……。

 

 

 

 

「じゃあ、ダンジョンに行ってきますね」

 

『行ってらっしゃい』

 

 フレイヤに金を返すためにダンジョン探索で稼ぎ、フレイヤへの借金を返すことである。

 

 そうして、ベルはリリルカとヘイズにその他、ヴァンにラスクなど【フレイヤ・ファミリア】の者達とダンジョン探索に向かう事とし、ヘスティアにアルテミス、フレイヤに見送られながら本拠を出た。

 

 まず、ダンジョンに行く前に整備を頼んでいたヴェルフの工房に行き……。

 

「整備、ありがとうヴェルフ」

 

「おう。だが、なんで【フレイヤ・ファミリア】もいるんだ?」

 

「今、フレイヤ様達とリフォームされた本拠で暮らしてるんだよ」

 

「……お前って本当、交流力凄いよなぁ」

 

 ヴェルフは手入れした武具や防具を渡し、ベルはそれを装備しながら会話を交わした。

 

 

 

「ちゃんと戻ってきたら、買ってくれるんだから良い子だよね。ベル」

 

「えへへ」

 

 『青の薬舗』に行けば、ナァーザに頭を撫でられながら複数の回復薬と精神力回復薬を買う。

 

 因みにベルの活躍もそうだが、ベルが冒険者達に買うように宣伝している影響で『青の薬舗』には大分客が入るようになって、少なくとも売り上げに困るような事は無くなっている。

 

 ともかく、ベルは準備を整えるとリリルカとヴェルフに【フレイヤ・ファミリア】のヘイズにヴァンとラスク達の一党でダンジョン探索に行き、25階層までを探索域としながら、『大樹の迷宮』からモンスターを倒しつつ、魔石とドロップアイテムを収穫していった。

 

 

 

 

 そうしてヘスティア達がいる本拠に帰還すると……。

 

「あれ、ヘルメス様?」

 

「やぁ、ベル君。男どうし、歓楽街に遊びに行こうぜ」

 

 ヘルメスが訪ねていてベルが問いかければ、凄い事を言った。

 

 

「ヘルメス、なんてこと言うんだいっ!!」

 

「そうだぞ。ましてや私達の前で言うとは……」

 

 ヘスティアにアルテミスは当然、怒ったが……。

 

「あら、何事も経験だから良いと思うわよ……それに帰ってきたら、たっぷりと上書きすれば良いのだし」

 

『……』

 

 フレイヤは余裕のある態度でそう言うと二柱の女神は考え……。

 

『それもそうか』

 

 ヘスティアとアルテミスは納得し、あまり夜遅くにはならないように言ってベルはヘルメスと共に夜のオラリオの市内へと繰り出すのであった……。

 

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